かつての日本の文化

(産地の声)vol.1380                        2019.2.6

 1月20日が大寒で、それからは寒さが和らぎ、2月の4日は立春となって春に向かってゆくーこれが暦の教える季節の移り変わりですが、実際はそうはいかないようです。

 

 中国から伝わった陰暦は、大まかに言えば地球のアジア東部に位置するこの国の季節感をよく教えるものです。これが、赤道直下のバリ島ではそうも行かない。赤道付近は、季節の変化はほとんどありません。

 北極に近い地域は季節が極端で、わたしの家に来たフィンランド人に聞くと、12月は太陽が1時間とない日もあるという。だから大げさに言えば一日中オールナイトのような状況となって、朝おつとめや学校に行くにしても真っ暗な時間に出勤、登校となる、と言う。

 反対に夏は白夜と呼ばれる一日中明るくて、太陽が出ているときでも夜?だから寝よう、と言うことになって私たち日本の感覚とはかけ離れた日常になることになります。

 世界の中でも日本は格別四季の移り変わりが鮮明で、しかも雨量も多く緑豊かな地であり、自然豊かな日本と言うことになります。

 その自然豊かな国で日本人は、その自然と向き合い、厳しさと恵みを享受しつつ、自然に対し畏敬の念を持ってきた伝統と文化をはぐくんできました。

 かって明治初期に日本を訪れた明治時代初期に東京大学で生物学を教えたエドワド・S・モースの談。(東京で大森貝塚を発見した事で知られている人)。以下

 ー外国人は日本に数ヶ月いた上で、徐々に次のようなことに気がつき始める。即ち彼は、日本人にすべてを教える気でいたのであるが、驚くべきことには、また残念ながら、自分の国で人道の名に於いて道徳的教訓の重荷になっている善悪や品性を、日本人は生まれながらにして持っているらしいことである。

衣服の簡素、家庭の整理、周囲の清潔、自然及びすべての自然物に対する愛、あっさりしていて魅力に富む芸術、挙動の礼儀正しさ、他人の感情についての思いやり…これ等は恵まれた階級の人々ばかりでなく、最も貧しい人々も持っている特質である。

 こう語るモースのような日本が失われつつあるように思いますが、それは日本人が、お金や欲望に捕らわれすぎ、天からの恵みを失念し、自然に対する畏敬の念をなくしてしまっているからではないのか?とは考えすぎなのでしょうか。

                      おかげさま農場・高柳功