こんなことは初めてです

(産地の声)vol.1321    <こんなことは初めてです>    2017.12.6

 落花生の季節になりましたが、とんだ間違いがありました。千葉半立ちという品種を作ってきたのですが、違う品種が混じってしまったのです。どこでどう間違ったか不明なのですが、落花生を煎る作業になって分かったのです。

 作付けした当人も千葉半立ちだと思っていたのです。作付けする中では分かりません。種の段階でもなんの疑問も抱かず作っていたのです。

 しようがないので、その旨を予約していたお客さんに知らせて何とかその対応をお願いしているところです。当農場はよそからのものや作付けに対する説明のできないものを扱いませんし、また無農薬栽培と言うこともあり、その分が確保できなくなってしまったのです。

 代わりの品種を調べたところナカデユタカと言う品種のようです。煎って食べましたらそれなりに美味しく食べられるのですが、千葉半立ちですと言って予約したところに回す訳には生きません。栽培は、無農薬栽培で問題ありませんが、今年の落花生はナカデユタカという品種で食べてもらうしかありません。

 お米で言えばコシヒカリを作ったつもりでいたのが、ササニシキという品種だったというような感じです。

 外面では分からず食べて見ての違いがあります。味を説明するのは難しいのですが、コシヒカリはふっくらと炊きあがりますが、ササニシキはどちらかというと固めでです。私の母は固めのご飯が良いと言ってましたが、私はふっくらごはんが美味しいと言い合っていたことを思い出します。

 こんなことは初めてです。肝に銘じておかないといけません。

 先週も書きましたが、今年は天候に恵まれず欠品が続いたり今度のようなまさかというようなことがあったり困ることしきりです。

 おかげさま農場を始めて30年になりますが、長い中では色いろんなことがあります。感傷に浸っている場合ではないのですが、そんな感じです。

 食は命、人は食べ続ける生き物ですからこれからもずっと種を蒔き、生産し続けるしかありませんが、この教訓を生かして頑張るしかありません。関係者の皆さんにはお詫びを申し上げると共に、叱咤激励をお願いします。

 今後ともよろしくお願いいたします。

                       おかげさま農場・高柳功

 

自然の食べ物を

(産地の声)vol.1320    <自然の食べ物を>      2017.11.29

 前にも書きましたが、先月の台風の被害でほうれん草がほぼ全滅してしまいました。よって、今はほうれん草が欠品です。ハウスに蒔いてあればいくらかは良かったと思いますが、露地栽培ですからまともに潮風を受けてしまったのです。

 今の季節は10月の始めから蒔き始めて1月くらいまでの出荷は露地栽培が主流です。それがまともに潮風を受けて始めは黒っぽくなり、斑点が出来て収穫にはいたらない!と言うことになってしまったのです。

 もちろん当農場だけでなくこの地域全体に被害が及んでいます。10月の長雨、低温が長く続いたせいで、人参、大根なども生育不足となって収量減へとなっています。

 8月の時点では「今年は雨があり、発芽も順調で人参も大根も豊作になるぞ」などと言っていたのですが、その後の悪天候で状況は変わってしまいました。困ったものです。

 明日が雨だというので今日は大豆の刈り取りをしました。急遽、NPO未来の人達がお手伝いとなって明るい内に刈り取り終了です。引きこもりや不登校の子供達だったというのですが、畑では元気に仕事をします。中学生の女の子2人が加わって賑やかでした。

 始めてきた時は下を向いて話もしない、と言う子がだんだん変わってきて、何かと積極的になって行く姿はすがすがしいものを感じます。家でこしらえたお煎餅や蒸かしさつまいもなど、中々よく食べてくれます。

 食べる元気が出てくれば健康体になってきます。買ったものは我が家では出さないようにしています。味付けはお塩か醤油、自前の食用油であげたものなどです。お塩は九十九里の海水を塩にした自然塩、お醤油は丸大豆本醸造のお醤油です。油は自前のもの。それ以外は一切の添加物は使いません。自然の素朴な味ですがそれが私達の命を自然な健康体にしてくれるのではと自画自賛してます。

 先日、我が家のお米と島根県のお醤油だけのせんべいを作りました。素朴な味ですが、飽きのこない、クセのないお煎餅です。お店に並ぶスナック類、お菓子類はなんとなく敬遠したくなります。

 と言うことで、人も自然の一員です。自然生態系の一員として生きる=食べることが必要ではないか、と思うのです。

                   おかげさま農場・高柳功

諸行無常です

(産地の声)vol.1319     <諸行無常です>       2017.11.22

 あまりよい話ではありませんが、ここのところお葬式が続いています。始めは私の同級生です。彼は有機栽培ではありませんが同じ町で農業を頑張っていた友人です。

 病身の両親を抱え8月には父親の葬儀をしたばかりです。連れあいは10年ほど前に脳腫瘍で亡くなっていて人を雇いながら一人経営でした。数ヶ月前に娘さんが農家を継ぐと言って帰って来たばかりだと聞きました。十分に伝えることを伝えきれずに突然亡くなってしまったのです。が、それでも娘さん夫婦が家にいたことだけでも良しと考えるしかありません。

 人は誰でも生老病死を迎えます。諸行無常です。とは言え同級生が亡くなるのは堪えます。毎年一人ぐらいの同級生が亡くなってきています。多いのはガン、次に心臓或いは脳梗塞など。気をつけていても中々それを乗り越えるのは難しいようです。

 そんな中でもここのところイベントが続いています。市の産業祭りやふれあい祭りと言ったかっての収穫祭のような参加です。当農場は農業団体でもありますが商工会ともつきあいがあり、毎年声がかかります。

 有機農業や環境問題を提起する場でもあります。会員農家の育てた野菜を持ってともあれ食べてもらおう!と毎年参加しています。食べ物は食べてみないと分かりません。そして美味しいと言われることが何よりの有り難いことです。

 とは言え野菜はその場では食べられません。そこで、餅を焼いたり甘酒やおにぎりなどを並べます。賑やかな人出の多いときは食べ物が人気です。出店の8割は食べ物屋さんです。負けずに頑張ろうと思っているのですがいつもいくらか残ってしまいます。娘曰く、「お父さん今回も赤字かなあ」と嘆いています。私は「何、参加することに意義があるんだ。参加するだけで、頑張っている人がいることの表明だ!」などと負け惜しみを言ってます。

 一方でなくなった人の弔いをしながら、一方で今生きている人のことを思いイベント参加していると、何か複雑な心境になります。

 そして今日は食と命の教室の人達が椿の実をもってきて椿油の搾油をしました。少しですが、ホンモノの油を!自前で、と言うことで試しにパンにつけて食べましたが美味でした。その後はお通夜に参列の日でした。

                        おかげさま農場・高柳功

 

今日は七五三の日

(産地の声)vol.1318     <今日は七五三の日>    2017.11.15 

 今日15日はかって七五三の日でした。当地の神社=大須賀神社の関係区の区長さんが七つの子全員に声をかけます。そして区長さん立ち会いのもとで神主さんに祝詞をあげてもらい、千歳飴が配られ記念写真を撮るというものでした。

 帯解き=七五三は各家の子供の祝いでもありましたが、村からすればこれで村の跡取りも出来て村が安泰だ、と言ったこともあったようです。昔風に言えば、村おさが村内の子供達を集めて村を挙げてお祝いしたようなものです。

 今どきは、地域の子供を地域が見守りお祝いするという風はなくなってしまい、各家だけの行事になってしまいました。ちょっとさびしい時代になってしまった感があります。

 かっては子供オビシャや子供祇園祭りなどがあって、そのつながりで山遊びや川遊びなど先輩に教わりながら遊ぶと言った、子供の社会がありました。それも日本の文化だったと思うのですが、すっかり個がはびこり?連帯や協力して一つのことを成し遂げると言った経験を積む場がなくなってしまったとも言えます。

 23日は今は勤労感謝の日ですが、かっては新嘗祭の日でもあり神社では流鏑馬(やぶさめ)などの祭りもあって、神にお供えをし自然の恵みに感謝した日でした。この日までは新穀を食べていけない。神様に添えてからその後から新穀=お米を食べられるんだよ、と教えられたこともあったのですが今は面影さえなくなりました。

 そんな話をすると古くさいと言われますが、なにか昔の方が生き様として芯が通っていたような気がします。新米の季節になると「まだ新米ができないか」と催促されたりすると浅ましいというか天の恵みに感謝することを忘れたのか、と思うときがあります。もうそう思う人は現代人ではないのかも知れません。

 と言いながら、我が家はさっそく新米を食べましたが美味しかったです。

 昨日は東京日本橋までお出かけしました。作る人、加工して大福を作る職人さんなど各様に人が集まって、あんこ餅、きなこ餅、おろし大根餅、お雑煮、大福まんじゅうなど食べました。私達の作ったモチ米の試食会の様相でした。

 正体の知れた食べ物は安心できます。そして美味しければなおのことです。日頃に出会えない方々でしたので良い勉強の時でした。

                     おかげさま農場・高柳功

 

今年はさんざん

(産地の声)vol.1317     <今年はさんざん>  2017.11.9 

 おかげさま農場の片岡です。久々の登場です。今年は秋の異常気象で大変な状況になって

います。10月頭までは比較的天気が良く、葉物などが予定より早めに育っていました。とこ

ろが、10月上旬から始まった長雨で、もう畑はぐちゃぐちゃ。野菜の生育も一気に鈍化しま

した。

 一昨年、昨年とお盆過ぎから9月中旬にかけて長雨だったのが、今年は長雨が無く、「葉

物が早く育っちゃったよ」とある意味、ニコニコだったのが、一転しての雨続きで、「もう

雨はいいから何とかしてよ」に変わりました。最後には「ほんと、しょうがないよ」とみん

が同じことを言うようになりました。

 その結果、9月頭に種を蒔いた野菜は早く出来あがり、続けて出荷する予定で蒔いたもの

が悪天候で生育が遅れ、続けて野菜が出荷出来ず、いったん間が空いてしまいました。

 そして長雨で畑はドロドロになり、葉物も洗わなくてはいけなくなったり、特にこの辺は

サツマイモの大産地なので、サツマイモを掘りたくても掘れない農家さんが、小雨で決死の

覚悟で掘ってはみたものの、トラクターが畑に埋まっちゃって動けない、なんていう風景も

見受けられました。

 そして台風が来たことで、葉っぱは振り回され、葉先がすれて黒くなり、そこから枯れあ

がっていきました。塩害ということも言われていて、これを「葉っぱが泣いているというん

だよ」とある農家さんが教えてくれましたが、「私も泣いているんだよ」と苦笑交じりに話

していました。まだ小さな苗で生育中のものも台風被害で痛みが出たため、小松菜は1週間

ぐらいは出荷が休止になり、ホウレン草に関しては12月中旬まで出荷が出来ない、という被

害が出てしまいました。

 お客さんからは「ホウレン草は無いの?」と聞かれますが、出したくても出せないのです。

お客さんも大変でしょうが、それ以上に出荷をして初めて生計が立てられる農家が今回の被

害に一番泣いています。

 11月に入ってからはようやく天候は落ち着いていて、ほっと一息です。さあこれからは霜

が降りる前に遅れていた作業をやり切るため大忙し。特に、サツマイモや里芋などは霜が降

りる前に掘り上げなくてはいけませんし、生姜も冬が本格化する前に収穫を終えて室に入れ

なければなりません。かつてないほどの10月の悪天候という長いトンネルを抜けて、晴れ間

が続くと思われる11月。最後の冬仕事の時期です。

 

                  おかげさま農場・片岡弘充

 

強風による塩害が

(産地の声)vol.1316     <強風による塩害が>  2017.11.1 

 スズメバチの毒もなくなり?ほぼ正常だった時の足の姿になっています。晴れ間を見て畑を見回ったのですが、大根や人参の葉がずたずたに引き裂かれたり、所々水がたまったりしています。

 仲間と話したのですが、ここ10月の太陽の出ない天候で野菜が生育停滞を起こしています。雨続きと日照不足で地温が低下しているからです。やはり植物は何より太陽が必要です。光合成というポテンシャルエネルギーの元がなければ全てが始まりません。

 それに加え、過湿という酸素不足が根を傷めます。根に酸素が行き渡らず、ひどい場合は根が枯れます。ぎりぎりで生き抜いてきた野菜は力が元に返るまで時間がかかります。

 それに加え(後で分かったことですが)台風二十一号の強風が海水を運び塩害が出始めています。情報では、キャベツの産地である銚子では壊滅的な場所が出始めた、と言うのです。

 大雨も困りものですが、強風も困りものです。当地は太平洋から五十キロもあるのですが強風が海水を運んだようです。ほうれん草農家の仲間が「うちのほうれん草が葉さきが黒ずんでしまった!」というのです。

 当農場ばかりでなく千葉県か或いは海岸に近い産地は皆同じ被害を被っていることでしょう。これからの11.12月の野菜がまた不足気味になるだろう、と言う話で持ちきりです。

 根もの類は土の下になるものですから幾分の生育不足、収量低下はあるでしょうが何とか持ちそうですが、葉ものはいけません。葉っぱが売り物なのに葉が黒かったり黄色くなったりしたのでは商品になりません。

 こういう被害はすぐには分からないものです。徐々にその影響が表れてきますのでどの程度の被害がでるのか分からないのです。

 気温が上がって太陽がサンサンと照るようになればいくらか見通しが良くなるのですが、、、。

 台風一過の後の野菜達です。少々葉の痛みや見栄えが悪いところがあるやも知れませんが、ご理解をいただきたいと思います。(皆さんに提供する場合悪い部分は出来るだけ選別調整をしているのですが)

 あまりにひどい場合はお知らせください。  

                                       おかげさま農場・高柳功

 

スズメバチに刺されてしまった!

(産地の声)vol.1315  <スズメバチに刺されてしまった!>  2017.10.25

 この10月の天候不順には困り果てています。田んぼは刈り取りが終わっているので田耕などは後回しでもいいのですが、畑はいけません。これだけの雨続きですからたっぷりと含んだ土に含まれた水分は中々抜けません。仕事にならないのです。そんな雨の中で教室を計画してしまったので、畑の体験は出来ません。道に近い大豆畑の大豆を抜き、みんなで豆を摘み取り枝豆にして食べました。

 午後には計画していたことも出来なかったので座学と言うことにして農業や命のことについて語りました。その休憩中に雨で開いたイチジクでもご馳走しようと三脚をかけ昇ったはいいのですが、2段目に上がったところでチクリ!と足首に衝撃が走りました。

 見てみるとなんとスズメバチが私の足首に針を刺しているではないか!ジクーと刺し貫く感じです。こりゃまずい、と三脚を降りて見ると蜂は足を離れず針を刺しっぱなしです。しょうがないので手で摘まんで除きました。そしたら腹からちぎれた蜂の腸でしょう。白い腸がだらりと出てちぎれたのでした。

 家に入り連れあいに「とりあえずアンモニアだ!」と。連れあいは「じゃあキンカンね」という。足を見たらまだ蜂の尻半分が残り刺さったままです。靴下を脱ぎそれを抜いたのですが、蜂の王様はさすがというか尻先の針先はぴくぴくまだ動いています。その日は土曜日です。お医者さんは土曜日で休診日です。

 赤本を取り出し救急対策を見て、ヨモギや里芋の葉の汁をつけるといいというのですり鉢で擦ってガーゼをつけて養生。教室に参加しました。皆さん心配してくれ、終わりにしようといってくれましたが1時間ほど話して終わりにしました。

 刺されたときからじくじくと痛みがあったのですが、時間が経つほど痛みが増してきて足先がどんどん膨らみ始めてきました。連れあいがそれを見て「大丈夫よこの程度なら!3日くらいはしょうがないね、親戚の同輩は足先からモモまで晴れ上がったけど直ったのだから」という。が、2日目はさらに毒が回ったのか膝までぱんぱんに腫れ上がり、痛みも続きました。

 およそ三日何もせず療養に努めたら腫れが引き始めました。「ね!三日もすれば収まると言ったでしょ!」連れあいの冷たさというか、冷静さというか、娘も同調して「良かったね!」という。でもまだ腫れは残っています。

 とんだ災難でした。皆さんも気をつけましょう!

                     おかげさま農場・高柳功

 

食の相談会に

(産地の声)vol.1314     <食の相談会に>     2017.10.18

 食の相談会、と言う催しに参加してきました。幕張メッセの国際会議場を借りてのイベントです。県内の信用金庫協会が主催して地方の振興を図ろうという企画です。

 当農場はこれまで営業活動とかビジネスのための活動というものはあまりしてきませんでした。それでも、あの大震災以来、食の関心が放射能問題ですっかり変わり無農薬や有機農業の意味が薄れてきてしまった感を抱いていました。

 おかげさま農場を始めて早30年になりますが、化学物質の恐ろしさが自然環境に与える影響を考え、人間も自然生態系の一員であることから自然の摂理に背くことのないようにすること、そしてそうすることが何よりも人間のいのちの安全に繋がることだと標榜して来ました。

 それが、福島原発問題で放射能(=被爆)問題が大きくなり、無農薬栽培や有機栽培自然農の意味がどこかに行ってしまったかのような現象がでてしまったようです。

 何を食べればいいのかというより何を食べてはいけないか、と言う思考回路になってしまったようです。私達は残留農薬、残留放射能対策をしつつ対応してきましたが、日本人は化学物質より遙かに放射能問題の方に敏感でした。

 食べてはいけないものを避けることはもちろんですが、避けるための努力と必要なものを食べることの大切さを同時に考えないとはいけないのではないかと問いかけてきましたが、問題は複雑でした。自然食品店の営業が立ち行かなくなりあちこちで閉店が続いたのです。

 そんなこともあって新たな道を模索することもありか、と信用金庫さんのお誘いもあって参加したのでした。当方の関心を寄せてくれた方との話は、あるがままに当方のやってきたことや当農場の関心事を伝えました。

 良き出会いだったと思いました。すぐには取引ということではありませんでしたが、「無理をせず場合によっては2年3年をかけてよりよき関係を作っていきたい」と言う話で双方とも理解を深めた話し合いでした。

 早々条件が揃う訳がありません。農の世界は今欲しいといってもすぐに対応出来る訳ではありません。工業製品とは違うのです。今話していて出来るのは来年のことになるのです。農のサイクルは最低一年という時間を要します。

                   おかげさま農場・高柳功

 

秋の恵み!&ぼやき

(産地の声)vol.1313     <秋の恵み!&ぼやき>   2017.10.11

 野菜達も夏野菜が通り過ぎ、端境期が続いていましたが、秋冬野菜が順々に穫れ始めました。里芋やゴボウ、長ネギは9月から出ましたが、大根が登場し始めました。まもなくほうれん草や小カブなど葉野菜も登場します。少しづつですが、キャベツも出始めました。直売所のパートさんも「ようやく野菜がいっぱい出始め、お店の棚もいっぱいになってきてお客さんも喜んでますよ!」と言う。

 野菜ではありませんが、今年は柿が見事ななり方で豊作です。お茶受けに毎たび出して食べていたら「直売所で売ってください!」と言うので直売所にならべました。柿も渋柿と甘柿がありますが、我が家では6.7本の甘柿と3本のうみ柿があります。今年は鈴なりなのです。数百個は成ってるでしょう。

 私が子供の頃は誰でもよく食べた記憶がありますが最近の子供はあまり食べないようです。お菓子やチップスなどに慣らされているのでしょうか。自然のものの方がよほど体にいいし美味しいと思うのですが理解できません。

 たまには政治談義?。世の中は国会の解散風で騒然?としています。政治家は選挙の時に訴えること実際は大きく違ってくる、と言うのが私の認識です。善し悪しはともかく、かってお米は一粒たりとも輸入しない、と言っていたのにいつの間にか輸入が始まってしまいました。

 その後は雪崩のように輸入が始まり、地方の田んぼが荒れ作らせないでいるのに75万トンも義理で輸入しています。先日の新聞で、現在数万トンの輸出米を10万トン程度輸出できるように国を挙げて対策を取る、という記事を見て、何なんだ!と思ってしまいました。

 かって衆参両院で輸入はしない、させないという国会決議を全会一致で3度も決めたにもかかわらず、です。「国会というのは国の最高の議決機関だ、と教わっていたことはウソだったんだ!」と思い知らされました。

 TPP問題もそうで、我が家の黒板には前回の自民党にポスターが貼ってありますが、「TPP絶対反対、自民党はウソをつかない!」となっていますが、強行採決で議決してしまった。以来、政治家や政党はウソをつくものだ、選挙用語は信用しない方がいい、と思うようになってしまいました。

 誰に投票したらいいのか分かりません。-信用できるリーダーがいればいいのですが。

                      おかげさま農場・高柳功

 

よきご縁、よきお酒でした

(産地の声)vol.1312    <よきご縁、よきお酒でした>   2017.10.4

 10月4日付けで書いたことになっていますが、時間は12時を過ぎ今は0時45分。5日になってしまっています。今日(4日)は午前中に田んぼの地主さんに年貢?を配り注文の精米や袋詰めをしました。

 午後には大阪と愛知県のお客さんが来ておかげさま農場の話をして、会員農家の畑の見学です。「百聞は一見に如かず」、と言いますが現場ほど説得力のあるものはありません。

 で、茨城県にもお付き合いしている農家があり行くというので、一時お別れして夜に再び戻って夕食会です。連れあいの我が家料理です。鯖の味噌煮の鯖以外は我が家で採れたものばかりです。

 同時にお酒も私の酒米を使った自然酒を用意して始まったのですが、若手が二人加わったこともあったのでしょう。盛り上がってしまい6時半から12時半まで6時間の長丁場の宴会でした。

 渥美半島を拠点にした有機野菜を取り扱う皆さんです。お互いの思いを語り合い、何故そうなったのか、今日の出会いがどんなご縁があったのかなどお互いを理解するにはとても良い機会です。

 語ると言うことは語ることで自分の考えや思いを知ることでもあります。自分を語ることで自分の考えを整理し、自分を知ることにもなります。聞くことで、新しい発想、自分を越えた思いや考えを知ることにもなります。

 一生勉強です。

 そうしたご縁に感謝です。「来るものは拒まず去る者は追わず、」をモットーにしてきましたが、一期一会のご縁を大事にして生きてきたことは間違っていなかったかなあ、などと一人胸の内で思います。

 今は酔っ払っています。自分の酒ですが、これが飲み口が良くてアルコール度数が19.5度と高いので後で利いてきます。お互いを気遣い、お互いに学び合う気持ちが大切だと切に思います。そういう時間を持ってこそお互いの考えや心情も通づるようになり、より親密度が深まります。お酒は呼び水だ、と言いますがいいお酒でした。

 と言う訳で酔っ払いのたわごとのようになってしまったかと自分に心配するのですがこれでお終いです。皆様も良きご縁に恵まれますよう!

-現在1時37分、すぐ寝ます。-            おかげさま農場・高柳功

 

ホンモノ?

(産地の声)vol.1311     <ホンモノ?>      2017.9.27

 今日でコンバインの稲刈りが終わりました。遅いモチ米も明日は雨模様なので刈ってしまおう!と言うことで一区切りです。

 研修生のマリ子さんと新規就農の石橋君が手伝ってくれてました。紙マルチで防草対策をしているのですがけっこうな雑草が出ています。何という草か知りませんが、稲より背が高くなって木のように育ちます。これが刈り取りの邪魔をするのです。先週も書きましたが、グローバル化の影響か?新種の草です。

 グローバル化と言うことは、世界中の植物も動物も害虫も微生物も一緒に輸入されると言うことです。防疫体制はありますが、年間数千万トンという動植物が輸入されるものを全て検査するというのは不可能なことです。

 それに加えて地球温暖化というので生き物には格好の繁殖場となる日本。どうなることやら。経済成長ばかり考えて、覇権ばかり考えていたら足下にうじゃうじゃと害虫や病原菌がまとわりついていた、などと言うことがないように願いたいものです。

 で仕事が終わって皆で食事会をしました。実りの秋です。甘柿が熟してきたので皮を剥いて食べましたが、美味しい!。そこへ避難の鶴見さんが「獲れたから持ってきた!」と立派なシメジを持ってきてくれました。

 菌床栽培ではなく原木でできたものです。「天ぷらが美味しいよ!」と言うので、お返しに私の菜種油を差し上げました。今の時代は昔ながらのもの=ホンモノが少ないのですが、原木で育ったシメジを手つくりの菜種油で食べるのもおつなものです。

 さらにイチジクが熟しそして庭先の栗を煮て食べて、秋の稔りのオンパレードです。栗を食べているところに直売所のパートさんが。「この栗美味しい!」と。私達はちょうど食事を済ましたあとなので連れあいがおにぎりを。「わーこんなに美味しいおにぎりなんて!」感動!して食べてました。

 石橋君は大学で醸造学を学び、マリ子さんは栄養学を学んだ管理栄養士さんです。「大学では昔ながらの食べ物や自然に作られたホンモノのことは学ばなかった。」「ホンモノとは何なのか難しい所だけど、本来どういうものだったのか知らないできてしまったのよ」そんな話で盛り上がってしまいました。

 “食べて知るホンモノの味!”田舎は豊かだな。自然も稔りも、と。

                   おかげさま農場・高柳功

毛虫が大発生!

産地の声)vol.1310     <毛虫が大発生!>      2017.9.20

 稲刈りもモチ米の刈り取りを残して一段落です。モチ米は天皇陛下も田植えするマンゲツモチという品種ですが、これが晩成種で刈り取りが遅くなるのです。 稲刈りに夢中になっていて気がつかなかったのですが、家の周りの木々が虫に襲われ葉が食い尽くされていました。道路際の桜が毛虫にやられていることは気がついていましたが、改めて眺めてみると無残にも葉が一枚もなく枝だけの木になっています。

 それだけ見ると桜の木だとは思えないほどです。でとなりの松の木がこれがきれいに枯れているではありませんか。2本の松の木がきれいに枯れ上がってしまいました。またその近くになるサルスベリの木は葉はあるのですが、葉が黒ずみなにやらおかしい。よく見ると虫にやられ変色の様子です。

 TVでヒアリの害が報道されたり、毒蜘蛛やスズメバチなどの外来種の害虫が日本に侵入が心配されています。実際私達の身の回りにはここ数十年来で相当の外来種が紛れ込んでいます。

 都会にいると自然が少ないので実感しないのでしょうが、私達農村に住む者は日本が高度成長し始めた頃からその変化にであっています。生き物は自然豊かなところに現れます。新種の害虫がトマトや大根にレタスにと出現しています。

 害虫だけでなくハクビシンなどの害獣も手に負えません。植物も見たことのない雑草が現れています。セイダカアワダチソウは有名ですが毒素を持っているため他の草が絶えてしまうという旺盛な繁殖力を持ています。日本という雨の多いかつ温暖な気候は動植物にとって快適な環境となってしまうのでしょう。

 世間は直接人間に害が及ばないと無関心なのかも知れません。日本の自然環境=生態系が狂ってしまわないか心配です。

 今日は、食と命の教室に参加したカオリさんが お手伝いにきました。人参の草取りです。我が家の畑は雑草の種が豊富なので、人参の発芽同時に雑草の種が一斉にでます。で、となりの大根畑も同じく、なのです。

 おかげさまで人参畑は一通り取り終わり、次は大根の畑です。しゃがんでする仕事なので体がきついのですが、1週間に一度きています。「畑にきたいと言うけれど、何でですか?」と聞いたら、「何というか畑に来るとなんとなくリフレッシュできるんです!」と。私達には分からない何かを感じるのでしょうか。「また来ますのでよろしく」と言って跳ねだし野菜を持って帰りました。

                    おかげさま農場・高柳功

 

ゴマの刈り取り

(産地の声)vol.1309     <ゴマの刈り取り>      2017.9.13

 ここのところ田んぼ仕事ばっかりでした。今日も稲刈りを予定してたのですが、ゴマの畑が大変なのでした。ゴマは、下から順番に花が咲き始めます。よって実がいりはじめるのは下から順番と言うことになります。

 で、ゴマが稔ると殻がはじけます。はじけ始まったらその時が刈り取りの時期なのです。そのまま置いておいたら大変なことになります。畑ではじけてしまうのです。小さなゴマの実は拾うことが出来ません。

 2.3日前は大丈夫と思っていたのが、ゴマも木の中段まではじけ始まっているではありませんか。急遽稲刈りを中断し、ゴマの刈り取りをしました。そっと茎を持ちゴマが落ちないようにブルーシートを脇に置いて束にします。

 それをトラックで運んでハウスに立てかけるのです。それもそっとしないとこぼれてしまうので気を遣いました。

 以前にも書きましたが、国内で出回っているゴマは99%が輸入品です。統計によれば自給率は0.1%と言うことです。インドなどのアジアやアフリカなどそこで働く農業者の手取りは3ドルから5ドル(日給)程度だと聞きます。お安く食べられるのはそうした低所得の皆さんのおかげのようです。

 やってみると大変な作業です。何が大変かというと刈り取りの時機を失してはいけないので他の仕事とかぶってもやらねばなりません。そして刈り取り収穫後がこれまた手間がかかるのです。

 ハウスで枯れるまでおいてその後はたいてゴマを集めます。そしてフルイにかけてるのですが、一度はゴマが落ちる程度のフルイで大きなゴミを取り除きます。次にゴマより小さなゴミ(砂や埃の類い)が落ちるフルイを使って小さなゴミを取り除きます。次に、唐箕で風選します。これが3度以上やってようやく皆さんがお目にかかるゴマになります。

 さらに洗いゴマということになると、水洗いをしてきれいにします。これも時間をおかずにしないと水分を含んでしまうので気を遣います。それでいて収量はなかなか上がらないのです。

 そんなことで今日はゴマの収穫に追われた日でした。落ち穂拾いならぬシートに落ちた実が2.3kありました。ごまを炒りお醤油と鰹節を使ってごまのふりかけ風のおかずにします。中々美味しいですよ。一度は宅配セットに入れてもいいかも知れません。少しづつですがご期待ください。

                    おかげさま農場・高柳功

 

いろいろあります

(産地の声)vol.1308     <いろいろあります>      2017.9.7

 稲刈り続きです。相変わらず雑草退治をしつつ(=3人の応援隊が刈り取りすコンバイン

の前に回りながら)の刈り取りです。おかげでコンバインも順調に仕事をこなし籾になっ

てゆきます。

 気が急いている毎日ですが、いろいろなことが起こるものです。先週は出荷作業をして

くれているパートさんが熱中症まがいで倒れ入院になってしまい、救急車を呼ぶことにな

り、急遽付き添いで日赤病院へいくことに。

 稲刈りより人間の方が大切ですから、稲刈りだからと言う訳にはいきません。そしたら

次に、運転手さんが体調を崩し出勤できないことに。そこでまたもや稲刈りを中断し運転

手をすることに。

 県内の5カ所を回るのですが、初めての所もありナビを取り付けての運転です。危ない

ので連れあいを助手にして行ったのですが、案の定ナビが途中で変な案内をし出し迷う事

になってしまいました。で何とか家に帰り着いたのが夜の8時過ぎになってしまいました。

 4トントラックなので狭い道はおっかないです。草むらやたんぼ道に出たりして、助手

の連れあいに怒鳴り散らかしながらの運転は健康に良くないですね。あとで反省しきりで

す。

 そんなことが続いているので、中々予定通りに進みません。今日もお昼時にお客さんが

来たのですが、案内の片岡君が「ちょっと不味かったですか?!」と。「うん、まずいな

あ!」とつい言ってしまったのです。

 午前中籾すり作業をして、午後の稲刈りに、さあでかようと言うときだったのです。で

も約束してたことを思い出し「お茶しながら話しましょう!」となり、1時間以上も。話

し始めたら止まらなくなってしまい、30分くらいと思っていたのが長引いてしまったの

でした。

 野菜達は夏野菜の終わりに近づき、品薄のものがでています。天候が不順なせいもあり

ますが、季節の変わり目でもあります。秋野菜の里芋やゴボウ、長ネギなどがで始めてい

ます。生落花生も出始め、ゆで落花も美味しいです。ミニトマトは、石橋君のがなり始め

ています。サツマイモも出始めます。

 馬肥ゆる秋と言いますが、1年に1回しか取れないものは大体が秋に稔りを迎えます。

草ばかり食べていたのが、穀物という栄養豊かな稔りを食べることが出来る肥ゆる秋、と

言うことになるんでしょうね。

                     おかげさま農場・高柳功

 

稲刈りです

(産地の声)vol.1307     <稲刈りです>      2017.8.30

 稲刈りが始まりました。今年の稲刈りは、草退治から始まりました。昔は田んぼの草と言えばヒエが一番の雑草でしたが、最近は違います。

 やさやさした草なのですが、これが木のような成長をして稲より背が高く生長してしまうのです。小さいうちは柔らかくしょうもない感じなのですが刈り取り時期になると幹が木になり刈り取りの邪魔をするようになるのです。

 ウーハーのチェコから来たヤナ女史、シンガポールから来たセバスチャン男子学生、それと研修生の万里子ちゃんが鎌を持ち、慣れない田んぼで大奮闘です。 稲をよけて草を刈るのですが、稲よりも背が高いだけでなく枝も張るような木!になっているので、稲株から引き出すだけでも難儀します。いい加減もう終わらないか、と思いつつやっているのでしょう。

 それでも性格が明るいので気が楽です。一服のお茶の時間には冷蔵庫で冷やしたスイカです。冷えたスイカは美味しい!汗だくになりながらですからみんなよく食べます。7月下旬から食べ始めたスイカですが、毎日欠かさず食べてますが暑い夏にはみずみずしくて適度の甘さが最高です。

 稲刈りには一連の機械を使います。コンバイン、乾燥機、モミを運ぶ、籾すり機、石取り機、選別計量器、そして作業場の掃除と3日間かけて終えたので、今日は稲刈り初日でした。

 お昼に傘マークの予報があったので心配でしたが、一時雨で刈り取りには支障ない程度だったので予定通り刈り取りが出来ました。

 稲は立派なもんだと思います。一茎に80から100粒のお米がなりますが、3枚の葉っぱで約35日~40日かけて光合成をしてお米にしてしまいます。一日も休まず太陽のエネルギーを蓄えて努めを果たすのです。

 雑草取りは3日も4日もかけたのですが、コンバインでの刈り取りは3時間で終了です。乾燥機に入れ今は石油バーナーで火を入れ乾燥中です。翌日には籾すりしてお米になります。

 お米さん、そして太陽と大地に感謝して一日を終えました。夕方みんなでまたスイカを食べ懇談して疲れを癒やしました。これからは新米です!

                      おかげさま農場・高柳功

 

自然とふれあい学ぶこと

(産地の声)vol.1306     <自然とふれあい学ぶこと>     2017.8.24

 おかげさま農場の片岡です。今年の夏はジメジメと梅雨のような日が続いてきましたが、ここに来て最後の力を振り絞るように夏真っ盛り、という感じです。 さて、この前の日曜日は高柳場長と毎月開催している「食と命の教室」でした。今月は稲刈りの準備の一環で、無農薬田んぼに生えた草をみんなで刈り取りました。田んぼには色々な生き物がいます。特に目に見える地表部分であれば、トンボが飛んでいたりイナゴの群れがいたり、クモの巣が張ってあったり。命というのはみんなで共生しているんだということが良く分かります。

 そんな田んぼ作業の後、参加者の1人のAさんが「クモの巣って何のためにあるんですかね?」という質問をしてきました。最初、何を聞いてこられたのかわからなかったのですが、「クモはクモの巣で虫を捕まえて食べますよね、そのことですか?」と答えると「えっ、クモって巣で虫を捕まえて食べるんですか!」とびっくりされたのです。その反応に私もちょっとびっくりしてしまいました。 Aさんはクモやカマキリが虫を捕まえて食べることを知らなかったと言います。純粋な方で、新しい事を次々と吸収し学んでいく意欲が旺盛で、些細なことにも感動をされているので、私もその様子を見て、当たり前のことかもしれないけど、改めて自然の中で生きている私達も含めた生き物のことに思いを巡らしました。

 Aさんにも説明したのですが、自然界は本当に良く出来ています。春が近づくと芽吹きが始まり、草や葉っぱが出てきます。すると葉っぱを食べる芋虫やバッタなどが卵からかえってむしゃむしゃと葉っぱを食べ始めます。そして花が咲く頃にチョウチョなどが飛び交い始め、そういった虫がいっぱいになる頃、捕食クモやカマキリの卵が孵るのです。次々と順番に命がバトンタッチされるように生き物が出てくるのです。そのことに毎年「自然って凄いな~」と思います。

 見事としか言いようのない生態系や自然の循環に触れていると、人間も自然の中の一つであることに改めて気づきます。そう思えば、地球の裏側から安いからといって食べ物を取り寄せたり、夏に冬の野菜を食べるといったことは不自然だし、肩肘を張らずとも旬のものを食べて生きる生活こそが自然だと当たり前に思えるんじゃないのかな、と思う今日この頃です。

                      おかげさま農場・片岡弘充

 

異常気象の中で

(産地の声)vol.1304     <異常気象の中で>       2017.8.16

 それにしても何というお天気でしょう。TVでも連日報道されているようですが、太陽が出てきません。東京では8月に入って連続の雨が降っていると言います。(ここ成田市は東京ほどではありませんでしたが。)

 余りにも日照時間が少なく、農作物の品不足が懸念されています。今日の報道では平均気温が1度下がるとその被害額は300億円になるという試算もあるようです。

 7月までの天候からすると空梅雨で気温も高く推移していたので、稲も1週間程度進んでいる感じでしたが、今では降雨と日照不足で成熟に時間がかかり、刈り取りが遅れるのではないかと懸念されます。

 何より田んぼがぬかるんで田んぼが乾く暇がなく刈り取りに支障がでることが心配です。昨年のお盆明けからの天候は台風と降雨で刈り取りが大幅に遅れ、場所によっては刈り取りを断念したほどだったので、今年も昨年の二の舞になるのではないか、と気が気でありません。

 そんなせいかどうか分かりませんが、我が家のミニトマトは急に取れなくなり、一気に終わりそうです。次の石橋君につなぎたいのですが、石橋君いわく「なんか今年は遅れててまだ赤くならない!」と。

 ミニトマトの出荷が一時止まりそうです。1.2週間お休みするしかなさそうです。夏野菜は暑さの中で育ちます。日照不足と低温では如何ともしようがありません。

 TVと言うのは消費者に側からしか報道しないのか、と思うときがあります。品不足だから値段が高くなる、消費者は困ると言う声の方が強い気がします。ひがみかも知れませんが、生産者にとっては死活問題なのに、と思うのですが。

 一方この雨で、当農場の一番人気である人参には恵まれた天候です。吹けば飛ぶような人参の種は、軽く小さいので土に水分が不足すると芽がでないのです。

 今年はいいあんばいに雨があって種まきして、大降りの雨でなくちょうど良い感じの雨降り加減なので、どの畑も一斉に芽が出そろい一安心です。

 このまま順調に育って欲しいのですが、天の動きは分かりません。台風も心配です。各地で豪雨になっていることを思うと、ここ成田でもいつ何時災害に見舞われないとも限りません。異常気象が収まりますように!(各地で)

                    おかげさま農場・高柳功

 

立秋です

(産地の声)vol.1304     <立秋です>          2017.8.9

 夏野菜は果菜類が主流です。トウモロコシ、トマト、ナス、キュウリ、カボチャ、スイカに加え近年はオクラやゴーヤなどを作るようになりました。こうした果菜類は体を熱くなっている体を冷やしてくれる野菜です。

 しかもこの暑い夏でも元気に育つ生命力を持っています。ほうれん草や小松菜は本来冬の野菜です。夏のほうれん草は30日もかからず育ってしまいます。しかも気候に合いませんので、病気が出やすく消毒をしないと出来ません。栄養価も半分以下だと聞きます。

 旬を食べると言うことは、人間もその旬を生きているのですから相性が良く詩旬に合わせた体つくり=生命力が養われるのだと思うのです。

 今年もスイカが豊作で、汗を流しながら冷蔵庫で冷えたスイカを食べるのは最高です。午前のお茶に1個、午後のお茶に1個、お客さんがきても1個と毎日食べ続けています。アメリカから来たトロイというウーハーさんは「旨い!旨い!」と言い続けていました。

 ともあれ夏は夏野菜を食べて欲しいと思います。今日も未来塾の若者7人ほどきましたが、帰りがけに跳ね出しのナスやトマトをあげたら「ナスの揚げ出しや漬け物、味噌汁でもいいし、ナスは最高ですね!」「ヘタな栄養補助剤よりよほど体にいいよね!」 全くその通り。夏には夏野菜で元気に過ごしてください。

 暦は、7日が立秋で早くも秋になったと告げています。台風5号が南西諸島方本州を抜け新潟秋田へと向かっています。各地で豪雨が心配なほどなのにここ千葉は雨が少なく少しは雨が欲しいところですが中々降りません。

 かって異常気象を言い続けていた時期がありましたが、最近の異常気象は一段とレベルが上がってきています。台風は西から東へと移動するものだったのが、昨年あたりから東から西へ移動するという。過去になかった大変動です。

 今年の天候は高温が続き稲も例年より1週間ほど生育が早まっている感じがします。温暖化の影響もあるのでしょうか。夏野菜を早めに切り上げて、稲刈りの準備を急いだ方が良いのかも知れません。

 人参の種まきが始まりました。ブロッコリーやキャベツの種まきも始まります。立秋を迎えると言うことは秋冬野菜の準備が始まる季節なのです。

                     おかげさま農場・高柳功

 

お盆です

(産地の声)vol.1303     <お盆です>          2017.8.2

 当地方では今月がお盆月です。昨年父が他界し今年は新盆になります。長い伝統で8月1日には盆飾りをしてお盆を迎えます。昨日の1日にはむらの親類が新盆お見舞いにきてくれました。

 ですが、お願いしてあるJA葬祭の都合で5日が飾り付けの日になってしまい仏壇にお参りということになってしまいました。お盆飾りは、畑で取れたカボチャやスイカ、キュウリなどをお供えします。

 かっての日本の家には、ほとんどと言っていいほど神棚と仏壇がありました。神や仏というのは人間が考え出した偶像というとらえ方をする人もいますが、自然に対する畏敬の念や恵みに感謝する人としての有り様を求めてきた想いがその形になったのではないか、と思うのです。

 考えてみれば人間は、その生存のもと全てを大地自然、地球から戴いています。私達の食べるものは全て自然の恵みです。自然の恵みを戴くことによって私達の命があるし、先祖から代々続いて現在の自分があるのですから。

 今の時代、個人主義が発達しそして自由という考えが蔓延してきましたが、それが際限のない形で現れ始めていると言ってもいいではないかと思える現象が出ています。(考えすぎかも知れませんが)最近の殺人事件ではないけれど<誰でも良かった!>と言う人間が現れ始めたからです。

 お盆は、単に先祖供養だけでなく、命に対する敬虔なる想いと命が永遠なることを願い祈る行事ではないかと思うのです。

 思うことは誰にでも出来ますが、それでは分かりません。伝わりません。思いを形にして、行為を通して始めて分かり伝わるものではないか、と思います。

 そんなことで、我が家は伝統的にお盆を迎えます。カボチャ、きゅうり、ナス、など畑で取れたものをまず仏様や先祖にお供えして感謝の心を捧げるのです。

 2014年ミッドタウンでコメ展を開催されましたが、その時主催者に何故やるのか聞きましたら、『今日本の伝統文化が 消えようとしている。そこで数千年というお付き合いをしてきたお米をテーマにしたい』と言うことでした。

 今、日本の伝統文化が消えようとしていることに危惧する人が増えてきたように思います。明治維新で西洋の物まね、戦後は米国の模倣で、でいいのでしょうか。日本語を満足に覚えようとせずに英語ブームでいいんでしょうか。

                        おかげさま農場・高柳功

夏の畑

(産地の声)vol.1302    <夏の畑>   2017.7.27

 こんにちは、おかげさま農場の片岡です。暑い日が続きますね。夏は日が早いので農家の朝は早いです。人にもよりますが5時過ぎから仕事を始めて8時頃にはもう1仕事を終えて帰宅して朝ご飯、という人もいます。私もたまに5時過ぎに家を出て畑に向かいますが、この辺りは山間部なので、たまに朝靄が周辺に立ちこめて何とも美しいのです。

 畑も同様で、朝露で作物が濡れていて、真っ白になった葉っぱも不思議でとてもきれいです。そして畑仕事をしていると、突如辺りが薄い黄色い光に包まれます。東の方からお日様が顔を出して畑に光が降りてくるんですね。7時を過ぎると日の光を感じ、8時には日の熱さを肌に感じます。1仕事終えて8時というのはなかなか気持ちの良いものですよ。また10m先にはキジが歩いていたり、空の上からはヒバリのさえずりが聞こえてきたり。

 そしてそんなところで仕事をしていると、通りがかりの農家さんが「頑張っているから」と言って、冷えた大玉トマトを一袋くれたり。夏の畑は朝が一番です。

 そんな夏の畑は10時を過ぎるともう暑くて大変です。その暑さを利用して行うのが、太陽熱消毒です。

太陽熱消毒というのは、透明なビニールマルチで畑を覆うことで、畑を蒸して病害虫や雑草の種をやっつける方法です。農薬を使うのではなく、自然のエネルギーを活用したちょとした技術で、多くの農家が今の時期にやっています。これを行うと、秋の作付けがとてもやりやすくなるのです。

 まず、雑草がほとんど出なくなります。また、太陽熱消毒をする際には、肥料などを撒いてからやるので、肥料が水溶化して隅々まで行き渡り、作物が肥料分を気持ち良く吸える状態になります。というのも、夏の畑は常に水が蒸発しているので、透明ビニールを張ると、すぐに水蒸気で曇り水滴がつき始めます。地面の上の方に水分が集まるわけですが、夜になると温度が下がるのでその水分が冷えて今度は地面の下の方に浸透していきます。昼と夜、これを繰り返すことで、有機物の肥料分が溶けて畑に広がっていくわけです。

 夏が暑いのは当たり前ですので、働く時間をこちらが変え、またその熱も活用して作付が上手に出来るようにするのも、人間の知恵ですよね。

 

                         おかげさま農場・片岡

 

稲穂の花が咲き始めた!

(産地の声)vol.1300     <稲穂の花が咲き始めた!>   2017.7.19

 稲穂の花が咲き始めました。今年は雨が少なく日射量も多かったのか例年より1週間は早い出穂です。今頃でたら8月には刈り取りとなってしまいます。

 開花中は水の供給が大切なので、慌てて水回りをしています。昨年の秋には雨が多く田んぼがぬかるみ難儀しましたので,今年はそんなことがないようにと中干しをきっちりして,田面が割れるほど干したのです。

 そんな田んぼに水を入れるのですが乾ききった田んぼに水を湛えるのはけっこうな時間と水量がかかります。連れあいなど「水は入れてるけど先には水が回ってないよ!何とかしないと!」などと叫んでいます。

 畑はホコリの立つほどカラカラに乾いています。新規就農者の石橋君のジャガ芋掘りをしたのですが、終えたら顔が汗まみれのホコリだらけで真っ黒になって皆で大笑いでした。

 今日はカボチャの収穫をしたのですが,乾燥で木はうどんこ病だらけで土に触れた部分が腐り始めているのがけっこうありました。木が弱り実を守り切れなかったとも言えます。木も元気であれば生命力も強く中々傷まないものなのですが今年の天候はひどい。

 日本列島を九州から東北まで集中豪雨が襲っているというのにこの千葉県には雨がきません。

 最初のキュウリもこの暑さで木が上がってしまいました。露地栽培のナスやゴーヤなども干ばつ気味の気候でやっと生きているという感じです。それでいてできた物は力がないのか、傷みやすい感じです。時々、キュウリがカビていた!とかモロヘイヤが黒くなってしまった。ナスが茶色の変色してた。と言ったクレームが届いています。この暑さの中、管理不足もあります。気をつけているつもりですが、その気が抜けてしまう時があるようです。反省!

 一方で、自家用として作った小玉スイカとキンコウ瓜が熟し始めています。ウーハーや新人のマリ子ちゃんそして家族みんなで畑から取ってきて冷蔵庫で冷やして食べ始めました。

 これが美味しい!午前と午後のお茶タイムに1個づつ食べています。よく冷えたみずみずしさと適度な甘さが加わり、旬のスイカの美味しさを毎日味わっています。来られる方はおいでください!冷えたスイカをご馳走しますよ。

                                       おかげさま農場・高柳功

 

病気、虫、雑草が外からやってくる

(産地の声)vol.1300 <病気、虫、雑草が外からやってくる>  2017.7.12

 ここのところ南米産の毒を持ったアリ=ヒアリが各地で発見されたことが何度も報道されています。一般市民は気をつけようにも気をつけることが難しい。相手は小さく,かついつどこに出現するのか分かりません。

 昨日だったか果樹農家に新種のカミキリムシがが発生して,収穫皆無になって,これからどうしていいか分からない。これではもう栽培できない。と言ったコメントがされていました。

 全く困ったものです。グローバル化というのは、世界中からものが集まることだとも言えます。

 高度経済成長時代から現在まで、ここ数十年という時間の中で思うことは、これが当然の結果であり、ますますそんなことが起こり続けるだろう,と。

 なぜならばその影響を直に受け続けてきたからです。都市に住む人は余り分からないかも知れませんが、農の営みの中で、新種の病気の発生、見たこともない虫が発生、この国になかった雑草も増えています。と言うよりそれが恒常化してきていて、ヒアリやカミキリムシもその流れだよな、としか思えません。

 ガットからWTO,そしてTPP,FTAなどと横文字を並べて国際化が金科玉条のようにまかり通ってきた歴史は一方で自然の生態系を変え、農薬と呼ぶ化学処理に頼った対策で押さえ込んできた、とされていますがそれで問題は解決するのだろうか、と危惧を抱きます。

 地球環境の違いによってそれぞれの地域生態系が営まれてきたはずなのですが、経済成長、経済主義優先の社会を目指すことによって生ずるリスクや変化に対する対応や対策はほとんど顧みないできてしまった感があります。

 グローバル化と言うことは、世界中の物資の移動とも言えます。そして厖大な物資の影に紛れ込んで病気、害虫、雑草が進入し続けています。地球レベルの種の移動が何を起こすか、それぞれの自然生態系にとって変化、対応の出来ない事態が進行中、のように思えます。

 私は今日本ミツバチを増やそうと養蜂箱を設置しています。中々居着いてくれませんが、この地域に見合った生態系の維持が必要なのでは,との想いからです。

 連日の暑さの中、ナスやキュウリ、トマトなど夏野菜が育っていますが,そろそろ雨が欲しいところです。九州の雨がこちらに来るといいのですが、、、。

                        おかげさま農場・高柳功

 

未曾有の豪雨に

(産地の声)vol.1299     <未曾有の豪雨に>     2017.7.5

 西日本では,かって経験したことのない豪雨に見舞われています。気象庁がわざわざ会見しなければならない程の集中豪雨が昨日今日と断続的に続いています。こんな時に大地震などあったらどうなるでしょう。考えただけでも恐ろしくなります。

 おっかない順に地震雷火事親父と言われてきましたが、地震に次いで火山活動そして天候異変の気象災害を加えなければならない時代に突入したのではないかと思います。

 天変地変は人間の力量を越えます。人間の命も大切ですが,私は私たち人間を取り巻く自然環境=田んぼや畑そして山林などがどうなってしまうのか,気になります。自然からの恵みで生きている人間が大自然の脅威ばかり目を向けていますが、自然をないがしろにしてきたツケが回ってきたのではないか,などと思ったりもするのです。

 自然に対する畏敬の念を忘れ、人間本位の考えからしか物事を考えず,利用するだけ利用して経済効果という価値観が優先されてあとは知らんぷり、と言う風に見えて仕方ありません。

 世界中の学者が、そして近年は世界中の国のリーダーが集まって真剣に地球温暖化対策をしなければならないとリオ会議から始まりパリ協定まで結んだと思ったら一番のCO2排出国が脱退する,というのは何なんでしょう。

 地球温暖化は人間の経済行為、科学主義の結果です。温暖化は単に気温が高くなると言うのではなく、干ばつと洪水というかって経験したことのない地球規模の気象災害になると予報されているにもかかわらず、いざその時になって見ればなすすべもない,と言う現状です。

 エネルギーを使いすぎず便利さもほどほどにして、地球の優しさに感謝して生きることへの方向づけをしてほしいと願うばかりです。

 宮沢賢治の詩にあるように、・・・欲はなく決して怒らず・・・一日に玄米4合と味噌汁と少しの野菜を食べ あらゆることを自分を勘定に入れずに・・・を思い出します。理想ですが、感動します。も少し人間は謙虚に(自然や地球環境に対し)生きることも必要なのでは,と思うのです。

 中々実践できませんが・・・・。

                   おかげさま農場・高柳功

 

干ばつの影響

(産地の声)vol.1298     <干ばつの影響>     2017.6.28

 今年は、夏野菜の生育が遅れています。今日久しぶりに出会った新規就農の娘さんが「お父さん!今年はナスやピーマンなどが遅れて、葉ものの空心菜なども生育がいまいちで何でだろう?」と聞くのです。

 「5月6月に雨が降らず、干ばつ気味の天候だったため土ホコリが立つほどの状態だったので、こちらも同じでどこでもそうだよ。」と話したのです。

 夏野菜は水分を必要とします。水不足でやもってしまった感じです。ここのところ雨が降り、土も適当な湿り気を持つようになり、ようやく元気が出てきたかな、と言うところです。

 それでもいったん傷んだ根や木が復活するには時間がかかります。一気に例年の状態に戻るということはないでしょう。徐々にその持っている生命力を発揮して欲しいと思っています。

 灌水設備のある畑はいいのですが、露地栽培というコントロールの利かない自然の成り行きに任せるしかない圃場ではやりようがありません。

 過去の歴史の中でも、干ばつで不作になり餓死者が出たり栄養失調という状態が出たことを思うと,まだマシな世の中です。

 今、日本の農産物自給割合は3割位で、7割は世界中からの輸入に頼って日本人の食が維持されています。今世界各地で 温暖化のせいで高温が続きヨーロッパやアメリカなどで森林火災が出ているとの報道がありました。

 と言うことは農地にもその影響が来ることは避けられないでしょう。日本が輸入する地域で干ばつや洪水など自然災害があったら日本人の食が危うくなることが想像されます。世間を見てて多くの日本人は気にかけていないような気がします。いったんことが起こったらどうするのでしょう。

 私は心配性ですから自分のことは自分で始末できるよう、必要なお米や野菜は確保するようにしています。農家だから出来ることかも知れませんが、スーパーやコンビニに行かなくとも、社会から隔絶されたとしても生活できるように心がけています。

 話は広がりすぎていますが、地震や火山など避けられないこともありますが、直撃でない限りなんとか生き延びる方策を立てておきたいと思うのです。

 少しづつ収穫し始めたナスは美味しいです。連れあいが炒めたり,味付けしたナスはバリエーション豊富で美味しいです。      by高柳功

 

長寿の村

 (産地の声)vol.1297     <長寿の村>     2017.6.22

 おかげさま農場の片岡です。先日、高柳場長から良く聞く、かつての長寿村「棡原村

(ゆずりはらむら)」についてまとめた、今や絶版になった本を県立図書館から取り寄

せて読んでみました。

 棡原村というのは、かつて「長寿村」として日本中にその名をとどろかせた村でした。

「村でした」と書いたのは、実は、その長寿村も、戦後、国道が出来、物流が走り、地元

でとれる食べ物以外の肉や油やインスタント食品が入ってきたり、出稼ぎに行くことで現

金収入で食べ物を買えるようになり、食べものが大きく変わりました。その結果、戦前に

育ったご年配の方は長命で、戦前戦後に生まれたその子供たちが40~60代で早死にするよ

うになったのです。

 それまでは、白米を食べるのは正月やハレの日ぐらい。麦を中心にヒエ・あわ・きびな

どの雑穀と芋類、豆類が主食で腹八分目。里芋は1日に1回は食べるのが普通。食物繊維豊

富なこんにゃく、ジャガイモ、サツマイモなども食べ、冬菜という冬も育つ青菜を年中食

べていました。おっぱいははちきれんばかりに出て、毎日平均4リットルはでたそうで、子

どもは8人、9人が当たり前。ある外国人が「都市部にはもはや日本人という民族はいない。

しかし、ここで初めて本来の民族としての日本人を見た」というほど、低身長で骨太で重

労働にも耐え、他の長寿村の長老より生物学的にさらに20年は若いという長命な村人が住

んでいました。

 棡原村の昭和元年から昭和60年までの60年間の過去の約3000にのぼる死亡診断書や食生

活などを調べ上げた結果、昭和20年までは「うつる病気」だったのが、昭和20年以降は食

べ物などによる「つくられる病気」で死んでいく人が急増したのが判明しました。自給食

から購入食へと変わり、肉・油が増え、野菜や穀物が激減し、そして150㎝以下の平均身長

の大人の中に、小学生にして生理がきたり中学生で170㎝を超える子供が出て来た。そうい

った「早熟」の子どもたちは貧弱で、骨も弱く、早死にしていったそうです。

 生物学的に「早熟→老化→早死」という流れがあるといいます。子供の頃の過剰栄養摂

取、特にタンパク質摂取がアメリカからどんどん推奨され、当時の新聞では「雑穀や米を

食ったら馬鹿になる。パンと肉を食え」と言われていた時代です。どんどん食べ物が西洋

化し、早熟の子どもが増え、昔の日本人らしい成長とは著しく違った成長をする子供が増

増えていった。「食は命」であり「食は民族である」という言葉を噛みしめたくなるほど

沢山のことが書いてある本でした。

                        おかげさま農場・片岡弘充

 

雨乞いしてください

(産地の声)vol.1296     <雨乞いしてください>     2017.6.15

 新規就農の石橋君が朝来て「このナスを見てください!何故か黄色くなってしまったんです。」と。「病気のようですがどうしたらいいんでしょう?!」引き抜いてきたナスは下葉が黄色くなりいかにも生育が思わしくない姿です。

 さっそく「畑に行こう」と見にいったら干ばつ状態で土は乾きっぱなしです。石橋君は、何かの病気かと心配していましたが、干ばつ=水分不足がなりよりの原因です。

 「特にわるいところだけでもいいから、水を運んで水かけして見るしかないと思う」と答えたのですが、おかげで中旬出荷予定のナスは当分先になりそうです。

 我が家のナスもそうです。干ばつ気味でアブラムシが取り付いています。キュウリやスイカもアブラムシが発生しています。乾燥するとアブラムシがつきやすくなります。アブラムシが取り付くと葉裏につくのですが、葉が丸まって縮れてしまいます。

 この干ばつ気味の気候のおかげで夏野菜だけでなく、ジャガ芋や人参も生育がよくありません。ジャガ芋はあと2週間は木が元気でいて欲しかったのですが、葉が黄色くなり枯れ始めています。

 試し堀りして見るとマルチングの下のジャガ芋はきれいですが土はからからに乾いてさらさらです。そして小さいのです。人参も同じく水分不足で生育が進まず、予定通りで出荷を始めたのですが小さくて、このままでは予定出荷量が間に合わなくなりそうだ、と人参部長が嘆いています。

 水をかけられるハウスのキュウリやトマトはまだいいのですが、露地栽培の野菜はやりようがありません。おかげさま農場だけでなくこの地域の野菜は多かれ少なかれ影響を受けています。

 夕べから降り始めた雨に期待したのですが、期待外れでした。昨晩の予報は「今日の昼まで降りでしょう!」と言ってましたが,シトシトで終わってしまいました。クワで掘ってみたら数センチ下はホコリの立つような土のままです。

 皮肉と言っていいのか、田んぼの方は,日照りに不作なしと言う言葉がありますが,干ばつでも水利は完備しています。水は間に合っているので生育は進み、我が家の無農薬田も順調です。稲も順調ですが雑草も順調で、娘と二人田んぼを這いつくばって草取りしています。潤沢な田んぼの水を畑に回せれば万々歳なのですが,,,。

                        おかげさま農場・高柳功

 

雨が欲しい!です

(産地の声)vol.1295     <雨が欲しい!です>     2017.6.7

 野菜の衣替えの季節です。ほうれん草や小松菜、小カブなどが5月で終わり、夏野菜へと

切り替わります。

 一部は残りますが、葉野菜は基本冬野菜ですので、夏日が続く気候は適さないのです。

特に無農薬栽培ですと病気が出やすく、かつ害虫の被害が顕著になります。

 今出荷しているキャベツは、虫除けにネットをかけ物理的に虫を遮断しているからなん

とかなっていますが、我が家の自家用キャベツの周りにはモンシロチョウが飛び交い、虫

食いだらけなのです。

 新人参も出始めましたが、この雨のない天候で生育が遅れています。一方、トマトやキ

ュウリ、ピーマンが出始めています。ナスはもう少し先になりそうです。

 私達の無農薬露地栽培の場合、天候で生育が大きく影響します。畑に雨が欲しいのです

が中々思い通りには行きません。

 今日関東も梅雨入りというニュースがありましたが、解説では「梅雨入りといっても、

雨が降るとは限らないのです。梅雨入りしたということは、大雨が降る季節になったと言

うことで、警戒準備をしなさいと言うことと理解されたらいいでしょう」と言っていまし

た。

 明日は、傘マークがついた天気のようですが、ちゃんと雨が降って欲しいですね。畑は

ホコリが立つほどになっています。

 田んぼは毎日見回りしていますが、あちこちちょっと高いところは年中水不足で、ポン

プ稼働の毎日です。モグラや原因不明の穴が開いたりして、漏水の元を探す手間がバカに

なりません。畦草が出ていることもあって、漏水の場所が中々見つからないのです。

 原発事故の翌年、電気の自給を考えソーラーパネルを設置したのですが、今年の発電量

は例年になく発電しています。それだけ天気が良かった(雨が少なかった)と言えます。

 悪い面だけではなかったとも言えますが、本業は農です。植え付けた野菜や稲が順調に

育たなくなると困ります。

 昨日今日と食と命の教室の生徒さんがお手伝いに来てくれました。援農です。おかげで

ミニトマトのハウスの雑草がきれいに片付きました。感謝!です。有り難いご縁です。

 

                                    byおかげさま農場・高柳功

 

ご縁で生きる

(産地の声)vol.1294     <ご縁で生きる>     2017.6.1

 おかげさま農場の片岡です。この前の日曜日は「食と命の教室」に3年前に参加していた女の子の結婚式で、高柳場長と出席してきました。最初に彼女に出会った頃は、色々なことがあって人生を模索しているような雰囲気だったのですが、比叡山やブータンなど色々なところに出かけ、日本では当たり前と思われている価値観とは違った価値観がある世界を知り、また色々な人とのご縁で明るさを取り戻し、またブータンがご縁で今のパートナーと巡りあいました。

 式場もホテルとかではなく、おかげさま農場の野菜を使って料理を出している古民家を貸し切り、間伐材で骨組みを作ったテントを張り、大きな似顔絵が描かれた垂れ幕をバックにし、高柳場長などのギターと歌などでお祝いをされるといった、全て手作りの結婚式でした。料理だけでなく会場からお土産まで全てがご縁がある人の手と真心で作られていて、本当に幸せそうな、そして参加させてもらったこちらも幸せになる素晴らしい結婚式でした。

 彼女がブータンに行った時に、現地の女性から聞いた話しで、「ブータンに来る日本の女性は、仕事やお金が先で結婚はその後に来るというけど、ブータンの女性にとっては結婚が一番で、仕事やお金はその後に来るもの」というのがあったそうです。そして、実際に彼女は仕事やお金では無く、人とのご縁を大切に生きるようになり、パートナーと巡り会いました。最後の挨拶でも涙ぐみながら、「これからも人のご縁で生きて行きたいと思います」と話していました。

 この話を聞いて、私も今は家族や地域の人たちと生きる事が一番で、仕事やお金はまあどうにでもなる、それよりも人とのご縁が一番大切なもの、というのが当たり前になっていますが、「あ~、そういえば東京で働いていた頃は、ご縁で生きるなんて事は考えていなかったな」と昔のことを思い出しました。

 都会の生活、仕事優先の社会では、それが「当たり前」になります。しかし、農村で実際に地域に根ざし、自分で食べ物を作り、先祖から受け継いできた田畑や家屋、そして仲間と生きている高柳場長を始めとした農家のみなさんのご縁の中で生きていると、「人はご縁で生きている」というのが当たり前過ぎるほど当たり前の生活になります。そんな「ご縁で生きること」は人間らしく、当たり前でとても幸せな生き方なんだな、と改めて気づかせてくれた、そんな素晴らしい結婚式でした。

                        おかげさま農場・片岡

 

夏日が続いてます

(産地の声)vol.1293     <夏日が続いてます>     2017.5.25

 5月というのに夏日が続きます。ナスやキュウリ、トマトなどが、そしてつい先週植え終

えた稲もぐんぐん育っているのがわかります。

 農業は一年というサイクルで段取りをし季節に合わせて仕事をしなければなりません。

種を蒔いたらもう人間側の都合ででなく、蒔かれた作物の都合に合わせて仕事をするしか

ありません。

 子育ても同じです。子育ても大人の都合でする訳にはいかない。子供の成長に合わせて

面倒を見ないと上手く育ちません。それでも上手くいくかわからないところがあるのは人

間も野菜も同じです。

 冬人参が終わり、新人参が出始めました。天候に恵まれたのか成長が順調です。会員農

家の石橋が始まりですが、最初はハウスものです。次にトンネル栽培のものが出荷されま

すが、種まきが12月から始まるのでハウスものの方が作りやすいのです。

 キュウリやピーマンも採れ始まりました。夏野菜は気温で成長するので、夏日が続くと

急速に成長するようになります。とは言えまだ始まったばかりなので大量という訳にはい

きませんが、6月からは本格的に出始めるでしょう。

 一方雨不足で、サツマイモの植え付けが心配です。畑が乾燥して干ばつ気味なのです。

サツマイモは暑さに強い作物ですが、土中水分が不足すると植え付けた苗がしおれ中々活

着しないのです。

 昨日来たお客さんが「植え付けたけど、しおれて枯れ上がりそうだ!」と話していまし

たが、さもありなん、というお天気です。

 また、作物もそうですが雑草も勢いを増しています。私の場合、ここ数日は草退治です。

畑周りをモア(草刈機)をかけたり中耕したり、田んぼでは畔の草が伸びて、畦刈りに追

われています。

 無農薬栽培の最大の障害は雑草です。畑いっぱいに野菜が育つまでが勝負です。作物が

畑いっぱいに育ってしまえば草も出られなくなるので一段落するのですが、それまでは頑

張っての草取りの日々です。

 夏日の影響は虫たちにも出ています。キュウリに早くもアブラムシが取り付き始めまし

た。水分が十分にあると案外出ないのですが乾燥気味になるとアブラムシが付きやすいの

です。スナップエンドウが今週の宅配セットに入りますが、こちらのほうもアブラムシが

目に付くようになりました。雨がほしい!!

