今年最後のセットです

(産地の声)vol.1524                            2021.12.23

 2021年もあと1週間です。今週で今年最後のおまかせセットになります。

 当農場の野菜や米はいかがだったでしょうか。できれば感想をお聞かせ下さい。私達も一生懸命作っているのですが、果たして皆さんに喜ばれるものだったのか健康で過ごせたか気になるところです。

 

 原則、当農場の野菜達は、洗いをしません。畑でとれたままお届けしようとしていますので、スーパーで見かけるものと比べると見栄えが良くないと思います。ですが、私達の思いは、自然の恵みがどのようなものなのかいくらかでも感じてほしいと思っています。

 当農場は無農薬栽培をしていますが、無農薬が目的ではありません。それは自然の力で育ったものがより生命力のある食べ物なのではないか、と思うからです。

 野菜達もそうですが、人間達の方を見ると、200万農民が1億2千万人の食を支えています。その生産高は一時12兆円までになりましたが、今は9兆円くらいです。自給率が下がり輸入農産物が同程度ありますがそれでも20兆円くらいが食料=命の原価です。国民総生産からすれば2%(国内産で)

 それに対して医療費が42兆円です。人間の生命を維持する食べ物よりも、不健康な身体のための医療費の方が高額になっています。人間の命をつくる食べ物よりも治療に要する費用の方が多いと言うことはどういうことでしょう。

 より健康的な身体を作ることの方が大切なのではないか、と思うのです。医療が必要ないと言うことを言いたいのではなく、より健康的な生き方が大切なのだと思うのです。

 こんなことをいうと全国の農家に叱られるかも知れませんが、農薬がなければ作れないというのは、人間に例えれば、生まれてから薬や注射を打ち続けなければ生きられないと言うことにもなる。人間達も野菜達も薬剤がないと生きられないと言うことは不健康のように思えるのですがどうでしょう。

 とは言っても、人間は無理をします。自然界の生き物は本能のまま生きますが、人間にはあれもこれもという欲望があります。そこが問題なのかも知れません。

 地球に命が誕生して36億年。気の遠くなるような歴史を経て、人類が誕生しました。ホモサピエンス全史を書いたハラリは人類の危機を書いています。

 年の暮れというのに夢のないことを書いてしまいました。仏教の教えに「知足」とあります。足るを知る。命があるだけ感謝です。ほどほどに生きましょう!

                      おかげさま農場・高柳