生命力ある食べ物を

(産地の声)vol.1473                    2020.12.16

 本格的な寒波がやってきました。朝の畑は真白になるほど霜が降り始めています。庭の水たまりも氷が張りました。

 

 いよいよほうれん草や小松菜、大根、甘藷、里芋、ゴボウ、葱、白菜などが美味しくなってきてます。先日お客さんが来て一緒に我が家の食事をしたのですが、ほぼ野菜ずくめでした。大根の煮物が一番ということでした。

 先週も書きましたが、何より旬を食べることです。TVでは今でもグルメばやりの傾向ですが、それより素のものを生かし、調理したモノを食べることです。

 何度も書いていますが、この厳寒の時、ほうれん草や小松菜は、じっと我慢して氷点下のなかを生きぬいています。

 寒さを生き抜くために栄養を溜め込み細胞の密度を高めて生き抜くのです。寒さの冬は寒さの中を力強く生きるものを戴くことが私たちの生命力を高めることは理にかなっています。そしてなるべくなら温野菜にして食べましょう。

 我が家のことでいえば、そうした具材で味噌や醤油、お漬け物といった発酵食品が加わって生命力が維持されていると思い込んでいます。

 これも何度も書いていますが、正しい食べ物とは生きているものを食べること、そしてなるべくならば全体食をするーこれは魚なら頭からしっぽ内臓まで、大根なら葉っぱからシッポまで戴くと言うことです。その考え方が、命そのものを戴く=生命力を養うことなのだ、と思うのです。私たち人間も地球の生態系の中の一員です。地球内食物連鎖の系から逃れることはできません。

 食生態学や生物学の先生方が言われるのには、私たちの生命維持装置である酵素やホルモンなどは1万年前の人間とほぼ変わらないといわれます。近年の食生活はかって地球に存在しなかった物質を作りだし、身体に取り込むようになってきました。

 殺虫剤や殺菌剤、そして除草剤などの農薬、いわゆる食品添加物(特に化学添加物)が氾濫し、それ以外に水や空気にも化学物質が浮遊するようになっています。これらは全て地球に存在しなかった物質です。それが生態系(私たち人間にも)に影響を及ぼさないわけはありません。

 それに加えて、とうとうゲノム編集された食べ物を国が認可してしまいました。とても気になるところです。私は食べないと決めていますが、、、。

                    おかげさま農場・高柳功