ホンモノ?

(産地の声)vol.1311     <ホンモノ?>      2017.9.27

 今日でコンバインの稲刈りが終わりました。遅いモチ米も明日は雨模様なので刈ってしまおう!と言うことで一区切りです。

 

 

 研修生のマリ子さんと新規就農の石橋君が手伝ってくれてました。紙マルチで防草対策をしているのですがけっこうな雑草が出ています。何という草か知りませんが、稲より背が高くなって木のように育ちます。これが刈り取りの邪魔をするのです。先週も書きましたが、グローバル化の影響か?新種の草です。

 グローバル化と言うことは、世界中の植物も動物も害虫も微生物も一緒に輸入されると言うことです。防疫体制はありますが、年間数千万トンという動植物が輸入されるものを全て検査するというのは不可能なことです。

 それに加えて地球温暖化というので生き物には格好の繁殖場となる日本。どうなることやら。経済成長ばかり考えて、覇権ばかり考えていたら足下にうじゃうじゃと害虫や病原菌がまとわりついていた、などと言うことがないように願いたいものです。

 で仕事が終わって皆で食事会をしました。実りの秋です。甘柿が熟してきたので皮を剥いて食べましたが、美味しい!。そこへ避難の鶴見さんが「獲れたから持ってきた!」と立派なシメジを持ってきてくれました。

 菌床栽培ではなく原木でできたものです。「天ぷらが美味しいよ!」と言うので、お返しに私の菜種油を差し上げました。今の時代は昔ながらのもの=ホンモノが少ないのですが、原木で育ったシメジを手つくりの菜種油で食べるのもおつなものです。

 さらにイチジクが熟しそして庭先の栗を煮て食べて、秋の稔りのオンパレードです。栗を食べているところに直売所のパートさんが。「この栗美味しい!」と。私達はちょうど食事を済ましたあとなので連れあいがおにぎりを。「わーこんなに美味しいおにぎりなんて!」感動!して食べてました。

 石橋君は大学で醸造学を学び、マリ子さんは栄養学を学んだ管理栄養士さんです。「大学では昔ながらの食べ物や自然に作られたホンモノのことは学ばなかった。」「ホンモノとは何なのか難しい所だけど、本来どういうものだったのか知らないできてしまったのよ」そんな話で盛り上がってしまいました。

 “食べて知るホンモノの味!”田舎は豊かだな。自然も稔りも、と。

                   おかげさま農場・高柳功