自然に沿った食べ物を

産地の声 vol.1440                    2020.4.15

 4月半ばとなり桜の花も散り、新芽=青葉の桜になっています。菜種は正に菜の花となって申し分のない真黄いっぱいの菜の花畑のままです。田んぼの畦に咲くタンポポもきれいです。

 

 庭先の小さな花畑にはラナンキュラスが、そして昨日はチューリップが咲き始めました。大根畑も花盛りで菜の花も混じって百花繚乱と言う言葉がありますが、白と黄色のお花畑です。でもそのままにしておけないのでモアをかけて裁断しました。

 モアをかけてゆくとミツバチたちが残りの花をめがけて「待ってくれ!」と言わんばかりにかなりの数のミツバチが群れていましたが。「ミツバチさんごめんよ!」と謝りつつ、すべて刈り込んでしまいました。

 植物が育てば必ず虫たちが誕生します。田んぼも代かきが始まり、水が入り始めるとカエルたちが一斉に卵からかえって鳴き始めます。夜分になると、うるさいほどのカエルの合唱です。

 春から夏へと季節は移りつつありますが、当農場の野菜達も端境期で品目が少なくなっています。先週も書きましたが、昨年の台風被害を引きずっています。ホウレン草などはなくなってしまいました。

 コロナウイルスの蔓延で私たちの健康維持のためにも生命力ある食べ物を提供したいのですが、ぎりぎりのセットです。

 食べ方に正しいと言うことがあるか、と無着先生に問うたら、「それは生きているものを食べることです」という答えが返ってきました。

 文明が発展し、科学が発達し、いろいろな食べ物が出回るようになりましたが、慣行栽培では、農薬をかけないと野菜でもお米でも穫れないという現状が大半です。薬剤に守られた野菜達を食べ続けるのか、自然の摂理のまま育った野菜を食べるのか、選択の時代とも言えるのではないでしょうか。

 欧州の格言「汝とは食べた物そのものである」というのがあります。私達の身体は食べ物以外のものではない、と言うこともできます。

 抵抗力、免疫力のある健康体であろうとすれば、やはり食べ物のことは肝要なことだと思うのです。まだウイルスは収まっていません。しっかり食べて命を大切にしましょう。

                   おかげさま農場・高柳功