                        おかげさま農場・髙柳

 

田植え体験の日

(産地の声)vol.1292    <田植え体験の日>     2017.5.18

 日曜日は、東京の方から50人近くが来て田植えをしました。昔はながらの手植えです。

お菓子を作る会社の方やお米を扱う業者さんも来ました。お米を扱っているとは言え、実

際に田植えや稲に触れたことのない皆さんです。

 いわばこれまでは原材料としてのお米しか知らなかった訳ですが、種まきにも来て、実

際に苗に触れての機会ができて勉強になる、お店で販売する人達もいて昔ながらの田植え

の経験を語りながらお客さんと接することができるのが何よりだと語っていました。

 とはいうものの迎える私達は、代掻きしたり畦草を刈ったりして準備をするのが大変で

す。相棒と、「どうやろうか?」と言ったら、「始めからやってもらった方がいいんじゃ

ない。」と言うので、苗運びから、田んぼに植えるための線引きからやってもらいました。

 が、実際になると泥に足を取られ、真っ直ぐに植え込む線を引くのは難儀です。足下を

気にすると線がグニャグニャ曲がり、線を気にしすぎると真っ直ぐ歩けない。線引きはひ

とりなので、その他の大勢の人が見ているので余計気になって上手くいかない。

 それでも初めてのことなので、やる気満々の人が次から次と出てきて、なんとか線引き

が終わりました。で、一斉に苗を持ち田植えです。

 2週間後に来て、田の草取りです。除草剤を使わない有機自然栽培なので2週間置きに

3度来る予定です。昨年もやりましたが、だんだんと要領がわかってきたので大分安心し

てみていられます。

 次に大変なのは食事です。50人を超えると、ご飯炊きから盛り付けまで、そして食事

の場所つくりもけっこうな仕事になります。食と命の教室に参加するお母さんもお手伝い

してくれてなんとか無事終了しました。

 田んぼに入ったことのない人達ばかりですが、いい経験だと思います。みんな「面白か

った!?」と言ってくれます。

 見ているのとやってみるとは大違いです。20代の娘さん達や子供、そして60代のお

じさんおばさんまでみんないい顔してました。自然に触れ、田んぼを体感できた満足感の

ようなものを感じました。

                   おかげさま農場・高柳功

 

地球にアースされる

(産地の声)vol.1291    <地球にアースされる>     2017.5.11

 おかげさま農場の片岡です。高柳場長が田植えで忙しいので久々に登場です。

 私は高柳場長と大人向けの「食と命の教室」をやらせて頂いていますが、他にも稲作農

家さんと一緒に子供連れのご家族向けの田んぼと畑の教室もやっています。この前の週末

の2日間、成田市内はもとより東京、神奈川、埼玉など近隣から沢山の親子が来てくれまし

た。ほとんどの人が田んぼは初めてで、誰もが「初めてなので上手く出来るかドキドキで

す」と言うのですが、子供も含め最初から上手に出来るとは思っておらず、むしろ田んぼ

をきちんとやるというよりは、日常から解放されて泥んこになって遊んでもらって、田ん

ぼのこと、自然の事、農村のこと、農家のことなどを身近なことと思ってもらえるきっか

けになればいいな、という思いで開催しています。

 ということで、みんな最初は素足で恐る恐る足を踏み入れます。泣き出す子、最初から

田植えはそっちのけで田んぼの中をキャッキャと喜びながら走り回る子、子供以上に黙々

と田植えをし「何も考えずにこんなに集中出来るのって、気持ち良いですね」という親御

さんなど、色々な親しむ姿が見られます。

 でも、日本人の長年の培った経験が遺伝子まで残っているのでしょうか、ほとんどの方

が最終的には田んぼを「気持ち良い」という状態になるんですね。子供で言えば、頭から

爪の先までどろんこになっても怒られないという機会なので、本当に嬉しそうにどろんこ

になっています。いつもは「もう、こんなに服を汚してきて!」と叱られるのが、田んぼ

だと「ほら、もっと入りなさいよ」と逆にどろんこになることを親が勧めるわけですから

子供にとっては楽しくて仕方が無いんでしょうね。また、親御さんの中には子供はそっち

のけで、黙々と田んぼに集中している方が多いです。「最初はニュルっとした泥の感触が

気持ち悪かったのですが、慣れてくると気持ち良いですね~。なんだか体中の悪いものが

地球にアースされて出て行っているような感じです」という方もいます。

 都会の人は「農村の人はいいな~」と思うでしょうが、実はそうではないんです。今や

田んぼは機械でやるもの。また田んぼを守っている人の半分は牛さんなどの飼料米を作付

けしている農業法人で、残りの半分近くが普段は会社員の兼業農家。専業農家は各地区で

たった1世帯なんて言うのが普通です。だから、農村に住んでいる人でも、奥さんや子供は

田んぼに入った事が無い、なんてのは当たり前。むしろ目の前にいつも田んぼがあるから

都会の人より関心を持たないのが普通なんですね。

 しかし、そんな田んぼを体験したい、という人たちが確実に増えてきている気がします。

農家の引退が既に始まっていますが、農村や農家に関心を持つ人が1人でも増えてくれたら

いいな~と思っています。

                        おかげさま農場・片岡弘充

 

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田植えと憲法記念日に

(産地の声)vol.1290    <田植えと憲法記念日に>     2017.5.3

 今日も田植えです。私のムラの田植えはほどんど終わりになっています。私の植える

田んぼだけが残っている感じです。

 TVでは、成田空港の利用客がピークを迎えている、とか高速道の渋滞が数十キロとか

連休の報道の真っ最中ですが、思い返すと連休中にどこかに出かけるとか、休日を取る

などしたことがありません。

 今の季節は、春から夏へと向かう作物の種まきや植え付けの最適期の農繁期なのです。

猫の手も借りたいと先週書きましたが、今日は教室の卒業生が援農に来てくれました。

 田んぼという泥に足を取られるという慣れない仕事を一生懸命頑張ってくれました。

夕食を食べ「どうだった?」と聞くと「ふくらはぎがちと痛んでいるようです」と。田

んぼ仕事は畑と違って体の使う筋肉が違います。「たぶん、疲れで明日は起きられない

かも知れませんが、午後にはまた来ます」ということでした。

 ちょっと心配です。

 今日は憲法記念日です。祝日にしてあるのは国民として憲法の大事さを自覚するため

でもあるし、人間の尊厳を損なう戦争の愚かさの歴史に学ぶことだと理解してきました

が、どうも状況が嫌な雰囲気になってきた感が強いです。

 私の叔父が帝国海軍の飛行士として戦死し、次の私の父が志願して中国から朝鮮半島

を経由しなんとか国にたどり着きましたが昨年なくなりました。

 その父が痴呆症になって最後に半紙に記した文字が「平和」です。孫が書道を習って

いて半紙に練習が書きしていたときに一緒に書いたそうです。

 戦争は何もかもを奪ってしまう。この辺では、飼っていた馬を全部徴用に捕られた。

お寺の鐘も、先祖の植えた木材=杉もとられた。そして叔父の命も取られた。理不尽こ

の上ない事態になってしまうことだ。と父や祖父が語っていたことを思い出します。

 国を守るというのは軍備を用意するのではなく、今ある私達の生活や自然環境を守る

ことではないでしょうか。人類は進歩しているのではなく劣化しているのではないか。

競争をあおり、勝たないと生き残れない、などという社会は健全とは思えないのです。

 お互いを思いやり、共存共栄で心通う世の中であって欲しいと願いつつ生きてきまし

た。偉そうなことを書きましたが、憲法記念日に思ったことです。

 

                        おかげさま農場・高柳功

 

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端境期です

(産地の声)vol.1289    <端境期です>     2017.4.26

 4月の今頃は端境期で野菜が少なくなっています。宅配のお客さんには10種類程度の

野菜を届けることにしているですが、その10品を揃えるのが難しい季節なのです。

 そもそも品目が少なくなっている上に、天候の変化が加わります。ぽかぽか陽気になっ

て、予定ではできるはずの物が寒風が吹いたりすると、思ったより成長が遅れたりするの

です。そこら辺が気をもむところです。

 そんなわけで昨年のジャガ芋などを入れたりしています。ジャガ芋は冷蔵庫貯蔵してあ

りますのでけっこう持ちがいいのです。形や大きさは小さくなったりしますが、これが美

味しいのです。

 寒さに遭ったジャガ芋は糖化が進み甘みが出て、小芋も皮付きのまま煮たり蒸かしたり

して食べます。食と命の教室でも大人気でした。我が家に来るお客さんも「小さいとは言

え侮れないなあ!」と。

 今の季節は野菜もありですが、山菜がいい。セリやクレソン、そしてタラの芽などを天

ぷらにして食べたり、2.3日前はタケノコを頂いたので煮付けにして食べたらこれがま

た美味しい。手伝いの来ていた新規就農の石橋君と「美味しい!美味しい!」と二皿も食

べてしまいました。またヨモギも出始めたので、野から摘んできてよもぎ餅にして食べま

した。

 春には春のものを-旬を食べることは人間の命のためにも相性の良い食べ方でしょう。

旬のものを食べるというのは、旬を楽しむことでもあると思うのです。同じものを買って

食べると見劣りする感じがするのは何故でしょう。

 やっぱり自分たちで採って、と言う行為があるのと無いのでは違う野かも知れません。

また、何より新鮮そのものなのがいいのかも知れません。

 一方毎日トラクターに乗って田んぼに出るのですが、途中にある中学校のボタン桜がピ

ンク色に満開です。心なごむ美しさです。山々を見ると落葉樹の枝が薄緑色の新芽を吹き

いのち満開!の季節です。

 ぼたん桜もそろそろ終わりですが、今菜種畑が満開寸前です。1反5セの畑いっぱいに

咲き誇る菜の花も見ものです。よろしかったら見に来ませんか。私は明日から田植えなの

でゆっくりできないのですが、案内くらいはできます。

 お花は癒やされます!

                      byおかげさま農場・高柳功

 

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田んぼ仕事の最中に

(産地の声)vol.1288     <田んぼ仕事の最中に>     2017.4.19

 ムラの田んぼは田植えが始まりました。私はと言えばまだ田の耕耘がやっと今日終わっ

たばかりです。これからが代掻きになります。

 田んぼは、用排水の点検補習から始まって、施肥、そして耕耘、次に水を張っての代掻

き、そして田植えの順番になります。今年は田んぼが増えて50枚を越えます。

 この地は、田んぼが小さく1反以下の田んぼも何枚もあります。ですから手間と時間が大

きな田んぼの倍以上かかります。

 そんな中,請求書が舞い込んだので郵便局に支払いに行ったら、「10万円以上は支払者の

身分証明が必要です。」と求められました。自分のお金を払うのに身分証明とは面倒きわ

まりない、と一瞬「むっ!」となりました。

 思い出すと近年は人間不信の世の中のようです。コンビニにたばこを買いに行けば「20

才以上の確認でタッチしてください」と言われます。白髪頭で「あんたこの姿で20才以下

に見えますか!?」と言いたくなり不愉快きわまりないのです。

 目の前の人を見るのではなく、証明書やなにやら組織が責任を取らないで済むようにす

るために一般人ひとりひとりに求められることの多い社会は劣化してきているように思え

るのは私達だけでしょうか。

 郵便局ではむくれて「いつも来ている私を知っているでしょう!そんなこと言うならば

もう郵便局はもう使わないようにするよ!」とわめいてしまいました。そしたら、他の局

員達も「申し訳ありません、一応決まりなので・・・」と平謝りでしたが、結局一度家に

帰り免許証を持って手続きしたのでした。

 そんなわけで、銀行、農協、郵便局も嫌いになっています。規則づくめの世の中は嫌で

すね。話が飛んでしまいました。

 田んぼの忙しい時期に、時間をやりくりして行って、二重の手間が腹立たしかったよう

です。連れあい曰く、「そんなことで腹を立ててもしょうが無いでしょ!」あとで思えば

大人げないことでもありましたが、、、。

 育苗ハウスの中は、トマトの苗がぐんぐん生長して、ナスやカボチャなども日に日に大

きくなっています。田植えと野菜の定植が重なりそうで心中穏やかでありません。

 援農歓迎します!一緒に田んぼや畑で格闘しませんか。

                       おかげさま農場・高柳功

 

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気が休まらない

(産地の声)vol.1287     <気が休まらない>     2017.4.12

 今日は3回目のモミの種まきでした。ムラの田んぼは代掻きが始まりました。早い人は植え始めたようです。我が家の苗は最初に撒いたのがようやく出そろいかけたところです。

 それも納得のいく育ちでなく、でこぼこの成長です。有機の床土がいいと始めたのですが、それがワザしてどうも種まきが思ったようにいきません。いくら有機資材だとしても成長が順調でなければ、困ります。

 床土を入れ水をかける流れの種まき機なのですが、床土の上を水が泳いでしまうのです。そのまま種まきするとモミが浮いてしまい(床土に水がしみないので)不安定な種まきとなってしまうのです。

 しようがないから水をかけるのはやめてそのまま種まきです。ですが並べ終えたらジョウロでかけることになります。今年は機械を買い換えたのですが甥っ子曰く「何のための機械だよ!」「床土のせいだよね」「そうだな」などと不満たらたらで種まきを終えました。

 一方、育苗ハウスでは、トマト、ナス、カボチャがどんどん育っています。頼んでおいたキュウリ苗も届き、田んぼ仕事の合間に植え付けました。移植の終えたトマトもどんどん育ち、葉が混み合ってきています。

 そろそろずらしをしなければなりません。ずらしと言うのは一鉢一鉢にトマトを植えるのですが最初は隙間無く並べていましたが、茂ってくると葉が混み合いお互いが干渉し合って徒長苗になってしまいます。そこで空間を取るために広げる仕事です。

 そうしたら新規就農のI君が「ジャガ芋のマルチを切って芽出ししないといけないですよね」と。今日は、施設の皆さんの応援があったので、種まきの午後にジャガ芋畑に行って芽出ししに行きました。思ったより芽が育ってマルチングを持ち上げています。田んぼと畑が同時進行で気が休まりません。

 そして、今年はまた田んぼが増えました。断るようにしているのですが、「頼む人がいない!なんとかやってください」と頼まれると断れなくなって増えてしまったのです。

 田んぼや畑のの広がる日本の地方の風景がいつまで続くのか、地方に住む者にとってとても心配になる社会情勢です。経済成長とは何なのか、お金さえあればいいのか、何か違うような気がしてなりません。

                        おかげさま農場・高柳功

 

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春は大忙し

(産地の声)vol.1286     <春は大忙し>     2017.4.6

 おかげさま農場の片岡です。高柳場長は稲の種籾蒔きで今朝も忙しく過ごしています。

今の時期は端境期(はざかいき)といって冬野菜が終わり、冬に蒔いた春大根などが出始

める季節ですが、初夏の野菜が出てくるまでは野菜の種類が少ない季節です。しかし、農

家は休んでいる暇はなく、小松菜など出せる野菜を出荷しながら、夏に向けての準備で忙

しい日を送っています。

 お米については何度か高柳場長が書いている通り、田んぼの準備が3月から始まっていま

す。田起こしをしたり、畦の草を焼いたり、畦を水漏れがないように固めたり。またこの

辺りは利根川沿いのように大規模な田んぼ地帯と違って、山裾の小さな田んぼが多く、湧

き水も湧いてくる田んぼもあり、1つ1つの田んぼが小さく、水はけが悪いところもありま

す。そういった所は暗渠を入れたり、あるいは田んぼの周りに溝を掘って水はけをよくし

たりと、田植えをする前の準備がなかなか大変なのです。その上で、ようやく種籾を蒔き

ビニールハウスの中で稲の苗を育てます。天気をみながら毎日ビニールハウスの裾をあけ

て温度を調整したり、水を撒いたりと、一人前の苗を育てるまでが勝負です。

 さらに田んぼだけではなく夏野菜の準備も同時進行です。2月18日に蒔いたナスやミニ

トマトの苗は毎日温度や水の管理が欠かせません。そしてそろそろ鉢替えしなければいけ

ませんし、また、かぼちゃなどの種まきも始まります。田んぼの準備と夏野菜の準備を同

時に行わなければいけないので、3月から5月の田植えが終わる時期までは、とにかく気が

抜けないのです。

 そして田植えが終わると一段落と思いきや、今度は草がボーボーに生えてくるので、田

んぼの畦の草刈り、畑の草取りなどで毎日忙しく働きます。気づくと夏野菜の収穫が始ま

り。。。と、農家はシーズンが始まると冬になるまでずっと休む暇が無いのです。

 一般的には4月がシーズンの始まりですが、農家は大体2月ぐらいからシーズンが始まり

ますので、やはり年末年始が1つの区切りなんですね。

 桜も成田ではそろそろ満開ですので、一休みして花見でもしたいですね~。

 

                          おかげさま農場 片岡弘充

 

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アクシデント続き!

(産地の声)vol.1285    <アクシデント続き!>     2017.3.29

 27日は雪混じりの雨が降るとても寒い日でした。種まきの日と決めてお手伝いを含めて7人が集まったのですが、雨は激しくなり手がかじかんでしまう程の寒さでした。

 種まき用の箱600枚を運び、ハウス内にビニールを敷き詰め、灌水ホースを取り付け、種まき機に電源を入れ動かし始めたら上手くいかないのでした。床土はでこぼこになり、種が落ちません。

 外は大雨となってハウスに屋根に当たりバタバタとうるさいほどです。種が落ちないのは種籾が水分を吸ってしまったからのようです。種が容器にくっついてしまい床土に落ちなかったのです。

 「種まきで種がまけなかったら話にならない。中止しよう!」と決め、みんなで母屋のこたつに入りこみ“お茶”しました。冷え込んでいた部屋にをストーブをつけて雨に濡れ冷えたからだを温めました。

 予定した種まきができなかったことは初めてです。前日、前々日と仲間の種まきをしてきて、機械は順調に作動し種まきができていたので問題ないと思っていたのですが、とんだアクシデントです。

 一方、2月に種まきしたトマトとナスが出芽は順調でしたが、3月上旬の天候不順の頃、パッと太陽が出る時がありました。寒さが続いていたのでビニールトンネルをかけてあったことに気がつかずに焼いてしまいました。

 要するにピカッと光った太陽で急激にトンネル内が高温になってしまい、枯れてしまったのです。周辺のいくらかは生き残りましたが、半分以上無くなってしまいました。

 今日、資材屋さんに事情を話し、トマト苗を頼みました。曰く「髙柳さん!弘法も筆の誤りですか?」などと言われましたが苦笑するしかありません。

 ミニトマトを作り始めて以来、こんなことは初めてです。

アクシデントが2回も続き今年はさいさきが良くない年になりそう、などと言っている場合ではないのですが、そんな自分の未熟さ?あきれてしまいます。

 長野にいる孫が春休みで「手伝うよ!」と帰省しています。高校一年生で私より遙かに背も高くなり、何でもできるので頼もしいです。彼の若さとやる気を頂いて明日から心機一転、種まきをします。

                       おかげさま農場・高柳功

 

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食と命の教室で

(産地の声)vol.1283     <食と命の教室で>      2017.3.22

 20日は「食と命の教室」2回目でした。今年は参加希望者が多く,用意した部屋いっぱいです。大学生の息子が自然の生活と食に興味を持ち始めたので先に親が先に体験したい。

 オーガニックの食べ物を食べていると体調も良くなり当農場の玄米を食べている。土の世界のこと、ぜひ知りたい。

 子供が生まれてからマクロビオティック、あなたと健康の講座に参加し学んだ。畑を持っているいるが親の代はタンポポさえ生やさない。(除草剤のせい?)自分でいつかきちんと作ってみたい。

 大学生-大学では有機栽培や園芸も学んでいるが、もっと有機栽培について学び様々な方とも話したい。有機JASの畑もあり、美味しさが全然違うと実感している。「食育」も学びたく、食用油に自給も学びたい。

 などなど皆さん意欲満々です。お味噌作りや納豆作りなど発酵食品を自ら作れるようになりたい人など多彩な顔ぶれです。

 当日は,まず土のできるまでなどの座学をして、堆肥置き場で実際の堆肥見学をして実際の堆肥=馬糞の発酵した堆肥に触れてもらって,土の映像などを見てもらいました。土の中は微生物の宝庫ですが見えません。たった1gの中に微生物が1億もいると言う現象は顕微鏡の世界です。

 数年前手に入れた土の中の微生物の活動を映像にしたDVDを観てもらったのです。皆さん、映像を見てよかった。普通では見えない世界を見たことと、その内容が良く理解できたとのこと、地上の生き物は実は土と有機物と微生物に生かされている姿が想像できるようになったと思います。

 県内から半分東京や茨城県、神奈川県,埼玉県など遠くからの参加者もあって、来るだけでも大変なのに、夕方近くまで熱心な皆さんでした。

 私たち人間は大地自然に生かされていること、自然は人間の都合であるわけではないこと、であればこそ多様性の命全てが大切なのだ、ということをぜひ伝えたいと始めた教室ですが,思いの外関心を持つ人が多くびっくりしています。

 昨今の世相は、ビジネス、経済成長だの,生き残りをかけてなどと言う言葉に惑わされているように思います。人間同士が競争に明け暮れるのではなく、共に生きようとする想いが欠けているようです。大地にしっかりと足をつけて生きたい,と思うのです。

                    おかげさま農場・高柳功

 

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種まき

(産地の声)vol.1282     <種まき>           2017.3.15

 今日は種モミの浸種をしました。種まきの予定は3月27日です。例年よりは早い段取りです。これまでは、昔ながらのペースで村の皆さんより遅く田植えをしていたのですが、今年は地域に合わせて早めの計画です。

 理由は2つ。昨年の経験で9月の天候が悪く稲刈りが進まず10月までかかってしまったので、今年は台風前の天気の良い時に刈り始めたいと思ったこと。それに、植え付けが2週間位遅れていたので、用水の必要とする時期が合わず難儀していたことです。

 そんなことで、今年は田植えを地域に合わせるようにしようと考えています。種籾を袋からだしタンクに水を入れたところ、酒米の種を頼んでいたことを思い出し急遽茨城の有機農家の所へ。なんとか1回目の浸種作業を終えました。

 種まきを終えると育苗、植え付けが待っています。間に合うように仕事を進めなければなりませんので、気持ちが焦ります。今日のように雨が降ったりすると仕事によってはできません。天気を見て予定通り進めることが肝要なのです。

 畑の方は、人参の種まき、ジャガ芋の植え付けも終わり、当地のサツマイモの育苗が真っ最中で、畑の準備が始まります。

 3月に入って、福祉施設の若者が来るようになりました。引きこもりがちな子供達ですが自然の中での農体験が良いようです。「何でもいいですから」というのでできることを始めているのですが、広い畑の中では全く普通の人と変わりません。元気もあるし普通の会話もできます。

 自分を語り、順次働けるようになればパートでもアルバイトでもやるように導き、自立できるようにサポートするNPO法人の意向に添えれば、と思って協力しています。

 彼らに感想を聞けば、「部屋にこもっているよりはずっといい」「気持ちいいよ!」と返ってきます。たぶん自然の中だからこそだと思います。

 自然の中にいると癒やされます。損得抜きの環境です。自然は、人間のように損得で生きていません。太陽が出れば光合成をしてエネルギーを蓄え、黙々と自分の努めを果たしているかのようです。

 その自然の恵みで人間の命があることを感ずるのではないでしょうか。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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三寒四温

(産地の声)vol.1281    <三寒四温>           2017.3.8

 三寒四温と言うことがありますが、昨晩は急に冷え込み雨が降っていたこともあってか車のドアが凍り付いて開かなくなってしまいました。

 最初はキーのリモートででロックを解錠したはずが、開きません。カチッと音はするのですが取っ手で開けようとしても開かなかったのです。で、力ずくで開けたらバリバリと音がして開いたので凍り付いたのがわかったのでした。

 昨日は当地のオビシャの日でもあり区の総会の日でもあり区民が公民館によって一年の行事報告やら会計報告をしての会合でした。

 オビシャの日は産土神社で神事を行い、五穀豊穣、天下泰平、家内安全を祈ります。総会の議題はともかく、村の跡継ぎが少なくなってきたこともあってオビシャの祭りをどうするかが話し合われました。勤め人が多くなり行事をこなすことが難しくなってきたのです。課題です。

 その帰りのことで車が凍り付くような寒さになっていたのでした。

 

 先々週撒いたトマトとナスが換気を忘れ、焼いてしまいました。トマトの方がひどく半分くらい残ればいいかな、という感じです。3月ともなれば太陽光線が強くなってピカッと照ったら急速に温度が上がります。ハウスに中でさらにトンネルをかけて保温していますので一気に温度が上がるのです。

 家族にはみんなで気をつけないといけない、と話していた矢先でした。芽がでたばかりのトマトは1ミリ前後の細い茎です。柔らかく成長していますので30度を超すと一気に焼けて細ってしまいます。もう溶けて無くなっています。

 どうしたものか思案中ですが、購入苗でもやむを得ないかと考えています。一方でこれも遅れているのですが、ジャガ芋の植え付け準備が始まりました。畑に堆肥やら有機資材を入れて耕耘したり、ジャガ芋の種を切って種ジャガにします。それも準備し終えて2.3日中に植え付けです。

 3月の気温の変化には気を抜けません。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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味噌作り

(産地の声)vol.1281    <味噌作り>    2017.3.2

 おかげさま農場の片岡です。私はこの時期、子供連れのご家族向けに味噌作り教室をやっています。味噌作り教室をやって5年になりますが、半分ぐらいの方は味噌を作ったことがない方が参加します。そして残りの半分が家で作ったことがあるけど他のやり方を学びたいとの参加理由、あるいは以前参加された方のリピーターです。

 味噌作りが初めての方のほとんどが「こんな簡単にできるんですね」と言います。それもそのはず、味噌は大豆、塩、麹の3つで出来てしまうのです。大豆を1晩水につけると倍ぐらいの大きさになります。それを3時間ほど焦がさないようコトコト弱火で煮て柔らかくしたら、麹と塩と混ぜてつぶすだけ。あとは空気に触れないように樽にギュウギュウに詰め、秋まで寝かせれば自然の力で美味しい味噌が出来上がります。

 また、リピーターの方は「ここで作った味噌が一番美味しいんです!」と言って参加します。確かに手作り味噌は美味しいです。ただ、昔は隣8件が集まって味噌を作るのは当たり前だったと聞きます。つまり、手作り味噌の味は本当は当たり前の味で、売られている味噌がいかに美味しく無いか、ということになるわけです。

 スーパーで売られている味噌で「丸大豆使用」と書いてあるのは、当たり前のことですが大豆をそのまま使っているということです。逆に丸大豆使用でなければ、何を使っているのか?一番安い味噌は、「脱脂大豆」を使っています。遺伝子組み換えで作られた大豆の油を薬品で抽出し、その絞りカスを使います。お米はクズ米と言って、青かったり虫にかじられたりして主食にはならないお米で、家畜のエサになるものです。それを本当は半年以上かけて熟成させるものを、加温・加圧して3ヶ月ぐらいで出してしまうから味がのらない。だからアミノ酸などの調味料を入れて「だし入り」と銘打って販売しています。おかげさまのメンバーは「味噌は調味料なのに、それを作るのにまた調味料を入れるなんて馬鹿な話だな」と言います。

 味噌は材料がシンプルだからこそ、素材の味がそのまま出ます。油を絞ったカス大豆ではなく丸大豆そのもの、クズ米ではなく主食に出来るお米、そしてミネラル豊富な天然塩。この3つさえ使えば、誰でも簡単に味噌は作れます。それは日本が味噌などの発酵食品が出来上がる微生物が住み着いているからです。自然の力で醸される味噌、是非ご自宅で作って見て下さい。もう市販品の味噌は買えなくなりますよ?

                       おかげさま農場・片岡弘充

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夏野菜の種まき

(産地の声)vol.1280    <夏野菜の種まき>    2017.2.23

 先週末の土曜日、食と命の教室初回でした。トマトとナスの種まきです。参加者がちょっと多く会場の心配をするほどでしたが、無事初回を終えることができました。来月がポットの移植で、食べられるようになるには六月です。

 俳句で、どうしても思い出せないのですが、・・・・・・種を蒔いておく、と言う句が頭の中を駆け巡っています。なのですが、作者と最初の部分がどうしても思い出せません。誰か思い出したら教えてください。

 まあ要するに種を蒔く、と言うことがとても意味あることなのだと言うことを言いたいのです。農人とはある意味種を蒔く人のことです。種を蒔くと言うことなしに全ては始まりません。蒔かぬ種は生えぬ、ということもそうです。

 人は食べるものがなければ飢えてしまいます。また木々が育たなければ家も家具も作れません。人間は地球自然にとっては、消費者ですから何らかの手立てがなければやがて人間に収奪されっぱなしで荒野になってしまうかも知れません。

 そこで、いったん開墾と称して耕地にしてしまいますが、そこに種を蒔き緑を復活させて美しい稲田、緑いっぱいの畑にします。それが自然の実りであり食べ物として営々と受け継がれてきて、私達人類の糧となってきたのでした。

 今はそういう実感わかない時代になってしまったようです。既に多くの人は自然から離れ、都会に住む人だらけになってしまって、田や畑を見ても何が植えられ何がどう育っているのかもわからずに、の状態です。

 田んぼの苗が一斉に芽を出し青々と育った苗を見て「あれは何?農家は芝を育てているの?」とか、「ナスって小さいのも大きいのもあるんですね?」とか、こちらが何を聞いてるのかわからない言葉が発せられる時代です。

 落花生が土の中に実をつけることを知らないのはまあわかるにせよ(豆類は枝から花を咲かせ実をつけるのが当たりまえですから)、余りにも珍問がでるのには困ってしまいます。

 うちに来るドイツの青年に、「あなたは何故我が家のような農家にホームスティーを希望したの?」と聞いたら「私は農業をするつもりはないけれど、自分が食べるものがどのようにできるか、農業はどういうものかいくらかは知っておきたい。人としてそれは必要なことだと思うから」ということでした。

 種を蒔くことや農を知ることは人としての原点を知ることだと思うのです。

                   おかげさま農場・高柳功

 

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食用油の自給を

(産地の声)vol.1276    <食用油の自給を>         2017.2.2

 今日は、連れあいとひまわりの種を運びました。搾油のためです。我が家は、食用油の自給のため、菜種とひまわりを作っています。

 基本的に自分の食べるものは自給しようと、お米や野菜、味噌と醤油も作ってきたのですが、醤油だけは手間もかかることもあって休止中です。

 これで自給していると思っていたのですが、連れあいが「小麦が欲しいな、けっこう使うんだよ」と言われたので、小麦を作り自家製粉を始めたのが30年前。

 大豆は大豆農家から買っていたのですが、遺伝子組み換え作物の登場で、これは自分で作らなくてはいけないと、県内の有機農家から種をもらい、県内の在来種を作り始めました。20年ほど前です。

 で今も作り続け、有機農家や希望する農家に大豆つくりを薦め、種を分けてひとりでも多くの農家が作るようになって欲しいと宣伝しています。

 これでほぼいいかと思っていたら、連れあいが「お父さん!油もけっこう使うんだよ」というので調べたら、これも遺伝子組み換えが急速に進んでいるというので、「これは作らねば!」と仲間と菜の花プロジェクトと格好をつけて作り始めました。これが14.5年前。

 以来、我が家の食用油は自給です。いろいろ勉強してみると油が絞れればいいというものではないようです。従来の菜種油は、エルシン酸(エルカ酸)が含まれ心臓病に影響すると言われているようです。東北農試で  エルシン酸の含まれない品種を育成しました。それを手に入れて作り続けているのです。

 ひまわりは花もきれいで楽しめます。北総地区の有機農家に声をかけて「ひまわりプロジェクト」と名付けてひまわりの作り始めました。今年は夏の台風の来襲で不作だったのですが、5戸の農家が種取りできましたので搾油となったのでした。ひまわり油は軽くてドレッシングなどに美味しいです。

 昔から比べると現代は食用油の消費は増加しています。油脂が私達の体に与える影響は小さくありません。私達細胞の膜は油分です。ですから柔軟に体が動くと言ってもいいいわれます。良質の油を食べたいものです。

 NPO法人で少量から絞ることが出来ますので、誰でも参加できます。この産地の声の読者さんでも希望がありましたらご一報ください。農家、非農家関係ありません。一緒に取り組みましょう。

                       おかげさま農場・高柳功

 

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医食同源を

(産地の声)vol.1276    <医食同源を>         2017.1.26

 おかげさま農場の宅配は、おまかせセットでその時の取れたて野菜を10品程度で毎週配送しています。今週は、人参、里芋、大根、ほうれん草、小松菜、長ネギ、小カブ、キャベツ、サニーレタス、ゴボウです。

 それぞれ旬の野菜です。それでも昔からすると野菜を食べていないのでは、と思う気がします。昔は人参であれば1k単位でしたが今は500g単位で荷つくりするようになっています。

 お客さんが多すぎるというのです。家族が少なくなってきたという話も聞きますが、野菜はちゃんと食べた方がいいと思います。

 「医食同源」を標榜して来た当農場ですが、ここ50年で日本人の食が大きく変わっています。お米という粒食からパンという粉食に、味噌汁から牛乳へ、緑茶からコーヒーへと日本人の食べ物が輸入食品で満たされるようになってしまいました。

 先日、ガンに罹って食で養生し回復した方が見えました。胃がんでしたが、3期から4期にさしかかっていたと聞きましたが、今では健康回復して20年という。その方は無農薬玄米を食べていますので、私の所に直に買いに来るのです。 「ここの玄米で直ったようなものだ」と言ってくれることは嬉しいことなのですが、自分で畑をかりて自前の野菜を作ってきた努力は相当なものです。「意地でも生き抜かなければならないんですよ。同じ仲間で同じ病気に罹った人たちがいてその人たちは手術をしたんです。だから違う道を選んだものとしては彼らより長生きしないといけないんです!」

 たぶんそういう生きる意思があったことこそが最も大事だったのではないかと思えたのでした。

 病気は、誰もが望んでなるものではありません。ちょっとしたこと些細なことの積み上げが、積もり積もってなってしまうもののように思います。スーパーやコンビニにはあらゆるものが並んでいます。何を食べていいのか、何を選んだらいいのかわからなくなるほどです。

 要は、基本食とバランスではないかと思います。我が家は、ごはんに味噌汁プラス野菜とお魚少々が基本です。私達の育てる野菜やお米も同じでどんなにいいものでも過ぎれば健康に育ちません。

 ほどほどに、バランス良く食べ健康を保ちたいものです。

                    おかげさま農場・高柳功

 

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田んぼのこと

(産地の声)vol.1275    <田んぼのこと>         2017.1.18

 北日本、日本海側は豪雪が続いています。この千葉は、と言えば寒が緩んだ感じはするのですが、毎朝の畑は真っ白な霜が降り続いています。

 霜が溶け、太陽の熱で寒風が吹き始めて枯れ草が乾いた午後、田んぼに出て畦の草を燃しに出かけました。畦に枯れ草があると畦塗りが上手くいかないのです。

枯れ草は芯が残って機械に絡みつきます。枯れ草があるとないのでは畦の仕上がりが違ってきます。

 火を使う場合、注意が必要です。燃え広がらないように風が強いときは、風下から、そして火が広がっても止まるようにしなければなりません。全体を見てどこから始めるか、それでいてきれいに燃しきれるようやりたいのです。

 娘と二人で出かけたのですが、まだ慣れていないので風の状態の見方や、周辺を見渡してどこから始めるか、教えながらの仕事です。

 枯れ草を退治したら、次は昨年の経験から田んぼの直しが待っています。トラクターにはまってしまったところや、コンバインが往生したところなど、重機を使って田んぼの改良をしなければなりません。田植えが始まる前には仕上げする必要があります。

 ムラの人たちもコンバインが壊れたり高齢化の影響で毎年何人かが田つくりをやめる人が増えています。私の所にも2人ほど「田んぼを作ってくれ」ときています。

 ムラの総会では「やめる人もやってくれる人も大変だ」「田んぼを持ってる人も、やってくれる人もボランティアのようなものだからなあ」「10年先はどうなるんだろうか」などの話が繰り返されています。そんな中でも、やる方はちゃんとやらないと気が済まないので一枚一枚田んぼを分かり、手入れして稲つくりをすることになります。

 一方、落花生の評判が良くて、今日は落花生の仕事をしました。ガス釜に入れて1時間ほどで炒り上がります。炒った豆は唐箕をかけて風選します。空実やゴミを吹き飛ばすのです。それを3度か4度かけると中身のない殻は吹き飛び、中身の詰まったものだけになります。次に、今度は手で目でみてさらに選別を下ものを計量袋詰めをします。県内から娘さんが研修に来てお手伝いしてくれました。

  そんな一日でした。

                       おかげさま農場・高柳功

 

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身土不二

(産地の声)vol.1274    <身土不二>          2017.1.11

 寒の入りになってようやく寒波が来そうです。喜んでいるわけではありませんが、寒い季節は寒くなる方がいいように思います。暖冬などとなるとそれに伴ってその反動がどこかに出てくるように思うからです。

 昨年の秋の長雨が続いたのも、梅雨時の雨知らずのような天候があったからなのではないでしょうか。

 話変わって寒さの冬は、寒さに耐え抜く野菜を食べた方がよろしい、と。この真冬でもほうれん草や小松菜は零下の冬を生き抜いています。大地にべったりと葉を広げて太陽の光をめいっぱい取り入れるかのようです。

 そして寒さに備えて、葉を厚くして凍り付かないように栄養いっぱいの姿なのです。ですがその姿は不格好です。見栄えはすっと葉が伸びた三頭身ではなくて寸詰まりのごつごつした姿です。これが本当に美味しいのです。

 先日お客さんとお茶をしながらの会話ですが、「最近の都会の人たちは本当の野菜の味が分からなくなってきているのではないか」と言った話になりました。大量生産された効率を求めた栽培方式で育てられたものと、化学肥料を使わない有機(生きていたもの)を素材としての栽培では違ってくる。そんな話でした。

 そして話は発展し、当農場で標榜している「身土不二」の話になり、本来日本人はこの国で取れたものを食してきましたが、今の食べ物は輸入食品であふれて、しかも伝統的食でもなく、全く変わってきてしまっています。

 この地で生きてきた生き物として考えた場合、細胞レベル、あるいは遺伝的レベルで異常がでてくるのではないか、などと発展してしまいました。

 人間以外の多くの動物は身土不二そのもの。外来生物が日本という気候、自然環境に適応しているといったこともあるが、そもそもその地の自然、風土、環境に適応して白人、黄人、黒人と分化適応してきたことを考えれば身土不二ということに大切さをもう一度考え直す必要があるのではないか、と思うのです。

 不足する栄養をサプリメントで取らなければならなくなるようなことを考えると何かが間違っているのではないか、そう思えてきます。

 畑の麦が青々と育っています。麦の生命力を感じます。マイナス5度、早朝の大霜に覆われる中でも、日が差して緑いっぱいの姿に感動します。その恵みで私達の命がはぐくまれているのだと思うのです。

                   おかげさま農場・高柳功

 

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明けましておめでとうございます

皆様へ                          2017.1.5

                                             おかげさま農場・髙柳功

 明けましておめでとうございます。

 

 農業という仕事は、大切な仕事です。人間の命を預かる食を生産する仕事で

す。どのような人間であろうとも食べなければ生きることは出来ません。それ

が今では斜陽産業のように扱われている社会は、どこかおかしいと思うのです。

 

 おかげさま農場では、無農薬栽培を基本として皆さんに協力を求め、試行錯

誤しながら運営してきました。無農薬は目的ではありません。そうではなく、

自然の力で生命力のある生産物を育てるのが本来の農の携わる人の使命ではな

いか、と考えてきたからです。

 

 人間も地球生態系の一員です。自然生態系の系の一部とも言えます。それが、

かって地球に存在しなかった化学物質、殺虫剤や殺菌剤など、そして加工食品

には380種類に及ぶ化学食品添加物が使われています。それらが自然生態系の

一員である私達人間に影響を及ぼさないとは思えません。

 今の時代は、ヒトが人類歴史上経験しなかった環境で、また経験してこなか

った食べ物で生きています。「汝とは、食べたものそのものである」とヨーロ

ッパの格言にあります。

 

 ここ50年で日本人の食は大いに変化して、かっての日本人とは生物的に大い

に変わっています。

 ガンや心臓病、脳疾患、糖尿病などは、食源病と言われています。更に、ア

トピーやアレルギーなど、これまで経験したことのない病気が増えています。

病院は増えて治療技術が向上しているとは言え、その医療費は40兆円を越えま

す。一方で、社会保障費(年金など)が30兆円となって、国税収入60兆円を超

す費用負担の国になっています。

 

 日本食が世界遺産になって国際的に注目されていますが、肝心の日本人は、

伝統ある日本食を手放しています。ここ50年でお米より小麦の消費が、お茶よ

りコーヒーが、味噌汁より牛乳へ、と変化してきているのです。

 

 当農場では、身土不二、医食同源を訴えてきましたが、日本人の基本に立ち

返るべきではないでしょうか。そんな思いに駆られるこの頃です。

 

 東北大学の研究グループが「40年前の食事」を4週間食べ続けたらどうなる?

という実験をしました。その結果、肥満や糖尿病や脂肪肝、認知症を予防し寿

命を延ばす上で最も健康に良いことを確認した、という。

 

 日本人として、伝統と誇りを持って農にかかわりたいと思います。

 そんなことを考えたお正月でした。本年も宜しくお願いします。

 

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何を食べる?

(産地の声)vol.1273    <何を食べる?>    2016.12.27

 年の瀬も押し迫っていますが用事のついでに書店に行きました。

そこで出会った本が「長生きするなら 小麦を食べるな」という本でした。

 思い出したのが、かって(4.50年前ですが)「米を食べるとバカになる」という有名大学の某教授の説でした。それをこれでもかと言うほどキャンペーンしたのがマスコミです。

 その結果、今時の日本人は、朝食にトーストと牛乳食が流行っているようです。さらに緑茶からコーヒーへと移っています。そういう人は多い。その結果、今ではお米よりも小麦の消費量が多く、緑茶よりもコーヒー消費が多き日本になってしまいました。

 ステータスというのか、私達のように「ご飯に味噌汁」という伝統的スタイルは廃れてきました。

 学者やマスコミの言うことは当てにならない、と言うことでしょうか。さらに、糖質を取ることが不健康だ、と言う説も流行っているようです。糖質とは、世界の3大穀物であるお米や小麦、トウモロコシのことです。人間は、数万年前までは、狩猟採取で生きてきたのだから、と言う理屈です。

 これも怪しい理屈です。だとするなら、日本人が150年前は3千万人から現在の1億2千人になり、かつ世界でも80歳を越える長寿国になっていることの説明はつきません。

 ともあれ、面白いと思うのは「米を食べるとバカになる」という説がひっくり返って、その解決策は「和食」という所です。

 小麦=パンをやめて和食にすることで体調が改善する、という。

 我が家は今でも我が家の伝統?を守り、ご飯と味噌汁は一日3食の毎日で、天の恵みをいただいています。

 前述の本は、一晩で読んでしまいました。グルテンの問題だけでなく、添加物のことやらやさしく書いてありましたので面白かったです。

 「食は命」と標榜するおかげさま農場です。身土不二、医食同源を信ずる堅物です。オリンピックでも各国のから望まれているのは、有機農産物らしいです。本来の生命力あふれた食べ物が要望されているのです。その認識が一番遅れているのが日本という国のようです。 来年もよろしくお願いします。

                        おかげさま農場・高柳功

 

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何でも使いよう

(産地の声)vol.1272         <何でも使いよう>    2016.12.22

 おかげさま農場の片岡です。高柳場長は、今日は海外から来るウーファーという農業ボランティ

アを迎えに朝から行っているため、代筆しています。

 ということで、最近のことですが、フェミレスで仕事をしていたのですが、目の前の席に女の子を

連れたお母さんが入ってきました。なんだか疲れ気味で、注文を終えるとスマフォを始めました。

その間、年中さんぐらいのその女の子はず~っと黙っていました。料理が来てもお母さん

はひたすらスマフォ。そのお母さんはピザを食べ終え、ようやくスマフォを閉じてパスタ

を食べ始めました。すると、その女の子は笑顔で「ねぇねぇ」とお母さんに話しかけ始め

ました。

 その姿を見て「あぁ、この子供はお母さんがスマフォをしている時は、話しかけては

いけないよう、習慣づけられてしまっているだな」と、ちょっとショックを受けました。

しかも、子供が話しかけても疲れた顔で、あまり反応せずにパスタを黙々と食べていました。

 しばらくすると旦那さんが現れました。女の子は「パパ~!」と、とっても嬉しそうに

話だし、そのパパさんも笑顔で話を聞いていました。ところが、5分も経たない内にその

パパさんもスマフォを始め、夫婦間での会話も無く、子供はお母さんの膝の上で横になり

ずっとつまらなそうな顔で沈黙していました。

 その姿を見て、何とも悲しいというか切ないというか、そんな気持ちになりました。

 この日はたまたま夫婦喧嘩をしたのかもしれませんし、何かあったのかもしれませんが

スマフォって一体何なんだろう?と思ってしまいました。

 若い夫婦に限らず、例えばご年配の夫婦でもスマフォをひたすらしている姿を見かけた

ことがあります。「こんな年代の人も、スマフォばかりして会話が無いんだ」とびっくり

したのですが、コミュニケーションを取る道具のせいで、目の前にいる人とコミュニケー

ションをしなくなる、というのは本末転倒というか、何とも言えない気持ちになります。

 うちの妻はスマフォでは無くガラケーですが、1時間ぐらい、ひたすらメールをしてい

る時もあります。女性は昔から電話やメールが長かったと思いますが、今は老若男女問わ

ず、スマフォで何かをしています。ラインをしたりゲームをしたりSNSをしたり色々して

いるのでしょうが、たまに電車に乗ると9割以上の人がスマフォを見ている光景に、異様

なものを感じるのは私だけでしょうか?

 ゲームや携帯を子供がやっているのを大人が叱るのが当たり前だった時代は昔のこと。

食べ物の事もそうですが、公での振る舞いや、ちゃんと人の目を見て話す、など本来は

当たり前のことを指摘し、ダメなものはダメ、と言うべき大人が、子供や若者と同じ振る

舞いをしていたら、お手本がいないのだから、子供達もそう育つのは仕方ないのかもしれ

ませんね。

                    おかげさま農場・片岡弘充

 

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大豆の収穫

(産地の声)vol.1271         <大豆の収穫>    2016.12.14

 先週霜が少ないと書きましたが、書いた翌日はたいそうな霜でした。外に置いた車はしっかりと霜が張り付き、乗ったら全く前後が見えませんでした。

 家の前に蒔いた麦は青々と成長を続けています。こんなに寒くとも生育する姿には癒やされます。眼前に青さが広がるのです。

 その隣は、青大豆の畑で雨予報が出たので2日前に急遽脱穀しました。総勢4人で、刈り取った大豆を集めトラクターについている脱穀機を持って行き、なんとか終わらせることが出来ました。

 この大豆は、味噌や黄な粉用です。昨年は不作で、あちこちから求められましたが需要に応えることが出来ませんでした。が、今年は間に合いそうです。先月に納豆つくりをしましたが、納豆にするには一晩漬けて煮ます。

 納豆にするよりもそのままにまめで食べた方が美味しかった。10人近く集まってみんなで納豆を仕込んだのですが皆さん上手くいかなかったようです。

 食用油も遺伝子組み換えの種が普及して来たことに反応して10数年前から自給しています。今年の菜種油も取れ高は少なかったのですが美味しいです。

 安心できない食べ物が出回っているようです。

 最近の週刊誌には、食べてはいけない油とか、食塩は取り足らない方が病気に罹るとか、小麦のグルテンが健康に良くないとか。さらにアレルギー症の種類が増えて食べるものを見つけるのに難儀している人まででてきています。小麦から始まって最近はお米までアレルギーになる人までいます。

 全く個人的な、かつ独善的な考えですが、身土不二から大きく離れ、かつ化学物質による添加物のせいなのではないか、と思っています。分子生物学者の弁ではありませんが、国の定める基準以下だから、というのは安全とイコールではない、と言う見解に賛同します。

 私たちの体は数年前の体と変わらないと言われます。一方でスーパーなどに並ぶ加工食品群は添加物、それも化学物質による添加物が嫌になるほど記載されています。私たちの体は自然界と繋がっています。自然界に存在しないものを食べていることになります。

 無着先生は、良い食べ物は腐るものです!と言っていましたが、時間が経っても腐らないものは怖い。腐るものを腐らないうちに調理して食べる技を持ったのが人間だと思うのです。その食文化が廃れている現状に危惧を抱いています。

                    おかげさま農場・高柳功

 

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落花生始まりました

(産地の声)vol.1270      <落花生始まりました>    2016.12.7

 12月になったというのにまだ寒さが本格化?していません。地球温暖化が進ん

でいるのでしょうか。昔は太陽がでる日は霜柱が立つのが普通でしたが、まだお

目にかかっていません。

 数回しか霜が降っていませんが、それでもほうれん草や小松菜が美味しくなっ

てきました。9.10月の天候不順で当農場の野菜が切れたりしていますが、美味し

さは増しています。あるにはあるけれど出荷するには足らない、と言った現象が

まだ続いています。

 そんな中ですが、落花生の煎り作業が始まりました。今年は天候不順が影響し

て品質が心配でしたが、煎ってみましたら品質、味、見た目とここ2.3年からす

ると上々です。まだ炒り始めて今日が3日目ですが、来たお客さんに試食しても

らうと「美味しいですね」と。初めてのお客さんなど「こんなに甘く旨いのです

か?」と驚く方もいました。

 とりあえず、注文に間に合うように連日煎っていますが、新規就農に石橋君に

お手伝いしてもらったりホームスティーの娘さんに手伝ってもらったりと、順調

に進んでいます。

 毎年書いていますが、落花生に煎りはその塩梅が難しく、煎り足らなくともう

まみが出なく、煎りすぎると焦げてしまったりして煎りガマから離れることが出

来ません。煎ったらすぐに唐箕で風選します。1回だけでなく、3回はかけます。

そうして空身やゴミを吹き飛ばします。

 そうして唐箕選をしたものを、今度は人間の目と手で選別します。次に計量し

て袋に入れ封をして仕上げます。落花生は乾燥物ですから湿気を嫌います。時間

をおかないで、手早く乾燥剤を入れ封をすることが肝要なのです。

 大手の落花生企業は、これらを機械でやってしまうようですが、当農場は規模

が小さく手仕事中心なので人間の手が必要なのです。

 青首大根の林が、「9月捲きの作が雨にたたられ無くなりそうだ」、と言うので

ちょっと早いのですが三浦大根を出荷始めました。煮物大根には三浦大根が勝り

ます。とはいうもののちょっと早いので小さめのものが混じっています。

 まき時も9月の天候で遅れたこともありますが、まあまあの美味しさなので良

しとしています。               おかげさま農場・高柳功

 

 

 

 *霜が少ないと書来ましたが、今朝は今年一番の大霜でした!

