(産地の声)vol.1580 一農家のつぶやき。 2023.2.1
暦の上では今週末には寒が明けるはずだが、予報では再び寒がぶり返すようだ。その寒が強いからかなのか、近燐のおばあさんが亡くなって昨日今日とお葬式のお手伝いだった。
お風呂に入っての心停止だった。離れに住んでいたおばあさんが朝起きてこないので見に行ったらお風呂の中で亡くなっていたという。先月の一日には当農場のメンバーが同じくお風呂で亡くなった。
都市と違い、まだこのあたりでは、ムラの共同付き合いで葬儀は五軒組と呼ばれる共助組織が生きている。亡くなった人があれば組内のみんなで挨拶に行き、当家の意向を汲んで葬儀の段取りをしてお手伝いということになる。
とはいえ時代が徐々に変わって、葬儀屋さんが代行してくれるようになったので、以前からすれば簡素になってきている。
受付などの軽い仕事になってるので結構世間話もでる。村内の人が「今年はこれで五軒目だよ!寒さがあるからだろうな!」と。闘病の末と言うより心筋梗塞や脳梗塞など突然死が多い。
暖かい部屋で過ごしているせいか体が寒さに対する抵抗力が落ちてきているのかも知れない。そんな中で、旅行に行ったり、お出かけして寒さにあって、熱いお風呂に入りショック状態になったのかも知れない。
ともあれ、まだ寒さが続く。寒い時には体が温まるものを食べてできることなら野菜を多く取った方がいいと思う。野菜類は血流を良くする。
そして、適度な運動と適度な寒さも必要だと思う。寒さに対する抵抗力をつける意味でも軽い散歩だとか、こもりっきりではいけないのでは、と思う。
難しいのは、その適度という感性だ。これ以上はまずい、ここまでは運動した方がいい、というのは人によって違うし、その適度を自分で掴むのが難しい。
それでもそこを自分なりに体得する努力を続ける以外にない。
我が家の猫を見ていると食がいい。よく食べるのだ。猫は寒がりだからこそ夏場の倍以上と思うくらいよく食べている。本能で生きる生き物だからこそなのかも知れない。寒さをしっかり食べて体温を保ち、体力を温存しているように見える。そんなところに案外ヒントがあるのかも知れないが、どうだろう。
冬野菜を温野菜にして、ご飯と味噌汁をしっかり食べて今冬を乗り切ってほしいと思うのです。
おかげさま農場・高柳功