(産地の声)vol.1410 今回はきわめて政治的感想です。 2019.8.28
またか!という感じです。日米貿易交渉のことです。またまたトランプ大統領の要求をのむ交渉だと思うのは私だけでしょうか。この前はトランプ大統領の売り込みで戦闘機やら軍の装備を数兆円という税金を投入することを約束させられ、今度はトウモロコシやお米小麦を買わされる約束をしたと言うのです。
名目は日米貿易交渉ですが、アメリカの注文を日本が、はいそうですかという内容だけしかないように思えます。トランプ曰く「中国が約束を守らないから米国ではトウモロコシが余っている。その全てを日本が買ってくれる。農家は(アメリカの)幸せだ」と。
自給率がさがり、後継者もおぼつかない日本の農業のことは二の次と思える。しかも分からないことは、輸入することを約束したは良いけれど民間の購入を促すために、契約する際の倉庫等保管費用を補助するという。税金でもってアメリカ農家のために負担するという。
インターネットを見ていたら、かの国では、日本の首相を揶揄してトランペットと言われている、と言うのがありましたが、中々言い得て妙なるジョークです。
数年前の自民党の選挙看板が我が家の土間に飾ってあります。「TPPへの交渉参加に絶対反対!」「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」と言うことだった。それが口の渇かない内に、TPPを始めてしまいました。何なのでしょう。
それに、秘密交渉なので一切その交渉の中味は国民に知らされない。国民、国のありようの事なのに国民に知らされないでの交渉とは何なのでしょう?私は納得できません。ともあれ、あきれるくらい政治家の嘘つきには閉口します。
自民党に限らず政治家のいい加減さにうんざりしているから、どの選挙も投票率が低くなっているのではないでしょうか。政治社会に閉塞感が漂うのも当然のことのように思います。どうせ何言っても聞いてくれないし、言ってることだってコロコロ変わるんだから、、、、、と言ったところでしょう。
トウモロコシの年間輸入量は11百万トンで今回の約束はなんと275万トン買う約束のようです。それに加え、お米、小麦も。日本はアメリカの余剰農産物の処理場ではないと思うのですが、あきれてしまいます。
一方、小麦の残留農薬基準も規制緩和されて、これまでの基準より5倍残留しても良いと言うことになったようです。除草剤も毒薬です。毒を規制緩和していいのでしょうか。命のことがないがしろにされているとしか思えません。
おかげさま農場・高柳功