 

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今年もあと一月

(産地の声)vol.1269      <今年もあと一月>     2016.11.30

 今夜は酔っています。地区の民生委員になって任期を終える最終日なのです。

で、最後の日なので慰労会を、とお互いの苦労や経験など語り合ったのでした。

 旧大栄町、今は成田市に合併されましたが、地区ごと(旧大栄町内)のメンバ

ーだけで集まっての会なのでした。成田市は人口13万人で民生委員は180人

もいる。民生委員は持ち場があって、地域の150~200戸くらいが受け持ち

となります。ムラを歩き回って生活保護や介護の相談、児童の教育支援、独居老

人の見回りや援護などが勤めなのですが、田舎は人的つながりがあるので案外心

配するほどのことは少なかったです。

 そんな訳で、最初に苦労話と書きましたが、苦労することはそれほどでもあり

ませんでした。旧大栄町で唯一残っている老舗の割烹旅館での慰労会。今日11

月30日が任期最終日なので、任期いっぱい勤めての会でした。

 田舎は、家と家とが離れています。都会から来た人が訪ねてきて「隣のうち

だ!」と言われたが「隣にうちがない」と慌てたりする。家と家との間に広い畑

があるので隣と言っても数10メートル離れていたりします。隣を見ても「何も

ない」ので戸惑う訳です。元々の人は分かっているので迷いません。

 うだうだと酔い話をしていますが明日はレタスの植え付けがあります。1ヶ月

前に種まきした苗が植え付けを待っています。最後だからと2次会まで付き合っ

ていましたが、明日があるので連れ合いに電話をかけて迎えに来てもらいました。

 そしてこれを書いているのですが、いい加減にアルコールが回ってまとまらな

い。皆さんには大変申し訳ないと思います。

 暦は12月に限りなく迫っています。我が家の12月は、三浦大根の出荷と、

落花生の加工(煎りと計量と袋詰め)が仕事なのです。

 今年の秋は天候不順で、ほうれん草や小松菜などの葉ものが時期によって、大

根、白菜なども日照不足と湿気での根腐れなどであったりなかったり、ブロッコ

リーなども虫食いで遅れ、11月には出荷できませんでした。

 なんとか持ち直しているものもありますが厳しい秋冬です。「食は命」を標榜

する当農場ですから出来るだけの頑張りをしなければ、と思っています。

 今年もあと1ヶ月、世の中が大きく変動する様相がありますが、食べなければ

命の継続はありません。肝に銘じながら年を越えたい、と思っています。

                        おかげさま農場・高柳功

 

 

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冬の仕事、手作りの保存食

(産地の声)vol.1268     <冬の仕事、手作りの保存食>     2016.11.24

 おかげさま農場の片岡です。高柳場長が不在のため、久々の登場です。

 さて、11月は霜月と言われてますが、この辺では前半に1回霜が降りました。霜が降

りると寒さに弱い野菜は傷んでしまいます。例えば11月から出荷を開始している春菊は

寒さに弱く、そろそろ露地のものは出荷が出来なくなります。そのため寒さに備えて

冬の野菜はビニールトンネルやビニールハウス内で育てるものが多いのですが、寒さ

のおかげで雑草や虫の動きもほとんど無くなるので、農家としてはホッと一息つける

時期でもあります。

 田んぼの畦や畑への道を修復したり、小屋や道具の修理や手入れをしたり。冬を越す

ために色々な食べ物も作ります。例えば、白く細長い漬け物用の大根があって、これは

たくあん用になります。天日干しをしてクニャクニャになったものを塩と糠で漬けるの

ですが、1回に仕込む量が大きな樽単位で仕込むので、干すだけでも大変な作業になり

ます。そのため最近では天日干しをしたものが道の駅や農産物直売所でも売られていま

す。また、高柳場長の家のように干さずに生のまま漬け込む家もあります。

 1月になると露地の大根は傷んでしまうので、その前に大根を薄く千切りにして、

切り干し大根も良く作ります。

 

 また高柳家で恒例なもので稲わら納豆作りもあります。今週末の「食と命の教室」で

みんなで実際に、わらを1本1本手で編みながら蒸した豆を入れる容器を作ることになっ

ています。私も毎年やらせて頂いていますが、昔の人はわらで何でも作っていたという

ことを実感出来ますし、何でも自分の手で賄っていた生活は素敵で美しく楽しいな~と

思います。

 味噌も同様ですよね。我が家は知り合いの農家さんと味噌作りを5年ぐらいやってい

ますが、市販の味噌が普通に作っている手作り味噌と全く違うものだ、ということを

実感しています。というか、本来の味噌は本当に美味しいものなのですね。以前、味噌

メーカーの内側を知った時に、本来、自然に任せるのであれば8ヶ月ぐらいは寝かすの

ですが、スーパーの注文にいつでも応じられるよう、圧力と温度をかけることで見た目

だけは熟成しているように見える味噌を3~4ヶ月で作っているというのを知りました。

但し、熟成期間が本来のものより短いので、出汁を入れたり、アミノ酸を入れたりして

味をごまかしているんですよね。

 今の時代は何でもお金を出せば買える時代になっていますが、基本的には手をかけれ

ば何でも手作り出来るものです。特に今は本来の作り方で作られた物が、さも特別なも

のとして高価な値段で売られています。全てを手作りという訳にはいきませんが、少し

でも自分の手で何かを作るには、冬は食べ物が傷みにくく失敗しにくいので、挑戦して

みるのにもってこいの時期だと思います。

 

                      おかげさま農場・片岡弘充

 

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ぼやき

(産地の声)vol.1267      <ぼやき>      2016.11.17

 たまには政治の話。

アメリカでは大方の予想を裏切って?トランプ氏の勝利になった。トランプ次期

大統領は、TPPなんてものは、と反対してきた。一方日本では参加各国がどこも

様子見をしている中、強行採決で衆議院議決をしてしまった。

 何でなのか良くわからない。あまりテレビ討論も見ないが、その協議とやらは

黒塗りの資料でなのだそうだが、秘密交渉とはいえ日本の国家最高議決機関で黒

塗りの資料で審議終了など、理解できない。

 秘密交渉だからと言うけれど、そんな堂々と議論も出来ない交渉などおかしい

とは思わない日本人だらけになったのだろうか。

 

TPPへの交渉参加に断固反対!

 ウソつかない

  比例代表は自民党へ 

TPP断固反対!

 ブレない

  日本を耕す自民党

 

 これは、3年前のポスターだが、どう見ても公約違反ではないか。今でも客間

に張りだしている。反対している野党にしても、選挙前には一言も言わなかった

のに政権を取ったら、いきなりTPP推進なんて言ってた。

 何なのだろう?つくづく政治に対して嫌気がさしてくる。政治家の言葉の何を

信用していいのか。

 経済、経済という言葉がはびこっているけれど、経済のための人間が生きてい

るわけでもないだろう。人間のために経済があるのではないか。

 私の周りを見ても収入は少なくとも懸命に生きている人達がいる。自分のこと

をさておき慎ましく生きながら子供達を思い通学の交通整理をしたり、道路掃除

をしたりする人たちがいる。

 そういう人たちを応援し、地域が明るくなるような政治であればいいなあ、と

思う。口先だけ、その時だけの政治家の言動には不信感しか生まれない。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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季節は冬

(産地の声)vol.1266      <季節は冬>      2016.11.10

 7日は立冬。季節は冬に入っています。北の国では早くも雪の季節となったようです。

ここ北総地帯も日に日に寒さが厳しくなって来ています。これまでは、半袖から長袖に

替えて良かったのですが11月に入りそれだけでは間に合わずジャンパーを着るようにな

りました。

 今日は遅れに遅れていたお米の検査日でした。お米の検査は、検査の資格のある検査員

に検定してもらいます。検査をしないと産地、年度、品種を名乗れないのです。うるち米

であるコシヒカリは全て一等でしたが、餅米は2等米でした。

 酒米とモチ米はいつも2等なのです。何故かというと整粒歩合が良くないのです。検査員

でない私から見てもちょっと見栄えが良くないなあ、と分かるのです。

 それでも精米してしまうとほとんど変わりなく見えるようになります。味も変わるわけ

ではありませんが、3等ともなると問題かも知れません。(とはいえ3等のお米を作った

ことがありませんので本当のところは分かりません)。

 そんなことでようやくお米の始末がついたところです。早速契約している業者さんが

「今年のモチ米の状態が知りたい」からと1俵のモチ米を取りに来ました。

 その検査をしている最中お客さんが見えました。大学生4人が、農業の経営はどうなっ

ているかという聞き取り調査学習です。3年生でゼミのテーマに選んだようなのです。

ようなのですというのは、質問の主旨というか何が知りたいのかが要領を得ない所があっ

たのです。

 都市に生まれ都市の中で育った彼らと、私たちのように自然の中で農の暮らしを営んで

きたものの違いなのでしょう。彼らがいい悪いなのではなくてそもそも日常の中での体験

が私たちとは違ってきてるのだと思います。

 以前教師の方とも話したことがありますが、今の教育の中で農業は教えない、自然の恵

みのことも教えるけれどもきわめて少ない、と言うことのようです。

 それでも熱心で「有機農業始められたのは何故か」「経営として成り立たせるのは難し

いと言うが、どうなのか」などと核心を突く質問が続き、1時間の予定が3時間となって

その間良く聞き、一所懸命のメモを取ったりして、礼儀も良く好感を持った学生達でした。

 そんな人たちと出会うと気持ちがいいものです。研究心、向上心を持った人は、こちら

が学ぶことが多い。自前のおせんべいをお土産にあげました。

                     おかげさま農場・高柳功

 

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悪天候の影響続く

(産地の声)Vol.1265                                    2016.11.2

 今月は、大根が欠品、キャベツが小カブがと続いています。市場が品不足で野菜の高

騰が続いていますが当農場も同じく地球の異常気象の影響を受けています。

 秋野菜の大根は早いもので8月下旬頃から順番に何回にも分けて種まきします。それが

1回目2回目と蒔いたものが台風に雨にたたかれ消滅!生き残った株も土の湿害と日照不

足で根が傷んで無くなったり、はたまた生き残った株は大量の害虫に食べられると言った

始末です。

 キャベツは、虫対策で防虫ネットをかけているのですが、それでも湿害、日照不足は免

れません。全国的影響なのですから。ブロッコリーは株は残っているのですが、葉を食べ

られ葉脈だけが残る株が珍しくありません。白菜も同じく虫に食べられ穴だらけになって

います。

 ホウレンソウは比較的虫には食べられないのですが、湿害や日照不足には弱いのです。

でもって3.4人で作っているのですが、全滅したり半作だったりして収穫が安定してい

ません。

 低地の場所や日当たりの悪い場所は影響をもろに受けます。排水が良く太陽が朝から晩

までしっかり出るような所は比較的良いのですが、今年ほどの天気の経験はありません。

 やりようがない、というのはこういうことを言うのでしょう。「今年のような天気では

どうしようも無いなあ!」「全く!」という会話が何度も交わされています。

 じゃが芋やサツマイモ、ゴボウ、里芋など根菜類は比較的被害が少ないのですが、天候

不順なため、見た目は良くとも中が傷んでいたりしているので、要注意です。

これまで何件かのお客さんには迷惑をかけてしまったようです。

 9月の悪天候が続いて時には、里芋やゴボウが湿害でとろけたりしたことがありました。

外気が湿度一杯で畑から荷作りまで乾くひまが無かったので水分が抜けず、そこからトロ

ケが入ってしまったのです。

 そんな天気もいつかは復活すると思ってきたのですが、中々例年のような天気は戻って

いない、というのが私達の実感です。

 太陽が当たり前に除いてくれる天候を望む日々です。

                           おかげさま農場・髙柳功

 

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先週の続き?

(産地の声)vol.1264     <先週の続き?>      2016.10.26

 今年の秋は野菜が高騰がたびたび報道されています。マイクを向け野菜の価格高騰で消費者が如何に困っているかを取り上げていますが、生産者が困っていることや異常気象の原因追及には及んでいません。本質には迫っていないように感じます。

 私たち農に生きるものはある意味一切のごまかしはききません。土や太陽の恵みをいただいての仕事なのだから太陽が顔を出さなければ光合成はできないし。雨が降り続いた畑の水分を取り除くことはできません。

 自然の摂理を変えることはできません。けれどビルの閉鎖空間の中で徹底した温度管理湿度管理をすれば無農薬栽培ができるとして、それが先端技術としてもてはやされる。また輸出産業としての農業へなどと国は言いますが、それでいいのだろうか、と首をかしげてしまいます。

 30,40年前の有機農業や自然農の仲間たちと議論したことが思い出されます。それは、温室トマトの話となって、エネルギー効率からすると永続的ではないという。それは1Kclを得るために100kclが必要という試算だったのです。エネルギー効率から見るとこんな非効率な生産はないことになります。そしてそれは持続的永続的ではありません。命の継続が脅かされるのです。

 何年前だったか忘れましたが、地球に届く太陽からのエネルギーで地球上の生き物は生きています。それが石炭や石油、ガスそして核エネルギーを使っての人間活動は増大の一途をたどり太陽エネルギーを超えたと言う話がありました。そうなると地球全体のエネルギーが充満して地球異変が起こってしまうのではないか、などといった議論もされたのです。CO2以前の問題です。

 人間社会の欲望を満たすために過大なエネルギー消費で地球が耐えきれなくなっているのではないか。一方で、地球の酸素供給源である森林を絶え間なく伐り、開発と称し.て地球の循環を狂わせる。そんな時代になってしまわないようにするため是非とも循環永続する農業のあり方として有機農業、自然農へ向かわなくてはならない、と言うのが無農薬有機農業に取り組んで来た仲間達の一つの議論でした。

 既に日本人の食の自給率は3割を切っていると言います。7割の膨大な農産物が厖大なエネルギーを使って運ばれています。お金の問題でなくエネルギーの問題です。そんなことは考えなくともいいのでしょうか。

 

                                            おかげさま農場・高柳功

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商談会に参加して

(産地の声)vol.1263     <商談会に参加して>     2016.10.19

 今日は久々の出張でした。県内の信用金庫が主催する食の商談会です。県内の生産者や加工食品などのメーカーと商店やスーパーなどの連携をして県内同士でのつながり、発展を願う、と言う催しでした。

 当農場からは私含め4名で参加しました。これまで当農場は、有機農業運動というか、生産者と消費者を結ぶという形を念頭に置いてきたところがあります。

 営業活動という発想はなかったのですが、信用金庫の担当者が熱心で地元の活性化をお手伝いしたい、と言うので参加になったのです。

 当方のやっていること、野菜のこだわりや販売などの紹介、一方参加相手方の求めている内容などをお互いにみて、双方が会ってみよう!となるとお見合いが成立?する商談会です。

 こうしたことは慣れていないので興味津々という思いで参加したのですが、案外面白かった、というか勉強になりました。今回は、新規就農した青年も連れて行ったのですが、「日頃の畑の世界からすると別世界ですね!」と。

 5社と面談しブースの来てくれた7.8社の皆さんと名刺交換したりして和やかな会でした。

 一方野菜やおせんべいや干し芋のブースは私たちと同じ生産者です。人参ジュースや自前のおせんべいなどを持っていって、お返しに干し芋をいただいたりして良い交流の場ともなりました。

 商談会では、この秋の悪天候で野菜の値段が高騰して困っていることがいつも話題にないました。「高騰しすぎて扱えない」と言うことをいってましたが、「そうは言っても生産者の方からするともっと大変です。畑が全滅するとゼロになってしまうのです」などと理解を求めたのですが、、、、。

 仮に倍の値段になっても作ったものが2割とか3割しか売れないとすれば農家としてはもっと損害がひどいことになってしまうのです。などなど商談以前のことが話題の中心になったりしました。

 農の世界は建物の中のことでなく、地球大自然に依拠して(天候に左右されて)の生業なので人間の都合だけで成果を得られないところが難しい所です。

 そんなところが後継者のなり手のないところかも知れません。

「食は命」を標榜して来ましたが、単なる商品としての理解ではなく命の糧である農産物を理解する人に会うとホッとします。楽しく勉強になった商談会でした。

                                      おかげさま農場・高柳功

 

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今年の秋冬野菜は

(産地の声)vol.1262   <今年の秋冬野菜は>     2016.10.12

 大隅教授がノーベル賞を受賞して報道は賑わっています。大隅教授のノーベル賞でのインタビュー記事で、応用研究の支援を重視しがちな社会に「大変憂えている」という。

 私が注目したのは、「『役に立つ』という言葉が科学をを駄目にするのではないか。すぐに役立つだけの研究、目先だけの研究へと進んでいる。「基礎科学が本当に役立つのは100年後かもしれない。将来を見据え、科学を一つの文化として認めてくれる社会を願っている」と訴えたことです。

 今から数十年前のことですが、話したことを思い出しました。ちょうど経済成長で浮かれていた時代とも言えるのですが、曰く「こんな時代がいつまでも続くとは思えない。いつかおかしくなるような気がする。」と言うのです。ものが氾濫し、便利になって何でもある、と言うような時代がおかしいと言うのです。

 大隅教授の話とどうつながるかというと問われても困るのですが、唐突に思い出したのです。大隅教授の言われることは、役に立つものは良くて実際の研究畑では、基礎研究の予算が減額され続けているという。

 これでは将来ノーベル賞はなくなる(受賞者がいなくなる)と言った懸念を言っていました。これは大変なことだと思うのですが、皆さんはどう思いますか。

 農の世界も、単に安かろ良かれで外国農産物が当たり前になって、国土の90%を占める地方=農山漁村がおろそかになっています。ビジネス感覚でしか農業を語れないような時代へと進んでいます。

 緑豊かな日本と言いますがそれはそこに住む人たちが、自然の恵みをいただきつつ、自然と向き合い、自然の整備をしているからこそ美しさが保たれています。

そういう関係がなくなるとどうなるのか。近年の地方を見ると田んぼの休耕地が荒れ果てた地になり、次に畑までもが荒れ地となっているのが目立ってきています。

 地方に人がいなくなり地域を守る人がいなくなっているのです。

先日BSで、イタリアの地方の伝統を守り続ける番組がありました。地方に住み伝統を守って暮らす人々の姿が印象的でした。

 かっての日本の農村風景とダブります。この国もそうした姿を残せるようになりたいものです。

                       おかげさま農場・高柳功

 

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久しぶりの秋晴れ!

(産地の声)vol.1261    <久しぶりの秋晴れ!>     2016.10.6

 今朝は久しぶりの晴天です!。秋晴れと言うにふさわしい朝を迎えています。

昔は台風が去れば、一転して太陽が顔を出し晴れ上がるのが多かった用が気がし

ます。

 ですから台風が嵐を一掃するかのような感じを持ったものです。

この産地の声でこれまで異常気象を感じることを度々書いてきました。ここ数年

はあまり触れてきませんでしたが、ここ数年で本格的な異常気象を迎えた感があ

ります。

 ですが国民的、というか社会的な観点からすると人々は自然から離れ自然と人

間の関係をますます意識しなくなって来ているように感じます。人々はスマホに

夢中になり、ITばやりでそれがステータスであるかのような感が強い時代です。

 経済主義と国家主義がはびこっているような気もします。人類の進歩というの

は世界中の人々が争うのでは無く共に時代を創造してゆくことなのであろうと思

ってきたのですが、どうも違う方向に進んでいる感があります。

 人間は、大地自然が無ければ生きてゆけない存在です。そういう意識、知識が

どこかに飛んでいってしまっています。地球温暖化という問題も元はといえば人

間の経済行為の結果から来ています。自らの行為を顧みることなしに未来はある

のでしょうか。

 この産地の声を書いている今、本当に太陽のありがたさが身にしみます。我々

はお天気と共に仕事ですから、「1.2週間の内に1日あめがふるような天気だっ

たらいいね」などと話していますが中々そういう天気は続きません。

 稲刈りもようやく先が見えてきました。あと1回の稲刈りです。雨続きの天候の

おかげで田んぼだけでなく、畑にも入れず、種まきや管理仕事が大幅に遅れたり

しています。種まきした葉物も順調ではありません。

 お天気がこのまま晴天続きで作物が順調の育つよう祈る気持ちです。

                   おかげさま農場・髙柳功

 

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何を言ってるのか?

(産地の声)vol.1260   <何を言ってるのか?>     2016.9.28

 雨の間を縫って稲刈りをしていますが、台風9号の影響でイネが倒れ始めて刈り取りに難儀しています。田んぼを周囲から刈り始めてぐるぐると刈るのが効率よく刈り取る方法ですが、倒れていますので一方通行でないと刈れないのです。しかも低速でないとイネが機械に絡まってしまうのです。

 今日は久しぶりに一日稲刈りが出来ましたが、家に帰り天気予報を見たら明日は朝から夕方まで傘マークの連続です!。これでは10月にずれ込むこと必至です。

 手伝いに来てくれた今年農業を始めた石橋君との話です。

 無農薬栽培を始めて早30年になりますが、世の中はそんなことを深く考えようとはしていないと思えるけど、どうかな。人間も含めて生き物は地球の大自然に生かされている。大学でもそんなことは余り教えないと言う。

 自然の恵みがなければ人間は生きられない。自然は人間がいなくとも存在できる。原理原則、モノには順序がある。そんなことも教えない、と言うことのようです。そんな話しから話は飛びます。

 永六輔さんが亡くなり、ジャーナリストのむのたけじさんも亡くなりました。それぞれご縁があったのですが、永さんは日本の伝統を大事にされていました。一番記憶に残るのが尺貫法の存続で頑張っていたことです。

 日本人は数百年にわたって尺貫法を使っていました。それを法律を使って禁止しました。国際基準を使うことはいい、だが伝統のある尺貫法を使ってはいけないというのはないだろう、と。でお巡りさんに「私尺貫法を使ってますので逮捕してください」と言ってたけど逮捕してくれなかった!」など面白い話でした。

 むのさんは最後まで戦争の罪悪を訴えた方でした。新聞紙者としてウソを書き続けなければならなかったことの贖罪から新聞社を辞め、ジャーナリストとして戦争の愚かさ、そして戦争は人間を人間でなくなる状態を作り出すものと百歳を越え亡くなるまで声を上げ続けた方でした。

 「この国はどこかおかしいね」「専門家などが良く出てくるけど、人生に専門家なんていないよね」「公開制度があるけど、あの都の公開文書だってほとんどが黒塗りだもの」「福島の原発の東電の公開も同じだよね」「有機認証にしたって化学物質が問題なのに、有機以外は問題にしないというのは何なの?」などと訳の分からない話に飛んでいったのでした。細切れのお茶のみ話です。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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自然の恵みに感謝!

(産地の声)vol.1259    <自然の恵みに感謝!>     2016.9.14

 9号台風の来襲は激しく、庭先の栗の木の大きな枝が折れてしまいました。で落果も心配したのですが案外実は残ったのです。で、今栗が旬です!1升くらいづつ煮て毎日食べ続けています。

 8月から小玉スイカを冷蔵庫に入れ毎日食べ続けていますが、これも汗をかいた後のよく冷えたスイカは美味しい!ホームステイでドイツの青年とアメリカの娘さんが来ていたのですが、ティータイムは、午前午後と毎度のスイカでしたが「美味しい!美味しい!」と飽きずに食べてくれました。

 小玉スイカはみずみずしくて甘みがほどよくて美味しいのです。毎日食べても飽きないスイカで、今も続いています。あと2週間くらいは続くでしょう。

 それに栗が加わりいわば自給のお茶請け?です。買って食べるおせんべいやお菓子は飽きがきますが、何故自然のものは飽きないのでしょう。皆さんも我が家に来られるようでしたらご馳走しますよ。

 TVで異常気象の特集がありました。最近の台風禍は異常気象の結果なのでしょう。地球はどうなってしまうのでしょうか、心配です。

 ここのところ台風続きの天候で中々太陽がでません。台風9号のおかげでナスをはじめとする夏野菜が壊滅的な被害を受けて、天候も回復しないので夏野菜は消えゆくともしび同然です。端境期とも言えますが野菜が少なくなって宅配などに入れる品物が少なく難儀しています。

 始まった稲刈りもこの天候で一向に進みません。のろまの我が家の田んぼだけにイネが残り、しかも倒伏気味で雨続きなので水が引かず、稲刈りが出来ないのです。大根の種まきも出来ないでいます。

 とは言え北海道の方が被害がひどく、ジャガ芋やタマネギなどが値上がりしているそうですが、私は値上がり云々より生産者の方が心配になります。消費者の方々は高い安いで済むでしょうが、生産地はそうもいきません。

 ぎりぎりでやっている経営が多いのです。悪くすると経営破綻に陥ります。経営破綻となると生活が出来なくなると言うことです。夜逃げと言うことを聞いたことがありますが、そうならないように祈るばかりです。

 ハンガリーで「脱成長」の国際会議が開かれています。新自由主義や経済成長主義への疑問が広がり、気候変動やリーマンショック、格差から脱して地産地消や再生可能エネルギーなど持続可能な社会を目指す為の会議に賛同です。                      

                                   おかげさま農場・高柳功

 

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稲刈りが始まります

(産地の声)vol.1258      <稲刈りが始まります>     2016.9.7

 台風が去りそろそろ稲刈りを始めようと機械の整備を始めたら台風13号がこちらに向かっています。明日は熱帯低気圧に変わるというのですが、一日中雨の予報です。中々予定通りにはいかないものです。

 稲刈りに必要な機械は、刈り取りのコンバイン、もみを乾燥する乾燥機、籾を米にするもみすり機、お米の中の石を取り除く石取り機、選別して計量するコメットという機械と続きます。その流れで玄米になります。さらに玄米を貯蔵する米蔵の掃除など稲刈りと呼ぶ一連の作業体制なのです。売り上げから見た稲作は経営とは呼べないほど採算が悪く、仲間曰く「先祖代々の田んぼの維持のためでボランティアのようなものだな」などと語り合っています。

 ここ4.50年を振り返ると農政に振り回されたお米つくりだった感があります。我が家は、田んぼだけでなく乳牛も飼い、野菜つくりもするその昔、複合経営と呼ばれた経営だったのですが、田んぼ地帯の仲間は規模拡大で乗り切ろうとしていました。

 その仲間は稲作主体の経営で3町歩の田んぼから始め、当時としては大きい規模だったのですが、さらに2町歩を買い足して5町歩の経営にするため、国の融資を利用しました。そしたら2年もしないうちに減反政策が始まりました。

 その彼に会う機会があり「減反やっているのか?」と聞くと「やってない!」「2町歩を買い足して2千万の借金が出来てしまった」「行政の減反割りで4割減というとちょうど買い足した田んぼの面積になるんだ。」「何のために規模拡大したのか分からなくなってしまう。しかもその借金を誰が返してくれるんだ!」と怒り心頭でした。(30年くらい前の話です)

 5、6年で農家への国の目標は変わるのです。3町歩が5町歩なら経営できると言われ、達成したと思ったら今度は8町歩あればとなり、次は10町歩あればと言われ、次は15町歩あればと切りのない目標を立てられて、今はTPP対策にと、国際競争に勝てる農業をやれ!と変化し続けています。

 たぶんTPPとなれば日本の農村は壊滅的なものとなるでしょう。既にその兆候はあちこちに現れています。農村地帯立ちゆかなくなるということは、地方の景観、美しいと言われた日本の自然も荒廃へと向かうことになります。

 歴史と伝統に誇りを持ちたいと思ってきましたが、そうした思いも無残に崩れ去りそうです。仲間も10年後の村はどうなっているのか見通しは立たない、といいます。どうなるのでしょう。         おかげさま農場・高柳功

 

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台風騒動!

(産地の声)vol.1257      <台風騒動!>      2016.8.31  

 とりあえず台風が去って一安心の所です。この地は台風10号の影響は9号ほどではありませんでした。勢力が強いというので一番心配したのが田んぼのイネです。3年前の台風では洪水となって田んぼが湖となって、もしそうなったら全滅だな、と覚悟していたのですが台風が南の方の下がりそれほどの雨でなくて胸をなで下ろしました。

 次に心配だったのがハウスです。いくつもハウスがあるので、あちこち補給修理をしてやれるだけのことはやっておいたので、これもそれ以上だったらあきらめるしかないと思っていたのですが、ほぼ無傷でした。

 ただ、9号でやられたナスやオクラなどは復旧する時間もなくこれからの天候次第です。お客さんに出荷するものが少なくなってしまい困っています。

 当農場では、自然食品のお店や宅配、直売所などをやっているのですが、葉ものなどはほぼ壊滅状態です。事務員さんが「宅配に入れるものがない!」といい、直売所のパートさんは「野菜がなくて陳列棚に何もない!」などと訴えられているのですが、「そんなこと言ったってないものはないよ!」と返すしかないのです。

 そろそろ我が家でも稲刈りの準備です。かなり倒れているのですが稔りも幾分進んでいます。が、台風の雨のおかげで田んぼの水が引かず、コンバインがぬかるみにはまらないか心配なのです。

 当地はそんな状況ですが、東北、北海道はもっとひどい状況のようです。台風による犠牲者も出ています。連れ合いと「ここだけ良ければいいというもんじゃないよな」などと話していますが、それにしても奇妙な台風でした。

 先週も書きましたが、台風が東から西へ発達しながら移動するなんてなかったことです。しかも発達してこんどは東へ移動して太平洋から東北地区に上陸するとはなんと言うことでしょう。

 11号台風で北海道の仲間が心配で電話をかけたのですが、今日はその彼から電話があり「そちらの方は大丈夫でしたか?」と心配の電話です。日本列島は動なっているのでしょう。夕方連れ合いと話していたら、今度は又熊本で震度5の地震があったとテレビが報道してます。

 この1週間は台風騒動で落ち着かない日々でした。なんとか落ち着ける日々が続くよう祈っています。

                        おかげさま農場・高柳功

 

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台風9号が来襲!

(産地の声)vol.1256      <台風9号が来襲!>       2016.8.24

 台風9号の直撃はこれから刈り取りを待つ稲を倒してしまいました!

田んぼを見回り見渡すとほとんどの田んぼは強風と豪雨で立っていられなくなった

のでしょう。村の田んぼのほとんどが傾いたりベターと寝てしまっています。

 まだ熟し足りない稲ですから天気が回復してもすぐには刈れません。倒伏したイ

ネは品質が落ちたり刈りづらいのです。しかも雨続きですから地盤がぬかるみコン

バインが動かなくことが心配です。

 畑の方も被害甚大で、ナスやオクラ、ピーマン、シシトウなど根元から倒されて

しまいました。なっているナスも風で傷つけられ販売できるものはなくなってしま

います。当分の間出荷不能となりそうです。場合によっては立ち直れないかも知れ

ません。

 これまでは台風が去れば晴れ間が出て天気が回復するのですが、今回は台風

が去っても突発的雨が続き、回復する暇もない天候です。

 肥料倉庫として使っていたハウスは被害が免れたを思いきや、風圧で脇腹を押さ

れねじ曲がってしまいました。解体して立て直さなければなりません。また、出荷

用段ボール倉庫は屋根が吹き飛んでしまい段ボールが雨で濡れてしまいました。そ

の隣にある村の出荷場は、トタン屋根が吹き飛んでいます。

 そんなこんなで昨日は屋根の修理やらで追われる一日でした。新規就農の石橋君

が来て「畑が水浸しで、池になっちゃってます!」「マルチをしてあったのですが

強風にあおられマルチがはがされてしまいました!」と。

 「こんな時はどうにもならんのだよ。じっと待って通り過ぎるのを待つしかない」

と。「そうですよねえ。何をすると言っても出来ないですよねえ。」と彼。

 それにしても今回の台風騒動はかってない気象です。関東の真南から台風が発生

するなんてなかったことです。それも9号、10号、11号と3っつもほぼ同時に

発生し、一番遅い11号が早々と北海道に進み、9号が後から追いかけるなんて何

なのでしょう。西から来るのが常道なのに西へ向かう台風なんて聞いたことがない

のですが、今日の予報だと、さらに今度は東へ向きを変え、大きく発達してこちら

関東へ向かうと言うのです。

 昔観た映画デイアフタートモローに似た現象です。規模や場所は違いますが、洪

水と干ばつが地球規模で起こる、というのは当たっているように思えます。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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お盆を終えて

(産地の声)vol.1255      <お盆を終えて>       2016.8.18

 

 お盆が過ぎましたが皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか。報道では、お盆

休みを海外で過ごそうとたくさんの人が成田空港を利用したようです。毎年のこと

ですが、多少いかがなものかと言う思いも抱きます。

 お盆の我が家は13日は盆棚を飾りご先祖を出迎えます。そして14,15日とお供え

をして、来家する客人を待ちます。今年は、三十人くらいは来ました。日頃ご無沙

汰しているおじさんやおばさん従兄弟やその子などが来てくれます。

 お互いの近況やそれぞれの生活、仕事のことなど語り合い賑やかなひとときが

お客さんごとに繰り返されます。それが十人を越えるとなると賑わいとなり心の通

う時となります。先祖がそうした親戚や近隣とのご縁を作ってくれているのだなあ

と思うのです。

 待っているだけでなく、親戚や知り合いの新盆があれば途中抜けだし、こちらが

出かけて新盆参りをします。その席でも滅多に会えない人やあちこちの情報が聞け

ます。

 そんなことで、お盆に家族でお遊び、お出かけということはしたことがありませ

ん。先祖や先人がいたればこそ今の現在があり今の私たちがいるのです。人の生き

様はそれそれでしょうが、今の時代いくらかは立ち止まって見ることも必要なので

はないか、などと思うのです。

 千葉市に住み薬局に勤める従兄弟がきて、「今の日本ておかしいんじゃない?、もう農家

も減っちゃって今後はどうなるんだろうか」と。何を言うのかと思って聞いていま

したら、「食い物は大切だ!食い物はなくてはならないものだ。なのに輸入では、

一端止まったらどうしようもなくなる!」というのです。

 いきなりそんな話が始まって戸惑ったのですが、都市に住んでいても何かしら感

じている人はいるんだな、と思ったものでした。

 お盆前に農業をやりたいという人が来たり、京都に住む娘から(実の娘ではない)

から、千葉の娘(この人も実の娘ではない)から電話があり「お父さん!近いうち

にお邪魔するから」と遠慮のない話がきました。(私にはお父さんと呼ばれている

娘や息子達が何人もいるのです)

 娘達には「食は命」を説法?してきた経緯があってのことですが、実の娘からは

「お父さんは娘や息子があちこちにいて大変だよ!」と言われています。

 ともあれ私の財産はお金ではなく、人のご縁なのだ、と思うお盆でした。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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猛暑!です

 

(産地の声)vol.1254      <猛暑!です>        2016.8.10

 暑い日が続いています。猛暑です!

今は、田んぼの寄せ刈りをしています。稲の穂が出始めていますが、畦の草も生長

して稲の高さと同じほどになっています。

 畦刈りは機械刈りをするのですが、余りにも草が成長し草の量もたっぷりなので

刈り取った草が機械の下でつっかえてしまい、そんな時は機械が止まってしまいま

す。長い草だと1メートルを超す大きさです。

 でなんとか機械を動かしていますが、残った草がこれまたほっておけず、同じ所

を刈り払い機で歩いて始末しています。

 猛暑の中ですから30分も仕事をしたら汗びっしょりで下着も上着もびしょ濡れ

です。1Lのペットボトル2本もって行くのですが足りません。飲み水がなくな

ったら家に帰るしかありません。

 新規就農のI君が来たので「ちゃんと水分補給しているか」と聞いたら、「一日

で5L飲みます!」という。「俺と同じだな、午前で2L、お昼に帰って氷り入り

コップで2杯、午後で2L飲み尽くし家に帰ってまた水を飲む」と。

 夏は実野菜が主役です。トマトや瓜、そしてカボチャ、ナスなど食べていますが、

「自然の恵みはうまく出来ているね」と連れ合いが話します。実になるものは体を

冷やします。暑い盛りに食べるのに適しているのです。なお、暑い夏に生命力のあ

る野菜とも言えます。

 自然の恵みは、私たち人間の命に必要な要素をたっぷりと与えてくれます。旬を

食べると言うことは生命にとって理にかなっています。毎日自分の家で取れたお米

と野菜が食事の大半ですが、毎食の味噌汁も加わってこれも身土不二と理にかなっ

ていると自己満足の世界です。

 一方六月から収穫を始めたミニトマトも木が細くなって毎日の炎天下で、実が割

れるようになってしまっています。継続の石橋君のミニトマトが出来はじめたので

お客さんにはお届けできますが、我が家はそろそろ終わりになりそうです。

 連れ合いが「もったいない」と言ってヘタを取り煮込みトマトにしています。希

望者がいましたら差し上げますよ。但し取りに来られる方だけですが、、、。

 自家用につくった小玉スイカとキンコウ瓜もあります。猛暑で出来損ないになっ

ていますが「食えないことはない」です。

 猛暑の草退治と夏の野菜達に囲まれてなんとか生きています。

                      おかげさま農場・高柳功

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気象変動と食の大変化

(産地の声)vol.1253    <気象変動と食の大変化>    2016.8.4

 西日本は猛暑で東日本は集中豪雨に見舞われています。「デイアフターツモロー」という映画がありました。温暖化は単に地球の温度が上がるということではなく、地球温暖化→世界各地で異常気象発生→海洋大循環の変動→巨大な寒冷低気圧発生→氷河期。これが映画で描かれる地球の気候変動シナリオです。

 今の日本を見るとその映画の小型版の現象なのではないか、と思えてしまうのですがどうなのでしょう。関東近辺までマイナスの寒気団が居座りその影響で気温が下がると言う現象は映画ではマイナス100度の換気で全てが凍り付くというものでしたが、そんなことはないにしてもかってない天気図になっています。

 昨年の今頃はこの地は猛暑の干ばつで、お盆を過ぎたらその反対と言っていいのか雨続きの太陽の見えない日々が続きました。そのおかげで?我が家のお米は減収!平年より反収が1俵少なかったのです。

 今年は昨年の反省を含めて水回りをまめにして田んぼが干ばつ状態にならぬよう見回っていますが、雨が時折降る天候なので昨年の二の舞は避けられそうです。まだ油断は出来ませんが、、、。

 私たち稲作農家はいまだにお米つくりにこだわっています。数千年と作り続け日本人の命を支えて来たものをおろそかにしていいのかという思いがあります。

 日本人の食べ物がここ半世紀ですっかり変わり、お米より小麦=パン類の粉食へと消費量が逆転しました。飲み物も緑茶からコーヒーへと変わり、味噌汁から牛乳へと変わっています。それが日本人の体質を変える。壮大な実験だ、と言う人もいます。

 当農場も「身土不二」をテーマにしてきましたが、そういう視点からすると二重の意味で日本人は人体実験の道を歩んでいるのではないかと思えます。地球上の生き物は環境によって同種でも形や格好など変えて現在に至っています。

 人間も黒人、黄色人種、白人と長い時間と環境によって変わってきました。また、腸の長さの違い、顔つきや骨格など食や環境の適合して人種の違いが出来てきたのです。

 それが、身土不二からは大きくかけ離れたものを食べるようになったこと、それも粒食から粉食へと変わってきたことなど、半世紀足らずでの食の変化は私たち日本人にどのような影響を及ぼすか誰にも分かりません。          

 私たちは保守派というか日本人として生きたいと言う思いです。     

                      おかげさま農場・高柳功

 

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暑い秋になるようです

(産地の声)vol.1252   <暑い秋になるようです>      2016.7.28

 

 おかげさま農場の片岡です。週頭に梅雨明けは(木)あたりと聞きましたが、さて、今日日にでもあけるのでしょうか?今年の梅雨は全体的に雨が少なかったのですが、7月に入ってからは曇天、小雨がボチボチあったので、昨年のようにどうしようもないほどカラカラというわけではないのですが、ただ、絶対的な雨量が足りないので、ちょっと掘れば中の方はカラカラです。

 また、今年は暖冬と暑い春だったので「今年の夏はどうなってしまうのだろう?」と心配しましたが、大方の予想に反して今年の夏は昨年ほどむちゃくちゃ暑くなったりはしないそうです。ただ、秋になっても引き続き夏の暑さが続くようで、暑い時期が長く続くそうです。もし、そうなれば秋冬野菜の初期生育も早く、例年よりは早めに出荷が始まるかもしれません。一方で、9月上旬蒔きの大根や小松菜は結構虫にやられるかもしれませんね。寒くならないと虫は活動しっぱなしですから。

 ここ数年、種の蒔き時が少しずつずれてきている気がします。秋冬野菜はどんどん寒くなっていく中で育つため、種まきの1日のずれが収穫時期の1週間のずれにつながると言いますが、最近は「ちょっと蒔き時が遅れたかな?」と思っても、間に合ってしまうのです。一方で、今年の春キャベツのように出荷予定が1ヶ月も早まってしまうなど、予想より早く仕上がってしまうことが多くなってきました。そういったことを考えてみると、今年の秋が本当に夏の暑さが続くのであれば、多少は秋冬野菜の種を遅く蒔いても大丈夫かもしれませんね。

 とはいえ、いざ蒔くとなるとやはり蒔き時を逃したくないのが農家の思いです。特に人参は蒔き時が短く、大体が7月最終週から8月1週目ぐらいまでが適期と言われています。

人参は発芽の際の水が必須条件で、発芽さえすれば7割成功と言われる作物です。なので、梅雨の水分が畑に残っている時期に種を蒔くことが必須なのです。そうすると発芽した人参が、最初は髪の毛のように細くても暑い夏の中でもだんだん太くなり、10月の最後の1カ月でぐぐっと大きくなり、寒くてほとんど大きくならなくなる11月までには十分出荷できるぐらいに育つのです。ところが蒔き時が遅れると、大きく育つ前に寒くなってしまって小さな人参になってしまいます。

 ただ、最近は発芽や初期生育の際に水を撒けば、品種によっては8月半ばに種を蒔いても冬にきちんと出荷できるように育つようになりました。これも暖冬の影響だと思いますが。結局、1年中暑いようになってしまいました。将来的には千葉県で作れる野菜も変わっていってしまうのかと、ちょっと心配しています。

                                                                                                                                                                                                                                      おかげさま農場・片岡弘充

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天寿を全うする

(産地の声)vol.1251    <天寿を全うする>      2016.7.21

 人間の死亡率は100%です。どのような人であろうとも確実なことです。いわ

ば自然界の一員として野自然界の摂理=真理には逆らえないのです。冒頭から不

幸の話で恐縮ですが、私の父が91歳であの世へと旅立ちました。

 農をする中で「天寿を全うさせる}という発想を聞いたのが30年以上前ですが、

妙に納得した事を覚えています。それは、お米作りの中で人間は、いかに多収する

か、いかに防除するか、などと人間の都合で栽培技術を進めてきた事に対して、

全く違った捉え方でした。

 人間の都合で、機械化、化学肥料、化学農薬で栽培をコントロールする技術が

近代農業として広く普及したのですが、お米=稲の本来の育ち方に立ち返って育

てる。そして天寿を全うさせることが農に関わることではないか、というのです。

 農薬の化学肥料も無い数千年数百年という時間を生き延びてきた地球の生命の

一部を人間は利用し生き延びています。食糧不足の解消のために、生き延びるた

めに人類は研究し、科学(化学)を発達させて来ましたが、本来の生命の本質から

離れてしまったのではないか、という反省もあります。

 人間も自然、生態系の一員と考えれば生死は摂理です。人間の考えを超越した

真理なのでしょう。

 自然農や有機農業というという発想もその根っこはそんなところにあるのでは

ないかと思うのです。本来の自然の摂理の中で精一杯の命が全うできるように育

てる、それが本来の農なのではないか、という思いです。

 認知症を患い、5月に脳梗塞になり右半身の自由がきかなくなり、最後は家族で

介護自宅で永眠しました。自身の命を全うできたのではないか、天寿を全うした

のだ、と思います。

   お米や野菜たちも無農薬が良いのではなく、薬や化学に頼らず命一杯に、全う

できたものであるからこそ、その意味があるのではないか、と思っています。

                 おかげさま農場・髙柳功

 

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暑いといっても自業自得

(産地の声)vol.1250       <暑いといっても自業自得>    2016.7.14

 おかげさま農場の片岡です。蒸し暑い日が続きますね。畑は過乾燥状態で、畑をやっている身とすれば、雨が思いっきりザーザー降ればいいのにと思っても、なんだか中途半端な天気が続いています。おそらく、今日の雨も土砂降りにはならないので、晴れたら1日で乾いてしまうのでしょうね。

 昔は夏には3日に1回は夕立が来たと言いますが、この数年は毎年「こんな暑い夏は初めてだ」「雨が降らねぇな~」という言葉を聞いてばかりです。千葉県は夏は干ばつになるのは当たり前で、水が無ければ夏の野菜はなかなか作れない地域になってしまいました。また、地球温暖化が騒がれて久しいですが、私たちの生活がそうさせているのですから、仕方ありません。

 日本は地球の裏側のブラジルなどから鶏肉や大豆を買いあさっています。その輸送だけで膨大な燃料を使いますが、穀物や家畜を育てるのに使われるその土地の膨大な水も日本が使ってしまっていることになります。地球全体では水不足にはなりえないといいますが、局所的には豪雨のところがある一方で砂漠化が進んでいます。世界の人口の3分の1がサバンナのような乾燥地帯に人が住んでいるそうで、そういった乾燥地帯では日本のように森林は育ちませんが多少の草木は生えます。日本では100年に1cm~3㎝の土が出来るという学者がいますが、サバンナ地帯はそうはいきません。表土はわずかしかなく、しかしその表面に生える草花の根っこが水分を蓄えて乾燥から防いできました。そこに先進国の大資本が入り、地平線の先まで見える大農場を作ります。水は地下水をくみ上げ、数年経つと表土は無くなり畑が出来なくなると、その土地は捨てられます。こうした土地が砂漠にどんどん変わっていっています。

 今の小学校にはエアコンが入っているのですが、私たちの子供の頃とは環境が違うのだから仕方がありません。全ては今の大人の私たちの生活が招いたわけですから。ちなみに日本人の平均的生活水準を全世界の人が行うには地球は2つ必要なんだそうです。つまり、私たちの生活は既に地球を破綻させるレベルなんだそうです。

 地球温暖化を招いたのも私たち先進国と言われる国々の国民の生活のせい。だから雨が降らなかったり猛暑が続くのは自業自得なんでしょうが、私たちが年老いた頃、罪のない子供や孫に今以上に住みにくい環境で暮らすことを強いるわけです。「今の大人は子供たちのクレジットカードを使って暮らしている」という言葉を聞いた時、なるほどな~と思いました。今から戦前のような生活は出来ませんが、出来る限り節制、節約、自然に則った生活を送りたいものですね。

                                                                                                                                                                                                                               おかげさま農場・片岡弘充

 

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虫の季節!です

(産地の声)vol.1249       <虫の季節!です>    2016.7.6

 暑さが続いていましたが昨日は肌寒い日でした。どんよりとした曇り空の上に気温が下がり夏でなくなったかのようでした。

 おかげ?で、キュウリやトマトなど急に取れなくなり注文に間に合いません。取れないのですから致し方ないのですが、お客さんには十分ある!と言ってしまっているので、急遽断りの電話を入れている始末です。今日も午後はいくらか晴れ間が出たのですが午前中は曇りで気温が下がったままでした。

 夏野菜というのは天候次第で難しいのです。人参やジャガ芋は掘り取りして貯蔵してありますから計画通りに出荷できますが、その日にとって荷作りしなければならない果菜類は本当に気をもみます。

 先週末「食と命の教室」があったのですが、4月に種まきして5月に植え付けたトウモロコシが小さいけれど実をつけたので「みんなで食べよう!」と収穫したのですが、ほとんどが芯食い虫にやられ散々でした。

 7月になると昔ニカメイチュウと言われた虫の繁殖期と重なります。で、1本残らず卵が産み付けられ虫が入っていました。「虫をいやがるか農薬をいやがるか、どちらを選ぶか野問題だ!」などと言ってましたが、みんなで皮を剥き虫の入ったトウモロコシを食べました。

 それにしても最近の農薬ではネオニコチノイド系の農薬が問題になっています。特定されていないもののその農薬の出現の時期とミツバチの激減の時期が奇妙に一致する、と言うことでEUやアメリカの一部の州では禁止中です。

 この農薬は浸透性の農薬で野菜に浸透し、それを食べた虫が死ぬと言うものです。口を悪く言えば毒薬入りの野菜にして食べれば虫が死ぬと言う効能なのです。と言うことは散布されたトウモロコシはきれいなのですが、反面毒入りのトウモロコシと言うことになります。

 一応農薬の残留基準なるものがありますから、基準以下のものが市場に出回ると言うことになっていますが、果たしてどんなものか、教室の皆さんは「嫌だ!」と言うことでしたが、これを読んでる皆さんはどうなのでしょう。

 夕方新規就農の青年がきて、「そろそろ枝豆に実が入ってきたのだけれど虫がでて半分くらいはだめかも知れない」と肩を落としていました。それが有機、無農薬のリスクと言っていいでしょう。「無農薬有機栽培をすると言うことは農法の問題と言うより人としての生き方の問題だ!」なのでしょう。

 

                 おかげさま農場・高柳功

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草の始末!

(産地の声)vol.1248       <草の始末!>    2016.6.29

 梅雨らしい天気が続いています。本来の天候なのでしょうが、気温が高く雨が多いと草の方も勢いがつきます。

 我が家のジャガイモ畑は木がすっかり枯れてしまい堀取り収穫を迎えているのですが、一斉に草が伸びその丈は1m近いところもあってとても掘り取りどころではない様相になってしまいました。

 で、刈り払い機で雑草刈りが先の仕事になってしまいました。その草の量が多いこと!昨日雨が降る前にと暗くなるまで頑張ってようやく刈り終えました。

 無農薬栽培での今時は、一番の大敵が雑草です。自然が一番繁茂する時期は作る作物もそうですが同時に草が元気になってしまうのです。

 今日は、田んぼの草取りです。あっちもこっちも草に負けている圃場!田んぼは紙マルチを使っての草対策をしているのですが、畦の草が伸びてきます。この地方でヤベイヅルと呼ぶ草はつる性で水面を張って伸びていきます。

 連れ合いが「もう少し早くやればいいのよ!そうすればもっと楽だったのに!」と。確かにそうなのですが田んぼ42枚、畑2ヘクタールの草の始末は大変なのです。

 その連れ合いは、脊椎の故障で仕事が出来ないので一人労働力がなくなってしまいました。それに90歳の父が脳梗塞を起こし完全介護になってますます困難が増しています。

 畑や田んぼも大切ですが人間の方が大切です。そんなわけで連れ合いの分も頑張らなければならぬ、という気持ちでいるのですが間に合いません。

 トマトやキュウリ、ナスなども収穫が始まり荷作りは娘に任せているのですが、収穫最盛期になるとそれだけで他の仕事まで手が回りません。

 猫の手も借りたい、と言うことがありますがそんな感じなのです。

人生何があるか分かりません。いろいろな巡り合わせが一緒になって身に降りかかっているのでしょう。

 少々不作になっても人間のための仕事ですから優先順位を間違わないように、そして一部はだめになってもいいように覚悟と腹を決めていくしかありません。

 福島の人たちのように、生活を根こそぎ奪われる現状を思うとまだまだ良い方なのではないか、などと自分を納得させています。40年前中国に行ったときに「困難は克服するためにある」と教えられましたが、その時かも知れません。

 

                     おかげさま農場・高柳功

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何を食べているのかわからない時代?

産地の声)vol.1247  <何を食べているのかわからない時代?> 2016.6.22

 先日自然農法をしている人がきて、東京での勉強会の資料を見せてくれました。

「遺伝子組み換えと種子支配」と言う題目です。遺伝子組み換え食品は日本人が一

番食べていること。安全性に疑問があること。自然生態系に悪影響を及ぼしかねな

いこと。種子に独占(食料支配)を目論んでいること。など指摘してます。

 日本人が世界で一番高い割合で食べている遺伝子組み換え食品を見ると、トウモ

ロコシで食卓に出回る割合は73.6%、大豆は84.3%、菜種は89.1%、綿実(食用)94.1

%となっています。

 とはいうものの、多くの日本人はそれを知らない。トウモロコシはコーンスター

チ、異性化糖、加工デンプンなどの形で輸入されています。大豆や菜種はその多く

が食用油となってさらに精製?されショートニングやアメリカなどで発売禁止にな

りつつあるマーガリンなどとなってパンや菓子類などの使用されます。

 今の日本人は自分の食べているものが何なのか、何がどうなっているのか知る良

しもなく、かつ知ろうともしない高学歴?社会なのです。

 命という最も人間として基本的な知識である食べ物=生存基盤の成り立ちや実情

を知らないのだと言えるでしょう。食と命の教室をやったり、産地見学などで出会

う人たちとの交流で惨憺たる気持ちになることがあります。

 話が飛びすぎるかも知れませんが、まだ20代の頃インドのガンジーの著作で

「科学文明・機械化文明は人類滅亡の道だからやめた方がいい」と言った記述があ

り、何故か頭の隅に住み着いていたのですが、その言葉がより身近に感じられるの

は考えすぎなのでしょうか。

 自然農・有機農業は農薬や化学肥料を使わない農法ということになっています

が、それが目的ではなく、本来の命へのあり方を問いかけるものなのだと思うので

す。人間が薬やお医者さんにお世話になって生きることが健康と言えるものではな

いように野菜やお米だって同じことです。栄養剤を飲んで殺虫剤や殺菌剤で守らな

いと育たないというのは不健康と言うしかありません。

 不健康なものを食べて人間も健康になれるか、と言う問題意識が大切なのです。

自然は人間が何もしなくとも実にその生命力を発揮しています。困るほど野草は育

ちますし緑豊かな生態系を築きます。人間が邪魔をしなければ、ですが。

 「自分もそう考えたから無農薬派になったんだ!」と話す仲間でした。

                      おかげさま農場・高柳功

 

 

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トウモロコシが美味しい!

(産地の声)vol.1246    <トウモロコシが美味しい!>   2016.6.15

 トウモロコシの季節になりました。おかげさま農場の直売所「かざぐるま」で今の一番人気です。

 トウモロコシは虫がつきやすい。一番の害虫がニカメイチュウ(=通称芯食い虫)なのですがこれが7月になると大繁殖します。ちょうど雄花が出始めトウモロコシの鞘が育ち雌花=毛がふさふさになる頃に卵が産み付けられます。

 そうすると卵から孵った虫が先っぽの方から侵入したりモロコシの真横から食い始めたりで虫が活躍するのです。虫たちにすればちょうどその時期に食べ物が豊富な季節であり、その季節に繁殖活動をする。自然のなせる技です。

 虫に限らず、ツバメや雀、ヒバリなどもちょうど今時が繁殖時です。自然の摂理に合わせてエサのあるときに繁殖する個体が生き延びてきました。虫たちの側からすればそれが当然ともいえます。

 横道にそれますが、我が家の猫2匹が同時に3匹4匹と子を産んでしまいました。春から夏にかけて季候の良いそして食べ物が豊富なときに繁殖活動をしてます。虫も動物も四季の流れを読んでいるのです。

 そこで、一般的には殺虫剤が撒かれます。虫食いになると商品価値がなくなるからです。スーパーに虫食いトウモロコシが並んでも誰も買ってくれません。虫が嫌いと言うこともあるし、虫食いと言うことで嫌われることなのでしょう。

 そこで無農薬栽培ではどうするかというと、虫の発生する時期より前に収穫してしまおう!と言うことでハウスやトンネル栽培をして虫の出る前に収穫できるように種まきをしているのです。そうすることによって芯食い虫の発生を見ないですむからです。

 そうはいっても新しい問題が出てきます。ハウス栽培だと換気が十分でないことがアブラムシの発生を招きやすいのです。中身は虫食いにならないのですが皮にアブラムシがついて外見が汚らしくなるのです。中身は大丈夫なのですが。

 さらにちょっと遅くなるとトンネル栽培ですと後半はトンネルを取ってしまいます。その後今度は動物にやられやすいのです。ハクビシンやカラス、狸などの獣鳥害も深刻な問題です。まだまだ解決すべき課題は多い!

 少々農薬があろうがきれいな方がいいのか、少々虫食いがあろうが農薬の心配のない方がいいのか、皆さんはどちらを選びますか。

                         おかげさま農場・高柳功

 

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梅雨入りしました

(産地の声)vol.1245  <梅雨入りしました>    2016.6.9

 おかげさま農場の片岡です。関東も梅雨入りしたそうですね。私だけかもしれませんが

梅雨というと6月下旬のイメージがあります。そう思って調べてみたところ、今年の梅雨

入りは例年通りですが、ザーザーと梅雨らしい雨が降るのは4週目ぐらいからだそうです。

「なるほど、定義から言うと梅雨は1ヶ月ぐらいだけど、ザーザー降るのは下旬という

感覚は間違っていなかったんだな」と納得しました。

 そんな梅雨入りの時期に行う毎年の恒例行事は梅採りです。いつも梅を頂いている方の

梅林は例年に無い不作で、いつもは落ちている梅だけでも結構な量を拾えるのですが

今年は高い所にある青梅をバシバシ叩きながら落としました。連れて行った子ども達も

木に登り、棒でバシバシ叩き落としたり、拾ってくれて「子どもも戦力だな~」と

有り難く思いました。大体10kgぐらいは採れたと思うのですが、我が家は1年で20kg

ぐらいの梅干しを食べるので、残りは知り合いの梅農家から買って調達しました。青梅

なのでしばらく放置していると、だんだんあの梅のかぐわしい香りが漂ってきて、何とも

幸せな気分になれます。梅も桃も同じ仲間ですから、熟してくるとあの香りがするのは

当然と言えば当然ですよね。そして塩分20%できちんと漬けました。これでまた1年間

梅干しにお世話になることが出来ます。「梅はその日の難逃れ」という言葉がある通り

とても良いものとして親しまれて来ました。買ってあるものではなく、自分できちんと

漬けたものであれば、なお格別ですよね。

 またこれからの作業としてはらっきょうがあります。らっきょうの作業で一番面倒

なのが薄皮剥き。あの小さな実の薄皮を剥くのがとても面倒くさいのです。そして

一般的には「らっきょう漬けの液」を使う人が多いのですが、本来は塩や塩水で漬け物

状態にしてしばらく乳酸発酵させます。そうするととても栄養価が高くなり独特の風味

も増すのですが、まあ臭いこと!梅とは違ってあの臭いが漂うので家族にはあまり評判は

良くありません。しかし、それが本来のらっきょうですので、今年も頑張って乳酸発酵

させたいと思います。

 その他、妻は青梅のカリカリ漬けや梅ジュースやら梅仕事ばかりしています。梅雨と

いうとジメジメしてあまり好まれませんが、「梅の雨」と名付けた先人の感覚は凄いな~

と思います。日本ほど四季がはっきりしている国は無いと言いますが、季節に合わ

せて実る農作物、それに合わせた仕事、そして言葉を紡いで来たことを思うと、どんな

季節も楽しめる国民なのでしょうね。それが生活文化というものなのでしょうね。

                     おかげさま農場・片岡弘充

 

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日本人の伝統と文化はどこに?

