(産地の声)vol.1467 2020.11.4
寒くなってきました。暦の上ではあさっての6日が立冬です。今の若い人はあまり知らないようですが、陰暦の暦は季節の変化がよくわかります。
農的には大変参考になる暦です。山の木々も陰暦に対応しています。昔の人に言わせると、竹は11月か12月に切って使え、と教えられたものです。かって竹は、野菜のトンネル栽培や支柱など実に多用に使われていました。
それが春や夏に切って使うとたちまち虫に食われぼろぼろになってしまうのです。切りしんが悪いから虫が発生するのですが、11月12月に切って使うと虫がつかず長く使えるのです。成育中でなく冬を迎えて最も身が締まって固くなるからと言うことのようです。用材である杉や檜もそうです。最も身が引き締まる季節に伐採することによって後に柱や板材が割れが入りにくくなるようです。我が家の家を建てたときも11月頃から山に入り木を切り始めましたが、一部、2月に入って伐り出したときはチェーンソーから出る鋸屑が水分たっぷりになっていることに気づきました。だいたい1月20日頃が大寒で、2月3日が節分でそこを境として冬から春になるのでしょう。木々は来たるべき春を満を持して水分を身体いっぱい溜め込み、気温の上昇を待って一斉に芽吹きます。自然界の生き物は暦通りに生きています。
先週も書きましたが野菜も同じで、寒さが増すと身を引き締め養分をいっぱい溜め込み始めます。冬野菜のおいしさがぎゅっとつまるのです。
冬に向かっていますが、インフルエンザの季節に入ります。インフルエンザもウイルスです。世間ではマスクが当たり前のようですが、私の場合は殆どマスクなしで過ごしてきました。(マスク警察?に叱られそうです)まったくの私見ですが、ウイルスは無くすことはできないし、インフルエンザウイルスもコロナウイルスも同等のものととらえていますので、まずは自分の体力つくりと健康保全が第一ではないかと考えるからです。私たち人間も野生の動物も無菌状態で誕生すると言われます。その後、母乳や自ら身体に備わっている機能=抗体や白血球などによって、出会ってしまった細菌やウイルスなどに対して免疫や抗体を作り出して生き延びてきました。西洋のことわざ=汝とは食べたものそのものである、と言う格言からすると正しい食べ物をしっかりと食べて命を守るしかありません。とはいってももし病的症状が出るようでしたら、次善の策を取らなくてはなりませんが。皆さんもお気をつけください。 おかげさま農場・高柳功