食は命

(産地の声)vol.1619 一農家のつぶやき。         2023.11.1

 おかげさま農場は、「食は命」を標榜してきた。度々書いてきたが、人間は食べ物でできている。真実だ。食べ物によって命が変わるとも言える。病気の半分以上は食べ物によって引き起こされると言ってもいいではないかと考えてきた。

 

 明治時代に奇病が発生したということを何かの本で読んだ。明治はヨーロッパの文化を取り入れた時代の始まりだった。日本のものは遅れていてそれまでの日本の文化を否定し、文化だけでなく食べ物も日本食を否定し洋風化が良しとされた時代だったようだ。今まで日本人が食べ慣れていたものではないものを食べた結果、奇病=かってなかった病気が誕生してしまった。

 要するに農耕文化圏であった国が急に、牧畜文化=肉食文化を取り入れ肉を食べないものは遅れているなどと言う風潮があった。日本文化を下に見て洋風がさも上等であるかのような世相が問題とも言える。

 時代が変わって、戦後今度は米国化が始まった。60年代から始まった食べ物の変化=加工食品の誕生。そしてその中で化学物質の食品添加物の大量消費が始まる。今現代は、アレルギー、アトピー、花粉症などかってなかった病気が当たり前であるかのような時代になっている。50年位前は、そんな病気はなかった。(見たこと聞いたことなかった) 現代の奇病と思う。

 レイチェルカーソンは60年代「沈黙の春」の中で化学物質の環境、生き物に与える影響を警告したが、今やこうした病気は現代の奇病と言えるのではないか。

 それだけではない。成人病と言われる病気が増え、かって人間の病気はかかる病気だったのが、今度はおこす病気になっている。体の内部から病気を作り出しているとも言える。

 貝原益軒が養生訓を薦めているが、現代人は自らの命の養生することを忘れているようにも思う。

 何を食べればいいのか、どの程度食べればいいのか、欲望のまま食べて、食べることの意味が分からなくなっているのではないか。自分も確かなことは分からないが、少なくともそういうことを考えつつ生きている。

 人間も自然界の一員であること。人間は食べたもので生きていること。21世紀も人間は動物である。と言う指摘に賛同し我が家は、極力自然になかった食べ物(化学物質など)は口にしない、食べ過ぎない、そう心がけている。

                      おかげさま農場・高柳功