(産地の声)vol.1244  <日本人の伝統と文化はどこに?>   2016.6.1

 今年は気候が順当なのか異常なのか?生育が早いような気がします。6月に入ったばかりというのに小麦がすっかり色付き刈り取りが急がれます。同じく秋に蒔いた菜種も色づいて上の方は実がこぼれ落ち始めています。

 小麦をつくる農家はいなくなってしまいましたが、私は土つくりも兼ねて種まきしています。昨年は空き畑が多かったので1ヘクタールくらい種まきしてしまいました。そんなに需要がないので8割方はモアで切り刻んでいます。

 そんなところに自然大好きな写真家さんがきて、「収穫しないんですか?」と。「小麦の値段が安すぎて収穫しても赤字になってしまうので始末してしまうんです」「もったいないことですね。なんとかならないんですかね。」「やればやるほど赤字ではやりようがないんです!」などと話しましたが、写真家さんはもったいないを繰り返しました。私はそもそもあきらめていたのですが改めて、この国はどうなっているのだろうかと思います。

 「地粉を食べてみたい」というのですが、「今日本人が食べている小麦粉と違ってふっくらパンではなく、どっしりパンになりますね」「私は全て自分の小麦粉しか食べませんが、天ぷらにしてもカリカリになりません」と言ったのですが、「この麦いただけませんか?」という。

 「刈り終わるには時間がかかるのでその間好きなだけ採っていいですよ」と言ったら一輪車を持ってきて鎌で刈り始めました。食べられるものですが製粉してふるいにかける手間が大変ですと言ったのですが、やる気十分で頑張ってました。

 その土地その自然環境の土台の上にそれぞれの文化が芽生え発展し、伝統文化が昇華してフランス料理があり中華あり、日本食という伝統的食文化があります。

 TPPで日本の農家がなくなれば美しい自然がなくなってしまい天才はでなくなる、と数学者の藤原正彦さんは言ってますが、私は日本の文化が亡くなるのではないか、ということの方が気にかかります。

 伝統や文化というのはその土地に根付いて、一人一人が知恵や工夫を積み重ねて、それこそ数百年数千年と培ってきたものです。今の日本人はそうしたことを忘れ、その価値よりも経済成長だとかお金中心主義に惑わされて日本人の誇りを失ってしまうのではないか、と余計な心配をしてしまうのです。

                   おかげさま農場・高柳功

 

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人生、計画通りとはいかない

(産地の声)vol.1243   <人生、計画通りとはいかない>  2016.5.25 

 最後の田植えが終わりほっとした野もつかの間で、2回目のキュウリの植え付け、モロヘイヤの植え付けが続き休まる暇もありません。

 植え付けが終わって隣のミニトマトのハウスを見たらこれがあばれていて、手入れをしないとごちゃごちゃになってしまいそうな生育ぶりです。

 マカオからホームスティーをしている娘さんと二人で暴れたトマトをひもに巻き付けてあちこち向いていたトマトの木を真っ直ぐ上を向くように整枝に取りかかりました。

 トマトは側枝(脇芽とも言います)がでます。一節に一枝が必ず出てくるのです。それもほっておいたらどんどん成長しゴチャゴチャになってしまいます。で、側枝を掻いて主枝だけを伸ばすようにするのです。そうすることによって順番に花が咲き、実をつけるようになります。

 田植えから始まって野菜の植え付けが終わるまでが一区切りです。これで大体になってきましたが、育苗中の小物が残っています、連れ合いが蒔いてしまったスイカや瓜、そしてアイスプラントなどが育苗ハウスに残っていますのでまだまだ続きます。

 そんな時に畑を見たら、なんと小麦が色づき始めました。菜種も同じように生育しますので、今年は早めに刈り取りをしなければならないようです。菜の花プロジェクトの仲間が「今年は早くなりそうですね」「いつやりますか?」と。休む暇もないようです。

 そんな最中、父の容体が思わしくなく、急遽診療所へ行くことになりました。重度のアルツハイマーのようです。自分では歩けなくなり介添えをしないと動けないほどになってしまったのです。

 連れ合いが脊髄を悪くして今は休業休養状態なのに今度は父です。人生は何があるか分かりません。人間の死亡率は100%と何かの雑誌に書いてありましたが、真理です。誰であろうが生まれて老いて病気になって死を迎えます。

 どんな人間も順番ですから、老いた家族を看取ることが努めです。父は4月までは自分のことは自分で出来ていたのですが、急に足腰が弱り介添えなしでは動けずお医者さんから「介護保険の申請をしてデイサービスしてもらったら」と言われ早速市役所に電話しました。出来るだけのことはしたいと思うのですが、仕事と家族、共に生きているものですから迷いながらも今大事なことをやるしかありません。                      byおかげさま農場・高柳功

 

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山すその田んぼ

(産地の声)vol.1242     <山すその田んぼ>      2016.5.19

 こんにちは。おかげさま農場の片岡です。昨日、山すその道を車で移動していると

高柳場長が田んぼで田起こしをしていました。そして夜に電話があり、この原稿をお願い

されたのですが、この時期に田起こしをするのは珍しいので、恐らく以前、機械が落っこ

ちた田んぼなのでしょうね。地盤改良された田んぼは水は抜けるのですが、山すその田ん

ぼは水が抜けずにドロドロが深く、トラクターが沈んでしまうんです。そうすると土が

乾くまで待つしか無いので大変なのです。

 

 また高柳場長の甥っ子の良太さんは、先週の木曜日の時点で「まだ代掻き中ですよ。

田植えは1枚もやっていません」とのことで、びっくりしました!田植えというのは昔は

5月中旬~6月上旬ぐらいまではやっていたものです。苗にとっては水温が温かい時期の

方が根の活着が良く田植え後にすくすく生育するので、収穫の時期は早植えの田んぼと

ほとんど変わらないのです。しかし兼業農家がほとんどになった今は、多くの人がゴール

デンウィーク(以下GW)にやってしまいます。もっといえばGWにはやっぱりお出

かけしたいので、その前の4月末にはやってしまう人も多くなってきました。そのため、

GWが明けてから田んぼをやっている人を見ると「まだやっているんだな」と見られるん

ですね。

 それが先週の時点でまだ田植えを1枚もやっていないというのを聞いて、びっくりした

のです。更にお話を聞くと「今はポンプを9つ使って水を入れているところなんですよ」

とこと。良太さんの田んぼは全て谷津田といって、山すその合間の田んぼなのです。

 田んぼは1反(約300坪)が単位として使われますが、山すその田んぼは1反も無い小さな

ものが多く、その1つ1つを田起こしし、水を入れて代掻きし、田植えが出来る状態にする

には、通常の田んぼに比べて手間と時間が膨大にかかるのです。

 しかし農家の誰もが知っているように「やっぱり谷津田の米はうめぇな」と言います。

山から自然に流れ込むミネラルがその美味しさの秘密だとも言いますが、いずれにしろ

食べればみんなが「美味いな~」と言います。良太さんのお母さんは「魚沼産にだって

負けない味だよ」と言います。おかげさま農場のお米が美味しいのは、作り方だけでなく

山の自然の恵みのおかげでもあるのですね。

 

 

 

                      おかげさま農場・片岡弘充

 

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ご縁に感謝です

(産地の声)vol.1241     <ご縁に感謝です>      2016.5.11

 田植えを初めて1週間ですが、まだ8反を残しています。まだ代掻きをしてない田なので今日は代掻きです。水がうまく回らず2枚残してしまいました。

 一方、お昼に急遽、人参の出荷注文がきましたので出荷仕事が入り、娘と研修生はトマトの整枝、誘因の仕事をしていたのですが、中止にして人参の出荷仕事へ。私は代掻きを終えて一緒に人参つくりです。

 ですが、夜10時近くまでかかってしまいました。今の人参は冷蔵庫貯蔵してあったものなので、冷蔵庫から出したら外気に触れ水滴がついてしまいます。

 また、春の季節はいくら冷蔵していたとはいえ、うっすらと根や芽が動き出します。それら根や芽を掻きながら人参についた水滴をタオルなどで拭き取ったりするので手間が大変です。

  たまたま研修生二人がお手伝いにきてくれたので明日の出荷に間に合ったのですが、いなかったら徹夜でも終わったかどうか、と言う事態でした。10時近くの遅い夕飯をみんなで食べて「よく働いたからご飯が美味しいなあ!」などとお笑いいっぱいのご飯タイムでした。 

 冬人参は私が最後で次は、春人参に変わります。まだちょっと手前なので春人参の担当農家は、「なるべく遅くまで出して!」と叫んでますが、痛みや形状が悪いので次の出荷者にバトンタッチすることになりそうです。

 8日の日曜日は、田植えイベントでした。無農薬の餅米を使う榮太楼本舗に働く皆さんや食と命の教室の参加者の皆さんの手植え体験です。田んぼに十字に線を引きそこに植えてもらったのですが、皆さん上手で予定より早く植えることが出来ました。

 連れ合いの体の具合が良くなかったのでフェイスブックでお仲間にボランティアをお願いしたら、6人ものお母さん方が応援にきてくれました。おかげさまで50人分の食事も難なく準備でき本当に助かりました。

 八街から来たお母さんは、人参ジュース、おつゆにとアサリ、そして冷蔵しておいたというゆで落花生などを持ってきてくれ、賑やかな食事風景となって参加者は大喜びです。

 今年の田植えは、毎日のように千葉や東京からのお手伝いがあります。田植えは機械ですが、苗運びや紙マルチを機械に設置したり、機械で植えられないところの手植えなどがあり、とても助かります。ご縁に感謝です。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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お努めの最中です

(産地の声)vol.1240      <お努めの最中です>      2016.5.4

 隣の成田空港は大型連休で一日4万人を越える出国だそうですが、私どもは田

植えや畑の植え付けなどの忙殺されてそれどころではありません。

 TVや新聞などでは大型連休を大々的に報道されていますが、農を初めて以来休

みにしたりお出かけしたりした記憶はありません。目の前に育った稲の苗やナスや

カボチャ、サツマイモの苗など見てたらほっておけないのです。

 3日は憲法記念日でしたが、憲法改正議論や反対に憲法を守ろうと言う集会など

あちこちで開かれたようです。そもそも憲法の勉強など教えないのが我が国の教育

ですから、変えるも変えないも良くわかっていないのが実情なのではないでしょう

か。

 4月には村祭りが行われましたが、そこで祈願することは、「天下泰平」「五穀豊

穣」「家内安全」です。最近はそれに「交通安全」などを加える時もありますが、

わかりやすい願いなのです。大須賀神社を産土神(うぶすな)とあがめ、10ヶ村

の村長がみんなで助け合い天下泰平で生きよう!というのです。

 これを国家に当てはめれば、聖徳太子の(違うかな)天下泰平に結びつくように

思えるのですが、皆さんはいかがでしょうか。昔の人の願ってきたことは正しい!

と感嘆するのです。

 ということで、五穀豊穣の一端を担う私たち農業者の努めは、田や畑に種を蒔き

私たちの食を育てることです。一方、4月下旬から5月にかけては総会やイベント

が多いのです。いつも思ってきたことですが、「何故、こんないそがしい時に!」「農

の仕事を知らない人たちが多くなっているんだろうなあ」とずっと思ってきて今も

思っています。

 地元の水田は8割方田植えが終わり、我が家は昨日ようやく田植えの初日でし

た。今日は風が強く、中止せざるをえませんでした。除草剤を使わない稲作りなも

のですから、紙マルチが風にあおられ植えられたものではありません。

 急遽予定を変更し、トマトの側枝掻きや、キュウリの誘引作業などをしました。

急に気温が上がり、野菜もぐんぐん生長しています。田んぼを見たり畑を見たりハ

ウスを見たり、見ればやらねばならない仕事があちこち見えます。

 また、作物だけでなく雑草もいっそうの勢いで繁茂しつつあります。それも「な

んとかしないといけないな」と思いながら気の休まるときがありません。一通りの

作付けが終わるまでが一区切りです。

                      おかげさま農場・高柳功

 

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一年の中で最も忙しい時です

(産地の声)vol.1239   <一年の中で最も忙しい時です>   2016.4.27

 田んぼ仕事ばかりしていたら、ハウスに植えたトマトやキュウリがぐんぐん育ってしまい!管理不足になっています。上に伸びようとする勢いなのですが、捕まるものがないのでコテーっとひっくり返って、寝てしまっていました。

 「これではまずい!」と急遽、誘因作業です。誘因作業とは、ネットを張ったり、糸をつるして上に伸びられるような仕掛けを施す作業です。そのためには、ネットの張れる捕まえどころを作らなくてはなりません。1.8m位の位置に針金を張り、それに引っかけるのです。

 研修生の石橋君がきたので、手伝ってもらいキュウリのネット張りは終えることができました。寝てしまった成長点をネットに引っかけて上を向けました。そうすることによって、今度は自分の力でツルを出し、ネットに捕まりながら上に伸張します。

 キュウリのツルは各節から出て、感知する能力があります。そしてツルを伸ばしくるくると巻き付いて自分の体を支えます。完璧ということはないので、だらしのないやつは捕まりきれずにまたひっくり返ってしまうのですが、そんなときはちょっと手助けしてネットの絡ませてやります。人間も手助けしてやれば徐々に自力でできるようになりますが、キュウリも同じです。

 ミニトマトの方は、一段目の花がに咲いています。黄色の小さな花ですが一斉に咲く姿もいいものです。日に日に育つ様がよくわかります。暖かすぎず寒すぎずの気温で十分とはいえないまでも太陽がほどほどに出ているからでしょう。

 田んぼの方もあと1週間くらいには植え付けしなければならない日程になっていますので、気が焦ります。その他育苗ハウスには、カボチャやモロヘイヤなどが植え付けを待っている状態なのです。

 世の中は、4月下旬から5月の連休の大型連休などと報道されていますが、我々農家はとんでもない話です。それが仕事とはいえ連休といわれる季節は大忙しです。間に合うか間に合わないか、なのです。

 育苗中の作物がすべて植え付けるまで休みはとれません。

 そんな中、村の家で上棟式がありました。「外で仕事をしていた息子が帰ってくるので、と家を建てることになった。」と。食べるものと住むところは生きる上での基本的条件です。近所のものや親戚連中が集まりお祝いの気持ちが暖まる一時でした。

                     おかげさま農場・高柳功

 

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天気が狂い政治も狂い?

(産地の声)vol.1238    <天気が狂い政治も狂い?>    2016.4.20

 最近、野菜が不足しています。里芋、長ネギが終わり、ほうれん草なども欠品中です。大根やキャベツも欠品し、次の作を待っています。

 仲間たちと話すのですが、「どうも地震や火山などの大きな変動だけでなく、お天気が狂っているような気がする」例年だったら四月下旬のキャベツが三月に出来はじめたり、ほうれん草なども今まででなかった病気になったりしています。 何故だろうと思うのですが、いかんせんお天気のことはお天気に任せるしかありません。経済成長だのTPPだの言ってる国会の議論などお構いなく地球は動いています。生存基盤のところが揺らいでいる気がします。お米も買えば良いなどと言ってる内に輸入国であるアメリからオーストラリアに気象変動があったらどうなるのでしょうか。

 17日は、当地のお祭りでした。産土神である大須賀大神に村長が集まり、天下泰平、五穀豊穣、家内安全を祈願して、その後奉納歌舞伎、歌や踊りの出し物で一日が終えました。千年の時が流れ、それが続けられている様は日本人の信仰と願いが今でも変わらないことを教えてくれます。

 しかしながら、近年若者が少なくなって、今後の継続が危ぶまれています。限界集落なんて言葉も人ごとではなく我が村も田んぼをつくる人がいなくなり、祭りをする人がいなくなり、地方が衰退するばかりです。

 悲観論ばかり言っていられません。6日と10日に蒔いた種籾が発芽し、きれいに芽が出そろいました。神奈川からホームスティーにきた娘さんが「わーきれい!芝生の絨毯みたい!」と感動してました。

 2月に蒔いたキュウリとトマトが育ち、パイプハウスで順調に育っています。育苗ハウスには、カボチャ、スイカ、モロヘイヤ、空心菜などが芽を出し、植え付けを待っています。

 田んぼも耕耘が終わり、代掻き準備に水を入れています。地域の水田は、田植えが始まり、すでに終わったという人もいるようです。作物の育つ様はいいものです。政治は嘘をつきますが自然は嘘をつきません。

 現政権の政党は、TPPは断固として反対する!として大量当選をしましたがその時のビラが土間に張ってあります。来た人みなに見えるようにしてあります。

そしてその審議ときたら黒塗りの資料しか出せないなどと言うことがあろうか!国の最高議決機関ともあろう国会がこのざまでは!と怒り心頭なのです。

                    おかげさま農場・高柳功

 

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土の世界も腸の世界も同じ

(産地の声)vol.1236-2   <土の世界も腸の世界も同じ>   2016.4.7

 おかげさま農場の片岡です。成田は桜が満開です。桜並木を通るたびに「あ~、美しいな~」と

 

1日に何度もつぶやいています。これ程「美しい」という言葉を使うのは1年でも今の時期だけです。

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いそがし、いそがし

(産地の声)vol.1236-1     <いそがし、いそがし>     2016.4.6

 

 予定していた種まきの日が大雨で、中止して昨日の5日に種まきしました。ハウスの中といえども床土や人の出入りは困ります。それほど大きな設備ではないのでわがままがきかないのです。

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知ることと分かることは違う

(産地の声)vol.1235   <知ることと分かることは違う>   2016.3.30

 今、私に家に農大を出て間もない青年が農業がしたいと研修に来ています。出身

 

は東京で家業は印刷屋さんだそうです。

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人は人によって人になれる

(産地の声)vol.1234   <人は人によって人になれる>    2016.3.23

 今日はお彼岸の最後の日です。我が家の彼岸の中日は仕事をしません。お墓参り

をしてお客さんを迎える日でもあるのです。おじさんやおばさんが来てくれるから

 

です。ですから家にいなければなりません。

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春は恵みの季節

(産地の声)vol.1233      <春は恵みの季節>    2016.3.17

 

 おかげさま農場の片岡です。高柳場長から頼まれ今回で3回目の登場です。

 春の三寒四温というのでしょうか、寒い日が続いたと思ったら暖かい日が続き

ます。私は暖かい日が続くと「桜が咲いてしまうのではないか?」と余計な心配を

してしまうのですが、また寒さがぶり返し・・・と、私の思いなど関係なく春は一気に

 

来るのではなく、少しずつ歩みを進めています。

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季節は啓蟄を過ぎ

(産地の声)vol.1232      <季節は啓蟄を過ぎ>    2016.3.9

 

 5日に啓蟄の日を迎えました。春になり土中や草むらに冬ごもりして越冬していた虫たちが一斉に出てくるという日です。昔の人たちはそのときを啓蟄の日として春を迎えてきたのですが、よくよく観察していたのでしょうね。

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お金の鱗

(産地の声)vol.1231             <お金の鱗>    2016.3.3

 おかげさま農場の片岡です。先日、高柳場長から「今回は片岡君が書いてよ」と

 

頼まれましたが、今回もまた頼まれましたので、2回目の登場です。

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いよいよ育苗です

(産地の声)vol.1230      <いよいよ育苗です>    2016.2.24

 

庭先の木蓮の木に椋鳥が一羽止まっていました。木蓮の木は枝が上に伸びているのですが、その上の方で平行な姿勢で止まっていたので最初はわかりませんでした。枝が膨らんでいるような気がしたのですが、よく見たら椋鳥だったのです。 距離にして67メートル。じっと見ていたら椋鳥も動かない。その先の秋畑にはセキレイが2羽、なにやら土をつついています。20日に蒔いたトマトとナスのトンネルの具合を見にいったときのことでした。

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来るものは拒まず

(産地の声)vol.1229      <来るものは拒まず>     2016.2.17

 

 寒さが一時春めいた日がありましたが再び寒がぶり返しました。庭に駐めておいた車の窓にはびっしりと霜が張り付きました。出かけようと思っても前も後ろも見えません。風呂場の残り湯を持ってかけて霜退治しました。

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美しいもの

(産地の声)vol.1228       <美しいもの>      2016.2.10

 寒さが応える一日でした。今日は新宅のお手伝いです。学校の教師をしていた従

兄弟が退職し、ブルーベリーを植えたのです。その畑は周囲が山で桜の木やクヌギ

 

の木などの山林です。

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農村に確かなものを求める時代

(産地の声)vol.1227    <農村に確かなものを求める時代>     2016.2.4

 おかげさま農場の片岡です。高柳場長から突如「今回は片岡君が書いてよ」と頼

 

まれ、今回、産地の声を書かせて頂くことになりました。

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時、人を待たず

(産地の声)vol.1226       <時、人を待たず>     2016.1.27

 1月も後数日を残すのみとなってしまいました。年が明けたと思ったらもう一月が過ぎようとしています。以前懇意にしている町内の住職さんが昔「時、人を待たず」という本を著し、その本をいただいたことを思い出します。

 

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大寒です

(産地の声)vol.1225       <大寒です>     2016.1.21

 

 今日21日は「大寒」の日です。地球の営みの内最も寒い日と決めた一日です。暦の上でですが日本列島は寒波が襲来、日本海側はほぼ全面雪の様相です。この千葉県はと言うと雪は降りませんが寒かったです。気温は5度前後ですが、北風の吹く田んぼは30分もいたら凍えそうでした。

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寒の入り

(産地の声)vol.1224       <寒の入り>     2016.1.13

 

 急に寒さが厳しくなりました。この頃の朝は、霜がびっしりと降り、庭先の水溜まりが完全に凍り付き、畑の麦も白雪に覆われたように白化粧しています。

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今年の年越し

(産地の声)vol.1224       <今年の年越し>     2016.1.6

 

 明けましておめでとうございます。年内に年神様をまつり、今年も新年の挨拶を二つのお寺でして2016年は始まった。今年のお正月は、父、私たち夫婦、そして子供たち孫たち11人が揃った賑やかな元旦なのだった。

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たかが大根されど?

(産地の声)vol.1223    <たかが大根されど?>     2015.12.23

 

 今日は天皇誕生日だったが一日中暗くなるまで大根の収穫、荷作りだった。本来休日というのは、その記念することを想い顧みる日なのだろうがそうもいかない。

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年末の忙しさが

(産地の声)vol.1222     <年末の忙しさが>       2015.12.15

 

 何故か仕事が予定通り進まない。今日は、落花生を炒っていたのだが、途中大根の注文が入り、急遽畑へ大根抜きに。大根抜きを終わって家に着いたらお客さん!。頼まれていたお米とたくあん大根を車に積んでみんなでお茶する。

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(産地の声)vol.1196                     2015.6.17

 週一度のこの産地の声も毎週月曜日と決めて書いてきましたが、ここのところ一定しません。仕事の案配がうまくいかなくてなのです。年をとって今更ながら自己の未熟さというか、至らなさを思うこの頃です。

 今年の天候は空梅雨なのか、畑も乾燥気味ですし田んぼの水管理もあまり順調とはいえません。田んぼの管理は私担当なのですが、連れ合いが言うには「あなたの水回りは不十分なのよ!」「未熟者か」「そうよ、何年やってるのよ。」と。

 小さな家族経営の中でも忙しくなってくるとしばしば言い合いになります。今私の稲は最も水が欲しい時なのですが、地域の水田は、分けつが十分で稲株ができあがっています。私の稲は半月以上遅いこともあって遅れているのです。

 野菜にも旬があるように稲もあると考えているので、私なりに旬に!と作付けしてるのですが、近年だんだんと植え付けが早くなり、3.40年前からすると1ヶ月近く早い種まきになっています。私の種まきは昔から変わらないのですが、、、、、。

 ということで、地域の水利組合はポンプ停止、用水が出なくなってしまいました。頼みは天水だよりで梅雨時期の雨を待っているのですが、ほとんど雨が無いのです。九州や四国など大雨ですがこちらに分けて欲しいなどと祈って?います。

 一方、先週は天気が続いたおかげで菜種の刈り取り脱穀、そして麦の収穫と順調に仕事がはかどりました。販売用ではなく自家用なので収量は間に合えば良しで気楽な仕事ですが、例年並みに食べきれないほどの小麦です。昨年の麦がまだ残っていますので、菜の花プロジェクトの仲間に鶏の餌にしてもらうことにしました。

 昨年、小麦の製粉機が壊れ修復に時間がかかりあまり製粉できなかったのです。ようやく製粉できたのが5月になってしまいほぼ昨年の全量が冷蔵庫に在庫となっているのです。新麦を食べるためにも処分しなければなりません。連れ合いは「もったいない」というのですが、、、。

 我が家のキュウリはうどんこ病が発生し多少アブラムシが付いていますが、収穫としては順調。注文に余るほど、近所にお裾分けできています。

 今年は久しぶりに、生梅で梅肉エキスも作りました。青梅を摺りつぶし、その絞り汁を弱火で水分を飛ばして作ります。我が家の常備薬です。

 今はちょうど冬野菜から夏野菜に切り替わる季節です。葉物類から果菜類の多くなる季節です。新じゃがやタマネギなども出始めます。ご期待下さい。

                      おかげさま農場・髙柳功

 

(産地の声)vol.1195                     2015.6.9

 サーズならずマーズというインフルエンザウイルスが韓国に流行して毎日のようにTV等で報道されています。それで思い出すのが私達農の世界もいろいろな害虫や病気が輸入されてきたなあ、と感ずることです。

 グローバル化というのは世界中の物が流通することです。かっての日本的農の世界から大きく変わってここ4.50年でいろいろな物が日本に流入してきました。

 オレンジの自由化から始まって、果物の、豚肉や牛肉そして鶏肉などの肉類、そしてそうした動物の飼料としてのトウモロコシやマイロといった餌類が今でも数千万トンという量が輸入されています。魚類も。

 そうした影響なのか、隣の成田空港の輸入に混じってきているのか不明ですが、病気や害虫までも輸入されてきたように思います。大根を作ってもそれまで見たこともないような虫がついたり、トマトの温室コナジラミなどというのはいなかったのに天敵がいないからと大繁殖して防除の方法ナシと言われたりしました。

 アブラムシも農薬耐性の種が暴れ回っていますが、これとて日本にいなかった種が舞い込んだかも知れないと思うのです。私が農業を始めた頃の40年前の頃にはレタスにつく虫などいませんでした。だから作るのも栽培だけ考えていればよかったのですが、近年は虫の繁殖が凄いのです。

 人間の伝染病は騒ぎますが、自然界の中に潜む害虫や病気は問題にしないこの国ですが、ずっと疑問に思ってきたことです。日本の自然景観で欠かせない木。松の木は関東以西はほぼ全滅してしまいました。松食い虫のせいだとしていますが、果たしてそうなのか。

 国は植物防疫体制をとってはいますが、全国で数百人しかいない防疫官で、輸入食材、木材などを加えると数千万トンという材を検疫できるできるのでしょうか。麦や米など穀物には虫がつきやすいので虫一匹でもいれば、燻煙という形で消毒されます。一方で、使われた化学物質が残留することも考えると食べる物や身の回りの人間生活に関わる物は、グローバル化という体制は合わないように思うのですがどうでしょうか。

 安さばかり追いかけて夢中になるマスコミ、お金の尺度第一に考える風潮はいただけないと思います。ことは命に関わることであり、人間も環境に生きる生きものです。正体、素性のわからない物は持ち込まない方が賢明なのではないでしょうか。 

                     byおかげさま農場・高柳

 

(産地の声)vol.1194                     2015.6.1

 自然は物を言わない。自然界に生きる生き物たちは遺伝子の命ずるまま?努めを果たそうと一生懸命生きているように見えます。

 六月に入り私達の野菜も急に育ったような気がします。2週目からの予測だったのですがキュウリもトマトも採れだしました。カボチャはまだですが蔓が急に伸び出し、あわてて除草のための紙マルチを張ったり、作付けのあい間のトラクターをかけたり、雑草の勢いも急成長といったところなのです。

 道ばたの草花は水仙、タンポポから始まり、チューリップ、ケシの花や(鑑賞用ですよ)黄色い雑草の花が次々と咲いて雑草であることを忘れます。グミも成り、畑の道草を刈りにいったら目の前にちょうど食べ頃の桑の実が成っていて、一口食べたらこれが美味しい!早速うちに帰ってホームスティーの娘さんたちに知らせてカゴを持っての桑の実取りなのでした。

 山々は新緑いっぱいに葉を茂らせています。太陽が出れば一瞬にしてCO2と水で光合成を行い栄養を蓄えます。

 人間のように文句を言ったり、不平不満を言うわけではありません.俺の物だと主張するわけでもありません。傲慢でもなく欲深でもなく、ただただ自分の努めを忠実に果たしています。

 その恵みを遠慮会釈なく、略奪しているのが人間という生き物です。人間以外の動物は、自分のいのちの分だけです。山の木々は一年で約2トンの生成をすると言います。石油にせよ石炭にせよ過去数億年かけて植物の働きによってできたものです。それを人間は、数百年で使い切ろうとしています。

 そして、使いすぎて地球温暖化という事態を招いています。さらに、人間同士が争い、殺し合いの道具として武器を使用し莫大なエネルギー消費をしてきました。戦争が最大の環境破壊なのだ、と識者は言います。

 地球の生産力を超えた道を歩いている人間が、自然の生産力以上に消費することなく生きられたら人間も地球上の他の生き物と同じく生きることが許されるのではないか、などと田を歩き野良を眺めつつ思います。

 ホウレン草や小松菜、そして小カブなど冬野菜は終わります。六月からはキュウリやトマト、ピーマンなどの果菜類、そしてジャガイモや玉ねぎなど野菜が衣替えの季節です。旬を食べる、とは季節の力一杯の生命力を食べることだと思います。今、キュウリ、トマトが美味しい!です。

                      おかげさま農場・高柳

 

(産地の声)vol.1193                     2015.5.26

 ようやく私の田植えも終わりましたが、福島から避難してきたTさんは、30日に田植えをするのだという。福島には帰れずこの成田に住むことにしたというのですが、お墓は持ってこれない。汚染があるからだそうですが、一体終息というのはあるのでしょうか。

 今、国会では集団的自衛権の議論が盛んですが、原発事故でふるさとに帰れない所にせよ、農的現場からすれば「何を言ってるんだ!」「国内の地方も農村も守れないくせに!」と言った論があります。

 足元の国内問題の起こしたことさえ満足に元に戻せないくせに威勢のいい話しばかりが盛んです。法治国家と言うけれど、国会が法律を作り国民には法律を守ることを遵守させようとしているのに、国家を預かる人たちは法律違反をしているように見える。なぜなら国会議員や国を預かる人たちにとっての法律は憲法であるはずです。

 戦争をしない、させない憲法を持ちながらまるで無視しているように見えます。どんな場合出られるとか、出られないとか。自衛隊の範疇を超えた議論をする政治家に、子供にでもわかる事を国の指導者が平気でウソをつく事にならないか、そんな事態のように見えます。

 豊葦原の国であった日本。神に感謝し、お米を作り続けてきた国。伊勢神宮でも稲作りの儀式は春から秋まで延々と続いています。天皇家は千年を超える長い間一年も絶やさずお田植え祭をし、五穀豊穣を祈念しています。

 自然に対する畏敬の念、そして自然の恵みがあって私たちの命です。人間は、人間単独では生きられないのです。自然の豊かさ、生態系の豊かさがあってこそ私たち人間の生存基盤が存続できることを忘れてしまっているように見えます。

 インドでは熱波が、アメリカやメキシコでは大洪水が出て死者負傷者が出ているという地球の異常気象現象の解決に向けることこそ今取り組まねば為らぬ事のように思えるのですが、、、、.。

 歴史の進歩とは人類が賢くなることだと思うのですが、社会の風潮はますます自分のことばかり、目の前のことばかりしか見えず欲望の限りを尽くそうとしているように思えてなりません。

 今日初めてキュウリの収穫をしました。仲間のトマト農家も初収穫の日でした。人間以外の生き物は自然の摂理のなかで、人間は自らを律して生きてこそ生き続けられるのだと思うこの頃です。         byおかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1192                     2015.5.18
 代かきをした田んぼは美しい!三月から四月にかけて田を耕します。その後、川
から水を入れます。今でこそ灌水設備が整って蛇口をひねれば水が出る田んぼ
になってきましたが、その昔は、山から流れる清水と天水が頼りでした。
 そうして集めた自然水を少しでも流さぬように鍬とまんのうと呼ぶ農具で畦を作り、
水が貯まった時を見計らって代かきが始まるのです。
 水を入れることによって土が砕け、泥になります。泥になると水面のおかげで田ん
ぼの高低がわかります。高いところから低いところへ土を移動し、一枚の田が水平
になるようにすることで均一な田面になります。
 そこに水が浮かび、その名の通り水の田になります。小さな池のようなものです。
水の濁り、土も落ち着くまで水を張りっぱなしにします。田植えが始まるまでには、
水の田の土も落ち着き、張った水も澄んできれいな水面となります。
 その水面が美しいのです。朝日に照らされて鏡のようになって水面は、先方の村々
や森林などが鏡効果で、きれいに映し出されるのです。夕焼けの代田にシラサギが
降り立ち、ドジョウやザリガニ、カエルなどをつまみにきます。きれいに澄んだ水面に
鳥の足が着くと湖面から波紋が広がります。
 ちょっと水を張りすぎると今度はカモが舞い降りてきてスイスイと田面を遊泳します
。そんな姿を観るのも中々いいものです。
 また、水田に水を張ると、生き物が一斉に動き出します。小さなコムシから、オタマ
ジャクシ。夜中にはうるさいほどのカエルの合唱などが始まり、ザリガニも産卵しあ
ちこちに出没します。前述したようにそれを餌とする狙って鳥たちが来るのです。地上
からは、ヘビも出没します。
 先日は、近所の子供が田んぼの水路でオタマジャクシ取りに夢中になっていました
が、「カエルになるまで飼うんだ!」などと水遊びのいい場となっています。
 そうした代田の期間は長くなく、一斉に田植えとなりますので、そうなったら鏡はなく
なってしまいます。鏡から青田に変身します。植えられた稲が根付き、ぐんぐん育つ
姿もまた気持ちいいものです。
 ただ、近代農業=効率農業になってからは除草剤の散布をはじめとする農薬が使わ
れ自然環境という面からはよろしくありません。生き物が一斉に死に絶えるのです。
人間の都合優先の栽培に疑問を持ちつつもそれが現状です。当村で無農薬栽培をし
てるのは私だけですが、いくらかでも仲間を増やしたいと頑張っています。     
               おかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1191                     2015.5.12
 パソコンが故障し、修理に出してようやく復帰、です。野良仕事も忙しい中でパ
ソコンなんてどうでもいいや、などと思っていたのですがそうもいかないことがよ
くわかったのでした。
 あくまで道具だ、と思っていたのですが、道具ですから必要なときないと困ること
がよくわかりました。この産地の声もこのパソコンを使っていたのですが、インター
ネットに繫いであるものですから、送ることができません。また仲間のみんなとも
連絡が取れず、ホームスティーの連絡もできず、多くの人にご迷惑をかけてしま
いました。
 ちょうど春の作付けが忙しい時で、田んぼの田植え、そしてカボチャや、ナス、
キュウリといった野菜の植え付けに忙しい日々です。苗は徒長気味で遅れあまり
よい育ちとは言えません。
 天気予報によれば、台風が接近中と言うことです。静かに通り抜けてほしいと
願っていますが、どうなることやら。
 今年の天気は昨年と違い、4月から5月にかけて雨が降らず、作付けに支障を来
しています。畑が乾きすぎているのです。仕方が無いので、灌水ホースを使って
水まきしています。水まきした畑を耕耘し、畝を立てて夏野菜を植えました。灌水
のできない畑では、雨待ちです。
 昨日会合があり、話題は「何時、雨が降るか」です。さつまいもや里芋など植え
付けるには「乾きすぎていて植え付けできない」と。トラクターで耕耘すると埃が
立ってしまうほどで「やらない方がまし」、のようです。
 深夜のBSシリーズで地球の温暖化が放映されていました。全9回ありましたが、
全地球的規模での温暖化は、あるところでは殺し合いになるほどの水の奪い合
いが生じています。またバングラデッシュなどでは海水面の上昇で勝手の豊か
な農地が水没し、住むところもなくなっているという、といった深刻な事態が進ん
でいます。これは自然の営みを超えた人間の行為が原因です。
  箱根の噴火もTVで度々報道されていますが、地球異変には人間の意志は
通じません。せめて人間の行為でやめられることはやめたいと思うのですが、そ
れが中々できないところが現代の大きな病のような気がします。
 私達が無農薬や自然栽培に取り組むのも、自然の営みに寄り添って生きようと
する想いなのですが、中々伝わらないところが悩みでありつらいところです。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1190                     2015.5.5
 田植えの真っ最中です。今日でようやく半分くらいは植えたのですが、深い田ん
ぼがあり田植機がズブズブと泥に潜り始め全く動かず。家に帰ってワイヤーロー
プを持ってきてトラックで引っ張り上げました。
 当然その場所は田植えにならずカラ田になっています。私の場合は無農薬栽
培の手段として紙マルチを敷きながらの田植えです。普通の田植えのようにスピ
ードを上げて植えるにはちょっと辛いものがあります。半分くらいのスピードでゆっ
くりと植えないと紙マルチが田面にピタッとつかず、うまく植えられないのです。
 一方育苗ハウスにあるカボチャやなす、トマトがぐんぐん生長し徒長しつつあり
ます。これもなんとかしなければいけないのです。たぶん今日あたりは立夏で夏
を迎えています。気温の上昇と共に夏野菜が育つ季節になったので、あれもこれ
もと間に合わない様相です。ですが、タンポポの花や近隣のサツキや橙色の芥子
の花などが咲き乱れる野の花も中々きれいで楽しめます。
 世間はゴールデンウイークと、何やらあちこちの観光が盛んのようですが私たち
にはお出かけには縁がなさそうです。と言うより農に携わって数十年となりますが、
5月の連休というものは経験した事がありません。
 以前、薬師寺の高田好胤管長が、私らお寺に勤めるものはお正月3が日はもち
ろん15日頃まではおつとめがあり外に出た事はない、と言ったお話をされた事が
ありますが、それと同じだなあ、などと連れ合いと話しています。
 人それぞれの役目があり、人それぞれに花あり、です。
 今春キャベツが美味しい!農場の直売所「かざぐるま」も毎日完売という人気で
す。春の野のセリや、アスパラガス、スナップエンドウなども初夏の野菜として楽し
めます。自家用ですのであまりは直売所に多少出していますが、お客さんには申
し訳ないのですが届きません。もっぱら自分用優先なのです。
 忙しい季節なので手が回らないのです。一年に1回だけの稲や麦などそしてサ
ツマイモや里芋などは植える時期に植えないと順当に育ちません。
 人気野菜の筆頭である人参も冬人参が終わり、春人参がもう少ししないと収穫
になりません。あと1週間もすれば新人参が出そうです。
 12月に蒔いてトンネルを掛け、間引きや換気作業などをして5ヶ月かかっての
人参です。初収穫は私たち農家にとっても喜びの瞬間です。
                       おかげさま農場・高柳功

(産地の声)vol.1189                     2015.4.28
 地域の田んぼは、ほぼ田植えが終わり我が家の田んぼと大きくやっている隣村
のAさんの分だけが残っています。村内の人と比べると10日から2週間遅いのです
が、4月6日に蒔いた稲は順調に育ち、緑の絨毯となっています。
 田んぼに入ると、畦作りから始まって耕耘、代掻きと続きます。40枚の田んぼは
あちこちに点在しているので結構時間がかかります。用水ある田んぼはいいとして
も、ポンプで汲まないと水が確保できない田んぼはやっかいです。
 一番山奥の田んぼのポンプがとうとう壊れ、、資材屋さんへ行ったら知り合いとば
ったり会い、その彼が言うには「ポンプの方がいいじゃない。家らの方は用水事業
をやって負担金が反当1万円はかかる。2町歩やっていたら20万円だよ。3~4万程
度のポンプ代の方が経費が安くすむよ」という。
 最近は、高齢化とあまりの米価のおかげでやる人がいなくなっているといいます。
「あと10年もしたら田んぼだけでなく畑も荒れ地が増えて荒野になっちまう様相だよ
」と。考え得る話です。
 今日の新聞で、TPPと集団自衛権がらみの事が書かれていました。結局の所、対
米従属のながれのようです。米国は日本に対しミニマムアクセス米として70万トンと
いうお米を余ろうがお構いなしに売りつけている(日本から見ると買わされている)の
に、さらにもっと義務で買えと言ってます。
 秘密交渉というTPP協議が、大詰めを迎えているという事は買わされるのでしょう。
稲作を守ってきた農家として憤慨するのですが、為す術がありません。その上、日本
の自衛隊が米国軍の傘下に入るとうことでしょう。
 日本の山河を守ってきたのは地方であり、農に携わってきた人たちです。農業専従
者の平均年齢が66歳という事から推測できる事は、あと10年もすれば、日本の山河は
壊滅的になる、と言う事です。稲作りはお米=米価という経済次元の問題だけでなく
地方の風景や国土が荒れる事を意味します。
 対して米国の農家を守るために米国政府は力でTPPを推し進めるという構図に日本
側は受け入れてしまいそうです。かって米国の大統領は、自国の食糧を自給できない
のは国家とはいえない、と言ってましたが、この国の政治家は何も学んでいないので
しょう。がっかりするというか閉塞感いっぱいの世相です。
 ようやく代掻きが始まり田んぼが鏡のようになる風景は好きです。心が安らぎ落ち
着くのです。
                      byおかげさま農場・高柳功

(産地の声)vol.1188                     2015.4.20
 昨日は、私達伊能地域の村祭りの日でした。市内中心部では、全国から集まる太
鼓祭りでしたが、私達は地元のまつり「おあそび」と呼ぶ村祭りです。
 私達の村の歴史は古く千年以上は続く集落です。私達の郷社、大須賀神社の神
主がその歴史を語っています。伊能という村もかっては、引地、御手洗、宿、下口、
鶴巻、豪氏、東、倉の内、長岡、神代と言った集落があって、明治期から大正昭和
にかけて町村合併などの影響で、村も統合し伊能を4つに分けて今の4区が続いて
います。
 その4つの区が交代で毎年「おあそび」と呼ぶお祭りをしてきました。今年は、当番
区と言うことで年内から相談し始め準備してきました。我が区は40戸足らずの一番
小さな区です。近年は、下座や神楽の後継者不足、祭りの花である女子や子供が
少なくなってきたことから中止しようという声もあったのですが、小さな区ながら村中
総出でその役目を終えることができました。
 「五穀豊穣」「天下泰平」を祈願し、地域の安泰を求めて来た先祖の思いを今に繋
げるためのお祭りは間違っていないと今さら思います。今の時代は各人がそれぞれ
違った仕事をし、村内の行き来が少なくなっています。ですが、おまつりという行事
を通してお互いを知り、協力し合うことによって心の交流があります。それがなんと
言っても意味あることだと思うのです。お互いの心は見えませんがお互いの思いや
違い、そして分かり合うことの大切さを知る場でもあります。
 特に、子供達にとって言葉では教えることのできない、よい経験の場になると思い
ます。年寄りから子供、そしてみんなで協力することを経験した者は大人になって
もその経験は生きると思うのです。
 一方で、周りは田んぼの代掻きが進んでいます。早い人は植え始めていますが、
3月に種蒔きした人は苗が育ち田植え仕事が急がれます。
 私は村で一番遅く蒔いたのでゆっくりしていたら、私の田んぼだけが耕してないの
で目立ちます。ムラの人から「何時始まるんだ?」などと言われています。
 畑の耕耘やら、キュウリの植え付けなど畑の準備もあって、まつりモードから野良
仕事モードに切り替えていかねばなりません。お米作り農家の声は「やってられな
いよなあ」「もう採算があわないよなあ」などと愚痴っぽい話しかでませんが、それで
も田を耕し、田植えは進み、先は見えないけどやり続けるこのパワーはどこから来る
のでしょうか。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1187                     2015.4.13
 刺激的なメールが届きました。新規就農した種の保存をしなければ、という思い
で隣町で数十種類もの稲を作り続けている人がいます。隣町の農仲間であり、有
機の里の会で出会ったのです。是非見てほしいと以下のメールが届いたのです。
 「今行われているのは農家の安楽死、いや、虐殺です」-窮地に追いこまれた日
本の農業、生き残りをかけた「民衆の農業」とは?・・・岩上安身による農業ジャーナ
リスト大野和興氏インタービューで語った言葉です。氏は、「もう、この先の見通
しは立たない」と応じた。ー紹介部分。
 就農した隣町では高齢化とコメの暴落が進む中、稲作農家がコメ作りを諦めざる
を得なかった姿があり、耕作放棄地となって行く田んぼが急速に増えていく現実。
TPPから農協解体への流れは多くの農家に対して生きてゆく全てを奪うことは間
違いないのです。と憤慨しています。
 せめて自分にできる範囲で稲作を続けよう、そしてコメ作りの営みの価値を発信
してゆこうと思います。というメッセージでした。
 コメ作りや農家と言うことだけでなく農村が、地方が壊れかけ始めているのが現
状だと思います。それに輪をかけるのがTPPであり農協解体の流れだと強く思い
ます。弱肉強食の経済論理が幅をきかせて行くと言うことです。
 今日の新聞です。地方選が始まって、その投票率の低下が第一面です。政治に関
心を持たないのではなく、政治に期待できない、信頼できない政治へと進んでいる
からですでしょう。沖縄の基地問題、オスプレイ配置、憲法改正、集団的自衛権、
など私達のあずかり知らぬところで大騒ぎしています。地方の現実や国民的課題や
悩みなどには目もくれずに、地方再生など付け足したように言ってるだけです。秘
密保護法、TPPなど秘密でやることを公言し、しかもご丁寧に秘密でよいという
法律まで定めると言うことはどういうことなのでしょうか
 そういうことを市民国民は感じているからこそ低投票率になって表れているのだ
としか思われません。先日秋田県に行って来たというお坊さんが曰く、「髙柳さん
東北へ行って来たけど、やるせない、切ない思いでしたよ。伝統文化は危うくなって
高齢化、人口減少が続いて、そんな話しばっかりでした」と。
 当地成田市でも、市街地はともかく農村地帯は東北と同じ流れが進んでいます。
中央と持てるものの都合が優先される社会へと進んでいます。他人事ではありませ
ん。今何をなすべきか、が問われています。
                     おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1186                     2015.4.7
 村の中では2週間も前に種蒔きが始まっているというのに、我が家は遅れて昨日
6日の種蒔きでした。モチ米やコシヒカリそして酒米と3種類の種蒔きをしました。
約千枚の育苗箱をハウスに並べます。
 途中、昼ご飯を食べているところにお客さんが7名の団体です。定食屋さんを
やりたいという人達です。昼食は食べてきたということでしたが、野原でのお昼の
おにぎりなど残り物があったので食べてもらいました。最初は「お腹いっぱいなの
で、・・・」と言うことでしたが強引にお薦めしました。
 自然の力で育った美味しい野菜を作りたいとの希望なので、「ともかく食べて見
て美味しくなかったら他でとった方がいいよ!」などと話しながらのお薦めでした
が、「お腹いっぱいなのに美味しく食べられました」と協力してくれた様子です。
 その後種蒔きが残っていたので、「ついでに手伝いますか?」「やります。」とい
うことで苗箱入れや床土入れなど、手伝ってくれました。何を見ても珍しく感じら
れたようで、「凄い、こんな風にして種蒔きするんだね!」などとおっしゃる。 
県内の柏市で営業を始めるということですが、車で約1時間はかかります。取りに
来てくれればいいのですが、スタッフが女性ばかりでちょっと無理。なので宅配で
よければ、と言う条件で折り合いをつけるしかなさそうです。

 4月はお寺さんの行事が続きます。7日は旦那寺の「札打ち」という行事です。
近隣33ヶ寺を3日間かけてお参りします。そういう人達のために村内のお母さん
方が集まってきて、食事や食べ物を用意して参内者を待ちます。四国霊場巡りと同
じようなものと考えていいのでしょう。お寺で接待をするのです。
 今年は参内者が少なかったので、おにぎりや混ぜご飯などいっぱい残ってしま
い、作ったお母さん方へのお土産になってしまいました。自分のことしか考えない
風潮の中、こうした行事が続いていることにほっとするものを感じます。
 先祖供養を通して現世に生きる者としての感謝の心、供養する者も供養する人を
快く接待する心持ちがなんとも癒される思いです。
 一方帰り道ではトラクターが動いていて、代掻きが始まっていました。田んぼに
水が入り、田面が水面になり始めています。田んぼも畑もいよいよ忙しくなります。
                         おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1185                     2015.3.30
 28日は3月の食と命の教室でした。参加者15名で午前中は、土の中で何がおき
ているのか、生きている土のミクロの世界をDVDで鑑賞しました。私達地上の生
きる物は、命を産み育てる土という力によって生かされています。
 植物という生き物が成長し数億かけて、酸素を地上に供給し、数千年数万年か
けて土のかけらから命豊かな土壌を作り上げ、初めて地上に生き物が住めるよう
になりました。そうしてできた土は小動物、微生物の宝庫です。生成された物はや
がて分解され、新たな命を生みだす元となって再び命を誕生させます。
 その神秘な土の中を探訪する映像でした。各種のバクテリア、カビ類、放線菌、
線虫類など実に多くの生き物がうごめいています。そうした分解と植物の根が共
生して植物が育ちます。そうして育った野菜やお米が私たちの命の糧となってい
ます。今も、これからもそうした命なくしては私達人間の命はありません。
 午後は、実際の馬糞の堆肥を見て、厩肥と堆肥の違いなど見分してもらい、私
達の使っている有機肥料を使って畑に蒔いてキャベツの植え付けをしました。子
供も参加していたのですが、困るほどやる気十分でした。でもこの経験がきっと
将来の人格形成につながるだろうなあ、と思った時間でした。
 29日は知り合いの種蒔きでした。播種機を持って連れ合いと出かけたのです。
最近は農村に人がいなくなり自然と規模が増えてきてます。私もそうですが、近所
や親戚など田作りをやめる人が増えて残っている人がやるようになっています。
先祖からの田んぼを荒らしたくない、隣に迷惑がかかるからといった理由で、経
済や利益主義の拡大路線とは違う形で進行しています。
 500枚ほどの種蒔きで、話しは「ホントに自分たちができなくなったらどうなるのか
ね」「自給目標を下げると言う方針らしいけど、何なのかねえ」「何時までも輸入で
きると思ってるのかねえ」「中国が大量買いしてると言うけどそのおかげで日本が
買えなくなっているなんてニュースがあったけど大丈夫かねえ」などと座談会もよ
うの中で種蒔きを終えました。
 製粉機もようやく稼働し、最初にできた小麦粉を食べたら、「この小麦粉はゴミく
さい!」と言われてしまいました。私も最初が機械掃除のつもりでしたので「やっぱ
りそうか」と言うことで破棄することに。2回目の小麦粉を教室で昔ながらの「すいと
ん」にして食べました。昔の味です。少々ふすまの混じった小麦粉ですがなつかし
い味がしました。私にとってはホンモノの小麦粉です。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1184                     2015.3.23
 ここのところちょっと肌寒い朝もありますが、小春日和を感ずるような日が続い
ています。木々の新芽が目立ちはじめます。春と言えば命の躍動の始まりの
季節です。自然の中で生きるという事は、自然とつきあうことです。
 農に生きる私達は、人間の都合ではなく自然の生き物にあわせて生きること
になります。今はそういう感覚が中々理解されない世の中になりました。自然
の理から離れて生きている人が多くなったとも言えるかも知れません。
 昨晩、連れ合いと「ターシャからの伝言~花もいつかは散る~」を観ました。
アーカイブ放送で録画してあったのです。ターシャは農業が好きでバーモント
州に土地を求め農業をして、後絵本作家として活躍した人でガーデニングをし
て生涯を終えた人でした。
 センスオブワンダーということをレイチャルカーソンから教えられましたが、彼
女と通ずるところが有ります。チューリップを植える場面で「人は花を見るだけ
の人が多いけど、こうして植えて冬を越して春に花を咲くまでの時間がわくわ
くするのよ。」自然の営みと一緒になって生きることが楽しい、と言うのです。

 現代は結果だけを求めてその途中や始まりを考えない風潮があります。私達
のことで言うと、今の季節田んぼの準備が始まりましたが、それぞれの家で種籾
の浸種が始まっています。積算温度100度を目安に水につけるのです。その種
籾はお米で言えば、千粒で20gというから一粒で0.02gしかありません。おかげさ
ま農場の人気野菜である人参の種はさらに小さくその10分の一以下です。その
小さな命が生み出す不思議さ、時間をかけ形を変えつつ成長する生命力、その
過程を楽しむ生き方にうなずけるものを感じます。
 種を蒔いてから数ヶ月かけて形になるのですが、自然に寄り添い一日一日変
化や成長を楽しみながら、稔りや開花を感動を持ってその時を迎える。誰でも
どんな人でも「それは人の思い次第なのよ」とも教えてくれています。
 私達のような凡人は中々そこまで行けないけれどその思いはわかるような気
がします。 そしてターシャの子や孫が登場するのですが、彼ら彼女たちがター
シャの想いや教えを引き継いでいこうとすることに感動をおぼえたのでした。
 と言うことで、まもなく我が家の種の浸種が始まります。地粉の為の製粉機も
ようやく修繕が終わり、小麦粉も食べられる見通しがつきました。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1181                     2015.3.9
 一昨日7日は村の行事。オビシャの日でした。オビシャは、御歩射とか御備社
とか書いたりしますが、よくわかりません。当日は、ムラオサ(区長)が郷社であ
る大須賀大神に集まり、神主の祈祷を受けます。そこで五穀豊穣、天下泰平、
家内安全を祈願します。
 本殿で各ムラから持ち寄った神棚、清酒、あられを添え祈祷します。神棚は
各ムラで伝承してきたものであり、あられはハネコと呼ぶ今で言えばポップコ
ーンで、当番が「種を切らさぬように」、と毎年交代で作り続けてきたものです。
 祈祷の済んだ品々を持ち、ムラに(公民館に)持ち帰ります。そして机を用意
し、神社で祈祷した神さまを奉り、鶴と亀の作り物を飾ります。その後、集まった
各戸を代表するひとりひとりに配り、食します。
 最後の締めは、その神さまの前での神楽舞いです。五穀豊穣、天下泰平、家
内安全、ムラの安泰、そして厄払いの舞いです。口上では、長きにわたって続い
てきた先祖の感謝し、今後も安泰であるようにと言った謡が入ったりします。
 伝統行事として続けられてきたものですが、その祈願は正しいものだと実感
します。五穀豊穣は私たちの命が永遠に続くことを願う事ですし、天下泰平は
世の中が争いのない助け合いの世であることを、そして家内安全という健康で
生を全うできることを願うのです。そして、あらゆる災難=厄を追い払おうとムラ
で祈願する神楽舞いなのです。
 そうしたことは日本中の各地で行われてきたことでした。大きいムラも小さい
ムラもあったでしょうが、各地でムラの興隆を願い、開墾し、道を作り、川を作り
それなりの豊かな地を築いてきたからこそ、その集合体としての日本という国が
あったのでしょう。数百年数千年という長い時間を繫いできた歴史があります。
 
 思えば、ここ50年の高度経済成長という時代は、そうした伝統や文化を消して
きた時代だったように思うのです。民俗のルーツを想うこともなく、そして時代時
代に積み上げてきた伝統技術をないがしろにし、無形とも言える山や海、祖先
への信仰心を無為なものとして、非科学的などと無視してきました。
 貧乏人は麦を食え、と言って国民の尻をたたき、全ては経済成長のためと邁
進してきた結果、人としての心を無くしてきたのではないか。そんなことを思った
ムラのイベントでした。
                     おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1181                     2015.3.9
 一昨日7日は村の行事。オビシャの日でした。オビシャは、御歩射とか御備社
とか書いたりしますが、よくわかりません。当日は、ムラオサ(区長)が郷社であ
る大須賀大神に集まり、神主の祈祷を受けます。そこで五穀豊穣、天下泰平、
家内安全を祈願します。
 本殿で各ムラから持ち寄った神棚、清酒、あられを添え祈祷します。神棚は
各ムラで伝承してきたものであり、あられはハネコと呼ぶ今で言えばポップコー
ンで、当番が「種を切らさぬように」、と毎年交代で作り続けてきたものです。
 祈祷の済んだ品々を持ち、ムラに(公民館に)持ち帰ります。そして机を用意し、
神社で祈祷した神さまを奉り、鶴と亀の作り物を飾ります。その後、集まった各戸
を代表するひとりひとりに配り、食します。
 最後の締めは、その神さまの前での神楽舞いです。五穀豊穣、天下泰平、家内
安全、ムラの安泰、そして厄払いの舞いです。口上では、長きにわたって続いてき
た先祖の感謝し、今後も安泰であるようにと言った謡が入ったりします。
 伝統行事として続けられてきたものですが、その祈願は正しいものだと実感しま
す。五穀豊穣は私たちの命が永遠に続くことを願う事ですし、天下泰平は世の中
が争いのない助け合いの世であることを、そして家内安全という健康で生を全うで
きることを願うのです。そして、あらゆる災難=厄を追い払おうとムラで祈願する神楽
舞いなのです。
 そうしたことは日本中の各地で行われてきたことでした。大きいムラも小さいムラ
もあったでしょうが、各地でムラの興隆を願い、開墾し、道を作り、川を作りそれなり
の豊かな地を築いてきたからこそ、その集合体としての日本という国があったので
しょう。数百年数千年という長い時間を繫いできた歴史があります。
 
