自然に沿った食べ物を

(産地の声)vol.1361                   2018.9.12

 先週も書きましたが今年は虫の発生がひどいです。ミニトマトもお盆明けには出荷予定でしたが,虫害と高温のため出荷が出来ませんでした。実に食い込む虫と何とか実になったものも高温障害か実が割れてしまうのです。

 

 

 一方秋の野菜もぼちぼち出始めました。里芋やゴボウそして間もなくサツマイモも出始めます。こうした野菜は栄養バランスも良いのですが、近年は消費が落ちているそうです。皮を剥いたり料理が面倒だという理由なのだそうですが、ことは命の問題だと思えば食べて欲しいと願うのは生産者の思いすぎでしょうか。

 私など、里芋やゴボウが大好きです。煮物にしたり味噌汁の具にしたりとても美味しい。ゴボウなどきんぴらにすれば作り置きも出来ていいと思うのですが、どうでしょうか。

 一昨日、孫が中古本屋へ行きたいというので付き添ったのですが、100円コーナーに「粗食のすすめ」がありましたのでつい買ってしまいました。20年程前に読んだ記憶があり、その本は行方不明だったのです。

 世は飽食の世の中になって、捨てられている食品は1千万トンを超すという(20年前でも)それでいて栄養失調やいわゆる食源病(かっての成人病)が増え、アトピー、アレルギー症、花粉症などは増えるとも減らない時代になっています。

 この本の結論から言えば、旬のものを丸ごと食べることがベストということになります。私たちも自然生態系の一員です。自然にならう生き方から大きく離れてしまったようです。

 既に、お米よりパン食の方が多く食する日本人になってしまいましたが、そのことによる体調変化、疾病の多様化、増加が進んできたといいます。そして、私たちの育ってきた時代にはなかった病気が増えています。

 ヨーロッパの格言「私たちの体は、食べたものそのものである」からすると、何を食べたかが、私たちの体でその結果を出していると言うことになります。

 それに加え、食品添加物や各種の化学物質(=生命からすれば考えられないもの)が蔓延する食があふれていることに危惧します。

 テクノロジーが発達し、その結果、私たちの体に刃を突きつけてきていると言ったらいいすぎでしょうか。そして衛生観念が発達しすぎ、洗いすぎでビタミン類が洗い落とされ栄養失調などとなっていたとしたら、笑うに笑えません。そんなことを考えた一日でした。お米と旬の野菜を食べましょう!

                       おかげさま農場・高柳功