未曾有の豪雨に

(産地の声)vol.1299     <未曾有の豪雨に>     2017.7.5

 西日本では,かって経験したことのない豪雨に見舞われています。気象庁がわざわざ会見しなければならない程の集中豪雨が昨日今日と断続的に続いています。こんな時に大地震などあったらどうなるでしょう。考えただけでも恐ろしくなります。

 

 おっかない順に地震雷火事親父と言われてきましたが、地震に次いで火山活動そして天候異変の気象災害を加えなければならない時代に突入したのではないかと思います。

 天変地変は人間の力量を越えます。人間の命も大切ですが,私は私たち人間を取り巻く自然環境=田んぼや畑そして山林などがどうなってしまうのか,気になります。自然からの恵みで生きている人間が大自然の脅威ばかり目を向けていますが、自然をないがしろにしてきたツケが回ってきたのではないか,などと思ったりもするのです。

 自然に対する畏敬の念を忘れ、人間本位の考えからしか物事を考えず,利用するだけ利用して経済効果という価値観が優先されてあとは知らんぷり、と言う風に見えて仕方ありません。

 世界中の学者が、そして近年は世界中の国のリーダーが集まって真剣に地球温暖化対策をしなければならないとリオ会議から始まりパリ協定まで結んだと思ったら一番のCO2排出国が脱退する,というのは何なんでしょう。

 地球温暖化は人間の経済行為、科学主義の結果です。温暖化は単に気温が高くなると言うのではなく、干ばつと洪水というかって経験したことのない地球規模の気象災害になると予報されているにもかかわらず、いざその時になって見ればなすすべもない,と言う現状です。

 エネルギーを使いすぎず便利さもほどほどにして、地球の優しさに感謝して生きることへの方向づけをしてほしいと願うばかりです。

 宮沢賢治の詩にあるように、・・・欲はなく決して怒らず・・・一日に玄米4合と味噌汁と少しの野菜を食べ あらゆることを自分を勘定に入れずに・・・を思い出します。理想ですが、感動します。も少し人間は謙虚に(自然や地球環境に対し)生きることも必要なのでは,と思うのです。

 中々実践できませんが・・・・。

                   おかげさま農場・高柳功