天の恵み

(産地の声)vol.1509                                 2021.9.9

 先週、この産地の声でショウガが全滅と書きましたが、その後「なぜ宅配セットに葉ショウガが入っているの?」と言うご意見を戴きました。

 

 その訳は、担当農家の畑が被害に遭ったのは本当ですが、担当でない農家が作っていたからなのでした。お騒がせしました。

 7日、8日と晴れたと思ったら、今日はまた雨です。7日は晴れたので我が家の初稲刈りでした。刈り取った籾は乾燥機に入れます。乾燥機の燃料は灯油です。

 我が家はドラム缶で買い置きしているのですが、そのドラム缶2本が空になっていました。急遽、20L入りの携帯缶を2個持って農協の給油所に行き、乾燥機のタンクに入れ点火しました。

 生籾は、そのまま乾燥しないでほっておくと熱を持ち始め、傷んでしまいます。ですから刈り取った籾は時間をおかないで乾燥し始めないといけないのです。

 計ったら、生籾の水分含量は21%前後でした。雨後でしたからこんなものでしょう。熟期としては適期です。夕方点火し翌日には水分14.5%に仕上がります。

 この乾燥が人の食の一年間の食の安定を保証することになったのです。と言っても縄文時代から弥生時代に変わったことで注目することは、食糧の確保と貯蔵と言う智慧です。

 狩猟採集の食確保の時代から、人がタネを蒔き自ら食を確保する。そしてそれを乾燥させることによって保存するという方法を身につけました。

 そのことによって定住することができたとも言えます。どこかにそんなことが書かれていました。

 私の父は籾すり作業を請け負っていた時代に身につけたのでしょう。籾を握っただけで「この籾は16%だ、14.5%だ」と言い当てました。1%の違いを手触りで分かるのです。人間の感覚ってすごいです。

 話がそれました。

 この天候で北海道ではジャガイモが、九州でも水害で大豆が大きな被害を受けています。一部野菜も高騰していると報道されています。

 食は命、天の恵みは自然の恩恵あってのものです。心して戴く様にしたいとおもいます

                                        おかげさま農場・高柳