今年も終わりが近づきました

(産地の声)vol.1627 一農家のつぶやき。           2023.12.27

 令和5年もあとわずか。同輩と年月の早きことを語る。

 「人間は食べたものでできている」 とは、西洋のことわざにあると知ったが、また、「人間は地球の成分でできている」と物理学屋さんは言う。

 

 どちらも真実だと思う。「食は命」を標榜してきたおかげさま農場だが、その地球環境に育まれて人間を始め全ての生き物は存在している。

 科学の発展、発達によって人類はその成果を享受してきたが、その反面として反自然、非自然な物質を作り上げて、環境破壊=大地汚染、水質汚染、大気汚染の度を深めてきたとも言える。その結果、地球的規模で地球温暖化ならぬ地球沸騰の時代になったと国連事務総長は言う。そして、世界各地の大洪水、大干ばつ、自然発火の大森林火災などニュースが絶えないほどになっている。どうしたものか。一方人間社会は、コンビニのコーヒーを80円ごまかしたと言って逮捕、また野鳥の鳩をひき殺したとタクシーの運転手が警察沙汰になっているというのに、数百万数千万円のパーティー券の分け前はセーフという、何とも理不尽な世の中に見える。また、学校に行かない不登校生が、数十万人いるというが、子供達に罪はない。子供達の行為は大人達のまねごとから派生する、と社会科学は教えているのだが、その大人達の品性が一向に改められないのは何故か。本質を考えようとしないこの国の指導者の皆さんに大いに責任があると思うのだが、如何なものだろうか。

 田舎の農人が偉そうなことを言ってるように思えるかも知れないが、思ってしまうのだから仕方がない。ついでに言えば、人の命の問題も日本人は大きな間違いというか勘違いをしているのではないのかと思うことがある。命の問題である。

 何故か命を守るのはお医者さんだと思い込んでいるような気がするのだが、冒頭に書いたように、人間は食べたものでできているというならば、食べ物を問題にしないのはおかしいと思うのだが、どうだろう。健康を守るのはお医者さんだろうが、命を支えているのは食べ物であり。生み出す元は大自然の営みによる。

 そんなこんなで今年も終わる。クリスマス騒ぎは、キリスト教信者の少ないこの国に何でそんなになるのだろうと疑問を持ってきたが、日本人は年末年始にことのほかこだわってきた。一年の区切りをきちんとし、新たな気持ちで新年を迎える。今年もお世話になりました。来年もご鞭撻よろしくお願い致します。

                       おかげさま農場・高柳功