お彼岸

(産地の声)vol.1666 一老農のつぶやき           2024.9.25

 今日25日は彼岸明けの日。

 まだ稲刈りは終わっていないが、我が家の恒例で、彼岸の中日は家族でお墓参りしお客さんを迎える。お客さんと言っても我が家から出た叔母さんやおじさんなどいわば里帰りのようなで、お線香をあげに来る日になっている。

 

 田んぼの稲刈りの前に外来種である雑草退治に明け暮れていたのだが、お墓も草だらけなので草退治をした。我が家の墓は大きすぎる。60坪ほどあるので草の量も半端でない。刈り取った草を片付けたら軽トラック3台分もあった!。

 元はと言えば、家の前の高台にお墓はあった。それが成田空港建設による土砂が必要と、その高台の土が取り払われ平地になってしまった。従ってお墓も移動せざるを得なくなり元の近いところに移動したのだった。

 その元のところの地形が富士山のように小山の上にあったものだから地積としては、裾の方から墓地登記されていたのだ。その面積は120坪という広さになっていた。整地した後で、区画整理したのだが、10坪くらいあれば充分なので手続きをしようとしたら法務局が保健所の承認を取らないと登記できない、という。。

 墓地の管理は保健所にあるという事を始めて知った時でもあった。で、保健所に行ったら、面積の縮小はできない、という。その当時は父が手続きしに行ったのだが、帰って来るなり「保健所は、ふざけてるなあ。当家がそれでいいというのに承知しない」とカンカンだった事を憶えている。

 それでも埒があかないので、何度か足を運び折り合いを付けたのが、半分の60坪で、ということになった。以来、お盆とお彼岸の時は毎回草退治、掃除がつきものとなった。丸一日かかってしまう。

 お彼岸の日は、「先祖を敬い。亡くなった人を偲ぶ日」とされているようです。

連れ合いと息子・娘と孫で、お花を生けお線香を立てお参りしたのだった。

 お彼岸の話になってしまったが、彼岸の中日を境に急に秋めいてきた。気温も30度を下回り、昨日今日と肌寒い日になった。おまけに今日は雨が降り、稲刈りは中止。予定がまた伸びた。

 能登半島ではとんでもない雨が!地震で家屋が潰れ死者まで出たというのに、再びの豪雨と河川の氾濫、泥流で再建中の生活をぶち壊す惨状に何とも言いようがない。稲刈りが伸びたなんて、たいしたことないではないか、と思う。

 防衛費をちょいの間に数兆円も使おうというのなら、能登半島の再建に使ってほしいと思う。                byおかげさま農場・高柳功