お努めの最中です

(産地の声)vol.1240      <お努めの最中です>      2016.5.4

 隣の成田空港は大型連休で一日4万人を越える出国だそうですが、私どもは田

植えや畑の植え付けなどの忙殺されてそれどころではありません。

 

 TVや新聞などでは大型連休を大々的に報道されていますが、農を初めて以来休

みにしたりお出かけしたりした記憶はありません。目の前に育った稲の苗やナスや

カボチャ、サツマイモの苗など見てたらほっておけないのです。

 3日は憲法記念日でしたが、憲法改正議論や反対に憲法を守ろうと言う集会など

あちこちで開かれたようです。そもそも憲法の勉強など教えないのが我が国の教育

ですから、変えるも変えないも良くわかっていないのが実情なのではないでしょう

か。

 4月には村祭りが行われましたが、そこで祈願することは、「天下泰平」「五穀豊

穣」「家内安全」です。最近はそれに「交通安全」などを加える時もありますが、

わかりやすい願いなのです。大須賀神社を産土神(うぶすな)とあがめ、10ヶ村

の村長がみんなで助け合い天下泰平で生きよう!というのです。

 これを国家に当てはめれば、聖徳太子の(違うかな)天下泰平に結びつくように

思えるのですが、皆さんはいかがでしょうか。昔の人の願ってきたことは正しい!

と感嘆するのです。

 ということで、五穀豊穣の一端を担う私たち農業者の努めは、田や畑に種を蒔き

私たちの食を育てることです。一方、4月下旬から5月にかけては総会やイベント

が多いのです。いつも思ってきたことですが、「何故、こんないそがしい時に!」「農

の仕事を知らない人たちが多くなっているんだろうなあ」とずっと思ってきて今も

思っています。

 地元の水田は8割方田植えが終わり、我が家は昨日ようやく田植えの初日でし

た。今日は風が強く、中止せざるをえませんでした。除草剤を使わない稲作りなも

のですから、紙マルチが風にあおられ植えられたものではありません。

 急遽予定を変更し、トマトの側枝掻きや、キュウリの誘引作業などをしました。

急に気温が上がり、野菜もぐんぐん生長しています。田んぼを見たり畑を見たりハ

ウスを見たり、見ればやらねばならない仕事があちこち見えます。

 また、作物だけでなく雑草もいっそうの勢いで繁茂しつつあります。それも「な

んとかしないといけないな」と思いながら気の休まるときがありません。一通りの

作付けが終わるまでが一区切りです。

                      おかげさま農場・高柳功