(産地の声)vol.1218 <大根よもやま話> 2015.11.18
先週も書きましたが、今年の秋は暖かすぎます。野菜が育ちすぎて困っていま
す。私の育てている三浦大根も12月予定がすでにできあがってしまいどうした
ものかと考えています。
大根を抜き食べてみましたが、おいしかったです。青首大根もいいのですが三
浦大根は煮物においしさ抜群です。同時に蒔いたたくあん用の大根も育ってちょ
うど収穫適期になってしまっています。市販のたくあん大根は95%輸入ものだ
ということを漬け物業者さんから聞きました。今から10年ほど前ですが。
中国やベトナムで収穫された大根は塩漬けにされて輸入されるそうです。で、
塩抜きして漬け直されて店舗に並べられるのです。その漬け物屋さんに「何故輸
入になってしまうのか?」と聞きましたら、「人件費が違う。日本の20分の一か
ら50分の一!やりたくないけれど競争に勝てないので、、、、」ということでした。
だから言うわけではないのですが、お店に売られているたくあんは私には食べ
られません。自前で作ったたくあんとは全くといっていいほど違うのです。素の
味が感じられないのです。
でせめて近い人には食べてもらおうと、少しばかり作っているのです。たくあ
ん大根は育つと抜き上がってきて、地上から20センチ以上も伸びます。今ちょ
うどそんな状態なので来週には抜いて、天日干しして漬けます。
すぐ食べるなら大根重量の3%の塩加減でちょうどよい。塩漬けして1週間で
水が上がってきます。皆さんもやってみたらどうでしょうか。たくあん大根でな
くとも青首でもそれなりにたくあんっぽく漬けられます。出来れば塩だけでなく
米糠、唐辛子などを一緒に取り混ぜると味わいが出ます。
その際、無農薬栽培のものでしたら葉っぱも一緒につけ込むのもいいです。大
根葉の漬け物もいいものです。但し、慣行栽培のものは農薬剤が気になりますの
でおすすめできません。
大根は、おろし大根、細切りにしての味噌汁の具、よく煮込んで味をしめらせ
た煮物=イカやコマ肉などと一緒ですとダシが出ておいしく食べられます。「俺
は大きな大根を一日で食べてしまうこともあるよ!」と農場の仲間は言います。
旬を思いっきり食べる、というのはいいですね。大根だけでなくゴボウや人参
に海藻を入れる煮物は毎日食べて飽きない食べ物です。温かいご飯に合います。
おかげさま農場・高柳功
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