食用油の自給を

(産地の声)vol.1276    <食用油の自給を>         2017.2.2

 今日は、連れあいとひまわりの種を運びました。搾油のためです。我が家は、食用油の自給のため、菜種とひまわりを作っています。

 

 基本的に自分の食べるものは自給しようと、お米や野菜、味噌と醤油も作ってきたのですが、醤油だけは手間もかかることもあって休止中です。

 これで自給していると思っていたのですが、連れあいが「小麦が欲しいな、けっこう使うんだよ」と言われたので、小麦を作り自家製粉を始めたのが30年前。

 大豆は大豆農家から買っていたのですが、遺伝子組み換え作物の登場で、これは自分で作らなくてはいけないと、県内の有機農家から種をもらい、県内の在来種を作り始めました。20年ほど前です。

 で今も作り続け、有機農家や希望する農家に大豆つくりを薦め、種を分けてひとりでも多くの農家が作るようになって欲しいと宣伝しています。

 これでほぼいいかと思っていたら、連れあいが「お父さん!油もけっこう使うんだよ」というので調べたら、これも遺伝子組み換えが急速に進んでいるというので、「これは作らねば!」と仲間と菜の花プロジェクトと格好をつけて作り始めました。これが14.5年前。

 以来、我が家の食用油は自給です。いろいろ勉強してみると油が絞れればいいというものではないようです。従来の菜種油は、エルシン酸(エルカ酸)が含まれ心臓病に影響すると言われているようです。東北農試で  エルシン酸の含まれない品種を育成しました。それを手に入れて作り続けているのです。

 ひまわりは花もきれいで楽しめます。北総地区の有機農家に声をかけて「ひまわりプロジェクト」と名付けてひまわりの作り始めました。今年は夏の台風の来襲で不作だったのですが、5戸の農家が種取りできましたので搾油となったのでした。ひまわり油は軽くてドレッシングなどに美味しいです。

 昔から比べると現代は食用油の消費は増加しています。油脂が私達の体に与える影響は小さくありません。私達細胞の膜は油分です。ですから柔軟に体が動くと言ってもいいいわれます。良質の油を食べたいものです。

 NPO法人で少量から絞ることが出来ますので、誰でも参加できます。この産地の声の読者さんでも希望がありましたらご一報ください。農家、非農家関係ありません。一緒に取り組みましょう。

                       おかげさま農場・高柳功