環境問題への意識の差

 おかげさま農場の片岡です。高柳場長が農閑期で旅に出かけているので、そういった時にたまに代筆で登場しています。先月は場長と一緒にドイツ在住の日本人の谷口さんのお話を聞きに行きましたが、「日本と外国はだいぶ違うな~」と感じたので、報告させて頂きますね。

 今年の日本は災害続きでした。ただ、高柳場長は「災害対策というけど、根本的なところがニュースで全く報じられないよな」とぼやいています。つまり、根本問題は地球温暖化であり、その原因は私たちの暮らし方だということです。

 欧州では、夏に「あと18カ月でみんなが行動をして温暖化のスピードを止めないと、臨界点を超えてもう温暖化が止まらなくなり、人間が住めるのはスコットランド周辺だけになる」という発表がされたそうです。その結果、子ども達が学校に行かないストライキを始め、その輪は広がり、9月の環境サミットに向けたピークの日はドイツでは教育委員会も「学校に行かずに集会に行って良い」と決め、バスや飛行機もストップして大人も集会にかけつける状態になったそうです。

 その流れは加速していて、「ⅭO2を大量に出す飛行機に乗る経営者はダサい」という風潮になり、欧州の航空会社は相次いで「飛行機を減らし、電車やバス事業を増やしていく」と発表したそうです。ドイツ政府も、環境対策に6兆円を投じると発表しました。ちなみにその財源は新た捻出することは無く全て「カーボンオフセット」、つまり、日本など環境対策が遅れている国にドイツで余分に行ったⅭO2削減枠を売ることで賄うそうです。また、肉食は温暖化に直結するという理由で300~400万人がこの1年でビーガンになったそうですし、毎日、環境問題がトップニュースで流れているそうです。

 一方、日本では9月の環境サミットでは小泉大臣のセクシー発言ぐらいしか話題にならず、谷口さんは「環境問題に対するメディアや国民の温度差があまりにも違う」事に危機感を感じ、日本にやってきて何と自腹で全国で勉強会を開いているとのことでした。

 谷口さんは12月まで東京を始め全国を回る予定が入っているそうなので、関心がある方は「地球を守ろう」で検索してみて下さい。日本と欧州の環境意識の差を感じる事が出来ますよ。

                                            おかげさま農場・片岡弘充