猛暑日でも雑草はたくましい!

(産地の声)vol.1354   猛暑日でも雑草はたくましい!    2018.7.25

 畑はカラカラに乾きホコリが舞い上がります。雑草のひどいところはモアという機械で地上すれすれに草をたたき切って、それからトラクターをかけています。そのモアは高速で回転する刈り刃なので、砂漠の砂嵐のように土ケムリをあげ、前後左右が見えなくなるほどになります。

 

 

 作物の収穫後の空き畑の管理が大変なのです。1ヶ月もしないうちにチブチブトと雑草の種が芽を出し始めるといけません。ほっておいたら1週間か10日で畑一面雑草だらけになってしまうのです。

 いまは、ナスやキュウリ、ミニトマトやモロヘイヤなど夏野菜の収穫最盛期なのでしばらく見に行かないでいたら、大変なことになっていました。

 「あれ!畑が緑になっちゃってる!」一面が草だらけの畑になっていたのでした。それを処理し、落花生畑を見たら、雑草で森のよう。

 で急遽、脊椎間狭窄症の連れ合いを引き連れ、雑草退治です。機械作業の域を通り越した雑草なので、手作業しかありません。作物は生長しなくても雑草はたくましく生きるもの。

 環境に適応した草がでるのです。この地方で言うゴンベという草が一斉に芽を出し成長。落花生よりも大きくなり、森、という表現が当たるような成長ぶりです。手で抜きやすいのですが、半日で軽トラック一台分くらいはでました。

 それに、メヒシバ、オヒシバといった草も。これらは根張りが強く、中々抜けない。しかも夏からの成長はすぐ花を咲かせ種を作ってしまうのです。

 以前、雑草の本を読んでいたら一株で多いときは20万粒もの種を宿す、といいます。取っても取っても取りきれないのは、種も考えていて、一斉に芽を出すのではなく、順番に芽を出していくというのです。しかも長寿命で10年20年と土の中で生きていて、機会があれば芽を出すのです。

 今とらないと落花生が負けてしまう!と夢中で草取りをしました。落花生も、ちょうど花が咲き早いものは花落ちしています。落花生はその名の通り、花を咲かせた後、茎のような芯が地中へ向かって降りていきます。(それを農家はハリが落ち始めたといいます)そして地中まで針を刺して土中に実が出来るのです。

 何とか終えたらその晩に、なんと雨が!ザーっと30分くらいの時間でしたが、開花には格好の水分補給でした。真夏の格闘です。

                    おかげさま農場・高柳功