アメリカ人の肉離れ

(産地の声)vol.1432                    2020.2.19

 今回は野菜の話ではなくお肉の話です。それというのも女性セブンという雑誌に「アメリカ人の肉離れ」という記事がありましたので、ついでに私の経験も踏まえ書いておきたいと思います。

 

 もう40年ほど前かも知れませんが、仲間達と鶏肉の話になりました。そして「近頃鶏肉がおいしくなくなってきた」「肉がスカスカして鶏肉本来の味がない」などと言う話になったのです。であちこちに聞いてまわったら、最近のブロイラーと呼ばれる飼育方法がまた斬新?びっくりだったのです。

 効率主義というか、1kgの肉を得るのに牛肉は10kg、豚肉は6k、鶏肉は3kの穀物を必要とされる、と言うのが平均的飼育の実体と言われます。

 それで、効率主義という高度成長の経済主義からすると、普通に飼うより効率よくするために、暗い鶏舎にして運動をさせないで育てるという。そのことによって早く効率よく鶏肉が作れる、と言うことのようです。

 記事によれば、今アメリカでは肥育ホルモン剤不使用と表示された牛肉が人気となっている。一方の日本では消費者にとっては価格が安くなって有り難いのかも知れないが、米国産牛肉は「肥育ホルモン剤」としてエストロゲンなどの女性ホルモンが投与されて育てられているという現実がある。

 20年以上前からEUではホルモン剤の使用禁止、」抗生物質の禁止に踏み切っています。餌に混ぜて使っていたのです。もちろん今でもEUではアメリカ産のホルモン剤使用の牛肉は輸入禁止措置を執っている。

 また、「アメリカ人も食べているのだから大丈夫でしょう?」と言う素朴な疑問も浮かぶ。米国メディア特派員が話す。「実はアメリカ人もホルモン剤を使った牛肉を食べることを嫌って、どんどん肉離れが進んでいる」40年前の半分に。

 では、アメリカで大量に育てられているはずのホルモン剤入り牛肉は何処に行くのだろうか。・・・その、ホルモン剤入り牛肉を食べさせられているのは日本人だ。耳を澄ませばトランプ大統領の高笑いが聞こえてこないだろうか。「安くなった」と小躍りして子供達にアメリカ産牛肉のステーキを食べさせている場合ではない。・・・と結んでいます。

 私は、鶏肉も豚肉も牛肉もほとんど食べない出来ました。きわめて単純に不自然!自然人をモットーとしてきたからです。もう少詳しく書きたかったのですが、紙面の都合上ここまでです。又の機会に。もっと知りたい人は催促して下さい。

                                          おかげさま農場・高柳功