(産地の声)vol.1734 一老農のつぶやき 2026.1.28
再び同じような事を書く。年寄りは同じ事をつぶやく。
寒さが厳しく田畑に出られないでいたが、いくらか気温も上がり思い切って田んぼに出た。雑草がひどく茂り、田耕ができないでいた田んぼが残っていたのでトラクターで耕したのだった。
ここのところ雨もなく田んぼが乾き、深いところも嵌まることなく耕耘ができた。この地域は関東平野に属するとはいえ、谷津田の地域で機械が泥に嵌まってしまうところがままあるのだ。
よくテレビなどで広大な田んぼを見せて大きな区画にして効率よくすれば、お米が安くつくれるなどという話がされるが、当地の場合、そう簡単なことではない。
地勢として段差はあるし、山地から染みこむ湿田地があり、大型機械を使って効率よく!とはいかないのだ。日本全体の水田は、半分近くがそんな状態だと思える。
1昨年から四国の八十八カ所巡礼をしているが、四国徳島から高知を回って水田を眺めているが、どうみても大型農業ができる素地は少ないと思う。そもそも小農がこの国の食を支えてきた。それを「なんで農家にばかり補助金を出すのだ」などという話が出るのか理解に苦しむ。実情を知らず一部の訳知った評論家がいってることを鵜呑みにする日本人がいかに多いか、残念に思う。
物言わぬ農民が多いように思うが、それは発信しても届かないことに諦めが募り、<何を言っても通じない>ということになっているからだと思う。昨日も数人で語り合ったが、このままでいったら農を継ぐ人がいなくなるね。日本人は何を食べていくのだろう、という話になった。
私の知る限り、今の田んぼを支える人材は、いわゆる団塊の世代が中心で、まもなく消える。田んぼだけではない。畑も同じ運命をたどり、やがて田畑に人がいなくなる。
衆院が解散したが、10年後の日本人の食料確保を唱える政党はないようだ。目先の人気取り政策ばかりのように思える。
年頭にも書いたが、養老孟司さんが、日本が心配という本を書かれた。天変地変の大地震の到来、は確実にくる。備えはできているのか。東海地震東南海地震もあと10数年で起こると予測されている。
軍事費を倍増するということはすんなり決めてしまう国だがそれでいいのか。マレーシアのマハティール首相が「戦争はやめようといえる国がある。それは日本だ。戦争をしない憲法を持った国だから」と。その言葉は重いと思うが、どうだろうか。
byおかげさま農場・高柳功
