(産地の声) vol.1740 一老農のつぶやき 2026.3.18
ようやくジャガイモ植えが終わった。注文した種芋は、先月下旬には届いていたのだが、田んぼの整備やら出荷があって出来ないのでいたのだった。
種芋は、ほぼ北海道からのもの。籾種も検査機関を通して初めて種として認められるが、ジャガイモも同じく厳しい検査をしたものが種芋になる。
先日、北海道の農家に出会っていろいろ聞く機会があった。何回か検査員が来て、農家を見回り、病気のある株は抜き取り処分しなければならず、「結構厳しいよ!」ということだった。我が家も毎年作付けし、種芋になりそうなのだが、北海道ものに及ばない。
自家産のジャガイモも種芋にできなくはないが、圧倒的にその生育、収量が落ちてしまう。ジャガイモは、アンデス地方の冷涼な気候の地が原産地なので、北海道地域の気候に合っているということだろう。
東北の農民が「里芋は、我々の地方では、関東産のものを植える。でないと里芋ができない」ということだった。里芋は熱帯亜熱帯地方の原産なので温暖な関東の種でないとだめだという。原産地のことを考えて育てることが基本だということ。
田んぼの方も始まった。種籾を浸種したのが14日。種まき予定が25日なので、10日前には浸さないと芽が揃わない。発芽条件は、積算温度が100度と言われる。10度の水温で10日で積算100度の計算なのだが、実際は、水から上げたり種まき前には籾殻を多少乾かしてからでないと、均等に蒔けない。多少、余裕を見ての早めの浸種だ。
また、2月に蒔いたナスやトマトもポットに移植した。夏野菜の育苗も毎日の天候を見ながらの管理が続く。食と命の教室の皆さんの体験実習でみんなで植えてもらった。
最近、都会の人が家庭菜園に熱心なようだ。家庭菜園を持つ人も、マンションに住む人も育ててみたい症候群?があるようで、プランター栽培の人も多い。必要なら、と自前の堆肥を持って行っていいよ!とサービスしてます。
家庭菜園をやってる人が「また堆肥ください」と来る。「この堆肥を使ったら、全然育ちが違うんです!」と。毎年来る人もいる。農の世界はまさに土つくりとも言えるので、おおいに利用してほしいと思う。
だらだらと春のことを書いたが、農業は、大地自然の営みの中にある。人間の都合からではなく、自然の都合に合わせて自然の摂理をよくわかってやることが大事です。
おかげさま農場・高柳功