 思えば、ここ50年の高度経済成長という時代は、そうした伝統や文化を消してき
た時代だったように思うのです。民俗のルーツを想うこともなく、そして時代時代に
積み上げてきた伝統技術をないがしろにし、無形とも言える山や海、祖先への信仰
心を無為なものとして、非科学的などと無視してきました。
 貧乏人は麦を食え、と言って国民の尻をたたき、全ては経済成長のためと邁進し
てきた結果、人としての心を無くしてきたのではないか。そんなことを思ったムラの
イベントでした。
                     おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1181                     2015.3.2
 我が家の井戸は、庭の前母屋から20メートルくらいのところにあり、私達の命
の水になっています。井戸の深さは20メートル位で水中ポンプで吸い上げます。
ポンプで吸い上げた水は使い勝手をよくするため、いったんタンクに入りそこで
水圧調整がなされます。水を使い水圧が下がればポンプのスイッチが入り、反
対に水圧が上がればスイッチが切れると言う仕掛けが必要なので一坪足らずの
ポンプ小屋が設置されています。
 そのポンプ小屋の先に自給野菜の小さな畑があります。ホウレン草や小松菜な
ど食べる分だけの栽培です。近いところにあるととても便利です。調理直前でも目
の前の畑に包丁一本持っていけば揃えることができます。これは農家の特権か
も知れません。
 贅沢を言わなければ1週間でも2週間でも何も買わずに食べていくことができる
のです。お米や里芋、さつまいも、ジャガイモなどは貯蔵してあるし、葉ものは上
述のように庭先にあるのですから、そして味噌や醤油で味付けすれば一冬困りま
せん。
 近年需要の多くなったものとして小麦粉があります。我が家はこれも自給しよう
と製粉機を設置して自家製粉してきました。長野からいただいてきた古い時代物
の製粉機です。が使い始めて20年となってフルイの網に穴が開き、昇降機という
木作りの部分が虫に食われボロボロになってしまいました。
 で、修理にかかったのですが、これが中々で建具屋さんの世界で、難しい細工
なのです。適当な部材を探すのに一苦労し、元の部材のように加工するために必
要な工具の調達、そして肝心なそのワザが要求されます。
 分解するとき慎重にして再現しようとするのですが、いざ仕上がってはめてみる
と隙間ができたり、やり直したりいっこうに進みません。小麦粉はパウダーになる
ので、隙間があるようでは洩れてしまいます。その隙間を埋めるためにどうしたら
いいのか。といったところで仕事がストップしています。
 我が家の分だけでなく有機農家から製粉を頼まれているのです。数10キロの製
粉をやってくれるところは無くなっています。ロットの大きな製粉所では小さな農家
は頼みどころが無いのです。
 そんなことで冬仕事でやってしまおうと考えていたのですが、春の作付けがせ
まってきています。3月になり気が急いてくるこの頃です。
                     おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1180                     2015.2.23
 ジャガイモの植え付けが待っているというのに、畑には麦があります。昨年の秋
には空き畑に一斉に麦を蒔いてしまったのでした。で、そのままでは植え付けでき
ないので小さな麦を鋤込んで植えるしかない、と耕耘しました。
 緑がいっぱいの畑をトラクターに乗って耕耘していると、黒々と反転した土に小鳥
たちが寄ってきました。最初はセキレイです。鳥は目がいいのでしょう。私の耕耘
後をチョンチョンと歩き回り子虫を捕って食べています。私=人間には土と虫の見
分けがつきませんが、彼らはちゃんと見分けて食べています。オケラのようなミミズ
のような虫は土色っぽいのです。よく見つけるものです。
 ゆっくりと耕耘していると今度は茶色っぽい鳥が来ました。セキレイより用心深く
何という鳥かわかりませんが、距離をとってセキレイと一緒になって探索してまし
た。ウグイスのようですが、、、。
 帰り際にはカラスが来ました。関東のどこかでカラスが大量死したと言う報道が
ありましたが、餌にありつけなければ死に至ります。カラスが来たと言っても1羽だ
けです。少なくなってるのかも知れません。
 野鳥のことを書いていて思い出したことがあります。ツバメがここ数年来なくなっ
た事です。先週ネオニコイドという殺虫剤のことを書きましたが、その農薬のせい
なのかも知れないと思ったのです。ツバメは生きている虫しか食べません。 田ん
ぼや野良の虫にその殺虫剤にかかっていたとすればその子ツバメが育ちません。
親鳥といえども体内に蓄積すれば死に至ります。なにせ長効きし、浸透性なので
すから。レイチェルカーソンが湖の小さな別荘に行って生き物のいない自然に出
会い「沈黙の春」を書きましたが、じわじわとそんな現象が出ているとしたら怖いこ
とです。
 昨日は「食と命の教室」でした。始めて3年目になりますが、毎年希望者が増え
てきています。1年目は7.8名でしたが、2年目は12.3名で今年は18名です。何故希
望者が多いのかわかりません。私としては、私たちの命がどこから来るのか何が
大切なのか、一緒になって考える場を持とうと言うことなのですが。
 事務局を担当する片岡君に「何故なのかねえ」と聞くと「それだけ食や命のことを
考える人が多くなってきたからでしょう」などと応えてくれ、「それでは答えになって
いないじゃない」と話したのですが謎です。それでも、農や食に関心を持ってくれ
ることは大変嬉しいことです。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1179                     2015.2.16
 14.15日と有機稲作の研修会に出かけてきました。栃木県での開催でしたが全国
から有機稲作に取り組む農家や関係者が出席し、お米だけでなく農薬のこと自然
環境のこと、放射能のこと、食用油のこと食品添加物のことなど内容が盛りたくさ
んの公開シンポでした。
 主催する民間稲作研究所は、中国や韓国の農家と連携し有機稲作の研究活動
を行っています。国内でも理事長の稲葉さんは北海道から各県を回って無農薬稲
作の指導に当たっています。ダイオキシンという猛毒の化学物質を命育む田んぼ
に使っていいのか、との思いから教師を辞め無農薬稲作の技術研究に励み、頼ま
れれば何処にでも行く熱意とパワーを持った尊敬する人です。
 今回の挨拶の中で、高校の教師時代の話しをされました。生徒にいかに食べ物
が大切か教えようと頭をしぼりったが、いまの学生は言葉では言うことを聞かない。
それで実際でわかってもらうしかないと生徒達と話し合って文化祭の行事に飲み
物での飼育実験をすることにしました。
 マウスを使ってコーラの区、コーヒー牛乳の区、ただの水の区と3つの区を作り育
て始めたら、「自分でもびっくりしたんですが、コーラの区は1週間位で7.8等のマ
ウスがケンカを始め傷だらけになって全部死んでしまった。コーヒー牛乳の区は死
にはしなかったがケンカが始まり傷だらけが半分、ただの水の区は1ヶ月経っても
そのままで異常はなかった。そこから学ぶのはいかに水や食べ物が命に影響する
かという事だった、」と話されました。
 そしていま起こっている農薬の事。今世界中でネオニコチノイドという農薬が問題
になっています。顕著になっているのがミツバチで、世界中でミツバチが大量死して
います。ネオニコイドという農薬は神経毒、残効性、浸透移行性という特徴があり、
長効きします。根から吸われ作物に入り込み毒性を発揮します。大げさに言えば毒
入り野菜やお米になるわけで食べた害虫?が死にます。ですからきれいな野菜に
なると言うことになります。
 一方欧州やカナダでは使用禁止や制限を設け始めています。そんな中この国は
残留農薬基準を緩和するというのです。食品安全委員会がクロチアニジンの健康影響を
再評価し新基準案は国際基準を超え新たに16品目の基準も緩和する内容です
大衆野菜であるホウレン草などこれまでは3ppmだったものが40ppmまでは良しと
いう事になるらしいのです。どうなるんでしょう。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1178                     2015.2.9
 一昨日からフランスのリオンから来た青年がいます。1年の休暇を取って日本の
あちこちを歩いてきました。今朝のTVで昨年の外国からの日本旅行者は1千3百
万人を超えたという。その外国人の旅行者は観光と言っても観光地を回るもので
なく日本の普通の路地裏を回る自転車ツアーだったり、日本食を実際につくるツ
アーだったり日本の文化に触れるのが最高というのです。
 私も若い頃から外国に行って来ましたが、どちらかというと地方の人達がどうい
う暮らしをしているのか、自然環境や歴史の違いなどに興味を持って旅をしてきま
した。そこから学ぶものは多かったように思います。
 私のところには年間数十人と外国人が来ます。じっくり腰を据えて暮らしを体験
しながらという感じです。極端な人は成田空港から私の家に直行して1.2週間滞在
期間私の家だけで暮らし、そのまま成田空港で帰ってしまう人もいました。
 娘が「私達のところだけでなくもっと他のところに行って日本を見たら?」とよく言
いますが「いいです!」という返事。日本人だったらいろいろなところに行こうとする
人が多いと思います。そこが違うのです。
 どこからそういう違いが出てくるのか考えるのですがよくわからないのですが、傾
向としてわかるのは、日本人は旅行というのは物見遊山、観光そしてブランドの買
い物が旅と考えている人が多いということ。外国人は(全部ではありませんが)文化
的というかその自然や暮らしの中に流れているものを感じ取りたい、といった思いが
あるように感じます。
 今日は、朝から大豆の選別をしていますが、手作業でコツコツとする仕事です。
機械でガーっとやってしまう農作業ではありません。そんな仕事を手伝いながらお
互いの国のことや友達のこと、お父さん母さんのことなど語りあいながら国の違い
や地方の事など語りあう場がよき交流の場となっているのでしょう。(勝手にそう思
っているのですが)
 話変わって、節分を過ぎそろそろ一年の始まりの準備、種まきが始まっています。
人参やジャガイモの種まきが始まっています。人参は寒さがまだ抜けきらないの
で種を蒔いた後、ビニールでトンネルをかけています。ジャガイモは、マルチをか
けて種芋をいけます。トマトやナスの種まきも始まります。ナスやトマトはなり始め
るまで3.4ヶ月かかります。最初は気温や水分など気を遣いますが徐々に外気に
当てて自力で育つように仕上げることが肝要です。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1177                     2015.2.2
 何度も書いてきましたが、TPPです。TPPが大詰めを迎え早期締結を!という
論調が続いています。難航すると言うことはそれだけ問題が多いということです。
ならば今まで通りでも良いのではないか、と思うのです。WTO体勢が続いてさら
なる関税の撤廃などと言うことは地域の違いや文化の違いを取り払うと言うこと
でもあります。
 個性無き競争と利益優先の国際社会?にして行こうとするものでしょう。日本
食が世界遺産になるときには本家本元の日本に日本食が無くなり、(世界標準
=アメリカ標準)日本人の大半が日本食を食べていない、という社会現象に進
んでいます。
 お米は既に小麦食に取って代わりつつあるのに、さらにその交渉では強制的
にお米を買うことが条件として求められているそうです。理不尽だと思うのです
が、今でもミニマムアクセス米という形で77万トンというお米を義務?でアメリカ
から輸入されています。国内でも余っているからと減反政策がとられているの
に、さらに輸入義務を負えということなのです。
 アメリカの米農家、精米業者のためには77万トンというお米を契約するかのよ
うに毎年買い続けていることに農家の間には、日本の国はアメリカ農家のため
の農政みたいだ、という話しがでています。自国の食べ物を自給できないのは
国家とは言えない、とはかっての米国大統領が言っていたことです。
 TPP交渉というのは胡散臭い交渉です。秘密交渉というベールに包まれた交
渉です。単に農産物だけでなく医療や年金、保険など多岐にわたります。今農
協改革などと言われていますが、自主団体に対して国家が介入するなど民主
主義に反するものとして世界農業協同組合が日本に対して異議を申し立てて
います。
 農協に体しての改革騒ぎは農協の貯金、共済事業の資金目当てが本音だろ
うと言われています。郵政改革の時と同じように郵便貯金が自由化?されてき
たように、です。世界の金融資本が自由にできるようにと改革するのがTPPの
究極的な目的のように見えます。
 成田の片田舎からですが、強者優先で弱者を生み出す仕掛けが世界的規
模で襲い掛かってくるように思えてなりません。中央が、弱者である地方をさら
にその財を搾り取るシステムが進行していることは地方の衰退という現実が
証明していると思うのです。ここ数十年の地方の歴史は、経済の衰退であり
自然、環境の荒廃です。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1176                     2015.1.26
 早いもので2015年ももう1月の終わりとなっています。野菜達もそろそろ品薄
の季節になってきています。今朝は、さつまいもの生産者が紅アズマがもう終
わりそうだと話しに来ました。
 当農場の場合、秋から紅アズマと紅はるかを出荷し3月からは千葉紅に品種
交代をしています。それは、品種の特性を生かしての出荷計画をしていたから
なのです。私達が食べて美味しい品種を季節に応じて、という思いなのです。
 紅アズマという品種は、採りたてから美味しさがあります。紅はるかは近年の
品種ですが、甘みは強いのですがべっとりとした品種です。それで、好みに応じ
て取り扱ってきました。そして3月からは冬を越すことによって芋の糖化が進み
美味しさの出る千葉紅をと計画出荷してきました。
 さつまいもは南方の原産ですので貯蔵温度は12度以上を保たなければ冬を
越せないとされています。そこで、私達は保温の効く土中深くにいけて貯蔵して
きました。最近は保冷庫をつくり保存する方法が増えてきましたが、いずれにし
ても保温しなければ持ちません。
 で、保存するには大きな保冷場所が必要です。そして品種は分けますが、奥の
方に入れてしまっている場合は取り出せないということになってしまいます。秋の
畑から掘り出しそのまま芋穴にいけたものを、出荷の際には一つ一つ検分して
選別します。紅アズマのさつまいもが大きすぎて思ったより出荷に回せなかった、
と生産者が言うのです。
 続いて千葉紅でも良いではないかと考えたのですが、芋穴の手前に違うものが
入っているので取り出せない。1ヶ月先にならないと、、、、ということなのです。
 紅はるかは出せるので2月は紅はるかでいくしかない、との結論になりました。
そんなわけで2月のさつまいもは紅はるかだけになります。皆さんの好みもいろ
いろなのですが、とりあえずわかっていただきたいのです。
 話変わって,今は寒中ですが、ネギや白菜など葉が寒さのため傷んで少なくなっ
ています。私達農家から見れば、見栄えは良くなくなってきていますがそんな時
の野菜は本当は美味しいのです。
 見栄えだけの善し悪しではなく季節を楽しみ季節をいただくということも日本人と
して日本の野菜の本当の姿をわかってほしいと思うのですが、、、。中々難しいです。
2月から3期目の「食と命の教室」が始まります。時間のとれる方是非ご参加ください。
               byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1175                     2015.1.19
 暦の上では明日20日が大寒で一年で最も寒い季節となっています。日本海側の
天気はその暦のように豪雪に見舞われていますが、ここ千葉県では比較的穏やか
な日々が続いています。
 冬の畑はちょっとさみしい気がします。ホウレン草や小松菜など葉ものはあります
が、他は土色の景色が続いています。サニーレタスなどの寒さに弱いものはハウ
ス内ですが、大根や人参は葉が枯れ始めて土の中ですので緑が少なくなっていま
す。ゴボウなどはすっかり枯れ上がり芯だけが残っています。
 さつまいもや里芋は防寒した土中に入っていますので掘り起こして泥をはたき、
選別調整して荷作りします。穏やかと言ってもちょっとでも風が吹くと寒さが身にし
みます。
 しっかりと防寒着を着て、畑から野菜を運び、ストーブの入った作業場で荷作り
しないと体が持ちません。そのストーブの上にさつまいもなどのせて焼き上がった
らお茶をいただきながら焼き芋を方ばったりします。そんな時の芋はおいしいです。
湯気の上がる熱々の芋をほおばると体が落ち着きます。
 今朝の我が家は芋ならぬ落花生の煎り作業でした。ガスを燃料にした煎り機械
でいるのですが、選別作業まで2時間近くかかります。煎ってから唐箕で選別し、
さらに作業場で手で選別してから、計量、袋詰め、袋とじの作業と成ります。
 そんな始まりの時に就農して3年目の新規就農者がカップルで来ました。今度結
婚するという挨拶に見えたのです。度々家に来ていたのですが隣の佐倉市で就
農し、彼女と出会って3年目という。うれしい話しです。
 まだ20代ですが、作物も順調に育てられるようになって、販売先も何とかできる
ようになり生活も目鼻がついて来たと言うことです。何とか手を取り合って頑張って
ほしいカップルです。
 ここのところ、新規に農業をやりたい青年達が次々と結ばれています。農にそし
て自然の中で暮らしたいという願いを持った若手が増えています。一方で生活が
成り立たないためにやめていった人もみてきたので、心配でしたが、地に足をつけ
自立した若者が育っています。できることは応援したいと思っています。
 いわば新規就農者はゼロからの出発です。会社や組織に頼ることなく、自力で
自然から学び、技術を習得し、かつ食べてくれる消費者と目の見える関係を築い
ています。今風に言えばバーチャルな関係でなくリアルな世界の創造です。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1174                     2015.1.12
 今朝の農業新聞に、「農水省、全中監査を低く評価」と一面に。農水省の説明資
料が、昨年や1昨年の同様の資料では高く評価していたのです。農協法改正のた
めには何でもやる、という方針のようです。
 今農協に対してパッシングが行われています。低く評価というのは資本主義的価
値観の中での評価であり、TPPに向けての布石のように思えるのです。農協に対
する批判はありますが、農村、地方にとって農協の果たす役割は大きい。なぜなら
ば弱者の立場に立っていること。そしてなにより競争や利益ではなく、地方、農村
に暮らす人に寄りそい、思いやりを持った最後の団体であることです。
 今、国が進めていることは、資本主義の国有化?であり利益優先の道です。歴
史を振りかえれば、地方のためと企業誘致をし、地域住民のためと称して商業施
設をつくって来ましたが、それは条件付きの話しでその条件が満たされなければ
さっさと撤退するものでした。それが今日の地方衰退、限界集落といった現実を生
み出しています。その条件とは、利益です。
 利益を生み出さないとわかったとたん地域住民のことなど捨てて撤退する、とい
うのがここ2.30年に進行した現実です。資本主義というのは人間の暮らしや地方社
会のためといいながらも利益がなければ捨ててしまうということです。
 人間のための経済なのか、経済のための人間なのか順序が違ってしまった社会
に思えて成りません。先人は、それぞれの地方に住み着き、自然や風土の中で知
恵を絞り暮らしを立ててきました。そういう知恵や工夫を顧みない時代になってしま
い、バーチャルなインターネット社会が蔓延しつつあります。
 いわば実体のない、お金だけを追い求めて、それもうまくやろうという個人主義=
自分さえよければよいという価値観を生み出しています。思いやりやお互いを気遣
う心のない社会へと進んできました。近年の悲惨な事件はその象徴的な出来事だ
と思います。
 私達は、大地自然の恵みの感謝し、先人の営みに敬意を持って生きることの大切
さを学んできました。自然に対する畏敬の念。その自然は地方に豊かに存在しま
す。そこに生きる人達あってこそ自然が守られてきました。そして同時にその自然
を守ってきたからこそ私達人間が生きてこられた、ということが問われるべきではな
いのか、と思うのです。農協活動は不十分なところもたくさんありますが、それでも
地方農村に住む人達にとってお金よりもよりどころなのです。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1173                     2015.1.5
 明けましておめでとうございます。
 暦の紹介です。「日本の米カレンダー」《水文化研究所》を主唱する富永和子さん
というとても米を愛する方が編集するカレンダー。当農場と同じ地で同じ無農薬自然
栽培をするミミズの会と共同でカレンダーにしています。
<水田は文化と環境を守る>
 米と日本人とは、母と子のように、太いきずなで結ばれています。日本の文化は
米作りの上に築かれ、国土の自然は農民によって支えられてきました。ところが今、
農業は危機に瀕しています。それはとりもなおさず、私たちが日本文化の土台を失
うということであり、山や川などの自然の環境も危うくなっているということです。先祖
達が営々として育んできたこの美しい自然と文化を、次の世代へ送るためにどうし

ても農業を守りたい。そんな思いでつくったのが、このカレンダーです。
 このカレンダーを壁に掛け一年を送ります。お客さんにも差し上げますが、自分た
ちの暦として掲げ始め10年以上経ちます。毎年私たちの暦として作り続けてきました。
 一方、昨年は「コメ展」が開かれました。その前の年に協力を依頼され、私の田ん
ぼを使ってスタッフの皆さんがお米作りを体験しました。
 21_21DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団という、私には全
く縁のなかったところから話しがあり、日本の文化が消えようとしている中中で三千年
続けてきたお米つくりをテーマにしたい。そしてスタッフも実際の米つくりに参加しての
私の田んぼでのお付き合いがあったのでした。
 そして昨年2月から6月にかけて佐藤 卓さん、竹村真一さんがディレクターとなり一
年かけて創作し「コメ展」としてミッドタウンで開催されたのでした。
 日本という国が育まれてきた原点。気候風土はアジアモンスーン気候という地球の
雨が多く温暖な地域に住む人間にとって欠かせない食であり、命の源泉として広まり
そして気の遠くなるような時間をかけて営々と米作りが営まれて来たのです。それが、
現在は地球の裏側から、世界中から食料を運びついには、お米よりも小麦の消費量
が上回るほど日本人の食が変わってしまいました。
 それと合い並行?するかのように日本文化が消滅への道へと進んでいます。日本
人のアイディンティティが何であったのかも判らないままでいいのか。新年に思う心
境です。                byおかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1172                     2014.12.22
 今朝は隣組のおばあさんが来て、お味噌の談義から始まりました。そのお宅から
味噌つきを頼まれてその味噌搗き賃を支払いに、と来たのです。「買った味噌は美
味しくない。毎日食べるお味噌は自分で作った物が一番だ!」
 「もう80才になろうとしているので何時逝ってもいい。ただ、穏やかに逝きたい、と
だんながいうの」我が家もその家も毎日味噌汁を食べています。「毎日食べると違
うように思うんだよな」そんな話しから始まったのですが、私もそう思うのです。
 私の曽祖父、祖父、祖母、そして母を見送りましたが、それぞれ95才、88才、92才
、86才と生き、父は89才の現役です。我が家は毎日三食味噌汁をつくります。それ
ぞれの逝き方を思うと全員自宅で、しかもそれほど苦しまずスッと逝った感がしま
す。なにより自宅で家族が看取ってあげられたことがよかったと思うのです。隣組の
おばあさんもそんな感じで味噌をを語っていました。
 ご飯に味噌汁そしてそれに合う惣菜を自前の野菜を中心とした食事は、ある意味
伝統的食事を守っているのではないか、と思います。「自己満足でいいんだよ。」と
いった話しで盛り上がりましたが、つくった味噌が100kg位になって3年位葉食べら
れそうです。お米と大豆の混じりけなしのお味噌ですからなおのこと自己満足100%
です。
 長崎や広島原爆で放射能に侵されて、味噌と玄米と海草類を食べて生き残ったと
いう話しがありますが案外当を得ているような気がします。抵抗力というか免疫力と
いうか、体の異変に対する復元力というか生命力というものがあるのかもしれません。
自前での身土不二ということもあるかも知れません。
 一年の一番短い日=冬至の日にこんな話しをするのもおかしいかも知れませんが、
明日からは毎日少しづつ日が長くなります。夏に収穫したカボチャを食べ、庭先のに
成ったゆずを風呂に入れる冬至の日を迎えました。
 今年は、夏の長期予報は暖冬予報でしたが、実際は寒冷前線が強力になって北国
は大雪の猛吹雪におおわれています。地球温暖化の影響が出ていることは間違い
ありません、と今日の気象予報官はいっていました。予報というのは過去の気象デー
タを元に予測しているのですが、これからは過去になかった天候に見舞われることが
次々に出てくるかも知れません、という予測も気になります。
 どんな事態になっても備えを怠らない、という気概は持っていたいものです。
                         おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1171                     2014.12.15
 一段と寒波が強まっています。マイナス7度を記録しています。
畑に植えるサニーレタスが育苗ハウスの中で待っているのですが、果たして大丈夫
か心配です。ビニールハウスといえども暖房をしていませんのでマイナスの気温に
なります。
 一方朝方の畑の大根は真っ白に霜におおわれ凍り付いています。私の家では三
浦大根を栽培出荷しているのですが、午前中は畑に入れません。太陽が出て霜を
溶かし、葉つゆが蒸発し生き返った午後でないと仕事にならないのです。
 それにしても大根は寒に強い。凍り付くような中でも生き抜くホウレン草や小松菜
も同じです。寒さを生き抜くには栄養をいっぱい貯め込んでいるからこそでしょう。そ
ういう野菜を食べることによって私たちの命があります。それを育んでくれる大地と
命に感謝!です。
 お手伝いに来てくれている坊さんと一緒にお昼の食事をするのですが、「この大根
の煮物は逸品です!」といってくれています。我が家の食事は野菜だらけでお肉は
ほとんど出ません。里芋やゴボウ、人参などの野菜づくしですが、美味しい美味し
いといってくれています。
 一方今年の天候は雨が多く、落花生の脱穀が遅れています。畑でノウと呼ぶ落
花生を積み上げた姿で乾燥をさせるのですが、雨があると数日の乾燥期間をおか
ないと脱穀には適さないのです。その乾燥を待ってさあやろう、とすると雨模様に
なって、のくり返しとなって遅れているのです。
 煎り落花生を待っているお客さんからいつ頃になるのか、と催促の電話が来るの
ですが、天候待ちの状態ですから何時とは返答しがたいのがつらいところです。
 本業の方は止まってしまっているのですが、近隣の自給農家が落花生を持って
来て「炒ってほしい」と来ます。おじいさんやおばあさんが多く、家庭菜園で育てた
落花生をもいで、10k20kと紙袋に入れて持ってきます。少量の落花生を煎ると
ころがなく我が家にくるのです。
 遠くは茨城県からくる方もあります。畑にいそしみ、年末お正月のこたつを囲ん
でのおつまみを楽しみにしている人達です。忙しい時は断りたくなるときもあります
が、「できたときでいいから」と頼まれたら断れません。また、楽しみをうばっても
いけないなあ、と合間合間に煎り作業をしています。今年も後半月です。夜は忘
年会のシーズンでもあります。体調を整えつつ今年を締めくくりたいと思います。
               byおかげさま農場・高柳

 (産地の声)vol.1169                     2014.12.8
 急激な寒さが来ました。台湾から来た娘達はその寒さに驚いています。この地
もマイナス4度を記録しています。野外に置いた車は霜がおりガラス窓が凍り付
いてしまい、出かけるにも出かけられずお湯をかけています。
 フェイスブックという便利な?通信手段ができてから、コンピューターを覗くとお
友達が発信した内容が提示されます。私はとてもつきあいきれないところがある
ので直接に便りがあったときだけにしていますが、それでも知り合いがいつまに
か増えて今は2百人を超す“お友達”ができてしまいました。
 その中で、<2014年の地球資源は8月19日で使い切りました>というのがあ
りました。それで見てみましたら、以下のメッセージです。
 「アース・オーバーシュート・デー」というものをご存知でしょうか。これは、人類
による地球資源の消費量が、地球が1年に生産できる量を超えてしまった日を意
味します。国際シンクタンクの「グローバル・フットプリント・ネットワーク」は、8月
19日に2014年のアース・オーバーシュート・デーをむかえたことを発表しました。
 人間が生きていくために必要な資源。地球環境によって生み出される「酸素」を
はじめとする「動植物、水産物」など、すべて地球の恵みにより我々人類は生か
されています。しかし、それら資源には限りがあります。地球が1年間で吸収でき
る二酸化炭素の量は、8月19日に限界をむかえました。再生産できる動植物はす
べて消費してしまいました。 では、足りない分はどうしているのでしょうか?、未
来の資源を食いつぶし、そして生産力そのものを削り取って消費しているのです。
それにより、森林破壊、砂漠化、野生生物の減少・絶滅、水不足、異常気象など
世界各地で生態系の悪化が進んでいます。
 2000年のアース・オーバーシュート・デーは10月1日。14年で1ヶ月以上も早い到
来となっています。いかに人類の消費が増大していっているのかお分かりになる
かと思います。
 地球温暖化は、海水温を上昇させ今回の大雪と寒波は日本海の海水温と上空
からの寒波の温度差が50度を超えたことが原因とTVで解説されていました。
 地球的レベルの災難と経済成長という問題は関連していると考えるのですが、こ
の国では全くと言っていいほど問題にされないようです。地球が、生存基盤が壊れ
たら人類はどうなるでしょう?分かる人は教えてください。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1169                     2014.12.1
 晴耕雨読。今日は朝から雨です。
 昨日、マレーシアから娘達が3人。3日前に台湾から大学卒業した娘さんたち
3人が来ていました。マレーシアからの娘さんを空港へ迎えに言った帰りに成田
山公園の紅葉を見に行こうとなりました。ちょっと遅き、の感がありましたがまず
まずの紅葉を楽しめる時間でした。
 「おー、おー」と感動?の言葉を聞きながら、松やヒノキの常緑樹の中にモミジ
の赤、そして時折の中にイチョウの黄色が映えている景観は見応えがあります。
成田山の紅葉祭は11月の15日から30日までの期間で公園内では琴の演奏
や、お茶会、写経などの催しもされていてその最後の日に当たっていたせいか、
いつもより人でも多く賑やかな園内でした。
 そして今朝は、ホームスティーの娘達がこうもり傘をさして、ぞろぞろと出てき
たのですが、「今日は雨なので、雨が上がるまで晴耕雨読にしよう!」といったの
ですが、日本語ができないのでコメ展の映像を見てもらっています。台湾の娘達
は一度見ていますのでマレーの娘達にいいではないか、と提案してくれたのです。
 最近の日本では、晴耕雨読というのは死語に近い気がします。そういう時間が
とれないシステムというか、段取りをしてしまっている風です。毎日出荷しなけれ
ばならない、という制約というか決まりにしていますので、休みが取れません。我
が家はたまたま出荷物があまりない時期なので可能なのかも知れません。
 雨が降っては畑仕事にはなりません。雨が上がってもすぐには畑仕事はできま
せん。そんな時は、ためていた本類を取り出し読む。私は乱読症?なので数冊の
本をまぜこぜで読んだりします。最近では孫が読んでいた日本昔話百選を読んで
いたらお客が来て、次に手に取ったのが司馬遼太郎の最後の将軍、昼ご飯を食
べてから手にとったのが、桐谷エリザベスの消えゆく日本、といった具合です。そ
れぞれ面白かったのですが、頭の中はゴチャゴチャ気味です。
 日曜日は仕事を休む日で買い物に出かけたりレジャーに出かけられる日という
概念だったのですが、ヨーロッパを歩いて日曜日は何もしてはいけない日であり、
1週間の自分の行いを反省したりする日、教会に行く日と聞いて、少なからずカル
チャーショックを受けた記憶があります。晴耕雨読を広めよう!という思いをする
この頃です。争うのではなく切磋琢磨の世になってほしいなどと思うのです。
                    おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1168                     2014.11.24
 青首大根は順調に出荷してきましたが、この季節だからこその三浦大根
が大きくなってきました。育ちを見ると今年は例年より1週間位育ちが早い
気がします.三浦大根の特徴は、煮物にした場合とても美味しいのです。
青首とは味わいが違います。
 ただ大きくなってしまうので重いのです。持ち運びが大変なのでしょう。時
代が変わったと言うことでしょうが、盛りの時は三浦大根でなければ、といっ
た声が強かったのですが、今は持ち運びに便利という都合が優先されるよう
です。昔は美味しい素材が求められたように思うのですが何なのでしょう。
 新しい物好きな日本人ということがありますが、野菜も時代と共に変遷して
きました。私たちの子供だったときにはない野菜がいっぱい出てきました。新
規就農者は若いですからそういう新しい野菜を知っています。だいたい横文
字の野菜は近年になって出てきたと思えばいいのですが、問い合わせがあっ
たりしても応えられません。「何ですか、それ?」なんて対応しかできないの
です。
 当農場は、おおかた伝統野菜の農場になってしまっているのだ、とお客さん
に教えられます。毎月中旬には翌月の案内をつくるのですが、12月の案内を
書くと、大根、人参、ごぼう、さつまいも、里芋、長葱、ホウレン草、小松菜、小カ
ブ、チンゲンサイ、ターサイ、白菜、キャベツ、春菊、ブロッコリー、カリフラワー、
煎り落花生、お米など、いわゆる大衆野菜がメインなのです。
 11月はイベントが続いてようやく最後のイベント<大栄ふるさとまつり>が昨
日終わりました。野菜の展示即売とけんちん汁、おにぎりを販売したのですが
、食べ物は用意したもの全て完売したのですが、野菜類は残りました。目の届
くところに野菜があちこち畑にあるのですから売れないのはしょうがないのです
が、ちょっと淋しい。
 我が家は、ベジタリアン風の食事がメインですが、聞くところによれば今の農
家も都市並みになって野菜を食べない風があるようです。お肉を食べることが何
か普通になっているようですが、我が家はたまにしか食べません、魚は海彦の
仲間がいますので、我が家が山彦になって物々交換をして食べています。
 生き物にとって食べ物は保守的だと言いますが人間はきわめて雑食性で革新
的?です。新商品に飛びつくのですから。その結果がどうなるか、。身土不二、
医食同源を標榜する当農場はちょっと古い?のでしょうか。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1167                      2014.11.17
 今朝の農業新聞。『「円安プラス」は間違い』という記事が目にとまりました。思
わずその通り、と思ったのでした。私たち農業者は当然のことですがいろいろな
資材を使っています。ここ1年で資材の値上がり通告が続いています。
 運賃、段ボール、FGフィルムなどの値上がりに経営が危ぶまれています。考
えてみれば70円台の円が今は110円台になっているのだからその影響は、石
油をはじめとした値上がりに直結しているのだから当然なのでしょう。その上お
米の値段などは急落しているのですから。
 小題として「大多数の人が損」。『円安は、油、ガス、各種鉱石、飼料、食材、中
国製の各種製品の値上がりで企業の経費や個人の生活費を増やしている。』と
書かれていますがその通りで実感としてもその通りなのです。
 で、『そもそも国全体の貿易赤字が増えている。安倍政権の発足前の2012年
の赤字が6兆円だったものが、13年には11兆円となり今年は13兆円を超えそう
な勢いだ。中略-つまりは国内の企業や個人の損がそれだけ拡大していると言
うことなのだ』と。その上に消費税の負担増が重なっています。
 そして『ちなみに、原発停止が赤字の理由というのはとんでもない誇張で、13
年の輸入増加11兆円の内、電力向け化石燃料の増加は1兆円に過ぎない。再
稼働があなたの使うガソリンや灯油や輸入飼料の価格を下げるわけではない。』と。
 書いているのは日本総合研究所主席研究員・藻谷浩介さんと言う人で米国の
大学へ留学し、全国の市町村を訪問して地域振興に関わって来た方です。
 やっぱりそうだったのかと日頃感じていた閉塞感、経営状態の変化をすっきり
説明してくれた感があります。田舎に住む私たちですが、日常の会話の中で、株
価が上がったといっても株を扱うのは一部の富裕層か機関投資家であり、しかも
そのうち7割が外資というではないか。円安と言ってもその結果はわれわれの消
費財が値上がりするだけではないのか。円安で利益を得るのは多国籍企業と言
われる大企業だけではないのか。われわれとは縁遠いことばかりだよなあ-など
という話しがしきりでしたが、わかりやすく説明してくれました。
 しかし、そんなことでは現状打開はできません。「資材の自給で自営を」と提言。
先例として、休耕田を牧草地に変え飼料を購入せず乳牛を自然放牧してといった
里山資本主義という考え方(規模を抑え、なるべく自給自足を取り入れる考え)を
紹介しています。グローバルではなく、足下からの変革が必要な時かも知れま
せん。                   おかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1166                      2014.11.10
 今年の立冬は11月7日。暦の上では冬の季節に入ったことになります。今年
は10月下旬に初霜が観察され、冬が早いと思ったのですがそれほどでもない
ようです。最も初霜といっても水霜と呼ぶ程度のものだったのでしたのでした。
(水霜というのは落ちた霜が凍るか凍らない程度のものです)
 ここ千葉北総地域はさつまいもの産地です。さつまいもの葉は、霜でたちま
ち黒変します。南方原産の作物ですから寒さにはめっぽう弱いのです。ですか
ら霜が降りたかどうか、翌日には分かるのです。葉が黒ずめば霜の降った証拠
です。水霜程度だとところによって黒ずみますが、何でもないところもあるといっ
たことになるのです。
 里芋ゴボウはさつまいもより少しは寒さに強く耐えます。とは言っても今が掘り
時です。生姜も南の原産ですが、じつは生姜の方が寒さに弱いので、畑に穴を
掘り埋けて保存する場合は最も深く掘ります。ですから、一番深く保存するのが
生姜で次がさつまいも、そしてそれほど深くしないでもいいのが里芋といった順
番になります。
 ですから家庭で保存する場合は、上の3種は冷蔵庫に入れてはいけません。
段ボールの中とか新聞紙で来るんで保存した方が長持ちします。何でも冷蔵
庫がいいと持っている人も多く気をつけてほしいと思います。今年の産地見学、
芋掘り体験でも話したのですが、案外冷蔵庫保存でいいと思っている方も多
いようです。
 長々と芋談義を書きましたが、ここ千葉北総の地はそうした根菜類の産地な
のですが、産地になるにはなるだけの訳があります。気候的に温暖であると言
うことだけでなく土質が火山灰土の細粒の土であると言うことです。同じ火山灰
土でもゴロゴロの土もあればさらさらのきめの細かい土もあります。
 当地は、さらさらの方です。今朝NHKの朝市で人参が取り上げられていまし
たが、日本一の産地と言うことで富里市が取材地でした。人参だけでなく大根
などもきめの細かい形も見栄えのよいものができるのです。
 冬野菜は温野菜として私たちの体を温めてくれます。陰陽でいえば陽の食
べ物です。季節の変わり目です。私たちの体調が自然の変わり目に崩れや
すいと言われていますが、季節に元気な野菜=旬を考えた食事はとても大事
なことだと思います。根菜類だけでなく、ホウレン草や小松菜、こかぶ、長ネギ
など、そして白菜と言えば鍋です。からだを暖めての食で冬を乗り切りま
しょう!      合掌
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1165                      2014.11.3
 11月3日文化の日です。別には憲法制定の記念すべき日でもあります。この半
年後の5月3日が施行日で憲法記念日とされましたが、決めなければ始まらない
わけでいわば今日の方が意味ある日であるとも言えるのではないか、そんな考え
も持ちます。
 農業をする人は本来的に平和主義者だと思います。なぜなら土地が第一で土
地を離れたら農民の仕事はできなくなってしまいます。産土神社を祀り五穀豊穣、
天下泰平、家内安全を祈願してムラを守り家族を守ってきたのです。
 当地は香取銀宮の氏子でもありますが地元の大須賀大神という神社をうぶす
な神社としてあがめてきました。今でも村中で行事が行われ総代が月1回は神
社掃除をしてお参りしています。
 先月、食と命の教室でそんな話を語りましたら、「そんな伝統的なことを今でも
やっているんですか?」と驚かれました。参加者のほとんどが都市生活者ですか
らなのでしょう。伝統を重んじムラを誇りに思うといった行事ははるか昔のことだ
と思っていたらしいのです。
 我が家だけでも氏神様をはじめとしてお正月にお供えする様は7つあります。家
の中の仏様と神さまには、毎日お茶、水ともにお供えしています。まず神さま仏様
にお供えした後にご飯となるのです。
 年間行事としての10月は17日にジンジと呼ぶ行事で、神さまにその年穫れたお
米を麹にして甘酒を造りお供えします。そして今はなくなりましたがこの家から出
た子供たちが集まり各々の無事を祝い語りあう日でもあったのです。で、食と命の
教室があったもので参加者全員に甘酒を飲んでもらいました。コメ麹に水を加え
人肌に温めて発酵させます。自然の発酵による糖化によって甘くなります。
 そしてこの11月23日にはやぶさめ=新嘗祭を大須賀神社でやっていたのです。
今は神社で神主さんが祝詞を上げるだけですが続いています。この日は全国の
神社が新嘗祭というお祀りをしています。それに倣っているのでしょう。
 伊勢神宮の天照皇大神が内宮で外宮が豊受大神ですが、その豊受大神はお
米をはじめとして衣食住の恵みを与えてくれる神さまです。瑞穂の国と言われた
この国を1500年という長きにわたって今でもお祀りしています。TPP、グローバル
化などと言って日本の伝統をないがしろにするかのような方向でいいのか、と思
うのです。  
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1164                     2014.10.27
 秋はイベントの多い季節。10月11月は毎週イベント続きです。当農場の25日
は、江戸川からお客さんを迎え産地見学と芋掘りツアーの日でした。お子さん
連れで、ホウレン草、春菊、大根、キャベツ、白菜、人参など秋冬野菜の出荷
間近の野菜を見てもらいました。昼食の用意のため当農場のお母さん方に声
をかけたところ10人も集まってくれて30人のお客さんの食事作りです。
 私たちのつくったお米や野菜での料理です。お客さんより、作り手のお母さ
ん方の方が元気で圧倒される感じです。声をかけたところ10人も集まってしま
い、それでもみんなでワイワイやって、野菜を洗ったり、煮物を準備したりとお
客さんが来る前の賑やかさも一つのイベントです。
 お金は別として農村の食は豊かです。それも無農薬の自然の力で育った食
べ物ばかりです。今の50代60代のお母さん方は先代のお母さん方から引き継
いだワザを持っています。それでも各家は違うのでやり方や工夫があります。
 「それは味噌加減はこれくらいがいい」「いや大根の味付けは私が」と言った
会話が交わされ、お互いがそれぞれの経験から学ぶいい機会でもあるので
す。お客さんも反応して、「これはどうつくったのですか」「材料は何を使った
のですか」と言った質問がでます。
 農村のお母さんは、料理教室に通うことなどしたこともなく自前の工夫で先
輩や仲間の教わりながら育ってきました。そして家族にそれなりに満足のい
くよう毎日三度の食事を提供をしてきました。すばらしき料理職人?たちです。
 昨日26日は、<太陽と地球と命のつながりを祝いの種をまく祭り>と銘打っ
ての「太陽の市」のイベントでした。テーマは「家族農の愉しみ」国連は今年
を家族農業年と定め、その役割と大切さを世界に広めています。
 有機農業や自然農などの農家や、素材におにぎりや発酵酵母を使っての
お菓子やパンなどを作るこだわりやさんが集まって、相撲大会や綱引き、ト
ークイベントなどそれぞれの角度から言葉だけでなく体を使っての出店、食
べ歩きなどもできるお祭りでした。それに加え、バンドも多かったです。農家
バンドやハワイアンとフラダンスなど多彩な芸能も出展者、来客を愉しませ
てくれました。
 当農場からは、3年味噌おにぎりや菜種油やひまわり油など昔ながらの、
作品?を展示即売してきました。皆さん意識が高く、どのようにつくったのか、
その違いは?などの質問もあって楽しくかつ勉強のできたイベントでした。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1163                     2014.10.21
 つらいことや困難なことから逃れることがいいことなのだろうか、と思うことが
あります。今の世の中、便利、快適、そして見た目の良さを競う世相。それで
いいのだろうかと思うのです。それが過ぎているというところが気になるところ
です。
 お客さんが来ていろいろな話しになったのですが、動物園の話になって思い
出したのです。それは、動物園も小動物や昆虫を飼うとその餌に緑の物が使
われる。そこで、市販の野菜を買うのだが、昆虫や小動物が死んだりしてしま
う。そこで当農場に注文が来たのです。
 とは言っても小さな生き物ですからそれほど量は必要ありません。少しはお
付き合いしたのですが、キャベツ3個と小松菜5袋などの注文では宅配代の方
が高くついてしまいます。で、自ら種まきしてつくったら、と提案?して今は
やってないのですが、虫は生きられない物を人間は食っている、ということに
なりますねえ、といった話しになりました。
 私たちの食べ物(例えば人参、ホウレン草など)が少々虫に食われたとて食
べられないものではありません。キュウリの形が少々曲がっていたとて、食べ
るのには全く問題がありません。50センチの大根に1センチの穴が開いたから
といって食べるのに何の問題があるのでしょう。
 調理のできないことがなんの苦もない時代になっていますが、料理作りにし
てもいろいろと苦労して美味しい!といってくれるとその苦労が報われます。
美味しいといってくれないことを悔やむより美味しいと言わせるだけのモノをつ
くる上げる努力を重ねることが大事だ、と教えられたことの重みが今になって
時代の劣化を感じさせます。
 自然のありようや自然のなせる創造に対して善し悪しの順番をつけるなど
傲慢の極みではないか。そう古くない時代には、根っこでもなんでも食べられ
るものは何でも食べて生きて来ました。
 化学と科学を使ってまっすぐなキュウリがいいとし、虫のつかない大根がいい
として農薬という毒を散布し基準以下だからとしています。ネオニコチノイド系
の農薬が世界中のミツバチを激減させている、という話を聞きました。蜂にとど
まらず虫媒花の植物に大きな影響が懸念されます。
 悪い方へと考えたくはありませんが、それでも地球の、自然の生態系があっ
てこその私たちの命です。負の遺産を残してはいけないという話しでした。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1162                     2014.10.13
 そろそろ冬の野菜、大根、ホウレン草、キャベツ、小カブが出始めました。ホウ
レン草の旬は秋冬です。10月はちょっと早めの作付けです。9月の蒔き付けは、
時期が気温が高すぎるため病気が出やすいのです。株間を広くして種まきした
り土作りをしないとうまくできません。
 キャベツは虫さんの最高の食べ物です。9月から10月にかけては虫たちの越
冬に向けての最も旺盛な食欲の季節でもあります。虫たち生き物にとっては冬
という季節を生き抜くためにサナギとなって生きながらえる準備をする時です。
今食べておかないと生き残れない、という時期なのです。
 そういう時期に普通に栽培すると、虫だらけの葉脈だけ残されてのキャベツに
なって食べられたものでありません。そこで今無農薬栽培をする農家は、ネット
をかけて物理的に虫を遮断して栽培、ということになります。それでも時々ネット
の隙間から虫は入り込み食べられてしまうのですが、そんな時は諦めるしかあ
りません。
 無理をしてまでも、という気持ちと、それでも求めるお客さんに少しでもちゃん
とした野菜を食べてもらいたいという気持ちが交錯しつつ、チャレンジしています。
それを食べたお客さんに「美味しい」と言う声をいただくと「やって良かったなあ」
と私たちの励みになります。
 ガン患者さんが一番使う野菜人参が今切れています。端境期を無くすため冷
蔵庫を設置しなんとか繫いできたのですが、傷みが出たり量的に不足していた
ため1ヶ月ほど出荷できなくなってしまいました。11月からは7月蒔きの人参が
出始める予定ですが台風が心配です。
 先週は、台風18号でしたが今週は19号が再び日本列島を横断しようとしてい
ます。天気予報が気になりTVを見ていましたが、既に沖縄、九州、近畿と豪雨
の報道がされています。今夜あたりからこの関東にも来襲するということです
が、被害のないことを祈っています。
 先週の18号はたいした被害はなかったのですが、隣の市では突風で屋根が
吹き飛ばされたり、瓦が飛んだりしたと聞きました。
 風が吹くと露地の野菜は吹き回されて葉がちぎれたり、ひどいと根本からちぎ
れなくなってしまうことがままあります。そこに大雨が重なると水に埋もれ根が
腐り枯れてしまいます。じっと通り過ぎるのを待つしかありません。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1161                     2014.10.6
 台風18号の来襲。孫の通う小学校からは昨晩の内に<休校>の連絡があり
ました。昨年の台風26号が思い出されます。26号は、市内で大小合わせて
100カ所に及ぶ崖及び土砂崩れをおこし、水田も道路も水没して通行不能にな
るなど大きな災害を及ぼしました。
 またか、と思い起こす台風の襲来ですが、現在朝7時半。予報に寄れば今現
在静岡県沖で、お昼にはこの千葉県を通過する見込みですが、案外雨風とも
穏やか風です。今のところ26号ほどではなさそうです。
 それにしても、温暖化というのは単に地球の気温が上がると言うことだけでな
く、海水温があがりそれによって台風がエネルギーを与えられより巨大化する
という。太平洋のそれも熱帯低気圧の通り道にその高温帯があるのだから次々
と台風ができるのは無理からぬことなのか、と思ってしまいます。
 日本というクニは、四方を海に囲まれしかも4つの海流が流れ、それによって
適宜雨が降り注ぎ、天からの水の供給がある緑豊かな地球的位置の国なのだ、
と教えられましたが、度が過ぎると災害の多発ということになります。
 また世界でも屈指の地震多発国であり、加えて火山の最も多い国でもありま
す。御嶽山の惨状を見ても地殻変動は止んだことはありません。
 そして地上も海上も常に止むことなく活動をしています。それはまた生物にとっ
て欠かせない動きです。が、それが人間活動(=自然環境の破壊)によって大き
くその変動を狂わせているとしたら、私たち人間の活動を制御するしかないので
はないか、と思うのです。
 今年はどういう訳か雑草の勢いが強い気がします。2.3日前に稲刈り後の田
耕をしたのですが、凄いことになっています。畦や土手の草がこれ以上ない、と
いう繁茂ぶりです。連れ合いと「これでは畝刈をしておかないと、という気持ちに
なるなあ」などとつぶやいています。
 WTOからTPPなど人間の経済活動、さらに言えば人間の欲望と競争心だけが
増長する人間中心主義の行き着ついたところに現在の現象があるのでは、とい
う見方もあります。私たちの生存基盤が大きな変化をしようとしているときに、その
基盤を壊しておいて経済も何もあったものではないのではないか。
 我が家は台風に備え、作業場に水路を、排水路の掃除などしましたが、後は
運を天にまかせるしかありません。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1160                     2014.9.29
 さつまいもや里芋が美味しい季節になりました。9月から出始めた野菜ですが
昔はもう少し遅れて10月頃からが旬でした。今は一年中野菜が切れない時代
となって野菜の旬が分からない人が増えています。
 生き物には本来の旬があります。何故旬がいいかと言えば、その季節に精一
杯生きている健康野菜が人間の体にとっても元気をもらえるからでしょう。寒さ
暑さの中で、人間も春夏秋冬の季節を生きる生き物ですから。
 それが今では夏でもホウレン草小松菜を食べることに違和感を覚えなくなって
います。本来は秋冬野菜なのです。寒さに耐える野菜は30度を超す環境では
育ちません。農薬をかけて栽培しないとできません。いわば薬の投与し続け、し
かもできたものは栄養の薄い?ものを食べることになります。
 夏野菜であるトマトやキュウリは、その反対で寒さから守るために重油を燃や
して暖房しなければ一晩で枯れてしまいます。冬のトマト栽培は、エネルギー
収支が全く合わないのです。1のエネルギーを得るのに100のエネルギーが必
要という勘定なのです。そうしたことで旬を大切にする考えは、有機、自然農に
関わる人達の永続的な人間社会へ向けた取り組みの理由の一つです。
 先週末は、イベントが続きました。美大の「Think The Earth」というゼミで20
数名が勉強していきました。食と農の現場で体験を交えて1日お付き合いさせて
もらいました。畑で土にふれ、マイ箸をつくり連れ合いのご飯を食べてという体験
を交えての学習でしたが、勉強になったかなあ、と心配です。
 翌日は「食と命の教室」で10名ほどが畑で大根の間引きをして体験。そしてお
昼は一つ位は自分でつくって、と言うことで竹を材料にして箸作り体験。それこそ
マイ箸です。手作りの箸を作ってもらいお昼ご飯を食べてもらいました。そして、
メンバーの一人がブータンに行って来たというのでスライドを使ってンブータン報
告です。経済ではなく幸福度という価値観を持つ国です。
 それが終わったら「農コン」で神崎町の寺田本家で酒蔵見物をしつつ近隣の農
に関心のある未婚の男女に声をかけてのコンパです。関東をはじめ遠くは大阪
の方から来られた方もいました。20代から40前後の男女50人が集まっての農
コンはとりあえず無事楽しくできたようで安心しました。
 ゆっくりと人生を語る機会、時間の少ない時代です。これを機に良きご縁のあ
ることを願って開催した農コンでした。              合掌
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1159                      2014.9.22
 いつも田んぼのことばかり書いてきましたが、ようやく稲刈りが終了しました。
最後に刈り取ったモミはまだ乾燥機の中にあるのですが、野良仕事を終えた
のでひとくぎりです。
 私が刈り終えたのでムラの田んぼはもう稲が残っていません。今朝は、連れ
合いが叫ぶことしきりです。「大根の中耕除草をしなければならないでしょ」「玉
ねぎを蒔かなければならないでしょ」等々せわしない言葉が続いています。
 昨日は、千葉公園で「日本酒バル」のイベントに参加してきました。野菜、お
米、油を持ってのテント販売と楽器を持って「The空」の演奏です。お店はパー
トの尚ちゃんにまかせウーハーの青年にまかせようと思ったのですが、日本
語があまりできないのであちこち歩いていました。
 私は菜種油の油絞り体験のための準備や試し絞りをしていたのですが、バ
ンドの準備が始まるとそちらにかかりきりで、ほとんどお店はやらず歌ってば
かりいました。
 台風の影響で天気が悪くなるとの予報もあって心配したのですが、うまく晴れ
て良いイベントになりました。野菜の高値の影響もあったのか比較的よく売れま
した。主催者がオーガニックを求めていることもあって意識も高いお客さんが多
かったようです。日本酒離れが進んだ近年ですが、県内の造り酒屋さんが多数
参加していろいろな酒を試飲して私も酔いが回り、イベントの終了時刻4時を過
ぎて5時近くまで勝手に歌いまくりました。
 お客さんも中々帰らないで聞いてくれていましたので気がついたら5時近くに。
主催者も終わりの号令をかけてくれなかったので気がつかなかったのでした。
 イベントは気分転換になります。田んぼや畑ばかりの毎日ですが人との出
会い、交流、意見交換など刺激のある勉強会のようなものです。お年寄りから
子供たちまでジブリの歌など一緒に口ずさんでくれて楽しい時間でもありました。
 これから籾すり作業になります。最後のお米にする仕事です。お米も毎年残
留農薬の検査をしていますが、これまで検出されないできています。栽培が無
農薬栽培でも結果も大事です。野菜もお米も10数年前から検査を始めて以来、
残留結果はないで良かったのですが、福島原発事故以来放射の検査もするよ
うになって、経費の捻出がちょっと負担なこの頃です。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1158                      2014.9.16
 むらの田んぼはほとんど刈り取りが終わり,稲のある田んぼは我が家の田んぼ
くらいです。誰もいない田んぼで連れ合いと稲刈り最中です。ツバメが舞い、今は
シラサギが稲刈り田んぼに集まりカエルやドジョウをついばみに来てます。
 9月4日に蒔いた大根は芽を出し本葉が出始めています。これから中耕、元よせ
,間引きの仕事となります。小さな草の芽が一斉に顔を出していますが,稲刈りが
先です。気持ちは、早く畑に出て中耕して除草したいところですがそうもいきませ
ん。稲刈りは天気の良い日でないとできないのですが、畑も同じです。
 食用油の自給のためのひまわりは,刈り取り収穫したのですが、雨上がりのた
め真っ黒に変色しています。種さえ良ければいいのですが、管理が中々難しい。
有機農家でひまわりプロジェクトと称して取り組んでいるのですが、何人かは腐
らせてだめだった、ということがままあります。
 なれないため重ねて干したりするとたちまち腐敗へとなってしまうのです。今年は
うまくいってほしいと願っているのですが、どうなることやら。同時に種まきしたゴマ
も刈り取りが始まりました。ちょっと早い感じですが,娘がやってしまおうとイギリス、
ドイツ、メキシコの青年たちと刈ってしまいました。
 ドイツから来た大学生は、ゴマ刈りが一番面白かった!といってましたが,なぜだ
か分かりません。その彼も昨日成田空港からドイツへと帰りました。
 菜の花ひまわりプロジェクトでは、食用油をまず自分たちが栽培、食べて廃油をB
DFにしてトラクターやトラックの燃料にして,エネルギーの自給を進めようとしてきま
したが、提携ワーカーズが今秋にBDF設備を一新して私たちの需要に間に合うように
なって来たのですが、今度は原料=食用廃油が供給不足となってみんなで集めよ
う!と取り組み始めました。
 環境中の水質汚染で一番分解しないのは食用油なのだそうです。台所で捨ててし
まうと水質汚染が進みます。捨ててしまうと環境汚染になるものを有効化して燃料に
するというアイデアは環境のためにも良いので回収に直売所で取り組んできました
が、なかなか思うように進まないでいます。
 一人一人の環境意識を高めるためにももっとその意味を訴える必要があるかと思
います。生活するとはある意味ゴミを出すことでもあります。人間自体が食べるとい
う行為の結果排泄が伴います。良い意味で環境汚染のない循環ができれば健康
的な環境が作れます。ずらずらと脈絡のない話題になってしまいました。    
                          by髙柳功

(産地の声)vol.1157                      2014.9.8
 収穫の秋となってようやく我が家の稲刈りも始まったのですが、連日の雨で作業
が止まっています。その雨は、全国的な野菜不足による高騰と冬に向けての作柄
の見通しの不安が報道されています。
 そうした短期的な見通しもありますが、先週だったかクローズアップ現代で温暖
化の問題を取り上げていました。みかんの北限は神奈川あたりまででした。それが
山形県でみかんの試験栽培をしているという映像がでて、そこまで来ているのかと
びっくりします。
 秋作のレタス作りを長年してきましたが、近年はうまく作れなくなってきました。同
じ品種を作って来たのですが、収穫間近になると薹立ちしてしまい結球しなくなって
しまう現象です。気温が高くて栄養成長が続かず生殖成長になってしまうと言うこと
でしょうか。
 みかんにせよレタスにせよ生育適温というのがあります。その範囲を超えるとこれ
までの生育環境と違うので同じように育たないのです。
 海も同じで海中のサンゴも温度が上がり今は千葉県の房州先端にサンゴが生育
し始めました。一方南方の珊瑚礁が絶滅の危機にあるという話も聞きます。地球の
自然環境が大きく変化しつつあるのでしょう。
 今NHKシリーズで地球温暖化がもたらす異常気象を海の海温上昇、巨大台風、
巨大竜巻など取り上げて放送中です。広島の豪雨による山津波とも言える土石流
の災害もそうですが、アジアではベトナムそしてバングラデイッシュでは海面上昇
で陸地がなくなり数百万人という人が避難しています。シリーズ2回分を見ましたが
目が離せません。
 米国の国務長官が、地球温暖化はこれからの外交問題の大きな課題だと講演し
たというのですが、災害当事国(日本)はどれほど問題意識を持っているのか気に
なります。東大や京大をはじめ各大学で研究者が頑張っているのをみるといくらか
安心?できますが、政治の世界ではどうなのでしょう。
 今朝は、お客さんから野菜がないか?と電話がありました。契約していた農家が
害虫に食害されとても売り物にはならない、と言われ困っている。あれば回してほし
い、と言われたのですが、希望の野菜は作っていないので、と断りの返事をしたと
ころです。多くの日本人はそれほど気にしていないのでは、気にするといっても値段
論しか出ないところにこの国の病巣があるのではないか、と思うこの頃です。  
                      by高柳功

