秋の気配

(産地の声)vol.1462                    2020.9.16

 季節はめぐり、ようやく秋の気配が感じられてきました。昨年の9月9日には台風15号の来襲があり、ハウスは飛ばされ、稲は倒され、野菜たちも暴風雨で細切れになるほどの大災害だったことを思い出します。

 

 今はようやく修繕も終わり復活したハウスや田んぼで例年のごとく作付けできていますが、「無事」と言うことは良いことです。何事もないと言うことでしょうが、生きていられることに感謝!です。

 世の中は未だに、コロナ騒ぎが収まっていないようですが、政治の世界は変遷の時のようです。安倍政権が終わり次の菅総理が今日誕生したようです。ですが国民的政変ではなくて永田町的政変の感がします。

 評論家という人が解説してましたが、その内容はこの国を語るのではなく、誰がどうしたの力関係がどうのと言う政治家の権力闘争の話しばかりでがっかり、です。途中で電源を切ってしまいました。

 農の側からこの国の政治政策を見るとここ50年の姿は翻弄された半世紀だったと思わざるを得ません。一例を挙げると、コメ政策は70年代まで供出と呼ばれる制度で、農民の努力で国民全員が食べられるレベルまで生産を上げたとたん、今度は生産調整という「作るな」政策に転換される。

 国民のためと強制されて自由に販売出来ない時代が40年近く続いたのでした。そしたら今度は、農家は販売努力をしないという話しに取って代わってしまいました。知り合いや親戚などに分けたりすると、犯罪者扱いほどに法律違反だと責めていたのに、です。果樹や畜産関係も同じ目に遭ってます。

 面白くない話になってしまいました。ごめんなさい、です。

 9月に入り、新里芋ができはじめました。ですが生産者からすると今年は不作の年のようです。7月の低温が災いしているようです。低温のため芽が伸びず成長が阻害されたようだといってました。

 里芋は、親芋から小芋、孫芋とできてくるのですが、低温のため芽が出なかったり成長が停滞したりでの不作です。来週あたりから新サツマイモが出始めますが、こちらの方は里芋ほどでなく成長が進んでいるようです。

 10月からのほうれん草や小松菜、小カブと言った葉物も種まきが始まっています。昨年のような大きな台風が来ないことを祈っています。

                      おかげさま農場・高柳功