落花生が始まります

(産地の声)vol.1372                                    2018.11.28

 

 そろそろ落花生の季節でです。日本の中でも千葉産の落花生は有名です。土地に合っているというか、気候風土が適しているのか、よく育ちしかも美味しい。

 

 5月に種まきした落花生ですが、10月に掘り取り畑に干して、10日間から2週間くらいでさらに乾燥のため、畑で積み上げます。直径2メートルくらいの大きさに丸く積んで手が届く限り積んで屋根をかぶせ1ヶ月近く自然乾燥に任せます。

 そして脱穀です。11月の寒さと北風に遭う事によってほどよく乾燥が進みます。そして脱穀です。今脱穀の真っ最中で、生産者は真っ黒になりながら脱穀した殻付きの落花生を麻の袋に詰めます。

 昨日あたりから、煎り作業を始めました。無農薬栽培のせいか幾分、殻の色が変色したりしていますが、中身はいいです。

 煎り作業は、ガスを使って機械で焼きます。ただ火をかけたのでは煎れません。丸い金網状の筒になった中に落花生を入れ、下からガスの火を灯し焼きます。その筒はモーターで回転させます。ゆっくりと回転させながら焼くので全体に火が回り、かつ焦げなく煎る事ができます。

 難しいのは、煎り上がりの時間です。決まった時間というわけにはいかず、煎り機につきっきりでやらないと失敗します。大体の時間というのはあるのですが焼き上がりは、中身を目で見て、食べてみて決めるしかないのです。その差2分3分で仕上がりが違ってくるのです。

 最初に煎ったものを仲間で試食しました。「まあまあかな」という人と「ちょっと煎り足らないよ」といったみんなの評価。みんなの意見ををいただきながら、煎りあんばいを決めます。

 最初は、「千葉半立ちの味としてはいまいちかな?」と感じた私ですが、2回3回と煎って、ようやく千葉半立ちの味になって安心しました。美味しいです。

 当農場の落花生は、水洗いはせず、畑でとれたまんまで煎るので市販品と比べると見た目が落ちます。ですが味は上々だと思っています。

 土の中から採れたものを見かけのために洗う習慣は、いつ頃から始まったのでしょうか。どっちにしても火にかけるのですから殺菌は十分だし、食べる実は殻に中にあるのですから問題はないと思うのですが、いかがでしょうか。

 煎り落花生の旬は年末年始で冬場の食べ物です。お声がけ下さい。

                  おかげさま農場・高柳功