6月も何かと忙しいです

(産地の声)vol.1495                                   2021.6.3

 田植えが終わってもその後の管理が毎日続きます。一番肝腎なのが用水の確保です。水稲というように水がなければ稲は順調に育ちません。この管理がなかなか大変なのです。

 

 モグラに穴を開けられたり、元々漏水けのあるたんぼはすぐに水がなくなってしまいます。畦の弱いところは崩れてしまったりします。毎日、田んぼ50枚を一回りしてどこでもれているのか探し回るのです。

 そして蛇口のある田んぼはいいのですが、ポンプアップしなければ水が出ないところはガソリンを持ちまわり用水確保です。そんな中、もう畦草が成長を始めていて、畝刈が急がれます。

 畑の方は田植えの最中に雑草が見事に育っていました!周辺だけでもとモアという草刈機械で退治しました。植え付けたトマトやタマネギなどの畑の雑草も見事?!で休む暇もありません。

 一方、今年は天候のせいか小麦も菜種も例年より進んできます。いつもなら6月の中旬頃だったのに色づきが早くなっています。そんなことで食用の自給の菜種の刈り取り作業を5月から始め、教室の皆さんや仲間の応援で例年より1週間も早くやってしまいました。

 小麦の刈り取り、タマネギの収穫も急ぎます。タマネギの収穫は、掘り抜いて太陽に当てて干して取り入れです。掘り取ったものは雨にかけたくないので天気予報とにらめっこしながらその日を決めます。

 ひまわりと胡麻も蒔き時です。ひまわりは搾油用の品種を、胡麻はひと味違う金胡麻を蒔きました。胡麻の消費は伸びているというのですが、99%が輸入に頼っています。アフリカや南米アジアからの輸入です。実数で言うと国内消費が15万トンを超えるのに対し国産胡麻は5百トン位です。

 FBでひまわりプロジェクトに参加を呼びかけたら20数名が参加してくれました。自前の油を食べよう!市中に出回っている油はヘキサン(ベンジンのようなもの)という溶剤を使って油を取ります。効率重視ではない古来からの圧搾生搾りの油を食べてみるとその違いがよく分かります。

 効率主義でもなく安ければ良いのでもはなく、本物を食べたい、自然に即したものを食べてみたいのです。6月に入りピーマンは出始めましたが、トマトやナスも今月中には出揃うでしょう。夏の到来です。

                     おかげさま農場・高柳功