これからの時代

(産地の声)vol.1488                                    2021.4.8

 おかげさま農場の片岡です。温暖な気候が続いており桜は散ってしまいましたね。昔は4月半ばが桜の季節だったそうですが、ここ数十年では入学式、そして今は卒業式が桜の季節になりました。

 

 桜に限らず時代は変わってきているな、と思います。農業界は何度目かのブーム到来で、今回は大企業や脱サラの方など勢いがすごいようです。あと10年経つと今の現役の農家=平均年齢70歳前後の体が動かなくなってきます。そうなると大量生産ができる農家がガクっと減ります。今の農業ブームは「儲かる農業」を目指していますので、需要があるもの、高く売れるもの、といったところに集中するため、「いろいろな旬の野菜を一定品目そろえて」といった、おかげさま農場のような生産者集団は減ってしまうのかな~と危惧しています。

 一方で、数年前までが嘘のように、今は「有機農業」に関心が集まっており、国も環境問題=計算上の二酸化炭素排出量を減らすために、有機物を地中に埋める有機農業を広げようと高い目標設定をしました。また、子供を飛び越して孫が農家であるおじいちゃんの跡を継ぐ、といった話が聞こえてきました。どんな事態も「ギリギリの状態になると反動で揺り戻しが起きる」というのが自然の摂理と私は思っているので、その「ギリギリの状態=農家の主要世代の引退が迫っている」ことで、農業も大きな揺り戻し、変革が迫ってきているな~と感じます。

 また、教育現場ではオンライン学習やスマホアプリ学習も今年は大幅な飛躍の年のようです。成田ではこの4月から小中学生にi-padが配布されますが、既に全国の高校の約4割がリクルートのスタディサプリを導入しているそうです。こういったデジタル改革についていくのに苦労しているのはおそらく教育現場でしょうが、この10年で当たり前になっていくんだろうな~とも思います。

 これからますます世界人口は増え資源競争が起き戦争も多発すること、一方で日本は人口減少、超超高齢化社会に突入し貧富の格差が広がっていくと言われています。何となくわかりますが、実際、これからどういった時代になっていくのでしょう?この10数年でこれほどスマホが普及するとは誰もが想像できなかったように今では想像ができなかった物・事が当たり前になっているんでしょうね。当たり前が目まぐるしく変わる時代に自分の立ち位置をどこに置くかをきちんと決めて生きていかなくては、と思います。ただ1つ変わらない事があるとしたら、「人は食わねば生きていけない」ということでしょうか。

                                     おかげさま農場 片岡弘充