あちこち駆け回ってます

(産地の声)vol.1698 一老農のつぶやき           2025.5.14

 田んぼの仕事の合間に、ミニトマト、キュウリ、ナスを植えた。トマトは根付き、すくすくと育っているが、ほっておいたらハウスの中で森のようになって這い回っていた。

 

 田んぼが忙しいので手が回らない。タイミングよく5月の連休で帰省した孫達にお願い?して、まず誘因(ヒモでつるす仕事)し、暴れたように出ているわき芽もかいてもらった。かなりすっきりして樹勢が整ったので一安心。

 キュウリは、保育園のみなさんが田んぼに来たので、<お手伝いして!>と頼んで、植えてもらってこれも一安心。

 ナスは、田植えの育苗ハウス跡に植える予定なので、田植えが終わらないと植えられない。半分植え終わったので、急遽、老人ふたりと娘の3人で植えた。

 育苗ハウスには、トウモロコシやオクラ、空心菜やゴーヤの苗が育っている。すぐにでも植えたいところだが、まだ田植えが残っている。

 連れ合いが「畑を作ってくれ!」と言うので、トラクターで耕耘始めたら。娘が「ポンプがないと水が!」と叫ぶので、畑仕事を中止し、一年ぶりのポンプを出して、試運転して設置。川からの汲み上げで何とか給水開始に。 

 そうしたらまた娘が、「共同のポンプが電源入れても水が出ないので、見てほしい」と。仕方ないので、行って点検作動確認して、水を出す。

 などと、予定にないことばかりが続くと、予定が狂ってしまう。農家仕事は、全てが自己責任だから、何とかしないと、次につながらない。代わりはないのだ。

 畑から、田んぼへとあちこち駆け回り修復し、最後の代掻きに取りかかることにしたのだが、最後の田んぼに水がない。ポンプをかけて水を入れながら最後の代掻きをようやく仕上げることができた。

 明後日は、保育園の児童の田植えの日。植えるために田んぼに線を引く。田面に十字に線を引くことによって植えやすくなる。ところが、その線引き道具が、先週の榮太郎グループの田植えで、壊れてしまったのだ。従って、新しく作らなくてはならない。夕方、ホームセンターに行ってヌキ材を買ってきた。

 全く何が起こるか分からない。それがないと田植えにならないのだ。保育園の年長さんだが、将来の日本をしょって立つ人達だ。泥んこになりながら、土に触れ、稲という命に触れる事は、人間形成の為になることだと思う。

 世間は、連休騒ぎだが、我々は連休どころではない。大忙しにトラブルありの中をなんとかしていくしかない。

                       byおかげさま農場・高柳功