暑い日続き

(産地の声)vol.1550 一農家のつぶやき。           2022.6.29

 暑い日が続く。我が家の温度計は。一昨日が37度、昨日は38度、今日は39度を記録した。我々の仕事は、畑か田んぼの太陽の照りつける環境だ。

 

 ハウスの中にはミニトマト、キュウリ、ナスがあって毎日収獲しているが、囲われた中なので暑いことこの上ない。

 一方、ジャガイモの木も枯れ上がり堀り取りが始まった。室内で38度しているので畑はさらに気温が高い。それでもそのままだとジャガイモが傷んでしまうので覚悟を決めて娘とお手伝いさんの3人で2日かかって掘り終えた。

 たまたま京都の方から体験したいと青年が来たのでお手伝いしてもらい、昨日は東京から主婦の方が来てくれたので、続くジャガイモ掘りを手伝ってもらった。 おそらく外気温は40度を超していた。暑いけど、始まったら仕事に夢中になってなんとかこなしてしまうようだ。青年はスポーツマンで、主婦の方はマンションの14階に住んでいると言うけれど、クーラーを使わないという哲学?を持っている人だったのでまあいいか、と言うことで遠慮無く手伝ってもらったのだ。 我が家は、扇風機はあるけどクーラーはない。昔つくりの家で、戸障子を開ければ風が家の中を通り抜ける。不自然な涼の取り方をしたくないのだ。人間は自然の中で生きてきたし、暑さ寒さを体で感じて生きることが本来の姿だと思う。

 機器に囲まれて生きると人間本来の身体的能力が衰えるのではないか。暑いときは汗を流し、寒いときは着込んで暖を取る。本来、躰が環境に適するようできている。

 クーラーに疑問を呈するのは、クーラーを使えばその分の熱量が環境中に放出される。暑い環境にさらにクーラー分の熱が加わり、さらに気温が上がる。それでは悪循環になるではないか。そんな風に考えるとクーラーを使う気になれない。 地球温暖化と言うけれど、さらに温暖化を加速するような生活を続けていっていいのか。そんな風に考えるのはおかしいのだろうか。

 暑さもあるけど雨が降らないので、トマトがしなびてきた。あわてて井戸水での潅水をしたが、立ち直れるだろうか。夕方、出荷に来たトマト農家と話していたら我が家と同じく水不足でトマトの木がしおれてきたという。

 暑くてもいいから、雨がほしい。そうすれば野菜達も生きながらえる。そんな中でも雑草はたくましい。草退治と、水かけの日々が続く。

                       おかげさま農場・高柳功