(産地の声)vol.1428 2020.1.22
暖冬が続いています。20日は暦の上では大寒の日で一年の中で一番寒い日とされているのですが、例年からすると暖かい日でした。そして天候不順。
寒くてもいいから太陽が出てほしいのです。田んぼも冬の耕耘に入りたいのですが田んぼの水が抜けずに入れないでいます。前にも書きましたが、畑であれ田んぼであれ、ぬかるような状態では入らない方がいいのです。
太陽の出ない日が続くと言うことは日照時間も少ないと言うことです。ハウスのサニーレタスも成長がよろしくありません。もう少し日照がほしい。
そんな中、今日は菜種畑の草取り作業がありました。昨年10月に種まきして、1度、中耕したのですが、畑全面を見ると機械の入らないところに草が残っています。仲間数人で手取りの除草でした。
10数年前に菜の花プロジェクトと称して食用油の自給を目指して仲間で始めたのです。90年代遺伝子組み換えが始まりそうしたものを食べたくない、と考えたからです。何度も書いていますが、この国の植物油は菜種油、大豆油が中心でそれらがサラダ油となって食べられています。
遺伝子組み換えと知らずに食べているのが実情でしょう。たまたまNHKスペシャルで食の起源の中で脂肪を取り上げていました。それがどれほど正しいかは分かりませんが、私達の食べる脂質の中で必須脂肪酸というのは、自分の体で合成できないので食べ物から取るしかありません。
その必須脂肪酸が危うい状況になっているようです。食生活の変化がもたらしたものです。かっての日本人は魚を食べそれもサンマや鯖と言った青魚を沢山摂取していたので事足りていました。それが肉食が多くなりバランスが崩れてきたようです。
グルメ指向やいつ果てるともない加工食品の氾濫が続いています。どんな素材でどう加工したのか知らずに食べているように見えます。自然界の生き物は案外保守的で同じようなものを食べ続けています。
素材の確かなものを、そしてバランスよく食することが私達の命を健全にすることのようです。私達の体は地球の成分で出来ている、と生物学者が言ってましたが、その意味は深いと思います。
菜の花は4月下旬に花を咲かせ6月上旬に熟し、刈り取り、脱穀になります。今年の天候不純でで欠株が目立ちますが、なんとか豊作になってほしいです。
おかげさま農場・高柳功