(産地の声)vol.1156                     2014.9.1
 先週は、猛暑の干ばつ状態のことを書いていましたが、今週は一気に秋もようの
雨交じりの天気が続き今日も朝から雨です。隣の稲刈りを28日に予定していたの
ですが雨が降って中止。そのままぐずついた天気が続いていました。
 昨日は、太陽が出ないものの少し風があり、当家の旦那さんが見えて「今日は何
とか刈れるかな」と。稲に葉つゆが残っていると刈れないのですが、風もあり始める
ことを決断。3時過ぎには傘マークの予報でしたので「雨が降る前に!」と私はコン
バインを、連れ合いはタンクを乗せた軽トラックででかけました。
 雨が降ったらその時点で中止になります。そうなったら大変だからと「お昼抜きで
刈ってしまおう!」と、6枚の田んぼ計33aを刈り終えました。約2時間半で終了で
す。雨に遭わずに刈れました。
 耕作者である隣家の方は70代半ばとなって体力の限界とあまりの米価の低下を
嘆きつつ今年でコメ作りをやめと。毎年恒例で、稲刈りの時は、お茶だから、と自分
で作ったスイカを用意し、刈り終わった田の畦で包丁を当てて切り分けてくれます。
そこでは、今年の田んぼであったことや苦労話などに花が咲きます。父親が高校生
時代に体を壊し、2年で中退せざるを得なかった。そうでないと家の仕事がままなら
なかった。15.6の時から一人前の働き手として働いて来たことなど語りました。
 今年の米価はかってないほどの低価で「コメ作りは採算ラインを切ってしまったな
あ。これであのTPPが来たら壊滅的だね!」とは隣家のお父さんの弁ですが、本当に
どうなるのか先の見えない農村の姿です。
 同時に話した話し。「景気がどうのこうのと言うけど、踏んだり蹴ったりだねお偉いさ
んは景気回復してるなどといってるけど違うなあ」「販売物は2割下がって資材は値
上がりしているんだよな!」それが実体なのです。
 生き残るためというけど世の中の進歩というのは助け合って生きてゆくことではない
のか、それが人として生きてゆくことだと思うのですが、何なのでしょうか。自然界だっ
て競争もあるけど多くは棲み分けをして多種多様に生きてます。
 稲刈りを終えて自分の田んぼを見回りました。40数枚の田んぼは南北2キロに点
在しています。ムラのみんなより2,3週間遅れて種まきしているのでまだ青が目立ち
ます。もう1週間は置いた方がよさそうです。2週間遅れで始まったといっても稔りは
進んでいます。例年よりは早くなりそうです。
                      byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1155                     2014.8.25
 お盆が過ぎて今まで収穫出荷していたミニトマトもとうとう木が枯れ始めて実がなら
なくなってしまいました。トマトは、本葉7.8枚になって始めて花が咲きます。トマト
は花房と呼ぶ葉とは違う枝を出します。その花房に大玉の場合78個、ミニトマトの場
合は20個前後の花を咲かせます。
 トマトは3枚の葉が出ると一つの花房がつき成長します。それが連続していきます。
最初に咲いた花房を一段目の花、2番目にさいた花房を2段目と呼ぶのです。大体
が1段目に咲いた花房が色づき収穫するのは5段目の花が咲いた頃なので、進み具
合を農家同士で語るときは、「何段目の花が咲いている?」と聞くとその生育具合が
どの程度なのか分かるのです。
 時間をかけてですが次々と上へ上へと伸びていきますから限度があります。そこ
である程度の高さになったら成長点である芯を摘んでしまうのです。そこまでで終わ
りにすると言うことです。
 トマトの原産地は南米大陸の山中で雨の少ない地方だと聞きます。日本という国
は、雨が多くしかも夏は暑すぎます。(原産地と比べて)普通のトマトを露地栽培で
はうまく作れないと言うのも、防除が大変と言うこともそうした理由の大きな自然環
境的要因です。トマトは雨よけ栽培という言い方をしますが、そうすることで原産地
の環境に少しでも近づくことになります。
 私の場合、防除は一切せず水もほとんどかけません。ハウスに植えて根付くため
に一回だけかけたきりです。トマトは水を切った方が糖度がのりおいしくなるようで
す。ところが雨よけ栽培でも雨が降ればハウスの外側から水分が入り込みます。そ
うなるとその水分を吸ってトマトが割れてしまうのです。コントロールできないところが
あって、そんな時は捨てたり近所に上げたりしています。
 今年は全国的に見れば豪雨に見舞われたところもあって雨も多かったんですが、
ここ千葉県は雨に避けられ?干ばつ状態で夏を迎え今に至っています。今の私の
ミニトマトは芯が細くなり息絶え絶えの状態です。水をかければ生き返るのかも知れ
ませんが、次の農家が準備万端で収穫が始まりました。
 当農場の若手石橋君のトマトができてきましたのでバトンタッチです。彼のトマトも
順調に育っています。順番に野菜が切れないようにチームを作っているのです。今
年の夏野菜は高騰していると聞きますが、高温多湿の猛暑続きで野菜もくたびれて
穫れないのでしょう。あるもので間に合わせるしかありません。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1154                     2014.8.18
 我がムラの田園は稲が頭をたれ、穂先が黄ばみ始めています。早く田植えをした
田んぼの一部は早くも刈り取りが始まっています。昨年より1週間は早い生育ぶり
で我が家にも隣の兼業農家から、八月に刈り取りをしてほしいと頼まれています。
その家も今年いっぱいで田んぼ作りをやめる、という。そこで「来年からやってもら
えないか」と頼まれました。「とりあえず、誰か探してもらって誰もいないとなったら、
考えるから」と返事をしておきましたが、はっきり断った方が良かったかも知れませ
ん。
 お米の仕事も我が家の体制からすると限界に近くあまりやる気がおきないのです。
70才を過ぎ、からだが持たなくなって来たとは言うものの長年つくってきた田んぼの
ことを思うと荒れ地にするのは忍びない、という想いはよく分かるのです。土地に対
する愛着というか家族の食を支えてきてくれた田んぼです。
 50年という長きにわたってのつきあいのある田んぼでの思いは今の経済主義では
語れないところがあります。春には豊かな稔りを祈り、種を準備し田を起こし、水管
理やら畦の草刈りなどをして収穫。そして、秋には神さまへの稔りの感謝祭をして、
今後一年の食を得たことによる安堵。そうした一年一年の苦労が積み重なった田ん
ぼとのお別れです。
 今日は、東京から料理教室をしているというご婦人が見えました。いろいろあって我
が家の畑を見てもらい語りあったのですが、自分自身がアトピーになって食への関
心が深まり、料理教室をするようになった、といいます。
 食べ物がどういうところでつくられ、私たちの命が食べ物で成り立っていることをちゃ
んと知らなければ、といいます。日本人の食べ物は70年代から中身が変わっていっ
た。農産物は化学肥料、化学防除で、加工食品の増大は化学食品添加物の増大は
右肩あがりに消費、日本人の体に入っています。
 本来、人間も自然界の一員でありその生態系の中でしか生命活動ができない。そこ
に自然界に存在しなかった化学物質が入り込んで人間がおかしくならないはずがない
こと、など同じような思いであることを語りあいました。
 彼女は、自分自身のアトピーを何とか改善したいと食の仕事に就いたのですが「私は
少数派です」「こんなことを考えていると言うと中々受け入れてもらえないのです」とい
う。「私もそうですよ、でも自分が信ずる道を歩きましょう。」と言ってお別れしました。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1153                     2014.8.11
 台風11号は日本列島を突き抜けました。九州や四国そして北海道まで大量の雨
を残しましたが、この千葉は少しの雨で拍子抜けした感があります。7月から続く猛
暑、干ばつ気味の気候で畑は乾ききり雨がほしかったのです。
 特にこの成田地方では少なかったようです。東隣の香取市では豪雨があり道路
封鎖もあったと言うのですが、どうも雨雲に嫌われているようです。そんな話しをし
ていたら、「それでもどっちがいいかどうか分からないね。九州や四国、紀伊半島の
ように豪雨となって土砂崩れや冠水の被害を見ると程度というものがあるよ。天気だ
けはどうにもならないから、被害が及ばないだけ良しとしなければ。」と。天変地変は
地球の、宇宙の働きです。甘んじて全てを受け入れるしかないのでしょう。
 暦は、秋になりました。八月の月は、何かと行事があります。五日は旦那寺のお施
餓鬼で1日お寺に努めました。本堂には「お盆、ご先祖と出会う夏」という標語がかか
っていました。地元の役員なので本堂の傍らで受付をし、午後観音堂で檀家の皆さ
んとお施餓鬼会に参列しました。
 これからお盆になりますが、先祖供養をした塔婆を持ち帰り各家でお墓に供え、13
日にはお墓にお迎えをして盆だなを飾ります。盆だなには、キュウリやカボチャ、なす
など野菜をお供えします。旦那寺のお坊さんも一年に一度は各家を訪問して盂蘭盆
のお経を唱えてくれます。先祖の供養と同時に先祖あっての我が身を思う時間でも
あります。
 現代はそうした行事も省略、あるいは全くしない人も増えてきたようです。代々行い
伝えてきたことにはそれなりの意味が含まれている、と考えていいと思います。「昔か
らの行事やしきたりなど古いと言って片付けてしまうことが多いけど、俺は続けた方が
いいと思う。その時意味が分からなくても意味があるから続けてきたと思うんだよな。」
と私の友人が言います。 
 話変わって、台風11号の雨は畑にとって大いなる恵みでした。人参を蒔いた畑が水
不足で毎日のように水かけしていたのに助かった!と喜んでいます。秋冬野菜にとっ
てこの雨は本当に恵みの雨でした。秋野菜の人参をはじめ、キャベツやブロッコリー
、大根や白菜など秋野菜の種まきや畑作りが進む八月です。
 時々は雨が降って潤いを届けてもらいたいものです。豪雨や雷はいらないのですが、
と虫の良い願いを抱きつつお盆を迎える準備が進んでいます。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1152                     2014.8.4
 昨日は、勉強会に行ってきました。政府が上からの改革と称して農業改革をする
ということに危機感を抱いた農家、農協関係者、農学者、生協関係者などが集まり
ました。私も勉強不足でしたので今日本がどういう方向へ行くのか気になっていた
のですが、もう本末転倒というか私利私欲、経済主義者たち(それも一部)の画策
する方向へと舵をとっていることに愕然とします。
 為政者を取り巻く人達はもう国民のことなどまったく考えていない、としか思えま
せん。今の会議メンバーには、だれ一人として現場からの委員はいない。戦後の
農政は、農家や農村の側からの政策などなかった、と言っていいでしょう。 農協は
良き面と悪しき面とがありますが、それでも農業農村を支える存在だったことは間
違いありません。それがTPP反対の団体だからと言う理由で力を削ごうというのは
許せません。民からは遠慮なく消費税を上げ、利益を上げる企業には減税をする、
というのは本末転倒でしょう。その上農業を資本と企業のために規制?を外すとい
うのは理解できないことです。
 東大のS教授によれば、-米国を喜ばせることが私益・省益・国益になってしまっ
たG省と、起業の経営陣を喜ばせることが私益・省益・国益となっているK省と対抗
し、N省は、貿易自由化の流れから食と農を守ろうとしてきた。官邸を取り巻くパワ
ーバランスが崩れ「米国と企業のために食と農を犠牲にする」構図が強くなってし
まっているのが、今の危機的事態の根底にある・・・・これ以上一握りの人々の利
益さえ伸びれば後は顧みないと言う政治が強化されたら、日本人が大切にしてき
た伝統や文化が、さらに崩壊して行く。と。 
 猛暑が続く中、田んぼを見ながら行ってきたのですが、稲は穂を出し、早いもの
は頭をたれてたわわに実る豊かさを見せてくれています。一方日本の食生活も小
麦の消費が増えお米の消費量を上回りました。日本人の命の糧が太平洋を越え
た遠くから来たもので賄われていることを思うと頭の中はいろいろなことが思い出
されます。
 日本人も既に経済奴隷となって日本人でなくなったのかな、とか食べ物が作れ
ない訳でもないのに何故輸入が優先されるのかな、とか、地方が=農村が荒廃し
ようが経済主義者たちは自己責任だ、などというのだろうな、とかetc.
 先が見えない、と言うより危機感が増幅するこの国のありようが不安をかき立て
られます。それをよいしょするNHK会長をはじめとするマスコミに絶望を感じます。
                  byおかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1151                     2014.7.27
 梅雨も上がり、急な猛暑の連続で夏野菜が干上がりそうです。キュウリもすっか
り下葉から枯れ上がりはじめ、成長点近くに緑の葉が少し残っているのですが、全
体を見ると枯れ上がっている感じです。
 ナスも一時調子がよかったのでこのまま順調かと思いきや、葉が落ち始め黄色
の葉が目立ちはじめ、花が咲かない、と言うより咲けない樹勢です。気がやせ細っ
てきて、あわてて追肥をしたり水をかけ始めたのですが、どうなりますか。
 先週も書きましたが、大玉トマトは早くも終わってしまい、野菜が急に少なくなっ
てしまっています。品目もそうですが残った野菜達も収量が上がらず、出荷場は
てんやわんやです。待っているお客さんには申し訳ないのですが、どうしようもあ
りません。弱気になっているなあ!と自分を奮い立たせるのですが、この猛暑の
中で作業をする私たちの体が持たない感じもあります。
 田んぼの方も草の成長は早く畦の草は稲の高さを通り越し、畦を刈る機械が
つっかえ機械が止まってしまうほどなのです。それでも稲が穂を出し始めたので
早く刈り終えたいのですが、我が家の分はまだ半分なのです。
 村内では、昨日道普請の日でした。村中の人が集まり、道路と排水路、河原の
草刈りです。昔の道普請は読んで字のごとしで、採石や砂を入れたりしてデコボ
コを治したりする仕事でしたが、今は道もあらかた舗装されてしまったので、道路
脇の草退治が仕事が主流になっています。40軒ほどの村人が班ごとにあちこち
からきれいにし始め、木や藪が生い茂っているところはのこぎりや包丁などなど
を使って整備して行きます。
 都市と違って田んぼや畑と自然の中に集落をつくっていますから、村内が見渡
せます。草ぼうぼうの荒れ地も道ばたも、個人、村中で一斉に取りかかりますの
で村内が自然と人間が折り合いをつけて生活している景観が出来上がります。
 私はそういう姿を見るのが好きです。人と自然の共生の姿なのだ、と言う思い
に駆られます。ですが、農薬や除草剤のおかげかドジョウや魚は少なくなるし、
トンボや蛍もいなくなって久しい。私の息子が言うには「僕が小さかった頃は近所
にいっぱいいたよね。うちわで捕まえられる位いたもの」と言います。今40才にな
ろうとしている息子ですから30年位前にはそういう光景があった、と言うことです。
人間が便利さや快適さを求めて来た結果、生き物いっぱいの自然が喪失してい
ることが心配になります。
                      byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1150                     2014.7.21
 今年は季節が早く進んでいる気がします。例年ですと7月いっぱいは続いていた
トマトが終わりになってしまい、トウモロコシも7月上旬で終わってしまいました。何
ででしょう?田んぼの稲も心なしか早めのような気がします。私のムラの一部で
は、早生の稲が10日頃には穂を出し始めていたのも見かけました。
 私のトウモロコシは約千本植えたのですが、これはハクビシンに食害され、メイ
チュウに食害されほぼ全滅でした。ハクビシンの害はあちこちに出始め、自家用の
トウモロコシを作っている人達もほとんどが食べられなかった!と嘆いています。
 我が家も、ミニトマトや自家用スイカなどが食害され、対策として電気を張り巡ら
せました。感電させて撃退しよう!と。獣害が頻発するようになっています。昨年は、
落花生畑にイノシシがでて畑中転げ回られ作物はぐちゃぐちゃになって、収量は
8割減でした。
 昨年の26号台風は市内で100カ所以上の落盤土砂災害がありましたが、今年の
8号台風も日本列島を縦断し、かってない気象が続いています。
 気象の変化が作物や自然環境の変化となって表れ、かって保たれていた自然生
態系がバランスを崩し、人間社会の営みを攪乱しているのではないか、と思える現
象が気になります。 無農薬栽培や有機、自然栽培をする人達は、里山や自然環
境の守ろうと取り組んでいますが、情報交換する中で見えてきたことは、これらが
全国的な傾向だと言うことです。山間地だけの問題ではないのです。
 話変わって昨日は台湾から来ていた学生がウーフを終え東京へ向かいましたが、
お昼にはイタリアから二人の学生が到着しました。台湾から来た二人の内一人は
30代の小学校の先生です。もう一人が21才の大学生でした。
 台湾の学校は7月から8月と2ヶ月夏休みで、その休暇を利用しての日本滞在です。
フランスからも学校の先生が来たことがありますが、こちらはもっと長期で、1年の
休暇を取って世界巡りでした。カナダ、オーストラリア、日本、中国をビザの都合に
合わせて回るのです。
 「学校の先生が1年の休暇を取って大丈夫なのか?」と聞くと「復職できるから問題
ありません」と。この国では無理でしょう。組織に縛られる国と、人間を大事にする国
の違いをしみじみ思います。大言壮語するこの国のリーダーたち、強がりばかりを
強調し、福島原発大事故の始末もできずに平気で話題にもしなくなるマスコミ。地球
市民としてこれでいいのか、と思います。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1149                     2014.7.14
 この季節我が家の田や畑が大変なことになっています。田んぼも畑も草だらけの
様相です。果たして退治できるのかと言ったところです。面積は6ヘクタール余、圃
場の数は50余あるのですが、一部の草取りをしても他が背丈1メートル近いところ
も現れて来ました。
 ナスやトマトの収穫も毎日やらねばならず手が回らないという現状です。先週も
書きましたがあちこち出かけたりしている場合ではないのです。天気もあって、雨が
降ると畑に入れず、やることがあちこちにいっぱいあって頭の中はゴチャゴチャで
す。今、連れ合いが、植えたばかりのネギ畑が、草に埋もれてしまうと小型のモア
(草刈り機)で草刈りしています。機械力を使わないと間に合わないのですが、土の
状態が泥状態ですとは入れません。もぐってしまうのです。
 そんな中、昨日はソーラー発電の点検にと設置した皆さんが突然現れました。設
置して2年になりますので見てもらいました。昨年秋増設したのですがどうも設置し
た分の発電が少ない感じがしていたのです。今の機械は優秀で、過去の記録がメ
モリーされているのです。で、調べたら1機がほとんど発電していないことが分かっ
たのです。
 その原因は、なんとスイッチオンしてなかった、と言うものです。少ないのは当然
だったのです。3kWの能力分がオフ状態だったのですから。点検メンバーは恐縮し
て大変申し訳ありません、と言ってましたがともかく原因が分かっただけで結構、と
納得の点検でした。
 点検が続く中、連れ合いがトウモロコシを取りに行ったり、ハクビシンに襲われ始
めたスイカなど切って、点検を終わった皆さんとみんなで食べました。エネルギー
の自給の話しに話しが弾み、ソーラーも大切ですが、廃食用油をBDF化してデイー
ゼルエンジンの燃料にすることや、糞尿によるメタンガスで調理やお風呂の燃料に
することなど、化石燃料の頼らない道を、自前でできることを少しづつでも進めるこ
とが、現代的課題ではないのか、など。
 しかし、人類はその欲望と利便さの追求のためにエネルギーを使いすぎているこ
とが基本的問題ではないのか、「そこが一番の問題だよなあ!」と私も思います。
地球大自然のおかげで生かされている人間なのですから、大地自然に寄り添いな
がら生きることが大切なのではないか、ということでした。とはいうものの今はその
自然の生命力=雑草が驚異です。 
                    byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1148                     2014.7.7
 縁あって昨日「しろい環境塾」で「森の中でピザを焼こう&自然浴ヨガ」に参加
してきました。会場となったしろい環境塾は、退職された皆さんが中心になって
市内の有志が集まって活動してきたNPO法人です。
 「しろい環境塾」は、市内に住む皆さんがあちこちにあるゴミの山を何とかでき
ないか、と言うことからボランティアで始まったそうです。そして、地域を見渡せ
ば人が入らない里山の荒廃ぶりも目につき、里山の下刈りや伐採などもして
環境保全活動も始まりました。減反や農業後継者のいなくなる中、荒れ果てて
いる田んぼや畑も開墾、整備復活して農作業も始まっています。
 ごく一部ですが見学させていただきましたが、よく整備されている姿が見事で
した。現在登録メンバーは100人を超していると言うことですが、水田班や里山
班など毎日のように段取りして活動されている姿はただただ感心するばかり
でした。里山だけでなく環境全般に取り組むことで、環境塾としたと聞きました。
 その活動の中で、繁茂する竹伐りがあります。でも切ったはいいもののその
後の始末をどうするか。炭窯をつくり炭にしてしいます。
 炭は微生物にとって最高の住みかです。微生物の活躍によって畑や田んぼ
の土が豊かになります。最近の研究では、炭は空中の炭素を固定し、地球温
暖化の防止地球温暖化の防止にも役立つというのです。
 地域の山林や里山の整備をしながら炭を焼き、その炭を畑にかえし土を生き
物豊かな地にすると言うサイクルで回してゆけば、里山にとっても農業にとって
もそれを食べる人にとってもとてもいいことではないか、と言う大きな循環の輪
を作ろうという試みです。
 人間が自然から離れ、自然環境、住環境があれてゆくのを見てはいられない、
と言う活動をしているしろい環境塾の皆さん。ボランティアから地域の守り手とし
て実にさわやかな人達でした。
 参加者は、地元千葉県内の人達やら東京方来られた方もいました。家族連れ
が大半で、夫婦子供たちが元気に遊び、私たちは、トマトやキュウリ、ジャガイモ
を持って参加。地元の有機農家の自家小麦粉を使って野菜を盛りつけ、ピザを
焼いての食事会、そして自然ヨガ体験。
 ということで、塾の皆さん、生産農家、そして食べる家族の皆さんが集まっての
ゆったりとした時間と空間でした。
                     おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1147                     2014.7.1
 山形県に行ってきました。今は高速道路網が進み、1泊2日で山形まで行って
来られる時代になりました。良いことなのかどうか疑問が残りますが、便利にはな
りました。社会福祉協議会の研修旅行という名のもと鶴岡市まで行ってきたので
す。鶴岡市と言えば藤沢周平の生まれたところですが、私の思いは空振りで記念
館前を通り過ぎるだけでした。
 バス旅行は、窓外を見るだけで満足です。山にはどんな木が生えているのか、
急峻な地形の中で育つ木々の生命力、川の流れや田んぼや畑がどうなっている
のか。人が大いなる自然と折り合いをつけてきた姿がそこにはあります。文明が
人間の便利さ、快適さを求めてきた側面と自然の理を犯してきた側面が今後どう
影響するのか、その揺り返しがやがてどういう結果を生むのか、気になります。
 今回の旅で感じたことは急峻な地形が日本の緑豊かな姿を残してきたのでは
ないか、と言うことです。黄河流域地帯はかって緑豊かだった、カンボジアもかっ
ては密林地帯の豊かな緑地帯でしたが、今は広大な黄土地帯になってしまい、
流れのない黄河になってしまっています。カンボジアも今は緑少ないぱらぱらと
木々がある草原となって、空から見ると日本の方がはるかに緑豊かです。
 人間は水と空気、そして食べ物、重力など人間の意志を超えた地球の生命力
によって生かされています。30数年前のことですが、地球の酸素供給源の4割
がブラジルをはじめとする南米の密林のおかげだと聞いたことがあります。だと
すると密林を切り開いて大豆を作るなどという大規模プロジェクトは良いのか悪
いのか分からなくなります。
 日本が緑豊かな景観を残していることは、酸素はもちろんのこと水を蓄え不断
に供給できる自然環境があると言うことです。この国のここ50年を思うと自然環
境をどれだけ損なってきたか、と言う歴史でもあります。もし平地だったらカンボ
ジアや黄河地帯のように荒涼とした世界になってしまっていたかも知れません。
そういう意味では急峻な地形であったことが、いわゆる開発を押しとどめた理由
なのかもしれません。
 太平洋側から日本海側に至る道路の周辺には田んぼや畑があり、自然に寄り
添うように集落があります。人間と自然がうまく折り合いをつけて生き続けてきた
姿がまだまだ残っています。TPPだの集団自衛権だの言う前にそうして生きて来
た先人の知恵や伝統・文化こそ守るべき時代なのではないか、と感じた旅でした。
                      byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1146                     2014.6.23
 田んぼや畑が忙しくなってきています。田んぼの稲は夏の日差しを浴びてぐん
ぐんと成長し、植えたときは2..3本だったものが分けつして10本15本と増え続けて
います。私の田んぼは遅い種まきなのでちょうどいい感じなのですが、慣行栽培
の稲は、30本40本となって増えすぎの様相です。
 で、増えすぎないように中干しと言って水を切り、「もうこれ以上増えるな!」と
いった感じで生育調整を始めているのです。そうして7月の上旬近くまで水を切る
ことによって生育を押さえるという栽培がムラの主流です。
 私の稲は、種まきも植え付けも遅いのでもう少し水がほしいのですが、水利施
設は地域みんなの都合でポンプを動かすので、私の栽培と合わないのです。田
んぼの水が抜けて地肌が見えるようになると心配で管理の人に頼んでポンプを
かけてもらっています。
 それでも私の田んぼだけのためにポンプをかけるというのは少々気が引けま
す。連れ合いは「ポンプをかけてもらえばいいじゃない」というのですが、なかなか
頼みにくいのです。で、知らんふりしての我慢が続いています。雨頼みです。
 畑は、麦刈り、菜種の収穫が終え今ハウスで乾燥中です。小麦は自家用程度の
つもりが今年はいっぱいとれてどうしたものかという量になっています。菜種は仲間
と共同作業なのですが、今年は昨年より不作の感じです。これで搾油したらどれ
くらいになるか、後は結果待ち!
 夏野菜のキュウリやトマト、そしてナスな採れ始めています。娘が急遽「お父さん
!採れなくなって来たよ。動物に食害されているよ。」見たらどうもハクビシンのよ
うです。ハクビシンは、食べかす=トマトのへたや皮を畑にはき出して捨ててある
のです。まるで人間の食べかすのようです。
 早速トマト周りの草を退治して、電柵をめぐらしました。感電させて追い払おう!
と言う作戦です。今年は大丈夫かと思っていたのですが、甘かったです。聞くとこ
ろによるとハクビシンが増えているというのです。困ったものです。
 ナス、キュウリ、トマト、そしてトウモロコシやピーマンなど夏野菜が順次出始め
ています。夏野菜は天候がよいとぐんぐん生長しますので毎日の収穫が欠かせ
ません。忙しい日が続きます。一方で雑草もたくさん!成長を始めています。生
育競争を続けていますので、あっちへ行ったりそっちへ行ったり、収穫と草取り、
管理のてんてこ舞いの夏です。
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1145                     2014.6.16
 いま、おかげさま農場の直売所「かざぐるま」で感謝セールをしています。かざぐ
るまは無農薬自然栽培の野菜だけ置いてあります。小さなお店ですがお客さんは
遠くから来る人も多く店長さんが時々は感謝セールとしてやりましょう!との提案
を受けて14日から1週間の予定で始まりました。
 ちょうど夏野菜の出始めで、トマトやなす、キュウリ、トウモロコシ、ピーマンなど
夏野菜が揃い始めています。お近くの方は是非お出でになって感想をお寄せくだ
さい。「食は命」を標榜して25年。食が見かけはきれいになってきましたが、どうも
中身が変わって来ているように思えてなりません。 
 人も自然界の一員です。福岡ハカセの「動的平衡」を読むといっそう命が地球自然
と繋がっていることを認識させられます。福岡ハカセは分子生物学という難しい学問
の専門家のようですが素人にもわかりやすい形で「いのち」のありようを教えてくれ
ます。
 現在の農作物の栽培が、効率と人の側からの科学的マニアル?で近代農業が構
築されていることに一抹の不安を持っている者として、とても頷ける内容なのです。
基準値なので大丈夫というのが国や推進者の言い分ですが、生物的に見ればそれ
は、ストレスであり仮に排泄されるにしても、本来自然の存在しなかった(経験のない)
ものを体に入れることは過負担となって生体に影響を及ぼすと。
 かって山下惣一さんを思い出します。彼は、「私は農薬の安全性を信用していな
い」、と言っていたのですが、それはこれまでの農薬の歴史を見ればわかる。 全て
の農薬は安全だ、から始まる。だが過去の農薬の歴史を見れば10年から20年でそ
のほとんどが有害となって販売禁止、製造禁止となってきたことを思えばそうだろう、
と。そして、日本で禁止になった農薬を中国やアジア売り歩き、その農薬をかけた輸入
中国野菜が禁止農薬を使っていると騒ぐマスコミ。
 ともあれ人間も自然生態系の一員から逃れることは出来ない存在なのです。そして
いのちの不思議は、自分の意志で誕生することも出来ないし、自分がいつ死ぬかも
分からない。全ては天の思し召し。
 私達の命は60兆の細胞に生かされている生き物です。私達の意志で60兆の細胞
を作ったのではないし、頼んで心臓を動かし息をしているわけでもなし、体温36度を
調整しているのは私達の意志以外の生命力と言うしかないものに生かされているの
です。ということで極力自然の力で育ったものを食べましょう。
                      byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1144                     2014.6.9
 昨日と言うより昨晩のことでしたが、フランスの学生が2人ウーフに来ました。そ
れが空港内で行き違い、2時間もかけてお互い探し回って逢うことが出来たという
トラブルのようなそうでないような時間でした。
 羽田に着いてリムジンバスで成田空港に着いたと言うので迎えに行ったのです
。電話では、インフォメーション近くで待っているというので行ったのですが、私の
方は到着ロビー(1階)を1時間近く探せどもいない。彼らが持っている電話は国際
電話なので、こちらからはかけても通じない。かかってくるのを待つしかない。もし
かしたら、第2ターミナルではなくて第一ターミナルかも知れないと行って見たので
すがさすが10時過ぎると人もまばらの空港となって探しやすいかなと思ったので
すが、それらしい姿は見えずうろうろするばかりでした。
 9時に到着したと言うのに10時半過ぎても会えません。で、ついに電話があり、
彼らは出発ロビー(3階)にいたという。1階と3階でお互い探し回っていたという行
き違いだったのでした。
 我が家に到着したのが夜11時で、UKのウーハー2人とようやく合流して顔合わ
せし、ともあれ到着したことにほっとしてビールで乾杯!の夜でした。
 そして今日は早速農作業の始まりなのですが、4人のウーハーは日本語が挨拶
程度なので仕事の話は通じません。娘を呼んで、「あなたが担当だから何とか説明
して仕事して!」と今預けてきました。
 キュウリの誘因作業とゴーヤのネット張りの仕事です。娘も結局はよく分かってな
いので私が手順を教えて、娘が通訳して、やって見せてようやく手が離せてこの産
地の声を書いています。
 言葉が通じないというのは不自由なものです。意志が通じない、説明が出来ない。
でもやる気は十分あるのにです。娘には日本語の通じる相手を選べ、と言ってるの
ですが時としてこういうことがおきます。しかも4人もいるのですから私にとってはお
手上げ状態で、どうなるのか、、、と思ってます。
 畑の方は、麦がこんがり?と刈り取り期に入っています。きれいな黄金色になって
いるのですが、過ぎると色があせてきてきます。雨が問題ですが、晴れ間をぬって
コンバイン収穫をしなければなりません。これらはウーハーでは出来ません。連れ
合いとコンビでやらないと出来ないでしょう。いろいろあって焦っています。人はいる
のに仕事がはかどらないという矛盾をさばきつつ。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1143                     2014.6.2
 アレルギーの元になる表示がされていなかったとニュースになっていました。それ
は大豆を原材料に使用していたのに表示してなかったというものです。大豆に限ら
ず最近はアレルギー物質がどんどん増えてきています。
 近年先進国ではアレルギー、アトピーが急増しています。アレルゲンの元になる
特定原材料として卵,乳,小麦,そば,落花生,えび,かにの7種、これらは症例が
多くかつ重篤な病状になったもの。これらは表示義務があるものです。
 準ずるものとしてあわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、
さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン
など、表示するよう推奨されています。(東京都)
 これらに最近は、ゴマやお米までアレルギー発症すると聞きます。だとすると食べ
るものがなくなってしまうのではないか、と思ってしまいます。近年の科学はアレル
ギー原因物質までは分かってきたようですが、過去数百年問題がなかったものが、
何故近年になってアレルギーが発生するようになったのでしょうか。
 アレルゲンが分かったとしてもそれで問題の本質にせまったとは言えません。人
類が地球的規模で食べ続けてきたもので、そのもので生かされてきた人の命に異変
が起こっていると考えると食べ物そのものが変質してきているのではないか、と言っ
た問題提起があっていいと思うのですがどんなものでしょうか。
 21世紀も人間は動物である、という小沢徳太郎さんのメッセージが思い出されま
す。人間も自然界の一員。自然生態系の食物連鎖の系の中に私達の命がありま
す。その自然の摂理を学ぶことから一気に飛躍して科学という人間の都合による食
料生産が近代農法と呼ばれる効率主義、グローバル化が進行しています。その歪
みとしての現象ではないか、と邪推するのです。
 例えば人参を作るとして我々の場合は堆肥や有機質資材を投入、連作を避けて
栽培します。ところが効率よい作物作りと称して同じ場所に作り続け、堆肥などは
やってはいけないと指導される、と聞きました。堆肥が病気の元だからやってはい
けない。土壌をきれいにするため畑を毒ガスで殺菌しその上で種まきする、そして
病気や害虫退治のための農薬での防除を徹底させる、というものです。
 栽培のために農薬肥料が、輸送のためのポストハーベスト処理に、食品加工の
保存旨味に各種添加物がと言った形で化学物質が私達の生命体に入り込んでい
ます。食物連鎖の系=生命体に自然界に存在しなかった物質が入り込んでいます。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1142                     2014.5.26
 田植えがようやく終わりましたが、連れ合いは毎朝田植えの補植をしてまわって
います。機械で植え付けられなかった場所が点々と出来、そこは人間が入って植
えるしかありません。私は、そのままで言い、と言うのですが田んぼどころで育った
連れ合いには合点がいかないようです。
 毎日の水見回りも続いていますが、先週に続いて土日はイベント行事でした。24
日は「食と命の教室」第4回の日でした。今回のテーマは食養生。食は巷にあふれ
かえるほど出回っていますが、一方で千万トンを超えて捨てられるこの国の食の
現状、そしてそうでありながら食材の質が大きく変わってきていることが知らされて
いないことなど話しました。
 食用油の現状に危機感を持って自作するようになった話しをして、みんなでひま
わりの種まきをしました。そして滋養に良いとされるゴマの種まきもしました。ゴマの
自給率0.1%。だから作っているのではなく、我が家では伝統的に自分の食べる分
は作り続けています。
 昼食は、自前の味噌、菜種油を使っての料理、お茶うけの揚げ菓子はとても喜ば
れました。レタスや里芋、エンドウ豆、新物のキュウリなどと白米、玄米ご飯と味噌
汁と、ここで採れた材料だけを使った連れ合いの手料理でした。
 座学では、参加者のガンになった快癒した経験など語ってもらいました。自分の命
が何処から来るのか。健康は医者に頼るのではなく、自分で養生することは本来の
姿であったし、それを超えたところでお医者さんがあるのではないか。と、我が家の
自前の養生の仕方や漢方剤となるゲンノショウコや人参ジュースなどの現物を見て
もらったりしました。
 25日はお寺さんの春の草刈りでした。菩提寺の手入れをする日です。檀家が少な
いお寺さんなのでみんなで盛り上げてゆかないと、と総代会議で決めて始まったの
です。単にお掃除や手入れだけでなく檀家同士の交流の場でもあります。
 今日は、娘婿が来て忙しいからと手伝いに来てくれました。サニーレタスやサヤエ
ンドウ、長ネギの収穫、荷作り。そしてまだ終わらない田植えの補植。モロヘイヤの
植え付けなどが待っています。あちこちの田んぼ畑の草も繁茂成長しています。
 寺尾聰主演のの「阿弥陀堂だより」に出てくるおばあさんが、長生きの秘訣を聞か
れて「ただ目の前の仕事を次々としてきただけ・・」と言うセリフが思い出されます。
                 byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1141                     2014.5.19
 まだ田植えが終わりません。終わりに近づいているのですが、最後になって田植
機が深みにはまりトラクターでワイヤーを使っての引き上げです。人間の力などで
は深みにはまった田植機はびくとも動きません。引き上げるとそこに大きな田植機
の車輪の溝が出来てしまいます。それを手で均すのですが、これが結構な力仕事
なのです。
 そんな深みにはまること5回!田んぼの状況がよければとっくに終わるはずだっ
たのですが、再度田んぼへと田植えに行かねばなりません。
 そんな時というのに一方で手植えの田植えイベントを計画してあったので、一時
私の田植えは中止です。みんなで30人ほどが参加しての手植え体験でした。 ふ
だん土にふれることのない生活をしている人達ですのでどうかと思ったのですが、
結構楽しんで3枚の田んぼを植えきりました。そして、我が家とみつばち農場の野
菜を使ってのお昼ご飯を田んぼの真ん中で昼食です。東京や埼玉、地元千葉か
らなど女性が8割ほどの参加でした。
 一人一人に話しをしてもらったのですが、食べ物や環境に関心があっての参加
です。子供が生まれ食べ物の元がどのように育ち自分の口に入るのか、そういうこ
とを教えられないようではいけないと思って、と言うお母さん方の参加もありました。
 続いて昨日は千葉公園でのワインバルというイベントに参加してきました。野菜を
出店し、The空でのライブ演奏も加わっての1日でした。幸い天気もよく、公園内では
ワインというお酒が日本各地から集めての飲み会の様相でしたので野菜はいつも
より捌けず、残ってしまいました。私達のブースだけでなく、野菜グループは何処も
そうだったようです。ラーメンや焼き鳥など食べ物のブースの方が遥かに盛況で、
どこも売り切れが続いていたのでした。ですが、ライブの方は酔っ払いながらも楽
しく唄うことが出来ました。
 18日は千葉でもいろいろなイベントが行われていたようです。仲間内では東京に
行く人もいました。初夏の天気のよい日ですからあちこちで人混みが生まれて人間
活動も活発になるようです。
 田植えがあるのですが、今連れ合いはゴーヤやオクラなど植え遅れている野菜
を植え付けしています。いろいろな仕事がみんな一緒になっててんやわんやです。
お手伝いがほしい!
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1140                     2014.5.12
 昨年収穫の芽の出たシワシワのジャガイモが美味しい!と。食と命の教室を始め
て2年目ですが、参加者におみやげ?で差し上げたら「とても美味しかった!」との
声をいただきました。そんなジャガイモをそれでも選んで出荷したらお店屋さんから
返品が来てしまいました。
 まあ知らずに見れば見てくれは悪いし仕方がないと思うのですが、評価は真反対
の評価です。おもしろいものだと思います。この辺の農家は(千葉の場合)6.7月
の収穫して縁の下などの日の当たらない風通しのよいところに置いて、一年かけて
食べ続けてきました。
 ジャガイモは時間がたつと芽が出ます。昔のことで言うと最初は、9月頃から芽が
出始め、取りやすい程度になったら芽掻きをしておきます。そうしても12月頃には
芽が出始め再度芽掻きをします。そうして冬を越し春になるとまた芽が出ます。それ
が自然の生理ですから当然なのですが、だんだん見かけが悪くなってきます。
 ですが、冬を越した芽の出るようなジャガイモは本当に美味しくなるのです。もち
ろん食べるときは皮をむいて芽を取り除いて食べるのですが見かけと違って美味し
さが増すのです。ほっておけば芽が出てしようがなくなるほどですが、、、。
 今は縁の下でなく冷蔵庫がありますので、春先までは何とか持つので管理は楽
になってきましたが、それでも3.4月ともなると冷蔵庫の中でも芽が出始めます。
表面にしわも出てきます。
 仲間と話すのですが、「見た目と形状保持を優先するために放射線や芽止め剤
を使って貯蔵するよりかは遥かに安心できると思うのですが、どんなものなのかな
あ」と。作っている私達はうまいうまいと食べているのですが、、、。
 ジャガイモの話を長々と書いてしまいました。自然のなせるワザを超えて評価す
ることはいかがなものか。また、農家は自分の安心できるものを、また美味しいも
のを届けたいと思っているのですが、それが難しい時代になってきたようです。
 自然のものが形や見栄えだけ優先の世相でいいのか。また、その中身を解ろう
としないでいいのか、そうした疑問を抱く事が多いのです。そんなことで、今回は、
ジャガイモが話題となって盛り上がったので書いてみました。
 3月に植えた今年のジャガイモも大きく育っています。あと1月ほどで新ジャガ
が出始めます。               byおかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1139                      2014.5.5
 昨日から始めた田植えですが、途中雨が降って来て中断中です。今日は2日目
で子供たちの応援もあって一気に植えようと思っていたのですが、ままならないも
のです。私の田植えは紙マルチで植えていますので、雨が降ると具合が悪いの
です。紙マルチが濡れてしまうと破けてしまいます。そうなるとちゃんと植え付けが
出来ないのです。
 周囲の田んぼは、ほぼ植え終わって根付いています。私の田んぼだけが取り残
されているかのように代田でいるので目立ちます。毎年のことですが私は私の農業
を引き継いだときと同じように5月の連休中を植え付け日にしているのですが、周囲
は年々早く植え付けるようになってきましたので、私が遅いと見られています。
 ムラの人には、「私が遅いのではなく皆さんが早くなったのではないの」と言うので
すが、苦笑されます。野菜にも旬があるように稲作にも旬があるように思うのです。
地方によってその時期は違ってくると思うのですが、それにしても早過ぎるように思
います。
 今日はこどもの日ですが、暦の季節では「立夏」となって今日から夏の季節となっ
ています。種苗店やホームセンターには、トマトやナス、キュウリの苗が所狭しと並
べられ、休日ともなると大変な人だかりです。
 店の人に聞くと、「家庭菜園の人が多いですね、大体が20本30本と買っていきます
から、」と言っていました。そんな季節に種苗店に行くと風体で分かるのか「プロの方
ですよね、どのような間隔で植えればいいんですか、植え方はどうすればいいので
すか?」などと尋ねられます。ドイツのクラインガルデンと呼ばれる家庭菜園のように
この国でも職業に関係なく畑を持つことがステータスになるといいと思うのです。
 土に親しみ、種を蒔き、命を育てる。私がミュンヘンに行って見たのは、その家庭菜
園の片隅の小さな小屋を建て、農具置き場でもありたまにはティータイムの場にした
りしているその姿がとても印象に残っています。
 自分で種を蒔き育てると野菜やお豆などに愛着がわきます。また食べているものが
どういうものなのか分かってくるようになります。商品としか見えなかったものが生き
物として、また虫や病気のことも理解が深まるし良い悪いの判断基準が違って見え
てくるように思います。皆さんも是非お試しあれ。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1138                      2014.4.28
 4月は農が忙しい時なのに、どういうわけかイベントがあります。自然の営みの
中で、花を咲かせ、新芽を出し一斉に命を躍動させる季節になったことを植物動
物だけでなく人間もその体の奥底から感ずるものを持っているのでしょう。
 1960年代の頃今頃は、農が忙しく、当地は農繁期休みというのがありました。休
みと行っても学校が休みなのであって、子どもが休みというわけではなく農作業
の手伝いをするための「農繁期休み」なのでした。学校が休みという楽しみ半分
と、仕事を手伝うと言う辛さの入り交じった休みでしたが、よい経験だったと思い
ます。今となってみれば生きた教育だったし、親や大人の仕事というものがどう
いうものだったか体験を通して教えてくれたように思います。
 そんな4月のイベント続きがあることを私は、なんでこんな時にとずっと思って
来たのでした。そう思いながら13日は「食と命の教室」を自家で20日は「農と地域
活性化のシンポジウム」を千葉大で、26日は「コメ展」で鼎談を東京ミッドタウン
でと3週続きで出かけてしまいました。
 そこで語ってきたことは、人は食べなければ生きていけない、農や地方が衰退
する現状をどう打開するか、WTOやTPPと言う国際グローバル化によって日本
文化が消滅してしまうのではないか、一度立ち止まって考えよう、と言うことが主
題であったように思います。
 40数年前に教えてもらったこと、職業に貴賎はないが、産業には価値を生産
するものと生産しないものがある。観光産業は金が儲かっても虚業である。太陽
エネルギーと水と炭酸ガスを利用して無から有を生産する産業は農業だけであ
る、と。今考えても持続的循環する産業は農業しかないなあ、と思います。
 今でも世界的に評価されている自然農業の福岡正信さんが言うには、人一人
が1年生きるのに必要な面積は、穀物中心で200㎡、ジャガイモだと600㎡、牛肉
で生きるとなると10,000㎡必要だという。1億人が生きるために1億ヘクタール必要
という事になってしまいます。日本は500万ヘクタールしか農地がありませんから
500万人しか生きられない事になってしまいます。
 何を書いているのか分からなくなって来ましたが、いろいろな話し合いをしてき
たので頭が混乱しているようです。ともあれ、私達が生きることとはどういうことな
のか、私達の生存基盤が危うくなってきていることだけは間違いなさそうです。
お金ではない、生命のレベルの話しです。 これから田起こしです!
                        おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1137                      2014.4.21
 今、トウモロコシを植えています。おかげさま農場の仲間で早い人は3月上旬に
は種まきします。遅いとメイチュウという虫がとりつき虫食いだらけになります。そ
れを避けるために時期をずらして作付けするのです。
 私の種まきは4月ですので虫食いの危険性がずっと高まります。昨年はほぼ全
滅。売り物は無かったのですが、自分で食べる分には多少虫食いであろうがかま
いません。誰が作ったって旬につくれば虫食いです。
 あえて虫の側から見ると、地球の長い歴史の営みの中で学習したというか、その
季節だからこそ(餌がある)成虫となって卵を産み付けられる事をしっているのでし
ょう。そして種の保存のため次の世代につなげています。
 それが人間にとっては不都合なことです。さあ食べられるぞ、と言うときに大発生
するのですから、たまったものでありません。そこで、その虫を退治しようと殺虫剤
の登場となるのです。虫退治の研究が進みますが、それは進化?して今は、浸
透性殺虫剤が普及しています。作物に殺虫成分を浸透させ、食べれば虫が死ぬ、
と言うものです。
 見た目はきれいなトウモロコシが出来ますが、いかがなものか、と考えるのです。
浸透性と言うことは、その殺虫成分をも人間が食べると言うことです。開発会社や
国は、人間には問題ないとしていますが、私はそうまでして食べたくないので、敢え
て虫食いでもいいか、と思って作っています。
 キャベツやレタスなど背の低い野菜は、防虫ネットをかけられますが、トウモロコ
シは上に伸びる(1.5m~2m)ので防虫ネットは出来ません。風雨に耐えられな
いのです。
 そうして無農薬で仲間は作っていますが、仕掛けが大変です。虫はよけられます
が、まだ寒い季節に種まきするので、マルチングをしたりトンネルをかけたり2重3
重の防寒対策を取らねばなりません。そしてだんだん季節は暖かくなってきますが、
そうなると今度は太陽光線も強くなってきますので気温が上がりすぎないように換気
をして焼けないようにしなければなりません。
 そうやってようやく出来たトウモロコシがお客さんに「美味しい!」と言ってくれた時
はとても嬉しいものです。でも時々、そうやって手をかけ資材をかけてつくったもの
も食べる時は、数分です。その数分の感動ために数ヶ月かけて農業なのかなあ、
などと思うトウモロコシ植えでした。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1135                      2014.4.7
 4月に入り、私の家では5日に稲の種まきをしました。この地域としては遅い方
です。大体の人が3月中に種まきをしています。親戚の種まきとフクシマから避
難してきたTさんの分と3軒分の種まきです。
 みんなで12人が集まり手分けしての種まきです。種まき機を設置して、箱を入
れる人、機械の管理をする人、蒔いた箱を取る人、運ぶ人、並べる人とけっこう
な人数が必要です。今は大規模化して1万枚も種まきする人もいると聞きますが
どうやってやるのか想像がつきません。我が家は千枚位であわてているのに。
それでもみんなでワイワイと楽しくやろう!と語っています。
 一方、カボチャやキュウリの種まきが始まっています。トマトの移植も終え一日
一日育っていくのが分かります。種まきはトロ箱と行って狭いところに一杯蒔きま
すが、それをポットに移植するのです。より大きな場所に移ってトマトも気持ちが
いいのでしょう。狭苦しいところから広い場所に移って葉を一杯広げて元気が出
ているかのようです。
 イギリスから来た青年が全部植えてくれました。少々心配したのですが1本も
枯れずに全部活着しました。
 そんな忙しいところですが、4月という月は行事が多い。お寺の総代もしている
ので、お寺に行ったり、村の会議に出たりお客さんも来たりで半分は野良仕事が
できないでいます。
 長期予報を見ながら段取りをするのですが、中々予定通りというわけにはいき
ません。予定を立てていたときに雨が降り、雨が上がって今日は仕事になるなと
思ったときは、客さんが来る日だったりして皮肉なものです。
 今朝は、新規就農の娘さんと青年が2人来て「種まきに来ました!」と。私は「今
日やろう!」といったことをすっかり忘れていて、お寺に行くことと会議が一つある
こと、この産地の声を届ける日だったこともあって、大慌てでした。お寺は連れあ
いにまかせ、急遽種まきをしました。というのも手植えの田んぼをしてお客さんと
稲作りをしたいということになると手植えようの種まきをした方がいい、ということに
なっていたのでした。
 何とか種まきをして、みんなで「手植え体験をしよう」というイベントを応援してい
るのです。少しでも食べることはどういうことなのか、育つと言うことはどういうこと
なのか体験を通して知ることは大切なことだと思うのです。
                     おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1136                      2014.4.14
 1週間前に蒔いた種籾が一斉に発芽し、緑の絨毯になってきました。この間、
肌寒い天候だった事もありましたが、天候がよくハウス内の気温が十分取れた
からでしょう。一部被覆が不十分なところがありちょっとで送れているところもあ
りますが、まあまあの生育状況です。
 村内の水田では代掻きが進み今にも田植えが始まる気配です。今朝来た友
人によると、隣村では「もう終わりになる人もいる」と聞きました。私はそれからす
るとずっと遅れ、5月の連休当たりが田植えとなりそうです。
 昨日は、今年3回目の食と命の教室でした。総勢が20名近くとなって会場の心
配をするほどになってなかなかの盛り上がりでした。午前中に「種の話」の座学
をし、昼食。昼食は我が家の食材だけです。玄米おにぎりと精白米のおにぎりを
食べ比べして、きんぴらゴボウ、里芋の煮転がし、大豆の煮豆、ホウレン草に鰹
節、レタスとハーブにひまわり油と使ったドレッシングまど。どういうわけかお昼
ご飯が目当ての方もいるようです。自分としてはいつもと変わりないような食事で
すが珍しいのでしょうか。
 午後は枝豆の種まきをみんなでやり、旬だからとタケノコ刈りをしました。最初
我が家の竹山に入って見たのですが 、まったく見つからずです。
 で、親戚に電話して孟宗竹の竹林へ移動探したら、ありました。みんなでワイワ
イと掘り取って人数分を掘ることが出来ました。我が家の竹林はマダケでしたの
で、親戚のおばさん曰く「マダケは1ヶ月も先でないと出ないでないか?」と言わ
れその通りと合点したのでした。おばさんに感謝!です。
 現場を終え、再びまとめの座学、種の変遷について少々話し、解散という頃に
なって、自前のお酒を飲むか?と聞いたらバスで帰るので「飲みます!いただき
ます!」と言うことで、無農薬米でつくったお酒を少しね、と言いながら始めたの
ですが、だんだん盛り上がってしまって、都合のつく方は時間の許す限り、となっ
てなんと10時過ぎまでの飲み会になってしまいました。
 ふだん本音で話すことが中々出来ないのでと言ったことから各自の想いや悩
み?など喧々諤々。たまにはいいかと思った懇親会もようでした。
 明日は、2回目の種まきです。今朝はモミ種を水から上げました。種まきには
少々乾燥させないと機械蒔きの中を平らに蒔けないのです。育苗箱を並べるハ
ウスも片付けをして整地しなければなりません。いよいよいざ田んぼです。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1134                     2014.3.31
 サクラの花が咲き始めました。昨日は、新規就農者の娘さんとワーカーズでハチ
ミツを採蜜している青年の結婚披露宴で隣町である神崎町に行ったのですが、会
場のある体育館のサクラが咲き始めていたのです。サクラは日本の桜です。当た
り前のことですがそれでもこころが癒されます。
 娘さんは、一人もくもくと自然農の道を歩いていたのですが、ちょっとした出会い
が二人を結びつけたようです。今年の正月にバンドメンバーが知り合いで、宴席を
盛り上げるために参加してほしいとなって、招待されたのです。
 ウーフに来ていたアメリカの娘さん、イギリスの青年も紛れ込んで一緒にご相伴
させていただきました。会場が体育館で、飲食は地元自然塾の皆さんの手作りの料
理で、総べて手作りの結婚披露宴です。千葉県最小の町で半月前には「蔵祭り」で
5万人も集まって各種イベントをしたばかりです。小さな町ですけど元気一杯、町長
さんも出席しお祝いしてくれました。
 合併劇が繰り広げられた近年でしたが、小さな町で市民がみんなが協力し合って
いる姿を見ると、大きくなることより小さな方が一人一人が大事にされる社会になる
ような気がします。
 そして今日は、昨日の雨模様がすっかり晴れ上がり、太陽がさんさんと降り注い
でいます。育苗ハウスのトマトが本葉をだしサニーレタスが芽を出して元気な姿を見
せてくれています。
 田んぼも植え付け準備のための排水路の泥上げが終わり、畦塗りや田起こし、種
まきの仕事が待っています。同時に畑の夏野菜の種まきもしなければなりません。
仕事に追われる中、入ってくる情報は、先の見えないことばかりがおおい。 アベノミ
クス効果などと報道されていますが、「お米も値段も下がっている。これでTPPやW
TOの進展?があったら農村は壊滅的だな!」「今でも後継者がいないのに」「村を
見渡すと、子どもがいないよね」「農家だけの問題ではなくて、地方と言われるところ
で、大人から子どもまでが減少し衰退の一途をたどっているよね」「多国籍企業やお
金を持っている人達だけの経済効果であって我々には関係ない。4月には消費税も
さることながら円安の影響で資材の値上がりが待っていてダブルでショックだね」と
いった声です。
 そんな中でのご縁が実を結んでの披露宴でした。そこにはみんなで支え合おうと
いう仲間、地域の人達があり、一筋の光を見た想いでした。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1133                     2014.3.24
 皆さんのお彼岸はいかがだったでしょうか。我が家のお彼岸の中日は、お参りに
来るお客さんを待つ日です。家族でお墓参りをして、一日中家にいて来客の接待
です。我が家からお嫁に行ったおばさん達、兄妹、親戚が来ます。母が亡くなって
3年目と言うこともあって朝から晩までお客さんが途切れずいました。
 伯父さんが亡くなったこともあって、中日でない日にはこちらからお彼岸のお参り
に行きました。行ったり来たりですが、その間日頃のご無沙汰もあって、近況を語
りあう時間でもあります。
 ここ4.50年は、本当に激動の時代だったと思います。高度成長によって生活環
境ががらりと変わり、私の親族をみても世界中に散らばって活躍?していました。
伯父さんや従兄弟達は、オーストラリアやアメリカドイツ、そしてフランスや香港、
イギリスなどの駐在員として出かけていたし、そのうちの一人の従兄弟はアメリカ
人と結婚しアメリカ人になってしまっています。
 そうした縁のある人達の動向も、お彼岸という日があることによって知ることが出
来ます。
 3月はスペインとアメリカから娘さんが来ていましたが、日本大好きと言うことで
す。先日帰った25才のスペインの娘さんは、「もう一度来る。そして日本で自然農
をしたい!」と言っていましたが、ビーガンで一切の動物食は食べません。「卵や
牛乳位はいいんでない?」と言っても口にしません。
 我が家は、もともとベジタリアン風の食事ですし、野菜のお米もあるから食には
困らなかったのですが、だからこそ自然農をして日本で暮らしたい、と言うのです。
無理せずよく考えて!と話すのですが、なかなか引かないところがあります。「また
来るからね」と帰って行きました。
 昨日は、今年最初の種まきの手伝いでした。長いつきあいの友人がガンでなくな
ったのですが、私のからだが続く限り種まきに行こうと思っています。彼の息子が
勤めをしながらなのですが田んぼをつくっているのです。
 種まきを終えて午後トラクターで田んぼの田起こしをしました。ムラの中ではあち
こちで田んぼの田起こしや畦塗り、畦草刈りなど景色が田んぼモードになって来
ています。
 周辺がそうなってきますと、こちらも田んぼモードになって来て、気持ちが落ち着
かなくなってきています。虫や雑草と同じように、私達もうごめきたくなるようです。
                  byおかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1132                     2014.3.17
 種籾が届きました。お米の種は業者さんから購入します。この国のお米作りは大
きくJA系統と業者系統という2通りのお米を取り扱う団体が主流となっています。私
の場合は業者系統から購入します。自分で種を取る自種採取という方法もあるの
ですが、購入した方が面倒がないのです。
 というのもお米を販売に出す場合、3点セットと呼ぶ表示問題があります。JAS法
という表示法があります。産地、年産、品種を表示できるのは種の出所が明示でき
ること、そして年産と産地は国の認定する検査をしたものに限られる、としているか
らです。簡単に言うと、種を購入し検査員に検査してもらって始めて、自分のお米
が、いつどこで何をつくったのか表示できると言うことです。
 めんどうな説明をしてしまいましたが、条件をクリアしないと自分のつくったお米を
コシヒカリですと言えないわけです。それも表示方法がやかましくて当農場の直売
所などにも監視員がまわってきてあれこれと指導?してくれています。稲作農家の
ことなどは心配してくれないで、管理監督だけはだけはしっかりするのが国の方針
なのですか?といったりするのですが、相手は「ほかでも言われました」などと言っ
て憚らない。字句の書き方とかいかにも些細に思えることまであれこれと指導しよう
とすることには閉口します。
 床土も届きました。種の準備、床土の準備、育苗箱、育苗ハウスの補修など、稲
作りの準備を準備進めていかねばならず、気せわしい季節です。来週は、友達の
種まきが予定されています。自分のは、遅いのですが。
 昨日は、神崎・蔵祭りに参加してきました。恒例になって来たお祭りです。隣の神
崎町に日本酒の造り酒屋が2軒あり、「発酵の町神崎」とPRにつとめ、実に人口6
千人の町に5万人という人が集まったというのです。当農場の出店と仲間とのTHE
空というバンドでのライブ演奏に参加しました。
 ご無沙汰していた人達とも何人も会うことができました。無農薬自然栽培の野菜
やお米、知恵を絞った食べ物、手工芸、お酒、伝統的草木染め、あるいは自給教室
などモノをつくることの楽しさや面白さ、何よりも活気が感じられていい勉強と刺激に
なりました。
 3月は野菜の端境期です。近隣の新規就農者も今の季節が一番しんどい、といって
いましたが、一方で今は、今年一年の作付けを準備する最も大事な時期です。季節
は待ってくれません。間に合うように準備、段取りに忙しい季節です。
                       おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1131                     2014.3.10
 季節はひな祭りも過ぎ、啓蟄の日(6日)も過ぎめっきり春らしい陽気になった
と思いきや、急な寒波が押し寄せてここ2.3日は肌寒い日が続いています。虫
たちも、「さあ俺たちの出番だ」と思っていたのでしょうがとんだ寒波でびっくり、
またもぐり込んでしまった感じです。
 昨年の暮れ、蜂蜜獲得のために養蜂の箱を設置したのですが、連れ合いが「
1匹箱の近くを飛んでいたよ!」というので行って見たら、まったくその形跡さえ
ありません。なにかほかの虫と見間違ったのでしょう。
 日本の養蜂家はほとんどが西洋ミツバチをやっていると聞きます。西洋ミツバ
チの方が効率がいいらしいのです。でも日本ミツバチというこの地に生き抜いて
きた蜂を残すためにも、日本ミツバチを、と挑戦しているのです。
 町内に2年前就農した若い娘さんが、自分の農場をミツバチ農場と名付けまし
た。なぜか、と聞くと、地球上の花を咲かせる植物にとって自家受粉したり風媒
花といったこともあるけど、ミツバチがその種を保存するために必要不可欠。今、
農薬過によってミツバチの大量死が世界中のあちこちで起きている。もしミツバチ
がいなくなったら地球上の植物の何割かが絶滅するかも知れない。ミツバチの大
切さの想いを込めて名付けたの!ということでした。
 私達人間は商品としてのお米や野菜、果物といった意識しかないように思えま
す。実は私達の生命は全て地球大自然のある生態系に依存しています。地球の
生態系の中で営まれる食物連鎖の系の一部分として人間の命が存続しています。
 先日ドイツ人が来ました。在日20数年という日本語ペラペラの50才を過ぎた方
だったのですが、「日本人は、食べ物を、美味しいとかグルメとかそんな認識ばか
り追っているようですね。もっと命だとか食物連鎖の系にいるということを考えなく
てはいけないんではないか、と思いますね」と語っていましたが。
 貿易だのTPPだのお金で物を解決する方向でしか考えが及ばないことが悲しい。
人間として生きることはどういうことなのか。犬やネコあるいは野生の動物の方が
ある意味、節度ある生き方をしているのではないか。より大きな利益のためにと土
を掘り返し、国土を自然の摂理を越えた改造を行って、食べ物も食べ放題そして
世界中から集めた食材を千九百万トンも捨てている状況はほめられたものでは
ありません。そして、こんな話を自由にできる日本人はきわめて少ないですね、
といったのが印象的で、今はそんな日本なのだろうなと思った時間でした。
                   おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1130                     2014.3.3
2月27日、28日から始まる「コメ展」の内覧会に家族で行ってきました。以下、
デレクターの一人竹村真一さんのメッセージです。
 「地球食」としてのコメの再発見
 毎年千倍に増える魔法。お茶碗一杯のご飯が約三千粒とすると、それはわず
か三粒から成った稔りということになります。しかもその元手は、光合成に必要
な光と水と空気(CO2)だけ。そんなありふれたものから、稲という宇宙器官は風
雨に耐えて、毎年こんな有り難い糧を私達にもたらす―。
 ”まったくのいきもの、全くの精巧な機械”という宮沢賢治のことばは、こうした
コメへのセンス・オブ・ワンダーを見事に表現しています。
 この豊かな稔りは、人と自然の共同作業の成果でもあります。約一万年前、
人類が原始的な稲作を始めた頃には一株に数十粒だった稔りが、今こうして
千倍に増える魔法となったのは、幾世代にもわたる人の努力の努力の賜であ
り、人間と植物の共進化の結果です。
 そして田んぼはコメを作るだけではない。それは、水と気候の調律装置であ
り、生物多様性のゆりかごでもあります。水田・里山の景観は、人が自然に手
を加えた人工自然ですが、この「工」という字は天と地を結ぶ人の営みを意味し
ています。
 今日本のコメは揺れています。日本食が世界に広がり、世界無形文化遺産に
も登録される一方で、米を主食とする一汁三菜の伝統は次第に日本の食卓から
失われつつあります。米を食べなくなったばかりか、糖質やデンプンを取らない
食事が長寿につながると言った考え方まで出てきている・・・。
 でもコメの持つ本当の力は、こんなもんじゃないはずだ。一見自明のコメ、私
達が慣れ親しんできた”知っているつもり”のコメを新たな視点で見直してみた
い。まだ見ぬ、未然形のコメ文化を発見してみたい。
 この星の、とてつもない生命器官としてのコメの未来を探る旅に、お付き合い
ください。
 ・・・ディレクターの佐藤卓さん、竹村真一さん始めスタッフの皆さんが私の田
んぼで種まきから刈り取りまで体験しての取り組みです。私も少し登場します。
恥ずかしくもあったのですがよくまとめられています。感動もあり勉強にもなる
コメ展です。東京ミッドタウンにて6月15日まで開かれています。  
おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1129                     2014.2.24
 先週は中々忙しかったのです。と言っても自家の畑や田んぼのことではなくて、
フクシマから避難してきたTさんのお父さんが亡くなってお葬式になってしまいまし
た。お風呂での事故でしたが、あれから3年の避難ですが福島に帰るわけにはい
きません。ここ成田で仮の居を構えて生活するしかない、と近くに住んでいたので
すが、何とも無念なことだったと思います。
 避難して1年半仮の住まいを提供していたのですが、来られたその時そのお父
さんが「これで先祖のお墓には入れないかも知れないなあ」と語っていたことを思
い出します。郷里ですることも叶わずこの成田での葬儀でした。
 そんな中、電話が1本あり、福島原発の影響が風評被害となっていましたが、と
の取材です。県や国は風評被害は収束したと言うけれど、実際はどうなのか、と
言う問いでした。私達のような有機農家の場合は未だ事故前の時点まで戻ってい
ません。そこを取材したいという。
 未だに「福島、茨城はもとより千葉の野菜は食べない」という風評?が消えない
でいます。問題は複雑で、福島の原発事故が収束せず未だに原子炉の中がどう
なっているかが誰にも分からない状況があることや放射能は目に見えず知覚する
ことができない、と言うやっかいなものだということではないか、と思います。
 一方、福島も茨城も千葉も農家は線量検査やベクレル測定などして浄化と安全
確保に努めて安全確保の努力をしていても、その結果は消費者に届かないいら
だちがくすぶっています。そんな実体を語りました。
 週末は「食と命の教室」の2年目です。毎月の開催で時々の農作業を体験しなが
ら食と農への理解を深めることが主旨です。昨年は8名でしたが今年は13人の参
加があり、日頃の食べ物や健康に関心のある皆さんが集まってくれました。朝9時
から夕方5時頃まで、熱心さが感じられた教室でした。
 そして昨日は、アースデイ千葉への参加で当農場の野菜を持って即売してきま
した。途中昨年ホームスティをした青年が、再びの来訪です。昨年は茶髪のイケメ
ン風でしたが、今は黒髪に替わり「会社努めをしているので、」という変身しての参
加でした。
 新規就農の娘さんの育苗ハウスの建設を手伝っています。初めてのことなので
連れ合いとコンビで何とか今日の内に仕上げようと思っていますが、どうなるか。現
場仕事ですのでどんな不都合が出るか分かりません。では。
                       おかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1128                     2014.2.17
 アメリカの国務長官が、これからは世界で最も二酸化炭素を排出する国アメリカ
と中国が合意して世界に向けて地球温暖化対策を外交の中心にしてゆく、と訪問
先のインドネシアで講演していたという。

