無農薬が特別?

(産地の声)vol.1409                         2019.8.21

 お盆が過ぎいくらか猛暑から遠ざかりつつあるのかな、という感じの天候ですが、ときおりの時雨がゲリラ豪雨と呼ばれる激しい雨が降りました。

 

 一気にたたきつけるような雨です。皆さんのところは大丈夫でしたか?。

 今日は、特別農産物=無農薬栽培の現場検査と言うことで、栃木の民間稲作研究所の担当者が来ました。田んぼだけなのですが、50枚の田んぼ一枚一枚確認して見て回るのです。

 その担当者も有機栽培をやっている人なので、状況はよく分かっています。大学を卒業し7町歩の耕作地を確保し自立した農家です。有機や無農薬栽培と呼ぶ農家の一番の大敵は雑草です。いかに草を制御できるかにかかっています。

 私の田んぼ管理では都合3回は畦、土手刈りをします。その燃料はガソリンなのですが1回一回りすると100L は使います。(用水のためのポンプの燃料も含んでのことですが)

 時に、夕べはいくらか寝付けなかったせいか夢を見ました。有機だの無農薬だのと言って、検査だの記録をつけろだの面倒なことが増えておかしいではないか?と夢の中で言ってました。

 この国の農耕文化との始まりが3千年前頃からだとすると、これまでそんなことしてきたのか?当たり前のことをしているつもりなのに無農薬栽培や有機栽培が何故か特別のようにされている。

 むしろ3千年の歴史からすれば、農薬や化学肥料といった近代農業の方が特殊な栽培なのではないか、と夢の中で語っていたのでした。自然に逆らった、人間の側からしか自然を見ない考え方の方がおかしいではないかと言っているのです。今度来る検査に来る人の聞いてみよう!と言うところで目が覚めました。

 検査は午前中に終わり、午後は明日の出荷物の荷作りです。その最中、土砂降りの雨がまた降りました。雨の時間は1時間足らずでしたが、乾いた畑にはよい湿りです。

 秋冬人参のためには良い雨です。ようやく出た芽が成長し、出切れずにいた種もこれで息を吹き返したことでしょう。夏野菜が不足気味なので宅配の品目もぎりぎりの同じものが続きますが、ご勘弁いただきたいと思います。

 私達も同じ運命の中で食べていますので、、、、、。

                   おかげさま農場・高柳功