水質汚染!?

(産地の声)vol.1515                               2021.10.20

 きょうのTVで病院の赤ちゃんがミルクを飲んで貌が青ざめる症状を呈してしまった、というのがありました。

 原因を探って行くとミルクを作った水が原因と思われると言うことでした。それは亜硝酸が(数字は報道されませんでしたが)基準の数倍含まれていたというものだったようです。

 

 硝酸、亜硝酸は化学肥料によることが多いのです。有機肥料でも硝酸態窒素にある時期にはなるのですが化学肥料の方がむき出しになりやすいようです。硝酸及び亜硝酸は水に溶けやすいと聞きます。

 それが乳児に取り込まれると血液中の酸素を阻害し、酸欠を起こし場合によっては死に至ることもある、と聞いたことがあります。ちなみに保健所基準ですと10ppm以下となっていたように記憶しています。

 20年以上前ですが、当農場の会員農家の井戸水を検査したことがあります。当時は合併前の大栄町でしたが、大栄町は東西約6k、南北約9kの地勢で台地の畑地帯が7割、谷津田の低地他が約3割くらいの農村地帯でした。

 会員農家は点在していましたので、地域色(狭い範囲ですが)がでました。畑地帯の農家の飲み水(井戸水)の方が圧倒的に高い数値を示し、水田地帯の農家の頑張っていない方は数値が低かった(基準値以下)のです。

 いわば農業生産の高いところほど、硝酸亜硝酸値が高く、明らかに化学肥料が地下水汚染をおこしていると言える状況だったと思えるのです。

 大栄町は上水道がなく、各家々が各自に井戸を掘り自給していました。会員農家にはその実態を定例会で説明しましたが、地下水という問題は個人的レベルだけでは解決できません。

 そのほか学校周辺でカドミウムが出たという話もあって、地下水は危険だからと水道事業が始まったようですが、私には理解できない対応です。

 現状だけ見て、だから水道だというのは対症療法であって、なぜ硝酸亜硝酸、カドミウムが基準値以上になってしまったのか、根本的解決のため、地下水汚染を止めよう!とならないのは何故なんでしょう?

 その解決策として上水道が始まったのですが、その水源は地下水です?。より深いところからならばということですが、汚染をほったらかしにしていいのでしょうか。CO2対策も大事ですがH2Oは命の基本です。

                       おかげさま農場・高柳