 地球的の環境問題を考えればアメリカの見識だと思います。今の地球は地球規
模の気象変動=大洪水、大寒波、大干ばつが地球のどこかで同時に起こってい
ます。数年前にはゴア副大統領が「不都合な真実」という形で世界中に発信してい
ましたが、より問題が深刻化してきたと言えるのかも知れません。

 この国もかってない全国的な大雪に見舞われています。今朝のTVでも各地で
交通がマヒし、コンビニの棚は荷が届かず空っぽの映像を映していました。
3年前
の大地震を思い出させる光景です。

 地球の循環機能を遙かに超えたエネルギーや資源の消費が原因です。原子力
CO2を出さないからと言うのも詭弁であって、ウラン採掘から核のゴミを始末す
ることは原子力では始末できない。エネルギー循環の途中部分だけを切り取って

CO2
がでないから環境にやさしいなどという論理はいただけません。
 私達は便利
な効率的なそして快適?な生活を送るためにどれほどの資源やエネルギーを使っ
ているのでしょうか。全くの感覚ですが「使いすぎている」、と言うのが
 実体ではな
いでしょうか。

 3040年前に有機農業を始めた人達の間では、このままでは人間の営みが破滅
へと向かって永続的でなくなる。永続的な始まりとして環境問題とリンクして有機農
業への道を模索し始めたのです。

 それは、レイチェルカーソンの「沈黙の春」の農薬をはじめとする化学物質の環境
破壊、
72年のローマクラブの「成長の限界」という良識ある科学者の警告等があり
ました。先日、録画してあった国際協力でつくられたスペースシップアース「客室維
持装置に異常あり」という番組を見ました。
 そこには「成長の限界」を発表した学者
が出ていました。彼が言うには「残念ながら
72年に予測したことがその通りになって
しまいました」と言っていました。客室維持装置という概念は、人間をはじめとする地
球上の生き物にとっての生命維持システムのことです。その維持装置が元に戻せ
ないほどになっているというものです。 そういう時代を私達は生きていると言うこと
です。お金を追いかけていたら地獄の底に落ちていた!なんてことにならないよう
に、、、。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1127                     2014.2.10
 20年に1回という雪が降りました。当農場でも宅配で送る野菜が結構あってそれ
が配達不能となっています。農家は、何とか収穫、荷つくりしたのですが、お客さ
んに届けられないとなると困ってしまっています。

 関東一円が雪また雪で20センチも30センチも積もったと言うのですが、ここ成田
というところは雪の途中で雨が降ったりして積雪がそれほどではなかったので、千
葉方面へとトラック輸送できると出発したのですが、運転手さんから「
5時間かかっ
て佐倉市まで来たけれど、車がまったく動かない!」と。お客さんに電話して届か
ないことを伝えるハメになってしまいました。

 そういえば、直売所のパートさんから「雪が積もって家から出られない!」と電話
をもらっていたのですが、農場の近辺はそれほどでもなく渋滞も見えなかったので
何とかなると思っていたのですが、甘かったようです。

 まったく関東は雪に弱いです。車のタイヤはスタッドレスに変えて万全を期してい
たのですが、前後が動かないことにはどうしようもありません。

 そんな雪もようの時だからか風邪を引いてしまいました。咳がでて微熱が中々収
まらず、体の節々が痛いのです。
3日ほど寝ていたのですがまだ頭がふらふらす
るような感じでだるい感じがします。近所の薬屋さんに言って漢方薬の葛根湯と抗
生物質的な効果のあるという薬をお湯で溶いて飲んでいます。

 実は息子が先週から寝込んでいて、お医者さんの診断ではインフルエンザだとい
うので注意はしていたんですが、もらってしまったのかも知れません。息子は医者
に行った方がいい、と言うのですが、自宅治療で何とかしようと思ってます。

 今日は何とか起き上がってこの産地の声を書いて、若干の事務をしていますが、
頭がぼーとしているところがあってお茶を飲んだりの休みを取りながら過ごしてい
ます。

 そろそろ、夏作の準備の季節です。ナスやトマトの種まきです。育苗ハウスの点
検や種の準備なのです。人参やジャガイモの植え付けの準備も始まります。今年
の作付け計画をしっかり立てないとうまく仕事が回りません。

 農家の仕事はお天気に左右されるので中々予定通りゆかない。今みたいに雪が
あると予定を立てていても畑仕事はできません。種まき機の点検や道具の点検
など家の中の仕事しかできません。

 あれこれ考えると気が急くのですが、考えないようにして今日は休みます。
                                            おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1126                     2014.2.3

 今日は2月3日、節分の日です。節分の日には豆まきが恒例ですが当市の成田山
新勝寺では名士を招いて盛大な豆まきが行われます。その量は?トンに及ぶと言
われます。たぶん大勢の参内者が訪れるでしょうが、私は行ったことがありません。
いつも
TVで見るだけなのです。

 と言うわけだからというわけではありませんが、今、12月に収穫した伝統的大豆
小糸在来と呼ばれる青大豆の選別をしています。今は、香港とアメリカから来た23
才と25才の青年達がホームスティーをしています。その人達の仕事で、手仕事で
傷んだものと正常な粒とをより分ける仕事です。

 私は、その大豆をさらに大小を分けるためのフルイ(篩)作りに挑戦してみました。
8ミリの目にしてつくったのですが、中々骨の折れる仕事でした。錆ないようにとス
テンレスの針金を用意して、古材を使って45センチ角の木枠をつくって始めたの
です。

 針金の太さが0.9mmですから9mm感覚で1mm巾ののこぎりで刻みそこに針
金が入るようにすればほぼ8
mm巾になります。(針金の太さ役1mm弱を引いて)
それを縦横に十字になるように針金を張れば8ミリ角のマス目のフルイ(篩)になる
はず、でした。

 ところがやってみたらこれが中々うまくいかないのです。針金の張りの強さが難し
い。縦線を張って、横線を始めたら縦横を編んでゆく際に一定の緩みがないと上下
に張ってゆく横線がうまく張れないのです。ペンチやドリルなどの小道具を駆使して
何とか仕上げましたが、ちょっと不満足な仕上がりです。連れ合いと客人達は「良く
できたじゃない!」と言うのですが、やってる本人は張りが緩いところがあったり巾が
均一にならなかったり気になる仕上がりです。

 何でもやってみるとその価値と職人さんの苦労がよく分かります。フルイも買うと
けっこうな値段がしますが、それもそのはずと納得します。道具類はむしろ安すぎる
んではないのと思うこともしばしばです。値段だけでものを見ているとその価値が見
えません。想像力が出てきません。

 篩に限らず手仕事の文化には、つくる人の工夫や想像力が働いています。そして
作り手の想いや技が込められています。そういうことがわかる日本人が少なくなって
きているように思います。皆さんも何でもいいから手仕事を始めてみませんか。うま
くいったら感動ですよ。うまくいかなくとも勉強になります。

                                                おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1125                     2014.1.27
 昨日は、今年初めてのアースデイ千葉で出店してきました。研修生と台湾の学生、
娘達5人での出店です。冬場は野菜が少なくなって出店仲間は少なく、野菜の出展
者は3店しかありませんでしたが、夕方6時まで頑張りました。

 先週も書きましたが、コメ展がいよいよあと一月にせまりました。伝統的な日本文化
が消えようとしている時にコメを通して日本の文化の見直し、理解を深めようという試
みですです。食べ物としてのコメを考察することいいのですが、稲作という面からも見
直すのも面白いのではないでしょうか。

 日本人がどのように生きて来たのか。食としてのお米もさることながら稲という植物
を悉く利用してきた歴史があります。古老に聞けば「稲作は捨てるものがなかった」、
と言います。お米を育てた藁は、それを編んで俵にしてお米の入れ物として使い、その
ことによって流通を可能にしました。また縄にして結束に使い、編んでムシロやコモに
して敷物や包みものとして利用、編んだものを袋にしてカマスという入れ物にして利用
しました。

 また生活面では畳の床に使ったり、わらじや草履という形で履き物にもなりました。私
の小さい頃はスグリ藁という形で布団の替わりもしましたし、それが実に暖かいのです。
また壁土に混ぜて強度を増したり、屋根材にもしたり実に多様な利用があったのです。
そして今でも欠かせない年中行事である年末年始には神社仏閣のしめ縄は藁でつくら
れます。

 また藁から麹菌を見つけ、発酵文化の元となる麹を培養し日本酒が出来、日本独特
の調味料である味噌、醬油、そしてワラに包んでできる納豆など伝統的日本食の源を
作り出してきました。

 もちろん日本文化がワラだけが元となっているわけではないでしょうが、稲作=ワラ
文化が何らかの形で関わって来たことは間違いないと思います。
 かって京大の祖田
先生という人が、日本人の勤勉性、器用性は稲作にあるのではないか、と言うことを書
かれていました。お米という寺は八十八と書く。お米作りは八十八の仕事があるから必
然とその所作が身につく。だから何をやっても適応して自分のものにしてしまうのでは
ないか、と言ったことのように記憶しているのですが、、、。歴史に学ぶことは多いと思
います。グローバル化ではなく、日本人がどのような文化と伝統を築き上げてきたのか。
そういう視点があってもいいのではないかと思うのです。

                          おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1124                     2014.1.20
 大寒の日。一年で最も寒くなる節です。豪雪で家が倒壊したり亡くなった人もいるとい
うことからすれば千葉県はまだいい方なのかも知れませんがともかく寒い日が続いて
います。

 寒が強いこの季節は、畑も凍り付き、太陽が出て午後にならないと畑仕事になりませ
ん。連れ合いが、畑に残った大根を切り干し大根にすべくせっせと刻んで庭先に天日
干しをしています。市場に出回る切り干し大根はそのほとんどが機械化で電気やガスで
干し上げていると聞きます。

 自然の中で天日干しをしたものは、ビタミンやミネラルが醸成されます。1週間もする
と干しあがりそのまま食べても美味しく仕上がります。手間がかかり市場の価格だとと
ても合わないなあ、と連れ合いはこぼします。

 毎年作った切り干しを我が家のお客さんにあげるためにやっているようなものです。や
めた方がいいと言っても聞きません。「損得はともかくホンモノがいいのよ!」というので
すが、、、。

 昨年、春から始まったコメ展がいよいよ日程が決まりました。ロングランの展示開催で
すので是非とも一度お立ち寄りください。関係者が当農場で、種まきから収穫まで参加し、
映像や写真を撮りまくりました。以下開催概要です。

 会期:2014年2月28日(金)~6月15日(日)
 休館日:火曜日(429日、56日は開催)
 開館時間:11:00~20:00
 入場料:一般1000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料
 開場:21_21DESIGN SITHT(東京ミッドタウン・ガーデン内)
  107-0052東京都港区赤坂9-7-6 Tel:03-3475-2121
 主催:21_21DESIGN SITHT、公益財団法人三宅一生デザイン文化財団
~日本ではコメを中心とした食文化を深めつつ、稲作の歴史と共に様々な文化が発展して
きました。しかし私達は食としてのコメ以外の姿を、どれほど知っているのでしょうか。~か
ら始まる呼びかけ文ですが、幅広い知見から取り上げる試みです。

 「まったくのいきものまったくの精巧な機械」宮沢賢治の言葉ですが、そうした視点からも
取り上げています。お米を日本文化という大きな視野から新鮮な目で見ようとする企画展
です。是非ご覧ください。     

                            おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1123                     2014.1.13
 厳冬の朝、マイナス5を記録する寒さです。地表はさらに低くマイナス7.
になっています。夕方暗くなると庭の水たまりが凍り始めます。外の水道
が破裂しないよう紙袋をかけますが、翌朝は霜が降り注ぎ霜が針のように立っ
ています。

 今日は穏やかなのですが、穏やかなほど冷え込みも激しい。家の前の麦や
小松菜などもパキンパキンに凍って白く化粧しています。太陽が昇り徐々に
霜が溶け始めて1時間もすると緑が現れ生き返ります。

 我が家の三浦大根の葉っぱはあまりの寒さに萎れ枯れ始めました。年内は
葉っぱも食べてもらおうと葉付きで出荷していましたが、今は切り取って出荷で
す。それでも、トンネルにビニールをかけている大根はまだ生きています。三浦
大根は露地なので葉無しですが、青首大根はまだ葉付きで出せています。

 先日、有機農業の研修先に行ってみたら、研修生が大きな袋に入れていた
ので、「袋が大きすぎるんじゃない」と言ったら、「今のホウレン草は葉が広が
っているので」という。

 特に今時のホウレン草は、寒さに耐えるために体にいっぱい栄養(デンプン)
を蓄えます。それも冬の太陽をいっぱい貯め込もうと葉を広げます。そんなホ
ウレン草を袋に詰めようとすると広がっているものだから詰めづらいのです。
葉にデンプンを始めとする栄養を詰め込んでいるのでマイナス10
でも細胞
が破壊されずに生き残れる力ができます。だからこそ美味しいのです。 

 これがハウス栽培などで気温の高いところで育てると葉が広がらないで葉が
立って生長し見栄えもいいのです。そうすると収穫もやりやすいし袋にも入れや
すいのですが、締まりが無く栄養も今一なので美味しさが半減します。

 福泉寺の餅つきに埼玉から来たお客さんが「髙柳さん!市販のホウレン草
は食べられない。」と。「なんで?」「美味しくないんだもん」「分かるよ。全部では
ないけれど市場では見かけが優先されるからだね。見かけさえできれば良いと
されているから、見かけよりも葉の厚いごつごつした野菜を選ぶといいよ。」と話
しておきましたが、日頃ホンモノを食べていると違いが分かる感性ができます。

 千葉北総地区には新規就農者が多いのですが、その彼らは「有機栽培の野
菜を食べて感動した!」と言う人が多いのです。私はそんなに違わないだろう、
と言うのですが、違うようです。

                                                             おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1122                     2014.1.6
 新年明けましておめでとうございます。
 地元の大須賀神社のお札を神棚にお供えし、お正月様を飾り、縁のあるお寺さん
に元朝参りをしてお正月を迎えました。

 今年のお正月は穏やかな天気でした。一方我が家は、父そして私達夫婦、子3人
とその連れ合い、そして孫達7人の総勢15人が集まり、賑わいのお正月でもありました。

 3日には、お土産にと孫達と畑に行き人参を掘り、大根を引き抜きブロッコリーを収
穫しました。自然と子どもはとても相性がいいものだということを改めて感じた時間でした。

 厳冬の人参は寒さよけのために人参にたっぷり土掛けしてあります。それを手で取
るには土をどけて人参の頭を出させて引っこ抜くことになります。一度やって見せて「
さあみんなでほろう!」と言ったとたん夢中で掘り取りを始めました。おもしろがってや
るのです。

 人参と大根取りがすんで途中新宅のブルーベリー畑を見ようと立ち寄って車から降
りたとたん、かけずり回るようにちりぢりに。そこは山あいの日当たりの良い日だまり
のような場でもあり居心地のいいもありました空間でもありました。

 ついたとたんトラックから飛び降り、めいめいが木の枝やしのだけなど拾ったり、崖
に絵を描いたりチャンバラを始めたりかってに遊びを始めたのです。一緒にいた連れ
合いと、野や山というのはそのままで子どもの遊び場になるんだなあ、と関心しきりで
した。
 そんな正月三が日も終わり4日には当農場の初出荷の日でした。ホウレン草
や小松菜、大根といったいつもの野菜が出荷場に届きました。今年は昨年の台風の
影響がまだ尾を引いて欠品がでています。やむを得ないところですが、事務をやって
いるパートさんが「欠品があると困るんだよね-。断るのはいやなんだけどねー」とぼ
やいています。

 お店に商品が無くては困ります。その通りなのですが、どうしようもありません。お店
が困るのも分かりますが農家の畑の様子も分かります。工業製品のようなわけには
いきませんし、自前のもの以外を集めるわけにはいきません。

 そんなことが始まりの当農場の新年ですが、どうか今年もよろしくお願いいたしま
す。「食は命」「医食同源」「身土不二」を標榜して
26年目になります。

                                                              おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1121                     2013.12.23
 今日は天皇誕生日ということでNHKが特集を組んでいました。戦争を体験し先
の大戦では
310万人という犠牲者を出してしまったことに思いを致し、平和を願い
沖縄や南方の犠牲者の黙祷を捧げたりする姿が映し出されていました。

 天皇陛下の思いとは逆に、一方で領土問題や戦争のできる国に、などとの動き
があります。昔何かの本で「戦争をやりたがる人は絶対に自分では行かない。煽っ
てやらせるのが戦争の実体だ」と言った指摘をする人がいました。今の世相を思う
とそうならないようにと願います。

 自然はやさしくも厳しいけれど、ウソをついたりだましたりはしません。人間は欲
望というやっかいなものを持っています。だから仏教もキリスト教も戒律を教えやっ
てはいけないこと、やるべきことを数千年にわたって人々に説いてきました。と思う
のですが、、、。

 12月も下旬となり本格的な冬到来!という感じになっています。早朝の畑は真っ
白な冬景色です。地上の野菜は雪化粧ならぬ霜化粧で凍り付いています。触ろう
ものならパキパキと葉が折れてしまいます。

自然の摂理は人間の意志を越えるものです。凍らないようにしろといってもできま
せん。ハウスを作って囲いをすればできることはできますが、それは自然のごく一
部であって、自然全体をそうすることはできません。

 太陽が出て30分もすれば霜が溶け始めます。そして今度が野菜達が凍り付い
た体を元に戻し始めます。人間で言えば凍り付いた体に血が通うようにすると言っ
たらいいのか、生き返るのです。そして日の陰るまで生命活動を続けます。

 野菜よりも麦類の方が低温成長力があって、我が家の畑の麦はこの霜続きの
日々でも緩やかですが、成長しているのが分かります。高崎に住む従兄弟がきて、
「麦畑というのはきれいだねえ、気持ちのいいものだ」という。で私「いいでしょう!こ
の真冬に緑輝くという感じで畑を見ると何とも言えないきもちになる。気持ちがいい
んだよ!」と返しましたが、真冬の凍り付いた季節に命の躍動があるのは感動です。

 昨日ハウスにサニーレタスを定植しました。さすが葉物野菜は露地では持ちませ
ん。マルチングをして一枚着物を着せないと生きられないのです。人間も同じく着物
を着て暖を取らなければ生きられません。そんな冬は野菜が美味しくなります。神
さまがそうさせているかのようです。

                         
(産地の声)vol.1120                     2013.12.16
 昨日は今年最後のイベント、アースデイ千葉で千葉駅ペリエと言うところで野菜の
即売会でした。年末なので主催者と多少の打ち合わせなどして参加したのですが思
い冬野菜には欠かせない野菜をと持っていったのですが、、、。

 年末の最後だからと、ネギや里芋、ごぼうそして三浦大根など持っていったのです
が、そうしたものの売れ行きが良くなかったのです。意外に里芋や八頭などが人気
がないのです。暮れお正月の定番野菜なのに・・・。

 以前は、年末ともなればそうした芋類など温野菜で人気だったのですが、時代が
大きく変わった感があります。一緒に新規就農した娘さんが「お父さん!ダメだよね。
今は料理しなくなったのと料理ができないのと、料理そのものが面倒くさいものは手
を出さないのよね」という。

 里芋、ゴボウは皮をむいたりしなければ料理できない-面倒くさい。八頭などはもっ
とめんどうです。何より料理の仕方が分からない。私などは「ああ、日本の食文化は
どこに行ってしまったのか、嘆かわしい!」などとほざいていると「今の人達はチンす
れば食べられるもの、マックでそのまま食べるという、それが普通になっているんで
す!」と言うことらしい。

 2日ばかり前にひまわりプロジェクトという会で残った若者も、今の人達はレシピが
ないと料理ができない、レシピに従って料理すると言うパターンが多いといってました。
私の知る農家のお母さんや昔の人はそうではなかった。

 昔の人はレシピに頼るのではなく、今あるもので何を作るかで料理したものです。そ
こにあるもので料理すると言うのは、経験の積み重ねがあって家族が美味しく食べられ
るように作る。そこに知恵や工夫、そして創作があります。だから近年料理教室が盛ん
になる一因があるのだなあ、と思った次第です。

 マーケットは、いろいろのご縁があります。以前ボランティアしていた娘さんが通りか
かって落花生の試食をしてもらいました。「美味しいですね!」と言うから「ならば、試食
用の殻むき手伝って!その代わり半分食べていいから」と頼んで歓談してたら、旅行カ
バンをひいた娘さんが通りかかりました。

 そして同じく半分食べていいからと誘って歓談。これから宮城へ行くという。災害ボラ
ンティアで行ったのだけれど、向こうに住み着いてしまって、一時帰宅しての帰りだとい
う。自分の生き様を模索しつつ頑張ろうとしている気持ちの伝わったひとときでした。そ
んな出会いがあるのもイベントの良さです。
            おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1119                     2013.12.9
 今年は落花生の不作の年のようです。近隣の農家が「今年の落花生はポンが多く
てまいったよ!」(ポンというのは、殻は一人前だけど中身がないこと)と言ってました
が、おかげさま農場の農家も「ポンとまではいかなくとも実入りがよくないなあ」と。

 今年の夏は雨が少なく高温が続く天候でした。落花生は7月の下旬から8月の上旬
にかけて花が咲きますが、その季節に水分が不足すると花粉が十分にできません。
それで受粉が不十分になって実が太らなくなるからです。そして受粉後も
10月まで
夏日が出現するほどの天候が災いしたようです。味の方は実入りはともかく、試食で
食べた人は「美味しいよ!」と言ってくれています。

 落花生だけでなく10月上旬まで夏日が続き、その後生き延びた野菜達を今度は台
26号が襲い野菜は大きなダメージを受けました。ホウレン草は全滅した畑が何枚
も出たり、人参やさつまいも、ネギ、チンゲンサイなど水没したりで今年の冬は欠品
だらけの冬になりそうです。

 今の現状で、チンゲンサイ、長ネギ、白菜、ブロッコリー、小松菜などが出荷不能、
生育停滞をおこしています。人参やさつまいもも出荷はしていますが小さかったり、
割れや傷みが出て、収量が落ち込むことが避けられない模様です。

 そんな中、今日は朝から新規就農者が7.8人集まって、竹炭作りを始めました。日
本中の山々が手入れされなくなり、あちこちで竹の繁殖が広がっています。

 日本の文化に慣れ親しんできた竹。 今は、石油製品に代わり、山に人が行かなく
なり、山は竹で荒れ放題・・・。
 自分たちの周りにある資源で土が豊かになるなら、こ
んなにありがたいことはないです。それでそうした竹の伐採と有効利用を兼ねての「竹
炭」作りです。その竹炭を畑に入れで土を肥沃にして環境の循環できるようになれば・・・
といった主旨で実践勉強会です。

 新規就農の30代の人達です。カーボンマイナスプロジェクトと称して「竹炭作り」-
炭を土に入れることによって二酸化炭素削減を目指した社会システム作りを始めよう!
と言う試みです。

 そうして炭を入れた畑で育てた野菜を「クルベジ野菜」と呼び自然の力で育った健康
野菜を食べてもらおう。地球にやさしい循環農業ができる、という発想です。地球が壊れ、
異常気象の発生が激しくなってきている中、どれだけの効果が期待できるか分かりま
せんが、試行錯誤です。若者に期待したい・・・。

(産地の声)vol.1118                     2013.12.2
 1120日に蒔いた小麦がようやく芽が出始めました。というか畝が見える位に育っ
てきたのです。ドリル蒔きという機械蒔きですので深めなのです。機械のない時代は、
クワで畝を立てて蒔いていました。クワが入ったところが一段低くなりそこに種まきし
ます。その後、足で蹴って覆土します。それが機械導入前の昔からの麦蒔きでした。

 そうして蒔かれた麦は浅いので霜にあったりすると霜柱が立ち麦が持ち上げられて
しまう恐れがあり、麦踏みという作業があったのです。麦を頭から踏むことによって
根がしっかりと土について根張りが良くなるからです。

 今はそんなことやってられないというか、採算的に合わないのでそもそも作る人が
いなくなってしまっています。日本人の食べているパンはほとんどが輸入小麦に頼っ
ているのが現状です。

 私の場合、作れるのに何故作らないのか、と言った素朴な疑問があります。分業
という考えもありますが何か違うような気がしてたのです。それに加え、かって残留
農薬辞典というのがあり、それには
50%から100%の確率で残留農薬が検出されて
いることを知り小麦粉の自給をしてきました。

 全国の都道府県で県民の食べ物検査が抜き打ちでされています。その検査結果
が基礎の辞典でしたが、何故流通しているのかというと基準以下なので流通してい
るわけです。それを皆さんは食べていることになります。麦というのは作ってみると
分かるのですが、非常に虫の発生のしやすい穀物です。

 そういうものを太平洋を越えてしかも赤道直下を通り抜けて来るのですから害虫の
発生条件としては最適です。そこでどうするかというと、よく言われたようにポストハ
ーベストといって小麦に殺虫剤をまぶして輸入されます。港に入って植物防疫官が
害虫を見つければ即ガス消毒をすることになります。

 そうした結果、小麦に残留農薬が検出されることになります。今アレルギーが問題
視されていますがその原因の一端に殺虫剤などの化学物質が影響していると推測
しています。全くの私見で科学的ではありませんが、、、。

 人という生き物も自然界の一員です。それがかって経験した事のない物質=化学
物質を食べるとどうなるか、という実験をこの
50年の間してきたのではないか、そん
な思いもあります。放射能も問題ですが、殺菌剤、殺虫剤、食品添加物といった化学
物質の氾濫も同じように大きな問題と思うのです。

                          おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1118                     2013.11.25
 昨日までの晴天がウソのように今日はどんよりと曇天です。しかも寒い。大豆の
刈り取りをしようと予定していたのですが、着手がためらわれる天候です。予報で
は、雨模様になるということですが、、、。

 11月も終わりに近くなって落花生の注文が始まっています。とは言っても当農場
の分はまだ畑で乾燥中で出荷には至らないのですが、近隣の自給農家が炒って
ほしいと着始めています。

 何度か書いていますが、庭先で落花生を煎っていますので「落花生を煎ってほし
い」と頼まれるのです。農家自体が少なくなってきていますが、自家農園で落花生を
作る人が案外多いのです。作るまではいいとしてもそのままでは食べられません。
煎り落花生にして始めて食することができます。

 おかげさま農場の分だけは自前でやろうと始め、頼まれ仕事はしないつもりでした
が、親戚から「少しばかりだけどやってくれないか」と頼まれたのでは断れません。
それが始まりだったようです。

 落花生業者さんはいるのですが、少量をやってもらおうとすると断られてやってく
れない。そこで我が家が標的となった感じです。昔は商売として落花生屋さんがい
てみなそこに頼んでいたのですが、お店をたたんでしまいました。そこらあたりから
「何とかやってもらえないだろうか」と頼まれ始めたのがきっかけで断れなくなって
続いています。

 最初は、代金などはいただくことはできない(親戚ですから)と親切心?で始めた
のですが、そうしたらそれでは良くないから、とタバコを持ってきたり折り詰めなども
のをいただくようになってしまい、これではまずい!となって料金をいただくことにし
たのです。それ以来仕事になってしまいました。 

 採算など考えていませんから、適当でいいといただいてきたのですが、業者さん
に聞きましたら、それでは安すぎると言われてしまいました。お付き合いの延長ぐら
いしか考えていませんでしたから、仕事担当の娘と相談するのですが、中々変えら
れません。

 うだうだと落花生のことを書きましたが、今日も落花生を煎っています。冷蔵庫の
点検をしていたら何故か去年の落花生が見つかりそれを販売に回すわけにはいか
ないのでおかげさま農場のみんなで食べようと言うことになりました。来月からは新
落花生が入りますので、本格的出荷が始まります。 

                                    おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1116                     2013.11.18
 霜が降り始め季節は冬に入った感があります。暦の上では既に冬ですがまだ秋と
いう感覚がありました。さつまいも堀やゴボウ、里芋といった根もの野菜はまだ掘り
取りが終わっていません。冬に備え忙しい収穫の季節です。

 里芋は霜にやられて地上部はすっかり黄ばみ茎がとろけ始まっているものもありま
す。早出しのものはいいのですが、貯蔵ものはいったん畑に掘った芋穴に入れます。
そうすると茎がとろけて芋だけが残ります。それを掘り出し泥を落とし、ゴボウ根と呼ば
れる根っこを取り除き皆さんのところに届ける形になります。

 さつまいもや里芋は栄養があって肉類と違ってコレステロールなどの心配がありま
せん。そればかりか野菜であるゆえに各種ビタミンやミネラル豊富な食べ物です。

 里芋ができると我が家では、味噌汁の具やイカなどと一緒に煮物にして食べます。
これが美味しいのです。毎日食べても飽きることがない食べ物です。しかも煮物にし
ておくと忙しい時の間に合わせ食にもなります。といっても程度がありますが、、、。

 さつまいもや里芋ゴボウ、そして人参などが出始め冬野菜が一応揃ってきましたが、
10
月の台風の影響が尾を引き、葉もの類などの品不足が続いています。我が家のレ
タスも生き残ったかに見えましたが、湿害にあったようで今一です。見かけは育ってい
るように見えますが、風で葉先が痛み、ところどころ黄ばんで、大きくなっているところ
は虫が発生して穴だらけになっていて、病気も発生しています。台風で風と雨ににや
られ無くなって残ったものも虫や病気では無残なものです。さっさと諦め、次の作付
けに期待するしかありません。

 異常気象ということを以前も言ってた記憶がありますが、今度は世界的な様相を呈し
ています。フィリッピンの台風禍は津波に匹敵するほどのようです。インドでもベトナム
でも砂漠の国サウジアラビアでも大洪水が起こっています。

 一体どうなっているのでしょうか。長期的にもかってない大型台風に襲われる可能性
があるという見通しを気象庁が言ってましたが地球規模の異常気象の連続です。世相
は、グローバル化へ向かって
TPPだの株価や円高などの論調華やかですが、地球が
悲鳴を上げているように思えます。それに加えて福島原発に代表されるように科学とい
う人間が考え出したものが人間の生存を許さないものを生み出しています。ブータン国
のように考えられないものかと思うのですが。

                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1115                     2013.11.11

 菜の花プロジェクトを始めて10年を過ぎます。何故始めたのかというと。当時の
キャッチフレーズは、食用油の自給とその廃油を原料にしたBDFをトラクターな
どの燃料にしよう!ということです。CO2の問題やエネルギー枯渇の問題に取り
組む試行として始まったのでした。

 千葉北総地区の有機農家が集まり一時は50名を超す参加者があったのですが
横やり?が入ったのでした。それは、菜の花を作るとその季節に咲く梨の花と菜の
花が競合しミツバチが菜の花にいってしまう!梨の受粉に影響が出るということに
なり、県当局から自粛を求められ縮小を余儀なくされたのです。地球的エネルギー
枯渇やCO2の増加による温暖化の問題は避けて通れない問題です。そういう問題
解決に向けてのささやかな取り組みが、利害問題といった形で縮小してしまうのは
何とも言えぬ思いを持ちました。他の解決策がなかったのか、県当局も単に利害調
節という視点だけでなく考えて欲しかった!

 それでも、私達のグループは取り組み続けて現在に至っています。小さな集団
ですので手作業によってつづけられ、我が家は以来食用油は自給しています。

 油の自給を広めようと、3年前からひまわり油に取り組み現在北総地区の有機農
家を中心に30名近くがひまわりを作付けています。市販の油はその99%が輸入で
す。それは昔ながらの圧搾する搾油方法ではなく、薬品を使って油を抽出していま
す。それらが大半で、安い食用油が出回っています。

 お米や野菜から始まって、お味噌や醤油そして小麦粉と自給体制を作ってきた我が
家ですが、油は自給できていませんでしたが、菜種、ひまわり、ごまと食用油のバリ
エーションも増えました。

 今ハウス内でひまわりの種とゴマを天日乾燥させています。水分を飛ばし十分乾
燥させないと劣化します。油を絞るにも乾燥が必要なのです。そして選別調整がやっ
かいなのが大変なことです。フルイをかけてゴミを落とし、唐箕を架けてさらにゴミを除
いて、という行為を繰り返し行って仕上げます。

 今年の菜種は豊作でよい油ができました。圧搾生搾りの一切の添加物使用無しの
食用油です。最初搾ったときはくせがあるかも知れないと思ったのですが、参加したメ
ンバーを試食会をしたところ見た目も食べても美味しい油でした。

 身土不二、医食同源を標榜して今日まで来ましたが、昔に返るのではなく自分を取
り巻く自然の中の恵みをいただく、そういう事なのです。
                 by おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1114                     2013.11.4
 秋はイベントの多い季節です。昨日は、隣の富里市で「太陽の市」に」参加してきました。
生鮮野菜のコーナーには北総地区の有機栽培農家の野菜が、ナチュラルフードのコーナ
ーにはお酒や干物ベーカリーやさんなどが、オーガニックなお食事コーナーには、食材に
こだわったおにぎりや飲み物などが、そして手作り市は染め物や手芸品など、小さなお店
を開店してのお祭りでした。

 心配していた天候も朝の家は曇っていたものの、お昼近くなってからは太陽も出て気温
も上がってよい大会でした。

 私はおかげさま農場の野菜と手作りのおにぎり、スープの販売、もう一方でひまわりプロ
ジェクトの搾油体験やら手作り菜種油、ひまわり油の即売など、芝山地区の燃料BDFの
紹介とPRなどに取り組みました。

 食べ物だけでなく自分たちの暮らしを考えて行こうという「みんなの未来に平和の種を蒔
く祭り」と題してのイベントでした。面白かったです。

 今日はあいにくの雨ですが、埼玉の方からお客さんです。当農場の野菜が美味しかった
ので野菜をお店に並べたい、というのです。今の日本人は安いか、高いかという値段でしか
評価できない人が多いし、今の日本に出回っているものはかっての食とほど遠いものに変
わってしまっていること自体認識していない。

 そうしたことを前提にしてみると商売としては成り立たないのではないか。などと話したの
ですが、それでも取り組んでみたいと言う。なので、それならばと言うことになりました。

 嘆きになりますが、今の日本人はグルメだとか値段の安いことだとか、食べることとは何
なのか、といった本質的な価値観は持っていないように見えます。(マスコミがそういう雰囲
気を作り出している?)それでいて放射能問題を見ると一部に神経質すぎるほどの警戒感
を持っている人達がいます。

 放射能は人間に制御できる問題ではないし、とても看過できない命を脅かす存在である
ことは間違いありません。が、仲間の言葉を借りれば、見過ごしてはならない問題だけれど
神経質になり過ぎてもいけない、ということだと思います。

 それでも、私達は生きてゆかねば成りません。どこら辺で折り合いをつけるかは難しいと
ころですが、
1を警戒して命に必要な10のものをとれなかったらそれの方が危険のような気
がします。たとえばですが、、、。はっきりしていることは、何があろうが人間は食べものを食
べて生きていることです。   合掌

(産地の声)vol.1113                     2013.10.28
 今日は久しぶりの秋晴れ!部屋の中はちょっと寒い気温になっていますが、外に出
ると太陽の暖かさを感じます。朝方、今日帰る埼玉の女の子とアメリカの男の子と研修
性とお別れのお茶をしました。これからの成長が楽しみです。
 農協の機械屋さんが来て修理中の部品を持ってきてくれました。何日か前に連れ合い
が工具を持って何か始めたな、と思っていたらモア(草刈り機)の修理を始めたのです。
そしたら「動かなくなってしまったの。何とかして!」と叫ぶのです。分からないのに始め
なければいいのに、、、とぶつぶつ腹の中で言いつつバラしてみたら回転部の部品がない!。
たぶん分解している内にどこかに無くしてしまっていたもようです。

 彼のムラも台風の影響であちこちで土砂崩れがあってまだ修復はこれからだというこ
とでした。彼も
50才を過ぎますがこれまで経験した事のない被害だったと言ってました
が、集中豪雨が大島と同じように土砂災害の原因だったように思います。温暖化は、地
球全体が暖まることでなく、地球のあちこちに寒冷化と干ばつ、砂漠と集中豪雨といった
地球の異常気象を生み出す事なのではないか。映画のデイアフターツモローを思い出
した、などと話しました。

 おかげさま農場の畑もその被害がだんだん明らかになってきて、ホウレン草農家の高
木は、「うちのホウレン草は全滅だ!」というので他の農家に聞いたら、露地のホウレン草
はみな全滅に近い様相になっています。ということは同じく小松菜や小カブ、春菊などの
葉ものも同じ影響を受けていることになります。

 おそらく全国的なものでしょうからこれからの冬にかけて品不足は当面続くと見ていい
と思います。葉ものだけでなく、畑のさつまいもや里芋、ゴボウ、ショウガなど低地にある
野菜はほぼダメになります。高台の排水のよい畑は生き残りますが、それも風によって
葉がちぎれたり蒔いたばかりのものは、雨にたたかれ無くなってしまっています。

  新聞にタマネギの輸入が2万トンと増加した、と書かれていましたが、一方で日本が食
べ残して破棄されている捨てられている食べ物は
1900万トンに達するそうです。その量
は、世界の農産物援助の総量を超えると言うのですから、いったいどうなっているのでしょ
うか。そんなことお構いなしに
TPPによる自由貿易の推進が図られようとしていますが、ど
のような意志が働いているかのか、疑問だらけの政治の動きです。天気も政治も私達は
蚊帳の外?のようです。

                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1112                     2013.10.21
 先週の台風26号はかってない大型台風でした。京成成田駅が土砂崩れのために
半分落ち、豪雨のためにあちこちで冠水、土砂崩れが起こり死者まで出しました。旧
大栄町地区での土砂崩れは百カ所を超えたと消防関係者から聞きました。
 16日は、
カナダからのお客さんを空港まで送った娘が「
51号線が大渋滞で動きなとれなかった」
と。ムラの前を流れる大須賀川というのは普段は
10メートルに満たない小さな川です
が、堤防が埋没し流量がどんどん増えて田んぼを覆い尽くして対岸の
ムラまで増水して海のようになってしまいました。

 市道が水没し崖崩れで土砂が道をふさぎ、あちこちで交通不能の状態です。16日の
朝お寺さんの近所の方が電話をくれ「お寺の裏山が崩れ車庫と納屋が埋まってしまっ
た!」と。それでお寺に駆けつけたのですが手の出しようもありません。

 総代代表に電話をかけ呼び対策を話し合ったのですが、土砂は大量の水を含みすぐ
に手を出せる状況にはありません。土砂に押しつぶされた棟が家族の住む庫裏にぶつ
かり、家がゆがんでしまっています。水道のポンプが埋まり、風呂に使う石油タンクが
つぶされ油が漏れ、トイレが使えない。石油は消防に中和剤をかけてもらい、水道は隣
の公民館からホースでつなぎ、とともかく生活ができる範囲の対応をして帰りました。

 成田市の降った雨量は400ミリということですが、私の60余年間の中では最も大きな
災害でした。平成3年台風被害も大須賀川周辺の田んぼが埋没し対岸のムラへの市道
が水没して行き来ができなくなりましたが、これほどではありませんでした。

 畑も心配です。普段は平らな畑に見えるところでも、あちこちで水たまり=池になって
います。
16日に降った雨が20日になっても抜けないでいます。
 そこへ台風27号ができ
これも大型の強力な台風だと言われています。緩んだ大地に再び雨が降るとどうなるか。
予測できない危険を感じます。

 大島では大量の土砂が流れ死者不明者を多勢出してしまいましたが、当市の倍の雨量
です。恐らく手の施しようのない天候だったのではないでしょうか。マスコミが取り上げるの
はいいのですが、取材合戦のように見えます。

 地球の自然がかってない動きをしていること、その中で人間活動の過ぎたること、至ら
ざること、そうしたことを掘り下げ、そんな地球の中で人間はどう生きればいいのかを探る
ことこそ大事なのではないか、と思います。

                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1111                     2013.10.14
 この通信もぞろ目のナンバーの記念と言えば記念の回ですが、野菜の方は苦
情をたっぷりいただきました。小松菜が黄変したり、とろけたりで使い物にならない!、
と。
 生産者は出荷場へもってきて、出荷スタッフが荷作りして発送となるのですが、
その時点では問題が見えませんでした。ところが、お店に着いて箱を開けると問題が
あった、というのです。
 最初生産者とその原因を見当した際は、小松菜は外葉が黄
変しやすいので、よく取り除いて出荷するのですが、その掻き具合が少なかったせい
か、と思ったのですが、どうもそうでないらしい。次に出荷調整した小松菜をそのまま
置いておいたところ、
1日目は大丈夫だったのですが、翌日か翌々日に黄変ととろけ
が見られたのです。
 何でだろう?と検討した結果、例年だと問題がなかったのに今
年始めて問題が連続したのは天候のせいかもしれない、となりました。夏日が
10月ま
である天候でしたから、生育が軟弱だったのです。やわやわと成長して、しかも夏日
のような気温の中での配送でしたから、そのせいだ、ということになりました。
 後に
なって、「そういえばいつもより葉がやわやわしてた!」というのです。冷え込んでくれ
ば低温でがっちりとしまった葉になります。これからは問題なくなると思うけれど、、、。
というところに落ち着きました。

 いずれにしても、お客さんにはご迷惑をおかけしました。これほどの経験は初めてで
す。小松菜やホウレン草は旬で言えば冬野菜です。当農場も無農薬栽培ということも
あり、夏には作らないようにしてきたのですが、
10月出荷になれば何とか出荷可能とい
うことで種まきしてきましたが、これまでの常識は通用しない気象になってきたのかも
知れません。
 根菜類は比較的順調なのですが、ジャガイモにも問題が出ました。外
見では分からないのですが、切ってみると筋のような黒変があったりしました。これも困
りものです。見た目で分からないものは注意しても仕切れるものではありません。かと
いって切って出荷するわけにもいきません。
 お客さんには問題があったらすぐに教え
て欲しいとお願いしています。どうか長い目で見て欲しいのです。私達も注意しているつ
もりですが、至らない時がままあります。因果な仕事です。そこをご理解いただきたい
と拙に願うものです。                      byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1110                     2013.10.7
 雨が続き、畑に入れない日が続いていましたが、今日は雨も上がってようやく畑
に入れます。人参と大根の間引き草取りです。ちょっと仕事が遅れているのですが
致し方ありません。
 草も大きくなると栽培した人参がその中に埋もれ、草をひき抜くときに人参も抜け
てしまうのです。ですから、そんな場合は鎌やハサミをもって草とりします。地際に
鎌を入れて人参を残し根を切り取るようにして草を取ります。
 昨日が千葉市でアースデイマーケットの参加しました。で同じ無農薬野菜を作る
新規就農者の娘さんが語るには、「疲れちゃった!草に埋もれた畑で草取りばっか
りしていたせいか、足腰が痛み出して!」と。
 無農薬栽培の何よりの難儀は雑草対策です。病気や虫は土作りや旬の作付け、
防虫ネットなどの対策で対応できますが(それでも普通栽培からすると手間暇がか
かります)草だけは自然の営みですので栽培と競合します。自然には無数の多種
類の種がこぼれて眠っているのですから大変なものです。
 今フランスのカップルがきてホームスティーをしていますが、EUでも有機農業が増
えているといいます。ですが、この日本では意識が低いのか中々広まりません。
 農薬がなければ生産力が落ちてまかなえなくなるという考えと、農薬という化学物
質を使い続けると地球環境の汚染が広がって持続的発展、食の安全が脅かされる
という考えが拮抗しています。日本はその中でも最も意識の低い国だそうですが、
アイフォームという世界有機農業連盟という機関の中でも評価は低い。
 先日、殺虫剤のネオニコチノイドという農薬をEUでは使用禁止にしたというのが取
り上げられていました。その毒が植物に吸収され、食べた虫が死ぬ、という強力な薬
です。人間には害がなく虫に効果があるとされているのです。世界中でミツバチの大
量死がおこっており、アメリカ、EU,日本でも問題になっているのですが、ネオニコチ
ノイドが原因だとは中々特定できない。
 ネオニコチノイドという農薬を使い出してミツバチに異変が起こり始めたことからEU
は禁止にしたのですが、推進派は(日本もそうですが)食料生産安定のためには必
要だとしています。 地球上の生き物の中で花を咲かせる植物は受粉なくして実を結
びません。放射能も問題ですが、地球規模の人類的課題だと思うのですが、関心を
持たない日本人が不思議でなりません。
                         おかげさま農場・高柳


