全生物の命に関わる問題

(産地の声)vol.1362   全生物の命に関わる問題           2018.9.20

 おかげさま農場の片岡です。久々の登場です。高柳場長は知り合いの農家さんが倒れてしま

ったため、その稲刈りを頼まれて、引き続き忙しい時間を過ごしています。

 今年は猛暑の影響で、近隣のお米はみんな不作です。受粉の時期に台風が来たということ、

また夜間も気温が下がらず籾の中のでんぷんなどの栄養が消耗して、蓄積が通常よりはされな

かったことなどが原因と考えられています。粒が小さかったり、選別の際にクズ米が多く、2

割ぐらいがクズ米というところもあるようです。ただ、不作の時はお米は美味しい、という人

もいて、肥料が効きすぎて豊作なのだけどタンパク質が米に入って味が落ちる、という状態

よりは良いのかもしれません。

 それにしても日本は「災害国家」になったと思います。年始の寒波、4月の島根の地震、6月

の大阪の地震、西日本豪雨、夏場の猛暑、記録的な台風の発生や21号の被害、今月の北海道の

大地震など、これでもかこれでもかと災害が起きます。そして首都圏直下型地震や南海トラフ

地震の発生確率予想も年々上がっています。ところが外国人観光客の数は減っていません。と

いうのは「日本は災害国家」ということが既に前提となっているからだそうです。日本人自身

は「日本が災害国家」だということをどれだけ自覚しているのでしょうか?

 地震はある意味、自然現象なので致し方ありません。しかし温暖化については人間が原因と

いうことは明らかで、この事に対する危機感も日本人には浸透していないと思います。

 私が子供の頃は夏は夕立があり、夕方は涼しいものでした。エアコンが無くても学校で授業

を受けることが出来ました。ところが、二十年ほど前から世界各地で局所的干ばつと豪雨、ハ

リケーンなどが発生し、ついにその波は日本にも来ました。そして海底を流れる海流の温度ま

で上がってきており、永久凍土のグリーンランドの氷が今年になって、ついに崩壊が観測され

たそうで、専門家の間では驚きと衝撃が走っているそうです。

 これから温暖化が更に気温の上昇を加速させる「フィードバック現象」が起きてくるそうで

す。温度変化が遅い海が地球の温度上昇を抑え、氷が鏡の役割で太陽熱を宇宙に反射してきま

したが、CO2が地球を覆い、地球全体がビニールハウスで覆われているような状態になり、急

激な上昇を防いでいた海も氷もその機能が果たせなくなってきました。環境学者に言わせれば

今、全ての国が温暖化対策を実施しても、気温が加速度的に上がるのは避けられないそうです。

 こんな現実を知ると、「暑いからエアコンをつけましょう」というニュースに高柳場長だけ

でなく私も違和感を覚えます。「そんな次元の問題ではない」と。利便性優先、経済優先の生

き方を大人が改めるのはもちろん、学校でも子供たちに「環境学」を主要学科として学んでも

らい、これから100年続く温暖化にどう対処していくか、全ての人類、全ての生物の命に関わ

る大問題であるということを、みんなで本気で考えていかなくてはならないと思います。

 

                       おかげさま農場・片岡弘充