桜が咲きました

(産地の声)vol.1486                                    2021.3.24

 家の前の桜が咲き始めました。彼岸におばさんが来ての会話。「昔は伊能のお祭りの時に満開だったねえ!」と。そのお祭りとは毎年4月の17日から19日の3日間の当地の大須賀神社の例祭だったのです。

 

 それから学校の入学式には決まって「桜の花もほころび・・・・・」と言う枕詞が続いた頃がありましたが、これも合わなくなってきました。なんだか春がだんだん早くなってきたようです。家の前の小松菜などの菜っ葉がみんな満開となって菜畑になってしまっています。

 そんなことで、いよいよ田んぼの種蒔きの季節になっています。籾種は積算温度百度(10度の水温だったら10日。15度の水温だと約1週間)に浸種します。16日に浸種し今日24日に水切りして明日の種蒔きの準備をしました。

 種蒔きは機械でするのですが、結構人数が必要です。箱を入れる人、床土を入れる人、種蒔きをした箱を機械から取る人、運ぶ人、並べる人、機械の調整をする人等、1時間に300枚が流れますのでそれを裁かないと仕事になりません。

 あちこちに声をかけ、10人くらいになりそうです。明日は第1回目で約550枚くらいを蒔きます。約100坪のハウスの半分のスペースが必要です。並べ終わったら保温材をかけ芽出しを待ちます。ここのところ失敗ばかりしてるので今年こそよくしたい思いなのですが、、、、、。

 種蒔きが始まると、気がせきます。これからは作物の生育に合わせて仕事をしなくてはなりません。人間の都合ではなく、成育の都合に人間の方が合わせなくてはなりません。不可逆的進行です。

 野菜の方も収穫や荷作りと併せて、畑の耕耘や施肥そして植え付けなどの準備が始まり、あれもこれもと言う事態です。

 一方、これからの季節は冬野菜から春夏野菜へと切り替わるときであり、いわば端境期になります。野菜不足が懸念されます。品不足があろうかと心配になります。

 山野は桜の花だけでなく、こぶしの花が咲き、道ばたの雑草の芽吹きに混じりながら真っ黄色のタンポポが咲いています。小さな花ですが鮮やかなタンポポの花は美しい!癒やされます。自然の恵みです。

                   おかげさま農場・高柳功