種の絶滅の危機

(産地の声)vol.1394                        2019.5.8

 BSワールドニュースを見ていたら、フランス、ドイツ、イギリスの報道は「100万種が絶滅の危機」とかなりの時間を割いて報道していました。この日本ではチラッとしか報道されなかったようですが、、、大変な問題だと思います。

 

 

 CO2の対策も国際問題になっていますが、地球の生き物の絶滅という事はもっと深刻だと思うのです。「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学対策プラットフォーム」略してIPBESという、世界132カ国の政府が参加しているらしい。

 日本を含む51カ国の専門家145人が約3年かけてまとめ、公表された要約はフランス・パリで開かれたIPBESの総会で承認されたという。

 地球の自然生態系の破壊者は、人間。陸地の75%が人間活動で大幅改変され、約100万種の動植物が絶滅危機にあるとの報告書です。限りなく木を伐採し輸入材で間に合わせている日本も緑の減少に役立っています!。数年前からのミツバチの大量死など世界は殺虫剤の使用を控えつつありますが、ミツバチだけでなく他の昆虫類も、鳥類も減少しつつあるというのです。生態系の危機です。

 人間の食も問題です。かって我が家にホームステイした若者が(アメリカ人でしたが)、彼は肉を食べない信念を持っていました。何故かと問うと、「牛肉1k生産するのに10キロの穀物を必要とする。豚肉は6キロを必要とする。それだけ地球資源を浪費することになる」

 「そのまま穀物を食べれば地球環境に負荷をかけないで済む」「また、世界中には餓死や、飢餓人口もまだあるのが現状だ」「そういうことを高校生時代に教えられ知った!それ以来、自分だけでも肉類は食べないことにした」そんな若者でした。

 我が家には、ベジタリアンやビーガンといわれる人がよく来ますが、彼のような発想でお肉を食べない、という人はいませんでした。一つの見識だなあと思ったものです。

 農業もある意味自然破壊の側面を持っています。アマゾンの密林を大量に伐採、開発し大豆や穀物の確保に世界の多国籍企業が取り組んでいます。

 自然の保全と再生、持続的利用のために、経済や社会、政治、テクノロジーなどの点で「根本的な変化」の必要性を訴えるこの警告は、私達人間の生き方を変えない限り危機は加速する一方なのだそうです。

                       おかげさま農場・高柳功