(産地の声)vol.1249 <虫の季節!です> 2016.7.6
暑さが続いていましたが昨日は肌寒い日でした。どんよりとした曇り空の上に気温が下がり夏でなくなったかのようでした。
おかげ?で、キュウリやトマトなど急に取れなくなり注文に間に合いません。取れないのですから致し方ないのですが、お客さんには十分ある!と言ってしまっているので、急遽断りの電話を入れている始末です。今日も午後はいくらか晴れ間が出たのですが午前中は曇りで気温が下がったままでした。
夏野菜というのは天候次第で難しいのです。人参やジャガ芋は掘り取りして貯蔵してありますから計画通りに出荷できますが、その日にとって荷作りしなければならない果菜類は本当に気をもみます。
先週末「食と命の教室」があったのですが、4月に種まきして5月に植え付けたトウモロコシが小さいけれど実をつけたので「みんなで食べよう!」と収穫したのですが、ほとんどが芯食い虫にやられ散々でした。
7月になると昔ニカメイチュウと言われた虫の繁殖期と重なります。で、1本残らず卵が産み付けられ虫が入っていました。「虫をいやがるか農薬をいやがるか、どちらを選ぶか野問題だ!」などと言ってましたが、みんなで皮を剥き虫の入ったトウモロコシを食べました。
それにしても最近の農薬ではネオニコチノイド系の農薬が問題になっています。特定されていないもののその農薬の出現の時期とミツバチの激減の時期が奇妙に一致する、と言うことでEUやアメリカの一部の州では禁止中です。
この農薬は浸透性の農薬で野菜に浸透し、それを食べた虫が死ぬと言うものです。口を悪く言えば毒薬入りの野菜にして食べれば虫が死ぬと言う効能なのです。と言うことは散布されたトウモロコシはきれいなのですが、反面毒入りのトウモロコシと言うことになります。
一応農薬の残留基準なるものがありますから、基準以下のものが市場に出回ると言うことになっていますが、果たしてどんなものか、教室の皆さんは「嫌だ!」と言うことでしたが、これを読んでる皆さんはどうなのでしょう。
夕方新規就農の青年がきて、「そろそろ枝豆に実が入ってきたのだけれど虫がでて半分くらいはだめかも知れない」と肩を落としていました。それが有機、無農薬のリスクと言っていいでしょう。「無農薬有機栽培をすると言うことは農法の問題と言うより人としての生き方の問題だ!」なのでしょう。
おかげさま農場・高柳功
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