強風による塩害が

(産地の声)vol.1316     <強風による塩害が>  2017.11.1 

 スズメバチの毒もなくなり?ほぼ正常だった時の足の姿になっています。晴れ間を見て畑を見回ったのですが、大根や人参の葉がずたずたに引き裂かれたり、所々水がたまったりしています。 

 

 仲間と話したのですが、ここ10月の太陽の出ない天候で野菜が生育停滞を起こしています。雨続きと日照不足で地温が低下しているからです。やはり植物は何より太陽が必要です。光合成というポテンシャルエネルギーの元がなければ全てが始まりません。

 それに加え、過湿という酸素不足が根を傷めます。根に酸素が行き渡らず、ひどい場合は根が枯れます。ぎりぎりで生き抜いてきた野菜は力が元に返るまで時間がかかります。

 それに加え(後で分かったことですが)台風二十一号の強風が海水を運び塩害が出始めています。情報では、キャベツの産地である銚子では壊滅的な場所が出始めた、と言うのです。

 大雨も困りものですが、強風も困りものです。当地は太平洋から五十キロもあるのですが強風が海水を運んだようです。ほうれん草農家の仲間が「うちのほうれん草が葉さきが黒ずんでしまった!」というのです。

 当農場ばかりでなく千葉県か或いは海岸に近い産地は皆同じ被害を被っていることでしょう。これからの11.12月の野菜がまた不足気味になるだろう、と言う話で持ちきりです。

 根もの類は土の下になるものですから幾分の生育不足、収量低下はあるでしょうが何とか持ちそうですが、葉ものはいけません。葉っぱが売り物なのに葉が黒かったり黄色くなったりしたのでは商品になりません。

 こういう被害はすぐには分からないものです。徐々にその影響が表れてきますのでどの程度の被害がでるのか分からないのです。

 気温が上がって太陽がサンサンと照るようになればいくらか見通しが良くなるのですが、、、。

 台風一過の後の野菜達です。少々葉の痛みや見栄えが悪いところがあるやも知れませんが、ご理解をいただきたいと思います。(皆さんに提供する場合悪い部分は出来るだけ選別調整をしているのですが)

 あまりにひどい場合はお知らせください。  

                                       おかげさま農場・高柳功