(産地の声)vol.1320 <自然の食べ物を> 2017.11.29
前にも書きましたが、先月の台風の被害でほうれん草がほぼ全滅してしまいました。よって、今はほうれん草が欠品です。ハウスに蒔いてあればいくらかは良かったと思いますが、露地栽培ですからまともに潮風を受けてしまったのです。
今の季節は10月の始めから蒔き始めて1月くらいまでの出荷は露地栽培が主流です。それがまともに潮風を受けて始めは黒っぽくなり、斑点が出来て収穫にはいたらない!と言うことになってしまったのです。
もちろん当農場だけでなくこの地域全体に被害が及んでいます。10月の長雨、低温が長く続いたせいで、人参、大根なども生育不足となって収量減へとなっています。
8月の時点では「今年は雨があり、発芽も順調で人参も大根も豊作になるぞ」などと言っていたのですが、その後の悪天候で状況は変わってしまいました。困ったものです。
明日が雨だというので今日は大豆の刈り取りをしました。急遽、NPO未来の人達がお手伝いとなって明るい内に刈り取り終了です。引きこもりや不登校の子供達だったというのですが、畑では元気に仕事をします。中学生の女の子2人が加わって賑やかでした。
始めてきた時は下を向いて話もしない、と言う子がだんだん変わってきて、何かと積極的になって行く姿はすがすがしいものを感じます。家でこしらえたお煎餅や蒸かしさつまいもなど、中々よく食べてくれます。
食べる元気が出てくれば健康体になってきます。買ったものは我が家では出さないようにしています。味付けはお塩か醤油、自前の食用油であげたものなどです。お塩は九十九里の海水を塩にした自然塩、お醤油は丸大豆本醸造のお醤油です。油は自前のもの。それ以外は一切の添加物は使いません。自然の素朴な味ですがそれが私達の命を自然な健康体にしてくれるのではと自画自賛してます。
先日、我が家のお米と島根県のお醤油だけのせんべいを作りました。素朴な味ですが、飽きのこない、クセのないお煎餅です。お店に並ぶスナック類、お菓子類はなんとなく敬遠したくなります。
と言うことで、人も自然の一員です。自然生態系の一員として生きる=食べることが必要ではないか、と思うのです。
おかげさま農場・高柳功