油も自給してます

(産地の声)vol.1350                    2018.6.27

 ようやく菜種畑の後始末を終えることが出来ました。刈り取り、乾燥、そして脱穀作業すべて手作業です。仲間数人と共同作業ですが曰く「この仕事は弥生時代そのままの仕事のやりかたじゃない?!」と言いつつ続いています。

 

 結果は、不作で前年の3分の一位です。種蒔きは10月中旬なのですが、昨年は天候不順で畑が過湿状態の中で種蒔きせざるを得なかったのです。雨が降って数日して表面が多少白っぽく乾燥し始めたかな、という状態がいいのです。

 雨続きの天候の中で、今を逃したら種蒔きが出来なくなる、と無理して蒔いた結果、芽立ちがよくなく、その後の天候が不順で一旦でた芽も、なくなってしまったりしたのです。蒔いた種の半分がやっと生き残った感じでした。

 菜種栽培の始まりは、15年前の菜の花プロジェクト。食用油の自給、そして廃油をジーゼルエンジンの燃料として使えば、資源のない日本にいくらかでも役に立つ。また植物油の燃料で走ればCO2の削減にも貢献できる。などと議論を重ねて始まったものです。

 私の下心は、プロジェクトの本旨はともかく90年代から始まった遺伝子組み換え作物を食べたくない、という別の理由もあったのでした。今の日本はキャノーラ油という菜種油が輸入され、サラダ油の原料にもなっています。そのほとんどが遺伝子組み換え作物です。

 ですから日本人は遺伝子組み換えのキャノーラ油、大豆油を食べています。たぶん知らずに、あるいは気にしないで食べているのでしょう。油を絞った大豆粕は、安価な味噌や醤油の原料としても使われています。

 ともかく自分は訳のわからないものは食べたくないと考えているので、以来、ずっと菜種を作り続け、我が家は自作の油以外は食べません。

 10月から6月初めの刈り取りまで畑に一度しか入らなかったので、刈り取り後には雑草がわんさか生えています。で、トラクターにモアを取り付け、草退治をしてからトラクターをかけたのです。

   今日は暑さと強風の日でした。どこからかマルチのポリが空中を舞い、かぶっていた帽子は突風で吹き飛ばされたり、舞い上がる土埃で体中が汚染されて?しまいました。ですが、工業的汚れと違って自然の汚れは洗えば元に戻ります。お風呂に入っての洗い桶は見事に土色に変色していました。

                    おかげさま農場・高柳功