(産地の声)vol.1109                     2013.9.30
 稲刈りが終わって気持ち的には一段落です。福島双葉から避難してきた鶴見さん
は自然農をやってきた人ですが、田んぼを借りて今が稲刈りです。その稲刈りは、
コンバインによる収穫ではなくて、バインダーで刈り取りオダ掛けする稲刈りです。化
学肥料農薬は一切使わず、エネルギー消費も最小にという農法といえると思います。
 私も一部旧来のオダ干しをしての稲刈りをしましたが、既に取り込み脱穀してお米
になっているのですが、鶴見さんの田んぼは田植えが遅いこともあって今なのです。
で、昨日一昨日とお手伝いにいってきました。オダ足を麻紐でくくりつけて孟宗竹を植
えにのせて、それに稲束を架ける、という仕事です。
 この地域ではオダ掛けする稲刈りは珍しくなっていますので、地域での話題になっ
ています。近代的農法?が当然となっている中で「何で今さら?」という思いがあるの
でしょう。わざわざ手間暇をかけてということになりますが、TPP議論からすると非効
率な農法です。
 福島でもそうやってきたし、それがお米の味わいをつくる。いわば伝統的やり方なの
だからやるんだ、という考えです。自然農法という肥料もやらず自然の力だけで育った
稲を自然の気候の中で乾燥させて食べる、ということの思いで実践しています。
 私は、無肥料ではありませんが、その意味するところは理解できます。かっては日本
中で行われていたのですから。自然の力を最大限活かし、その恵みによって日本人は
生きて来ました。農法と言うより生き様の問題かも知れません。その大地自然の恵み
をいただいて生きられることに感謝をして、ほどほどに生きる。そうして日本人は生きて
来ました。
 そんな仕事の中に、田んぼの持ち主の鳥羽のおばあさんがこられお手伝いにきてく
れました。「大変そうで、少しでもお手伝いさせてください!」と。一緒になって田んぼ一
面に刈られた稲束を集めてくれました。無駄がなく体が生き返るようが動きです。若い
人に負けずに、というよりそれ以上の働きでした。謝謝。
 一方、畑の方は人参や大根の生育が進み間引きをしなければなりません。人参畑
は草が茂り、一苦労しそうです。連れ合いが始めた草刈りが「機械が動かない!何と
かして!」と叫んでいます。機械の修理をして午後は畑です。人参や大根、タマネギ
何とかしてくれ!と待っています。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1108                     2013.9.24
 ひまわりを収穫し、ハウスの中で乾燥しつつ今は脱穀中です。といっても手作
業で、大きなひまわりをガクから種を取り出し、という弥生時代的な仕事です。菜
種もそうですが、いつも仲間が言う、「これって機械は一切使わず道具と呼ぶもの
だけでの手作業で弥生式農業みたいだね!」
 そう言いながら「10年以上も続いているんだからたいしたもんだね!」と他人事
のように語るのも面白い。6月の収穫した菜種はNPOの搾油所にお願いしてよう
やく食用油になりました。食べた人は「市販の物とは味が違うね!」というのだけれ
ど、私にはよくわからないのです。そうすると食べた人は「お父さんはそれしか食
べてないから分からないのよ!」と。
 まあ言われてみれば食用油の自給を始めてから10数年経っていて市販の食用
油はほとんど食べていませんから、「そうなのかなあ」と答えるしかありません。
で、次のひまわりの脱穀中ですが、稲刈り中に娘達がごまの収穫もしました。ごま
も今年は不作気味で収量は期待できないと思っています。ごま油は少しになりま
すが、我が家の家族分くらいは穫れそうです。
 一方、米展のオダ掛け稲を田んぼから取り入れ脱穀を終えました。これですべて
の田んぼの脱穀終了です。米展のメンバー数人とミツバチ農場の娘さんらと作業し
たのですが、その後新米ご飯での夕食をしてその日は終了。
 その中で、「髙柳家はの自給率はどれくらいですか」と聞かれたのですが、たぶん
8割位は自給してるのではないかと思います。お米、野菜、お味噌、小麦粉、食用
油と常時使われると思われる食材は確保しています。必須食材としてお塩と砂糖が
どうしても自給できない部分ですが、これはまあ仕方ないでしょう。
 外からの一切の物資が入らないとしても、一年間家族の命はつなげる状態になっ
ているかな」などと話したら、「それはすごいですね」と言われましたが、我が家は昔
からそうだったんで、そんなにすごいということでもない感覚なのです。お肉はかって
の日本人と同じくほとんど食べませんが、お魚はよく食べます。
 「医食同源」「身土不二」を標榜してきましたが、どんな動物も自分の行動する範囲
のものしか食べません。というか食べられないのですが。
 人間も自然界の一員で、その気候風土の中で生きています。その気候風土の中で
育った食べ物を食することが生命力を強くするのではと、科学的根拠もないのですが
、何となく信じて生きてきたように思います。       合掌
                      おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1107                     2013.9.17
 台風18号は日本列島縦断し各地に大雨洪水をもたらしました。皆さんのところ
は大丈夫だったでしょうか。かって経験したことのない大雨洪水が春先から続い
ています。異常気象も極端に激しくなっているように思えて不安が募ります。
 ここ千葉県は、各地からするとそれほどでもなかったようです。雨もありましたが
大雨と言うほどでもなく、風もけっこう吹き荒れましたが、大被害と言うほどでもあ
りませんでした。
 気温が急に下がり始め夏野菜のオクラやゴーヤなど穫れなくなってきたところで、
この風。夏野菜はとどめを刺された感じです。ナスも風でぐりぐりにされて成ってい
たものは傷だらけになってしまいました。もう夏野菜は終わりで、秋野菜に変わる
季節になりました。もう少ししたら小松菜やホウレン草が出始める予定ですが、この
台風の影響でどれくらいの被害になるか、もう少し時間が経過しないと分かりません。
 蒔き付けして芽が出たばかりのものは、風で振り回され  じく元からちぎれたり葉
が吹き飛ばされたりします。また大粒の雨は小さな苗をたたくようにして痛めつけま
す。ある程度育ち大きくなれば雨風に負けないだけの強さが出ますが、微妙です。
 今日の予報ですと、明日からは気温が20度前後となるようですが、そうなると秋冬
野菜の里芋やさつまいも、長ネギやゴボウなど温野菜の出番です。ジャガイモもそう
ですが肉じゃがや里芋の煮物などとても美味しいです。是非野菜を食べて栄養バラ
ンスをとって体力をつけて下さい。
 話変わって、ハザ掛けした稲はハザが強風でばったり倒れ、今日ほぐして修理立て
替えしました。台風さえ来なければ先週の土曜日あたりに脱穀作業をするはずだっ
たのですが、ハザが倒れ稲束が水につかったりしたので再度かけ直しです。
 連れ合いとお手伝いのカメラマンさんの3人で半日かかりました。
天気がよく風も適当に吹いていたので午後は最後の稲刈りをしました。これでコシヒ
カリの稲かりは終了。ムラで一番遅い稲刈りです。それでもあと酒米が残っています。
今年は寺田酒造さんにお願いして無農薬栽培の酒米をつくります。
 2.3年休んでいたのですが復活です。久しぶりに自前の自然酒を酌み交わそうと
来た人達を誘っています。自前の油で自前の野菜をつまみにして自前の酒を飲む
なんて贅沢だよね!と楽しみにしています。希望者はご連絡を!
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1106-先週に引き続き稲刈りのこと            2013.9.9
 40年ぶりに手刈りの稲刈りをしました。新規就農のK嬢が希望したことと東京か
らのチーム2121からリクエストがあったからなのですが、なにせ40年の間に稲作
は、手刈りからバインダー、コンバインへと大きく変わりました。
 機械が入る前の稲作は、鎌による稲刈りです。お米という字は八十八の手がか
かると書くんだよ、などと教えられたものです。何度稲を扱うかというとまずは稲刈
り。そして藁を使って束ね(両手でまわる位の小束)、その小束をハザ掛け(私の地
方ではハザ掛けでなく、オダ掛けと呼ぶ=以下オダ掛け)する。そのオダ掛けは、
竹山から竹を切り出し、足の部分と稲をかける太い竹竿(長さは5.6mから7.8m
のもので1.5m位の高さに据え付けます。田んぼの畦にぐるりと作ります。それで
稲刈りの準備が整います。
 その後は、1週間位天日干しをして乾燥させます。そしてオダから外して大束に束
ね、持ち帰り脱穀です。脱穀したら藁を束ね納屋に収納。脱穀したモミはムシロ(稲
藁を編んだ敷物)に干してさらに乾燥をさせます。1年食べ続けられ品質が保持され
るためには15%以下の乾燥が肝要なのです。
 次には乾燥十分なモミのカラをとり玄米にするための籾すりという作業です。機械
を使うのですが、籾殻と玄米ができますが、玄米はさらに選別機にかけて、秤にか
けて袋詰めされます。
 40年ぶりのオダ掛け仕事だったので記憶が確かでなく、どれくらいの竹材を用意し
ていいのかわからなくて困ったのですが、見当で足用の細竹200本、オダ用の竹竿
(6~8m位)を15本用意しての稲刈りでした。
 集まったのはみな素人で何をどうしたらいいのかまったく分からない人たちばかり
だったので、まず稲の刈りかた、束ね方をやって見せて開始。ふだんデスクワークし
たことしかない人達ばかりだったのでどうなるか、終わるのか心配だったのですが、
みな汗びっしょりで一所懸命だったのには感心しました。
 途中休みを取りながらやってもいましたが、へたり込む人はいません。曇り空から
始めた模様でしたが、夕方になり陽が差し込むようになってすべての稲刈りを終えた
時は、みんなで拍手!みなでやり終えた、ご苦労様という心情が伝わってきました。
 来年の2月から麻布の三宅一生さんの2121ミュ-ジアムで半年かけてお米を通し
ての文化探求?の展示会だそうです。是非ご期待下さい。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1105                     2013.9.2
 9月に入ったばかりというのに、ムラのの田んぼの大半の稲刈りが済んでしまって
います。台風が来ると言うことからなのか、せっかちなのか。
 私の田んぼだけが点々と残されています。それでも、稲はたわわに実り、しっかり
立っています。一部草に負けたところはありますがまずまずの出来具合ではないか
と思っています。とは言っても刈ってみないとわかりませんが。
 今年は全田無農薬栽培の内、一部はマット苗でなくポット苗で植えたところがあり
ます。それは、機械化以前の、昔ながらの手植え、手刈りで、ハザ掛けのお米作りを
したい、というリクエストがあったからです。
 数千年という歴史を持つお米作り。人はその中で知恵を絞り、工夫を重ね、ともかく
1年も休まず作り続けてきました。それはそれこそ生きるための所作でもあったので
すが、その中で五穀豊穣を、家族の安泰を、天下太平を願って一年を暮らしてきました。
 苦労はあったと思いますが、その中で道を作り、水路を作り、困難があれば村中で
取り組み、道を切り開いてきた歴史があります。時間は見えないけれど確実に刻んで
きた歴史があります。まあそんなことを少しでも感じられれば、ということで昔ながらの
農法に取り組むことになったのです。
 そこで、昨日はハザ掛けの材料をそろえるために竹山に行き、竹を切り、長さを揃え、
包丁で先をとがけて200本位のハザ掛けの足になる竹材、稲束をかける孟宗竹を切り
出す、という仕事をしました。
 東京から来た2人と新規就農の娘さんと私達2人の5人でした。久しぶりの山の中に
は、蚊がうようよいてアブも飛び交い、しかも蒸し暑い日でした。東京から来た娘さんは、
「頭がくらくらしてきて何を言っているのかよく聞き取れない位だった」という一日だった
のですが、一応所期の目標を達成して終えました。
 竹伐りは今は時期ではありません。11月12月が竹伐りの時なのですが、1週間後の
稲刈り予定ですからそんなこと言ってられません。昔の人のやってきたことは今流に考
えれば労働はきついし、効率も悪いかも知れませんが、野にある物を利用する知恵と
工夫は感心します。しかも翌年にはまた竹が生える再生可能な継続的持続的な利用
です。農という仕事は持続的思想の実践でもあります。
 いっぱい汗をかいて、山の中を吹き抜ける風のさわやかさを感じながらの稲刈りと
ハザ掛け準備でした。
                         おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1104                     2013.8.26
 そろそろ夏野菜が終わりに近づいてきた感じです。我が家のミニトマトも木が細く
なって実がなくなってきています。ゴーヤ、オクラ、空心菜なども枯れ葉が目立って
きたり、花が少なくなってきて終わりを告げているかのようです。
 野菜達も秋を感じて来ているのでしょう。熱い夏を通り越して木が堅くなってきた
り、モロヘイヤなどは葉を食べるものですが、花が咲いてしまったりと変化します。
近隣の有機農家にはトマトの片付けをしてしまった、という人もいます。
 一方で、サツマイモ、長ネギ、里芋、生落花生など秋野菜が始まっています。芋
類はまだ小さめですが、この夏でも何とか成長し、味もまずまずで順調に出荷でき
そうです。
 春に五穀豊穣を願いお祭りをしてその後、植え付けや管理、除草などをしてようや
く実りの秋を迎え、大きく成長した里芋やさつまいもそしてお米。作った者でないとわ
からないでしょうが、その実りに出会うことは感動です。太陽をめいっぱいに受けて
その輝くような実りの姿を見ると「売りたくなくなるよなあ!」という話が出ます。
 それが生活となると経済活動となって、採算や効率などを考えねばならないので
また違った側面が出てきます。そこが難しいところで悩むところです。
 昨日は、アースデイ千葉に出店してきました。研修性と新規就農の娘さん、我孫
子市とスペインからの娘さんといったメンバーです。スペインの子はビーガンと呼ぶ
菜食主義で食事が結構大変です。
 これまでもベジタリアンの人も来ていましたが、卵は食べる、あるいは魚は大丈夫
といった人は多かったのですが、彼女は魚はもちろん卵も乳製品も食べません。純
粋菜食主義でもあり、一切の動物食は食べません。
 我が家はお米と野菜、味噌醤油そして自家採取の食用油がありますからそれだけ
で何とかなると思っていたのですが、たまには購入もします。時々のパンや菓子類、
暑さの中でのアイスクリームなどこれまで何とはなしに食べていたものが彼女には
適さないことになってしまう。
 加工食品にはほとんどの食品に乳製品や卵は使われています。善し悪しは別にし
ていかに知らなかったか勉強させられています。で、自宅で握ったおにぎりやお新香
など持参でのイベント参加でした。私達人間はいかに多くの生き物の命を奪って生き
ているのか、勉強になる毎日です。
                      おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1103                     2013.8.19
 当地はもう稲刈りが始まりました。猛暑の記録的な高温が続いたせいなのでし
ょう。生育がどんどん進んだと思われます。一人始めるとあちこちで始まります。
連れ合いと国道を走っていたら、コンバインが田んぼに入る姿が目に入り「おい!
もう刈り始める人がいるよ!」と話したのがお盆明けの16日でした。
 あれから4日目というのにあちこちで刈り取りが始まって、青田が白ちゃけた稲
藁の水田に変わって目につきます。
 我が家は地域の人たちからすれば半月から一月近く遅い種まきなのでまだです
が、気持ちが急いできます。昨日は、毎年稲刈りを頼まれている隣家から「9月の
2日か3日にお願いします」と頼まれました。
 そうなると、乾燥機やもみすり期などの整備をしておかねばなりません。刈り取り、
乾燥、籾すり、選別、計量など一連の機械の動作確認などもしておかねばありませ
ん。今年は乾燥機を取り替えての年なので、それぞれの機械の配置やら調整が必
要です。
 畑の雑草もまだ片付かず、トマトやナスなどの収穫も続いていて間に合うかどうか
、などと心配中です。
 そんな中、鉄屑屋さんが来ました。連れ合いが「鉄屑やさんが来たから古い乾燥機
持って行ってもらおうよ!」と。持って行くと言っても高さは3メートルを超えるし、重さ
は数百キロある物ですから簡単な物ではありません。解体して持って行くにも1日が
かりでしょう。特に重い部分は人間の力では無理で、重機がないと車には乗りません。
ともかく持って行くというので今解体中です。
 年に数度そうした鉄屑屋さんが来ます。いわば便利屋さんです。壊れた機械とか、
ハウスの鉄骨とか持っていってくれるので助かります。ちょうど自分で解体して始末し
ようとしていたところなのでタイミングのいいところでした。
 稲刈りの準備も始まりましたが、先日のお米屋さんの話だと今年はお米の値段がか
なり下がる見通しだそうです。そうなると田んぼを預かる米農家は赤字続出になりそう
です。
 実りの秋であり豊作を願い作り続けても経済的に合わない行為となっては何のため
にお米を作るのかわからなくなってきます。世界経済のために足下の営々と営まれて
きた伝統ある稲作は、農村はどうなってしまうのでしょうか。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1102                     2013.8.12
 猛暑が続き、ついこの間降った雨もどこやら畑がからからになり始めました。
ナスの木が、モロヘイヤの木が葉がよれよれの状態が出始めました。葉がし
おれるのは間違いなく水分不足です。畑が乾きすぎて枯れ始める兆候です。
 そんな中、日中1時間も仕事をすると汗でびしょ濡れ状態です。連れ合いが
温度計を見て「お父さん!43度だよ」と叫びます。「ウソだろう、太陽に照らさ
れているから温度計そのものが暖められて温度計が上がってるんではないか
」と言ったのですが、一応日陰だったので、TVで40度を超したというのはホント
かな、と思った次第でした。
 シャワーを浴びてお昼にしたのですが、只いるだけで汗がしたたり落ちてきま
す。我が家はクーラーはないので、自然の風任せです。戸障子を開け放ち風の
通りをよくして扇風機を回しましたが、汗は収まりませんでした。
 で、雨の降る見込みがなさそうなので灌水チューブを敷き水かけをしました。お
かげで今日のナスは元気を取り戻し葉もピン!と立って命が戻った感があります。
10日に蒔いた人参とソバが芽が出るか、心配です。
 7月に蒔いた大豆は本葉4.5枚となってまだ小さいのですが元気です。大豆は
直根性の根張りです。野菜類は浅根性ですが大豆は真下に向けて根を張るので
少々の干ばつでも元気なのでしょう。
 そんな中、40年来の尊敬する知人から贈呈本が届きました。4人の共著ですが、
「東大闘争と原発事故」とたいそうな題名です。東日本大震災と原発事故で言葉を
失った経験を忘れないようにしたい。荒れ果てた廃墟を前にして、なにかが間違っ
ていたのではないかと私達は考えた。・・・そんな書き出しです。
 終戦記念日の月であり、広島や長崎の原発のドキュメンタリーや映画「終戦のエ
ンペラー」などを見ていたこともあって、終戦以来の歴史の中で何かが間違ってい
たのではないかと自分でも思うところがあったのでタイムリーな届き物でした。少し
づつかみしめて読んでみたいと思っています。
 世界が進歩するというのは、人種や国境を取り払い世界中の人々が助け合い生
きて行くことではないかと考える私からすると全然そういう方向ではなさそうに見え
ます。生き残りをかけて競争して勝ち抜くという考えは敗者をつくることであり、敗者
のゆく末のことなど考えないという冷たい心を感じます。我が家に来る世界中の若者
のことを思うと世界は一つ、としか思えないのですが、、、。合掌
                      おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1101                     2013.8.6
 毎週月曜日に産地の声を書いているのですが、昨日5日は檀那寺のお施餓鬼会
で一日かかり、その上ビールをご馳走になったものですから頭の中がすっかり昇
天してしまいました。一日遅れの産地の声です。
 途中お客さんが来られ、お寺から抜け出したのですがお施餓鬼のことを話したら
「何ですか、それ?」という。都会育ちの彼にとっては何のことか分からなかったよ
うです。伝統と習慣の中で育った私たちは、生まれたときから毎年お盆月になれば
お寺さんに出かけ読経して卒塔婆をいただく行事であり、それを自家のお墓に供え
る。それを当たり前のこととして受け入れてきました。
 時間がなかったので施餓鬼会の話はそこそこに用件を伺いました。麻の実を搾っ
てまわる全国キャンペーンに搾油機を貸してほしい、と言うことでした。麻は日本人
の衣服の始まりの工芸作物です。同時に神様をお祀りする必要不可欠のものでも
あるのですが、この国では厳しく栽培規制されています。
 その理由は、麻は大麻に通ずることにあるようです。麻薬の原料ともなると言うこ
とでしょうが、日本では免許を持っているのがごく一部の地域で、千葉県内ではあり
ません。麻をつくり麻の製品にするには手間暇がかかります。ですが、日本の伝統
的なものなので復活伝承していきたい、との願いなのです。
 麻と同じく衣服に使われる綿も作られなくなって来ましたが、有機農家有志で日本
の気候にあった和綿を残そう、引き継ごうというプロジェクトがあります。
みんなで少しづつでも作り続け種を残してゆこう、と私も一時取り組みましたが、
これが結構面倒なそして手間暇がかかりました。そんなことで、今取り組まないと消
滅しそうな伝統的文化に目を向けることに心ある人達がいることを知ってほしいと思い
ます。そして応援をしてほしいと思います。
 話変わって、全国的には集中豪雨があちこちで続く中でこの千葉県は、その異常気
象を避けるかのように雨が少なかったのですが、昨日今日は雷雲と激しい雨が降りま
した。おかげさまで畑は十分に潤い、人参を始めとする秋野菜には恵みの雨となりま
した。それも北陸や東北のように豪雨とはならず一安心です。
 それにしても日本列島の異常気象、雷雲を伴う豪雨は何なのでしょうか。一時異常気
象のことをここで良く取り上げてきましたが、日本列島全体が、地球が、かってない変
動の時代になったのでしょうか。地下からは地震、地上は風雲が荒れ狂う阿鼻叫喚の
時代とならなければいいと願うのですが、、、。 
                     byおかげさま農場・高柳功
(産地の声)vol.1100                     2013.7.29
 福島県の田村市に有機農業研究会の仲間がいます。千葉県の有志で3.11以来の
事故被害を受けてささやかですが野菜の支援を続けてきました。その有機農家から
手紙を戴きました。
 ・・・原発事故以降、我が家は1才と6才の孫がいて野菜を作ろうとは思わいません
でした。ですが、昨年から少しづつ野菜を作り放射能検査をして、今はすべて検出せ
ず、でした。田畑の除染も家の周りの除染も終わり、何とか自分の野菜も食べれるよ
うになりました。そういう訳で、野菜も自給できそうですので宅配は今月で終わらせて
戴きたいと思います。本当にありがとうございました。・・・と段ボールいっぱいのお菓子
を添えて礼状を戴きました。。
 福島に生まれ、ふるさとの自然を愛し、環境や食の安全作りに心血を注いできた方々
です。数十年かけて培ってきた自然や大地が原発事故のよって一瞬のうちに汚染され
ました。あれから2年が経ちますが、ようやく自分の野菜が食べられる数値になったの
です。
 しかしながらまだ不安が解消されたわけではありません。原発事故によって生活や
先の見通しの立たない中での心労は、私達にはうかがい知ることができません。福島
からすればもっと遠いこの千葉県からも避難している人たちもいるというのに、福島県
内に踏みとどまって、除染作業に取り組み、検出せず、という結果が出るまでのこの2
年間は、ふるさとに対する想い、有機農業に対する志のたまものの結果だと想像します。
 まだ安心できませんが、これ以上の汚染が進まないことをただただ祈るのみです。
家族が安心して暮らせることがなによりです。
 話変わって、昨日今日と久しぶりの雨です。おかげさまで干ばつ状態だった畑は十分
に潤い、瀕死状態だった野菜達も生き返るでしょう。既に枯れ上がった野菜は別にして
ですが。
 雨の合間をぬって、ダイス蒔きをしました。畑の隅のスイカ畑、ナシウリを覗いたら、い
くつもの果が干ばつのため割れていましたが、正常なものもあって収穫しました。そこへ
隣町のニワトリ村の娘さんがイタリアのウーハーを連れて来訪。ティータイムにして、ス
イカ、トウモロコシを茹でて食べました。こだわりの野菜を好きなだけ食べるなんて消費
者に皆さんには申し訳ないのですが、農家の特典です。 それができるようになった田村
市の仲間達!
                        おかげさま農場・高柳 
(産地の声)vol.1099                     2013.7.22
 参議院選挙が終わりましたが、自分でこんな書き方をするのもおかしいと思う
のですが、私にはどうも政治というのが信用ならないと思っているフシがありま
す。というのも何度も政治に期待せねばと思ったことはあるのですが、選挙で
の公約というものがウソだった、とたびたび思ってきたからなのです。
 過去のことですが、米は一粒たりとも輸入しないといっていたけれど、ころっと
輸入をし始めました。それも衆議院参議院とも全会一致で決議したにもかかわ
らず、です。それも国会議員が全会一致で3度も決議しているのです。これで国
権の最高機関である国会というのはウソだな、と思った決定的な出来事です。
 また食料自給率の向上などといいながら私の農業歴40年の中で下がりっぱな
しで、政治は何をしてきたのかとしか思えないのです。かってG8先進国主要会議
の参加国の中で自給率をきちんとやっていない国は日本だけで、世界最大の農
産物輸入国に甘んじていましたが、その道は自給率低下と地方の疲弊への道を
進み現在に到っています。
 また沖縄の問題やオスプレイ問題など、この国の意志などお構いなしのアメリ
カの言いなりとしか思えない政府の態度は何なのでしょう。アジアではフィリッピ
ンあるいは南アメリカ諸国ももう自分たちのことは自分たちであるからと自立国家
の道を歩いている姿からすると言ってることとやってることが違いすぎるようにし
か思えません。
 消費税はやりません、Tppはやりません、と言いながら、いきなりトップダウンで
方針転換する政治の有りようはどう理解したらよいのかわかりません。過去の経
験でわかることは、公約というのは選挙用の言葉なのだという理解しかできないの
が残念なことです。
 しかも、狡猾になったのか福島問題やらTPPのことなど喫緊の問題を選挙の争点
にしない、という戦略なのか、興味の持てないつまらないポスト争い、勢力争いにし
か感じられなかった選挙でした。
 閉塞感がただよい地方は疲弊し農村社会が壊れ家族社会が解体しそうな時代に
なっているというのに。私にはそちらの方が気になります。農業従事者の平均年齢
が66才という現状。輸出して国際競争力をつければ農業も!などというセリフは実
体からかけ離れています。それでいて日本農業は守られているなどという論が幅を
きかせているのは政治の怠慢としか思えません。
 今回は、愚痴のようなことしか書けませんでした。ごめんなさいです。
                     おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1098                     2013.7.15
 うだるような暑さが続いています。(うだるようなという言い方はこのあたりの
方言ですが、たぶんゆだるようなという表現がなまってうだる、となったので
はないかと思います。寒さには使いませんから)
 今朝TVで農産物が暑さのため被害が出ている報道がありました。高原レタ
スがヤケドをして葉が枯れ上がり、桃は高温で夜温が下がらないので色が下
がらない。その結果、色がつかず赤くなるものが黄色の色しかでない、味は変
わらずともJAでは出荷を扱わない、となって農家は収入半減になっているとい
うのです。
 当農場でもその被害は甚大です。ようやく出荷が始まった小玉スイカが高
温、高日射のため膨張し、パンクしてしまうほどになりました。急遽出荷停止で
す。カボチャも同じく、高温高日射のため変色、痛みが入ってしまいました。
 生産者の遠藤の畑は、3分の2が廃棄せざるを得なくなってしまいました。私
の畑も同じくで、畑にあるカボチャの太陽が照りつけた面は、緑色であるはずの
果面が白く変色してしまい、手で押してみるとグワグワで指が入ってしまうのです。
 お客さんからクレームがつきましたが、今夏のスイカは数日で終了になりまし
た。おかげさま農場でスイカを始めて以来、こんなことは初めてです。
 スイカ、カボチャ、そしてキュウリも一気に枯れあがりが目立つようになり終わ
りに近づいています。ウリ類の方が夏の暑さに弱いようです。といってもトマトや
ナスなどのナス科の作物も水分不足となって木が細くなったり、部分的にです
が、しおれ始めて来ています。
 畑全体が高温、高日射のために干ばつ状態になってきているのでしょう。昨日
は、ナス畑に灌水器具を持ち込み水かけを始めました。適度な光線は生育に欠
かせない物ですが、こう暑くなると破壊光線になっています。紫外線は破壊光線
と言うことですがあらゆる物を破壊し始めます。
 細胞への破壊力は、ガンを引き起こすほどと言われます。地球温暖化によって
オーストラリアやニュージーランドでは紫外線が皮膚ガンを引き起こしている情
報もあります。
 私達はその暑さの中でも畑に出ています。百葉箱の中の35度は、畑では40度
を超します。先週まで米国の青年が、今週はイタリアの青年が一緒に働いていま
すが、帽子をかぶって水はこまめに飲んで、と頑張っています。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1097                     2013.7.8
 急に夏日が続くようになり体がきついです。今朝は連れ合いが、「朝方太陽が昇
る前のキュウリ取りは涼しいかな、と思っていたけど太陽が昇り始めたら一気に
熱くなり出して、もういられない!」と。
 30度を超すと一気に夏野菜が動き出します。ナスやキュウリ、とまと、ゴー
ヤ、モロヘイヤ、ピーマン、オクラなど夏野菜は気温の上昇で一気にとれ出しま
す。反対に、キャベツやトウモロコシなどは虫の大発生で終了へと向かいます。
 そんな中、昨日はアースデイ千葉で千葉駅前通りでの出店です。
研修性のミホちゃん、台湾からのラッチ嬢、アメリカの大学生ジョン君、そして
新規就農のツヤちゃんの5人で、10時から午後4時までテントを立て野菜の街
頭販売でした。
 ジョンもラッチもたどたどしい日本語で頑張りました。収穫とトマトのパック
詰めや午後は草取りの続く毎日でたまの外出出店は「面白かった!」と言う。
 ラッチが今日帰るというので、昨晩はささやかなお別れ会でした。「なんで日本
へ来たのか聞くと「日本大好き!」大学も英語を専攻しようと思ったのだけどお
母さんが日本語を進めたので日本語4年やった。だけどうまくならない!」と愚
痴ってましたが、なかなかです。
 ジョンも初めての日本訪問ですが、本やTVで日本のことが好きになってどう
してもと言うことで、大学の休みを利用してきた。「日本の芸術も音楽も、景観も
日本人もみんな大好き!」サンフランシスコ郊外の出身で、都市はあまり好きで
ない。自然豊かな田舎大好き、だという。
 翻って日本人は田舎でも都市に向かう若者が大半なのにどうしてなのかな、と
思います。大げさに言えば(あるいは偏見かも知れませんが)日本人の若者が嫌
う田舎に世界の若者が興味を持ったり、関心を示すというのはどういうことなの
だろうか、と考えます。
 これまで、EU諸国アジア、アメリカなど30数カ国からのホームスティーを
受け入れてきましたが、オーガニック農家への訪問は、日本の原風景、人のふれ
あいがあるから、ということのようです。今ではどこの都市でも世界中同じにな
ってしまって面白くない。ジョンは、東京は行きたくない、とまでいいます。
 次はどこへ行くかと尋ねたら、次は房州の農家へ行くという。中央へ向かうの
でなく、地方へと向かってなにかを求めての旅です。
                    おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1096                     2013.7.1
 田んぼの刈り取り後に最初に必要なものは乾燥機です。刈り取ったモミはその
ままでは水分が多すぎ置いておけません。そのまま置くと呼吸熱でたちまち熱を
持って消耗変質してしまいます。そこで刈り取って収穫されたモミはただちに乾燥
機に入れ風を通し石油を燃して熱風で乾燥させます。
 その昔、コンバインもなく手で刈り取りハザ掛けしていた頃は田んぼで自然乾燥
させ、家に持って来たときは仕上げ程度の乾燥作業で済ましていました。時間が
ゆっくり過ぎていたとも言えます。刈り取って半月から1ヶ月かけて自然乾燥させ脱
穀、もみすりしてお米にしていたのです。今は、刈り取って次の日にはお米にする
時代になってしまいました。
 昨秋は、2台の乾燥機のうち1台が老朽化のためあちこちが故障し、親戚の設備
を借りてお米にしたのでした。そういうことで新しい乾燥機を入れることになったは
いいのですが、今度はその乾燥機が今の作業場では入らない。今の乾燥機は循
環する方式なので高さが必要となります。そこで作業場の改築をすることになった
のです。あと2ヶ月で秋の収穫時期になります。それに間に合わせるために急いで
改築作業に入ってのですが、ようやくコンクリートの基礎打ちまでになりました。
 今日は、基礎打ちの職人さん、鉄工屋さんが最後の仕上げで、一方で庭先の植
木の手入れをする職人さんと5人の職人さんが来てくれています。田んぼや畑も今
が盛りで、トマトやキュウリ、カボチャなどの収穫作業や草取りなどの仕事に間に
合わないほど追いかけられているので、あわただしい日々なのです。
 そういう時間を過ごしている私達からすると朝晩、株価がどうの円相場がどうのと
毎日のように報道されていますが、毎日毎たび報道する意味がどれほどあるの未
だにわかりません。
 まるで異国のことのような他人事のような気がしてならないのです。私達が手を出
すこともできず、関わることもできず、私達の生活とは無縁のことがさも大事なこと
であるかのように報道されていることに大きな違和感を持ちます。
 基礎やさんは地面を平らにしてコンクリートを打つために地面を平らにして水平を
図っています。鉄工屋さんはドアの取り付けをしています。植木屋さんは庭先の植
木の新芽を刈り取り形を整えています。今を生きる人に創造、感動や安らぎ、そして
安心をもたらす仕事が疎んじられていく時代へと進行しているように思えるのは私
だけでしょうか。         byおかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1095                     2013.6.24
 一昨日の土曜日は、食と命の教室で、昨日はアースデイ千葉と2日続きの行事
続きでした。アースデイ千葉は初めての場所で、千葉駅からとなりのそごうへと続
くアーケードでの販売です。千葉駅と言えば県都でもありいわば千葉県の中心街
です。人通りはとても多い。
 販売を娘達にまかせてそごう入り口のちょっとした空間で人混みを眺めていたら
アリの行列とそっくりに思えてきました。と言うのも今我が家の母屋の周囲をアリ
の行列が数日にわたってなされていたのです。ずっとその列を眺めていたら同じ
方向だけに歩いているのでもなく逆に歩くアリさんもいます。
 絶え間なく歩き続けるアリさん達はどこに行くのか切れ目がない。いたずらをし
てほうきでちょっと掃いてみたら数分後には元にもどり再び行列が続くのです。駅
前の人間の行列も絶え間なく続き、そごう方面に行く人もあり駅に行く人もあり、
途中の信号が赤になるとピタと流れは止まるけれど再び元のように流れる。数日
前に見たアリの行列にそっくりの動きに見えるのです。
 「アリさんは何のためにそうした行列をするのか、人間も同じような動きをすると
すればたぶん同じような理由ではなかろうか。」「たぶん俺がアリの観察をしてたと
同じように他の生き物が人間を観察したらアリさんと同じだ、と思うだろうな」と一緒
に行った娘達に話したら、大笑いされてしまいました。
 私がそんな観察してた間、娘達は10時から6時過ぎまで立ちっぱなしで野菜を
販売してくれました。おかげでいつもよりよく売ってくれました。会場が変わってど
うなるか、と思っていたのですがとりあえず娘達のおかげで努めを終えることがで
きました。ごくろうさま!でした。
 畑には9日に刈り取った菜種が脱穀を待っていますが天候不順なため乾燥不十
分で仕事が進みません。その上雀に群れで種を食べられ、日が経ちすぎ上の方
はじけ始めていて、気だけが焦るのですがどうしようもありません。
 菜種を脱穀したら小麦の刈り取りが待っているのですが、そちらの方も手つかず
です。一方、雨続きと夏日の連続で作物も育っていますが雑草も勢いを持って来
ています。
 やることはいっぱいあるのですが、雨が邪魔をして仕事が進みません。1週間ほ
どあれば一通りのことが片ずくと思うのですが、天候は人知を越えた現象です。
恵みに感謝しつつ、などと言ってられない心境です。早く天気になあれ!
                      byおかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1094                     2013.6.17
 続く雨模様で「ほんものの梅雨の天気になっているな!」空梅雨だと思ってい
ましたが、お茶話でそんな会話が続いています。出入りしている職人さんも屋根
仕事中なので、雨だと仕事にならず、雨のやんだ合間にちょこちょこと様子見に
くるだけです。
 昨日は、お付き合いしている自然食品に働く数人の方が田んぼの草取り体験
に来たのですが雨なので中止に。キュウリの袋詰めやトマトの収穫を手伝っても
らいました。時間があったので、自家製の小麦粉と仲間の自然養鶏の卵を使っ
てパンを焼きました。 帰りは、「直売所に寄ってく-」と。
 彼らが帰り、家の周りの草刈りをしてたら知らないカップルが声をかけてきまし
た。「直売所の代表の方ですか?」と声をかけられお茶。
 聞けば、埼玉の方からはるばる直売所に来たという。わざわざ埼玉の方から来
たというので「ではお茶でもしてゆっくりお話を聞きましょう」と言うことでお茶になっ
たのでした。「こちらの方にきた折、一度寄って買って食べたら野菜が美味しかっ
たのでまた来てしまいました」と言う。
 小さな小さな直売所です。泥棒が入ったり経営も難しいところがあったりして一
度はやめようかと思ってこともありましたが、お客さんにガンの患者さんとかアトピ
ーやアレルギーなどの患者さんがいて、いつでも買い物に来られる場をやめては
いけない、という会員農家の声もあってパートさんに頼んでささやかに運営してい
るのです。
 そうしたらパートさんから「横浜からのゴルフ帰りのお客様が、おこの野菜を食べ
たら他のは食べられない、と妻が言ってます。」といって前よりたくさん買って行きま
したよ!」と。正直なところ、「そんなには違わないでしょ!」と言ってしまうのですが、
もし違うとすれば、私達の作り方は変わらずですから最近の経済性追求の大規模
経営の結果がそこに出ているのではないか、と思います。
 小規模から大規模へと変化する中で中身が変わって来ます。大きくなってくると仕
事が間に合わなくなって来ます。そこで原価主義、合理主義、市場主義が幅をきか
せ、機械化、省力化が進行します、そこで失われるものは、生き物に対する愛着、
命を育てると言う思い、食べ物は天からの恵みものだと言う感謝の心。 高度成長、
WTO、そしてTPPなどと経済成長こそすべての時代が進行していますが、親が子の
命を大事にする心は比して大事にされていないようです。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1093                     2013.6.10
 昨日は、菜種の刈り取りをしました。約2反近くに畑の蒔いた菜種は4月下旬
には花盛りになりそれから約40日です。実入りもよく上の方のさやがはじけ始
めています。はじけ始まると雀などに食べられ始めます。置いておくと鳥たちに
食べられるよりも自然にはじけて落ちてしまいます。
 で、青い内に刈らないと収穫にならないのです。2反近くとちょっと多めに種ま
きしてしまったので「一日かかるかな、」と思っていたら半日で終わってしまいま
した。お手伝いもあって11人で一人一人が手際よく刈り取ったおかげだったと
思います。これで畑での枯れ上がり乾燥を待って脱穀作業となります。すべて
手作業なので「出来上がった菜種油はもったいなくてなかなか使えないよね!」
と言う話になります。
 ひまわりプロジェクトの仲間も言っていますが、「手間ひまをかけてつくったひ
まわり油を、高い安いなどという人には売らない。買って欲しいとも思わない。そ
の価値のわかる人だけに分けることにしたの。」と言う人が多い。
 油に限らず、自分でつくってみれば作ることの大変さ、ホンモノの良さを実感し
ます。農業新聞にお米の生産費を10年間で4割削減する、などという国の政策
が書かれていましたが、果たしてそんな考えでいいのか疑問符です。物の価値
をお金でしか計れない時代になってしまって、果ては人間の命までお金で計る
ようになってしまった日本。
 人の思いや、伝統、誇り、郷土を思う心、そういった人間として大切な部分を切
り落としてした近年ですが、さらにWTOからあTPPへと仏教で言えば欲という餓鬼
の世界へと向かっているように思えてなりません。TPPは本当に嘘っぽい議論で
す。上から目線の下っ端は口を出すな、と言わんばかりの内容です。
 何のため、誰のため、なぜTPPなのか内容は秘密交渉などということが平気で
行われ、それが当然視する風潮を作り出しているマスコミをみているとWTOと同じ
ではないか。中央?だけが肥え太り、地方が疲弊してきた歴史的事実をまったく
意に介していません。
 まあ私達はちょっと耐えられないので、なるべく自分のことは自分でまかない、
壊された部分を少しづつ修復し、何をどうしたかわからないものを食べていくより、
少々手間や時間がかかっても正体のわかったものを食べていこうとするしかあり
ません。そんなことでお米、野菜から始まって油作りに精を出しているのです。自
然の恵みに感謝して・・・。         byおかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1092                     2013.6.3
 まだだろうと思っていたキュウリが採れ始めました。「おっ!初ものだね!」と
早速塩もみして食べました。連れ合いやら娘や息子と試食し「うん、美味しいね」
「うまいな!」と。
 定植したのが4月28日ですからちょうど1ヶ月で初収穫です。ナスやトマトは
初なりに4ヶ月近くかかりますが、キュウリは2ヶ月ちょっとでなり始めたことにな
ります。ウリ科の野菜は早くなり始めますが終わるのも早いのです。たぶん7月
いっぱいまででしょう。
 キュウリ生涯は短いので、次にはウリが植えてあります。キュウリが終わる頃
にはウリが採れ始めて、それがお漬け物になったりして秋を迎えます。「旬を食
べる」とはそうした季節ごとの実りを楽しみつつ戴くことなのだと思います。その季
節を満喫した野菜や果物は、私達人間の命にとってもその季節を生き抜く栄養と
生命力がいっぱいなのだ、と思います。
 私達は、ノーケミカル栽培なので農薬も使いませんが、一般的には病気予防と
害虫退治と称して1週間おき位に消毒のためと農薬がまかれているようです。先月
は誘いもあって、ネオニコチノイドという農薬の勉強会に行ってきました。人間に影
響がないとの触れ込みで急速に普及した農薬です。
 浸透性で植物体内にしみ込み、それを食べた害虫が死んでしまうと言った性質を
持った農薬です。ミツバチは開花植物の80%に関わっていると言います。受粉とい
う行為で花が実りになり、子孫を残す自然生態系の豊かさがあります。そのミツバ
チが減少し、受粉ができない。アメリカやEUそしてこの日本でもミツバチの大量死
が続出しています。その原因を探っていくと、ネオニコチノイドという農薬の使用し
た時期が一致する、というものです。
 バタバタ死んでゆくミツバチたちの姿を見るとこわいです。受粉植物の絶滅にも
つながります。世界中で蜂群崩壊症候群が広がっており、アメリカでは使用してい
るミツバチが4分の1にまで減ってしまったという。飼っているミツバチだけがそうい
う現象になっている訳でなく、自然のミツバチがどこに行ってしまうのかその原因は
特定されていないと言うけれど心配です。(*蜂群崩壊症候群(ほうぐんほうかい
しょうこうぐん)-ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象。
 自然の摂理の中から知恵や工夫を重ね培ってきた伝統的農法に学び、ゆっくり
と生きることはできないのでしょうか。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1091                     2013.5.27
 ようやく夏日が続くようになって,ハウス内のトマトが元気に育っています。仲
間のトマトは桃太郎で普通のトマトですが、とれ始めました。試食してみました
がまずまずの出来でおいしい!同じくピーマンもまだ木が小さいのですが、ピ
ーマンは熟す前に収穫して食べるものですから早めに採れます。。
 私のは、ミニトマトです。今3段目が花盛りで、1段目は実が太り始めて房な
りになっています。先週で、誘因作業を終えることができました。トマトにせよ
キュウリにせよ植えてそのままにすると成長して倒れ始めます。倒れ始めま
すが成長点=先端だけは垂直に上を向きます。誘因作業というのは、姿よく
成長するために手を貸す仕事です。子育てに似てます。
 露地栽培の場合は竹の杭を立ててネットを張ったり、ひもで茎を支えたりし
て上に伸びられるように仕掛けを作ってやるのです。そうすることによって生育
環境がよくなり、かつ長く収穫ができるようになります。
 それをやらずにほおったらかしにすると、新芽が伸びるままになり脇芽は出
てくるし、風に振り回されたりしてゴチャゴチャになってしまいます。ゴチャゴチャ
になると風通しが悪くなったり、葉が重なったりするので病気や虫がでやすくな
ります。
 成長に合わせて管理することがとても重要になります。トマトやキュウリは脇
芽が出てくるので、それを掻いたり、脇目の芯を止めたり,後半になると下葉が
黄色くなってきますのでそうした葉は取り除きます。
 夏野菜は成長が早いので、毎日成長具合を見ながら適宜管理することが大
切です。昨日は、新規就農者青年から「トマトの花が落ちてしまうのですが,どう
してでしょうか?」という質問を受けましたが、同じ苗を植えた私のは何でもない
ので、何と答えていいのか「わからないなあ」としか言えませんでした。
 相手は生き物です。話で植え方とか管理の仕方を語っても、その受け止め方
はその人なりです。私の教えたとおりに植えて管理したとしても、その人の経験や
見たことに規定されます。現場で現物を見ながらでないと判断できません。
 そんなことで、夏野菜が成長していますが、日に日に成長する姿を見るのは気
持ちのいいものです。田んぼの苗も夏の日に照らされぐんぐん成長している様が
見て取れます。育てている者しかわからない喜び、感動があります。お金では買
えない価値観だと思うのですが、今の世相は「そんなことは!」とそっぽを向かれ
ているようです。                    by高柳功
(産地の声)vol.1090                     2013.5.20
 2日前にようやく田植えが終わりました。約2週間かけての田植えでした。今年
は全田紙マルチによる無農薬稲作です。合鴨農法も今年はやりません。娘が
合鴨の世話をしていたのですが、最後にはお肉にしてしまうので「かわそうだか
らやめよう」と言っていたのです。
 合鴨農法も紙マルチ栽培も手間がかかる上に経費もかさみます。それでも自
然環境を保全し,危険な化学物質をまき散らさないことが救いです。稲作につい
ては除草剤1回位は仕方ないだろうとしていた時代がありましたが、10数年前に
研修で栃木の民間稲作研究所の稲葉さんにお会いしてからが無農薬稲作の始
まりでした。
 稲葉さんは、高等学校の教師をしていましたが,稲作に使う除草剤が猛毒のダ
イオキシンを発生させる。そんなものを使っていいのかと、教師の仕事を辞め無
農薬稲作を実践、普及のために奔走している方です。レイチェルカーソンの「沈黙
の春」ー化学物質(農薬)は、核物質と同じく人間が制御できるものではない。だ
からやめたほうがいい、と言うメッセージを世に出しました。DDT,BHCから始ま
る農薬使用の近代農業?ベトナム戦争の成果である殺草剤が除草剤となって、
一気に日本の水田に広がるのが70年代です。
 いわばベトナム戦争で使い残された殺草剤が形を変えて、田んぼや畑の除草
労働の解放のためと地上にばらまかれるようになったとも言えます。核がピース
オブアトムと言われて原子爆弾が夢のエネルギーなどともてはやされて原子力
発電へと世界が向かったことと同じです。
 そんなことで今は教育より命の方が大事ではないのかと生きる稲葉さんに共感
しての無農薬稲作の始まりでした。一時は人力に頼ってやっていたこともありまし
たが,それは大変なことで昔の人の苦労が身にしみた経験でもあり、とても困難
の伴うものだと言うこともわかりました。
 私の地域で無農薬稲作に取り組む人は私だけです。核も化学物質も人間には
制御できない。いずれその負の分が人間に報いとなって降りかかると恐れていた
のですが,あの大震災に続く福島原発の大事故はそれを証明してしまいました。
 その福島双葉町から避難してきた自然農法をしていた鶴見さんが紙マルチによ
る無農薬稲作をしていたのでした。それをお借りしての田植えでした。縁の不思
議さを感じます。植えた稲の苗は翌日から根を出し元気に育っています。
                        おかげさま農場・高
(産地の声)vol.1089                     2013.5.13
 ようやく我が家に帰ってきました。宮城県まで往復950kmの道のりを運転して帰って
くるのはしんどかったのです。12日に宮城県で菜の花プロジェクトの大会がありミニト
ークの一人に指名されいつもの調子で了解してしまったものの田植えは半分しか終わ
らず、11日にはミツバチ農場の企画した田植えイベントに参加したので、車で行くしか
なかったのです。
 10日までようやく半分の田植え。11日のイベントに備えたのですがあいにくの雨でし
た。それでも雨天決行でカッパを着ての田植えです。線引きを前の晩につくり縦横に
田んぼに線を引いて,初めての人でも植えられるように準備しての田植えでした。
 東京から来た娘さんがバスに乗り遅れ、成田駅まで迎えにいくというアクシデントも
ありましたが,何とか午前中に予定していた田植えが終わり、みんなでお昼ご飯を食
べ語らいをし、歌を歌っての楽しいひとときでした。
 初めての人も何人かいて感想を聞いたら「面白かった!」と言う。20代の娘さんから
60才前後の参加者もいましたが、やはり経験者である年配の方の方が一段と早い。
農の世界はリアリティそのものですので身体が動くか動かないか結果が出てしまいま
す。秋はハザ掛けで美味しいお米を食べよう!と散会。
 夕方5時半に出発し、宮城県の大崎まで直行し、到着は12時半過ぎてしまいました。
約7時間かかってしまいました。雨が降っていたので無理しないようにと休みながら行っ
たからかも知れません。
 12日の菜の花プロジェクトin宮城では各地で菜の花プロジェクトに取り組む人たちの
発表があり、とてもいい刺激をいただいた大会でした。菜種を蒔き油を絞って、一方で
使用済み食用油を回収し、BDF(バイオジーゼルフィーエル)にして化石燃料に頼らな
い試みを始めよう!という集まりです。
 会場である宮城県では、生産農家、大崎市、JA,生協が一体となって推進していま
す。各種団体がそれぞれできることをやって、エネルぎーの自給、推進をしようという
のはとても進んでいると思います。この国全体からすれば小さな小さな動きですが、
なにより一歩踏み出していることがすばらしいと思います。
 評論家では何も進展しません。まだまだですが、この千葉県でも菜の花、ひまわり
プロジェクトを始めていますが、これもまだ小さな運動です。少しづつでも知恵や工夫
を、そしてみんなで協力して希望を育てたいと思います。
                      おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1088                     2013.5.6
 今田植えの真っ最中です。ムラの田んぼは、ほぼ植え終えて私の田んぼだけが
残っています。3回位に分けて植えるのですが、誰もいない田んぼの真ん中で一人
トラクターに乗り、ドライブハローとよぶアタッチメントをつけての代掻きです。
 代掻きと同時に畦の草刈りをするのですが、次女の婿さんが勤めが休みなのでお
手伝いで草刈りに来てくれています。少しは身体を動かした方がいい、と言って刈り
払い機で夕方まで頑張ってくれました。連れ合いは、畑仕事でネギを植えたり、ナス
を植えたりしています。
 5日の朝は神奈川出身の新規就農した娘さんのご両親が挨拶に来られました。一
人で畑仕事をして自立しようと頑張っているのですが、両親とすれば心配です。こん
な時代に好きこのんで農業をしようというのですから農業をしてきた私としても心配に
なります。
 この国は農業を捨てる方針のようです。選挙の時はTPPは反対ですというポスター
を堂々と貼って主張していたにもかかわらず、スルッと参加表明するのですから政治
は本当に信用できません。前政権時には公約違反を取り上げていながら、そのそう
言っていた政党も同じことをする。マスコミも取り上げず、グルと思われても仕方がな
いでしょう。
 先人が積み上げてきた伝統や技が消えてなくなりそうで将来がとても心配になりま
す。数百年数千年かけて作り上げてきた田や畑をないがしろにし、(いわばそれがこ
の国の財産だと思うのですが、)環境や景観が荒れていることがそれを実証していま
す。その姿は農業に限らず地方の疲弊、荒廃へと進行中です。
 職人さんとお茶しての話ですが、「農業もそうかも知れないが俺たちも俺の代で終
わりだな!」「伝統的工法の大工さんも、畳屋さんも瓦屋さんも先がなくなってきてい
るな」と。
 若い人たちが希望の持てる、そして生き甲斐のある人生を送れるような世になって
欲しい。一生懸命生きた人が報われる世になって欲しい。競争して生き残るなどと言
う考えはおかしいと思います。勝ち組負け組という言葉が一時氾濫していましたが、
そういうこと自体がおかしい。誰もが生きる、いきられる世をつくるのが政治の役目だ
と思うのですが、日本が生き残るためなどという戯言に惑わされないよう気をつけね
ばならない時代のようです。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1087                     2013.4.29
 今は田んぼと畑の仕事が重なってどうすればいいのか戸惑うことが多い状況で
す。育苗ハウスではトマトやナスオクラやキュウリなど幾種類もの野菜の苗が育っ
ています。先週までは田んぼの代掻きをしていたのですが、苗が育ちすぎて植え
なければなりません。
 いったん代掻きをお休みにして昨日は、カボチャ、トマト、トウモロコシを植え付け
ました。野菜の苗も過ぎてしまうと老化が始まります。限られたポットの土では生育
する限度があり、それを越えると下葉が黄色くなったり全体の葉色が黄ばんできた
り、木が固くなったりします。
 ですから植え付け適期ということがあり、生育状況を見ながら植え付け準備を進
めておかないと順調な生育は望めません。野菜の生育に合わせての仕事になりま
す。
 今朝は農協から紙マルチが届きました。無農薬栽培のお米作りの為の資材です。
農協には2.3日前に田植機の修理が終わったからと田植機が届きました。田んぼも
ムラの人から頼まれて田んぼが増えてしまって代掻きを急がなければ、と思ってい
るのですが、前述のように野菜が育ってしまっているのでてんやわんやです。
 まだ植えてもない田んぼですが、昨年もみの乾燥機が壊れ入れ替えすることにな
りました。ところが小屋が小さすぎるというので改修工事をすることになりました。そ
のための基礎工事が始まっています。乾燥機というのは立ちが高いので普通の高さ
では入らないのです。で軒を高くして乾燥機が入る高さにするための改修です。
 そんな忙しい時ですが農家以外はゴールデンウイークということで昨日は是非現
場を見せてほしいとお客さんでした。忙しいのでと言ったのですが、どうしてもという
のでお茶しました。
 ゴールデンウイークという季節は人間も気持ちがいいのでしょうが自然界の生き
物たちにとっても躍動の季節です。人は自然界の動きに合わせて生きて来たはず
ですが、この季節イベントや遊びに忙しい季節になっているようです。(お客さんが
気にされたら困るのですが、そういう世相が人としてそれでいいのかなあ、と思って
しまうのです)
 稲やカボチャさんの側にたって私達は仕事をします。自然の恵みをいただこうと
すればそれが当然のことなのですが、、、。
                      おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1086                     2013.4.22
 昨日は、村祭りでしたがあいにくの雨で中止かと思ったら、朝6時にには花火
の音が!。私達の村は四区に分かれていて、四つの地区が回り番でお祭りし
ます。ですから四年に1回当番が来て、当番区として祭りの準備から全てを担
当することになります。
 で、今年の私の区は当番でないのでただ参加するだけです。郷社である大
須賀大神に奉納するという形を取るのですが、他の区民はいわば観客として参
加することになります。で、私も村の一員なので傘を差してお客さんを案内しな
がら行ってきました。
 神さまに奉納する榊を先頭に神主さん区長さん達が先導し、まんどうをねり回
しながらその後を踊り子さん達が笛太鼓の下座連の曲に合わせて踊り進みます。
それが、大雨の中ですから皆さんは薄手のビニールカッパを着ての踊りです。
着物の裾は汚れるし、下座連は上のブルーシートをかけながら雨の中を2時間
かけて神社へと進みました。
 今年のまんどうの祈願文は「五穀豊穣」「家内安全」「災害復興」「交通安全」で
した。300年続く伝統行事ですが、「五穀豊穣と」「家内安全」欠かしたことがなく、
あと二つは時々の村内の話し合いによって変わります。
 「災害復興」と「交通安全」は当番区の意向が反映されたのでしょう。未だ続く災
害復興に思いを託した祭りにしよう、ということだったのだと思います。雨と寒さの
中で大変でした。本当にご苦労様、です。
 今日は昨日の天気とは打って変わって晴れていい天気です。乾燥機の導入の
ため改修工事を始めたのですが、職人さんとお茶して懇談。田んぼの話になっ
て、「俺も稲を作ることになってしまってちょっと遅れるからよ!」と。「おかしな話だ
よな。60過ぎて稲作るなんて」「俺も同じだ。誰かにやってもらおうと思ってたんだ
けど、逆に増えてしまった」「頼む方でなくて頼まれる方になって作る(面積が)方
が増えてしまってるのよ。」
 農村地域もどんどんやめる人が増えて田んぼや畑だけが取り残される現象が
進行しています。採算を考えたらあわないのです。「これでTPPなどとなったら日本
中の農村、稲作は壊滅的だね」「誰かが、美しい日本などと言ってるけど、草ぼう
ぼうの荒涼とした日本へと進んでいるね」「今だってあちこちに荒れ地が増えてい
るんだもの」「どうなるのかね。」お茶話でした。
                      おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1085                     2013.4.15
 遅い朝食を取りながらTVを見ていたらアレルギーアトピー対策の番組です。
アレルギー対策をしてくれるレストランが出てきているようです。アレルギーの
ある子が給食で亡くなってしまったニュースが出たばかりですが、そうしたお
子さんを持つ人にとっては安心ができることです。
 ですが、と思ってしまいました。かってこれほどのアレルギーが問題になった
時代があったのだろうか。30年前50年前はどうだったのだろうか。そう振り返っ
てみると現代病であり、何故そうなってしまったのか。そうなってしまった原因を
突き止めることの方が大切ではないのか、と思うのです。
 人間が何10年も何百年も食べ続けてきた食べ物でアレルギーになるというの
は何故なのでしょうか。人という生き物の体質が変わってしまったのか、それと
も見かけは同じ大豆や小麦と思っていたものが実は中身が変わってしまってい
るのか、といった疑問を解明することが大切なのではないか、と思うのです。
 対症療法ではなく根本的対策です。
 人は何を食べて生きて来たのか。何を食べて生きていけばいいのか。以前、銀
座の野良猫野良犬が成人病にかかっているという話を聞いたことがあります。ネ
コや犬は人間の食べ残しを食べていた。人間も成人病が多発しているのだから
同じ食べ物を食べているのだから当然だ、といって済ますわけにはいかないでし
ょう。人間が食べているものをサルに与えていて奇形ザルが生まれているという
レポートを読んだことがありましたが、そうした現象がじわじわと進行しているのか
も知れません。
 食べ物を育てる私達農家ももっと自覚を持つ必要があるように思います。農と食
は表と裏のような関係です。食べる人と作り育てる人がいるから食事が成り立つ。
先祖から続く私達の命の連続があります。
 昨日から吹き荒れた風も収まり、今日は久しぶりに穏やかな日になっています。
昨日はアルゼンチンから来たウーハーを成田駅まで送るついでに新勝寺を案内し
ようとしたら、大混雑の中に入ってしまいました。成田太鼓祭りというイベントだった
のです。成田山の境内に全国から集まった太鼓たたきの人700人という。 それぞ
れの団体が少しづつ競い合ったのですが、最後は全員で演奏したのです。そのボ
リュウムというかパワーはすごかった!体中に響く演奏でアルゼンチンの彼らも
感動、日本のいい思い出になったでしょう。
                      おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1084                     2013.4.8
 庭先のチューリップが咲きました。真っ赤な色鮮やかさがとてもきれいです。
黄色とピンクの色もありとりどりの色が楽しめます。チューリップの花の周り
には昨年植えたパンジーも黄色や紫など咲いていますが、それもまたいいで
す。
 房州では咲き終わったと言う菜の花がこちら北総では満開で黄色のお花畑
になっています。また昨秋蒔き付けられた麦も茎立ちが始まり生長し、畑に緑
が満開でこれもまたそれなりにほっとする光景です。野の花ではタンポポがあ
ちこちに咲き始め鮮明な黄色で自己主張をしているかのようです。
 これが春なのでしょうがあれだけの嵐のあとは全ての物が洗い流されたから
こそ原色のいろいろな花が鮮やかに咲き誇る姿は、忙しさやあわただしさのな
かでとても癒されます。きれいなものはきれいです。
 家の前のジャガイモは植え付けられてちょうど1ヶ月ほどになり、芽を出し始め
ています。黒のマルチングをしてありますので、ちょこっと黒ビニールを持ち上げ
ます。そこを破って芽を太陽にあたるようにする仕事が今の仕事です。一斉にと
言っても全部が揃うわけではないので、時々見回り芽が出たのを見つけては芽
を出させてやります。
 2月に蒔いたトマトは、鉢に植え替えたのですが、季節を感じてどんどん成長し、
鉢に移植したのはいいのですが育ちが間に合わずすぐに混んでしまいました。
それなので一昨日ずらし作業をしました。ずらしと言うのは、鉢に植えられた苗が
育って葉が重ならないように鉢の間隔を広げる作業です。一気に育苗面積が2,
3倍位になります。
 その他トウモロコシやなす、モロヘイヤ、カボチャなど蒔いたので、急に育苗ハ
ウスが賑やかになってきました
 3日に蒔いた種籾も芽が出始めました。昨日一昨日の強風と大雨で育苗ハウス
が心配だったのですが、何とか持ちました。研修性のMさんの研修棟は「風の揺
れが激しく眠れなかった!」と言ってたほど風が強かったのですが、今の季節に
台風のような嵐が吹くとは意外でした。何とか春の嵐を乗り越えてくれたようです。
 これから本格的な植え付け作業が始まります。ムラの中では田んぼの代掻き
作業が始まり田んぼが水面にかわりつつあります。私の場合遅いのですが、水
利の都合上そんなに遅くするわけにはいきません。さあ!頑張ろう!です。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1083                     2013.4.1
 我が家のサクラも今が満開です。昨年より10日早い満開です。夏になって茂る
木が欲しいと庭師の友人に植えてもらったのがサクラの木でした。夏は生い茂っ
て冬は葉が落ちて日差しが欲しい。そんな木が欲しいと植えられたのがサクラだ
ったのですが、夏の日陰で縁台を持ち出し木の下で涼を取るという状況が生まれ
るには5.6年はかかるだろうけれど、成長を待つしかありません。
 木と言えば隣町の友人が嘆いていました。「町の道路計画で1町歩の山がある
んだけれどその真ん中を道路建設計画に入ってしまった。」「その山は手入れをし
て80年の杉山なんだ。」「よく育ってもったいないから路線を変えてくれればいい
んではないかと了承しなかったんだ」「だって他は手入れもしてないし、俺にはよ
けても作れる道路計画だった」ところが、「路線変更はできないと副町長がきて説
得に来てね!」「結局了承せざるを得なかったのだけれど、その木の補償が1本
千円だと!」「1本千円だよ!80年の木は80年かからないと80年の木にならない
んだよな。」と。
 山や木の価値が全くわかっていないことに嘆いていましたが、彼の言い分はもっ
ともだと思いました。今の日本を象徴するような出来事です。自然のなせる成長し
た財を、こともなげにお金で、市場流通の価値観でばっさり切り捨て、自然の恵み
を大事に大事に守りながらそれを生かしてきた日本人の伝統的価値観を無視する
行政、くにのありようが悲しい。
 稲作りが始まりますが、日本中で山を切り開き、沼や沢を開墾し田や畑を作りこ
の国に住む人々の食を支えてきた文化を、国際競争という外からの力が押しつぶ
す姿は先人の苦労を考えない、とんだ親不孝者と言ってもいいとおもいます。
 ともあれ季節は種まきシーズンです。あちこちで田耕が始まり、田んぼの稲株が
掘り起こされ土色に景色が変わっています。私も頼まれて2カ所で種まきしました。
1ヶ月後には田植えです。我が家は3日に1回目の種まきです。
 今年はいろいろなプロジェクトを始めたのでなにかと混乱しています。菜の花ひま
わりプロジェクトで食用油の自給とエネルギーの自給、「食と農の教室」「食と命の
出張講座」成田有機の里プロジェクト、お米の展覧会、など経営とイベントが計画
されていますのでその対応にも気をもみながらの一年になりそうです。
 稔るほど頭をたれる稲穂かな・という句がありますが、そうありたいものだと思い
ながら自らを戒めていますが、難しい、、、。
                      おかげさま農場・高柳 
(産地の声)vol.1082                     2013.3.25
 先月蒔いたトマトがすくすくと育っています。私の場合温度をかけない、いわゆる
常温育苗なのでなかなか芽を出すのに時間がかかりました。それでも3月の太陽
光線は強くなって光合成の能力も高まっているせいでしょう。子葉から本葉が2枚
3枚と成長し、そろそろ移植の時期を迎えています。
 蒔き床は、狭く株どうしの葉がふれあうようになっていますのでより大きなスペース
を確保して、のびのびと育てることが肝要です。徒長のない根ばりのよいがっしりし
た苗に育てたいのです。
 人間も似たようなことかも知れません。身体ばかり大きくても自力で育つことがで
きないようでは困ります。植え付けて自力で根をはり命をまっとうする自活力のある
苗作りが目標なのです。
 ビニールハウスで育苗しているのですが、毎日の温度管理は大変です。太陽が出
れば換気をして、気温が上がりすぎないようにしなければなりませんし、今日のよう
な雨や曇りで気温が下がると、ハウスを閉めて気温を下げないようにします。毎日天
気模様を見ながら対応しなければならず、気の抜けない日々です。
 移植や植え付けはなるべくなら天気のいい日にします。太陽が照っているときは日
に照らされて発根が促されるからです。植物は同化作用と蒸散作用を行っているか
らでしょうが、そんなに蒸散作用をしなくともいいとなったら、まあいいか(と考えている
かどうかはわかりませんが、)と無理して頑張らなくともいいと思ってしまうせいか、根
ばりがよくありません。
 太陽にさらされると頑張らないとしおれてしまう!と根を張り水分や養分を得ようとそ
の力を発揮するようです。仕事の都合で天気が悪くともやらざるを得ない時もあります
が、なるべく天気のいい日に植え付けするように心がけているのです。田んぼでも畑で
も同じで良苗であれば、翌日には根が動き出します。
 最初が肝心ということがあります。何もしなくとも生きられるとなったらそこで動きを止
めてしまいます。しなくとも水分も栄養もとれる、そんな環境が続くとそんな苗は、大風
や雨のせいで根ばりも悪く軟弱になっているので吹き飛ばされたりしおれて枯れてしま
うこともままあります。
 春の今時は、一年のはじまりであり、もっとも大切な季節です。草も育ち始めていま
す。やることはいっぱいあって圃場50枚のあちこちを見て回り、順番を間違えずに段
取りをとって間に合うように気ばかりがせいているこの頃です。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1081                     2013.3.18
 今年の春の風は北総地区の畑を荒らし回っています。今の季節の植え付けや
作付け中の物は、トンネルやマルチングなどの栽培が始まったばかりです。人参
は畑のトンネルの中でようやく芽が出たばかりの人参の赤ちゃんです。ジャガイ
モも植え付けてマルチングされて芽だしを待つばかりの状態です。
 そうして畑一面に貼られたビニールやポリフィルムが強風にあおられてはがされ
てしまってばたばたとあおられてしまうのです。我が家の植え付けたばかりのマル
チングフィルムがはがされました。強風の中での修復は大変なものです。下手す
れば直したあとから次々とバタバタとはがされます。風が収まるまで待って直しま
したが、次の日のまたの大風で再び全部はがされる、と言う状態でした。
 誰もが同じ状態で風の強さを語ります。「風の砂ぼこりが数メートル先が見えね
えよ。まいったなあ。」「そこいら中ホコリだらけになって家の中も土が積もってしま
ったよ」「鍬を持って直すんだが、直した尻からまたはがされるのであきらめた」「中
国の黄砂どころではないよな」人間の方も「顔も髪の毛も鼻の中も砂ぼこりだらけ
だよ」「お風呂で身体を洗うと洗い水が砂だらけだ!」ですが、黄砂と違うのは風が
収まれば砂嵐も収まるところです。
 そんな春一番の風も一昨日の雨で土が落ち着き大丈夫かと思いきや、今日も朝
から風が吹き始めています。ビューびゅーと風が鳴り始めています。またか、と思
うのですがどうしようもありません。予報によれば今晩のかけて雨と強風が予測さ
れていますが、早く収まってほしい。
 そんな強風で、野菜がホコリだらけになってしまっています。ホウレン草や小松菜、
レタスなど葉にホコリが積もって、ばさばさとはたきながらの収穫です。どうかお客
さんにはそういうところを理解して欲しいものです。
 そんな中ですが、昨日は珍しく穏やかでいい天気でした。隣町の神崎町で「オク
ラ祭り」に参加してきました。臨時列車が出るほどの人気ですが、私達のブースで
は昨年と同じく野菜の出店です。オーガニックな集まりです。県内に限らず関東
近県からも出展者がいて、久しぶりの出会いがあるのも楽しみの一つです。
 我が家に研修にきていたTくんは結婚して農をやりながらカフェをやっていたり、
ウーハーにきたOさんもオーガニックカフェをやっています、その作品が店頭に並
べられていました。若い人たちが頑張って自らの道を切り開くすがたは頼もしい、
と感じたお蔵まつりでした。
                       byおかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1080                     2013.3.11
 奇しくも今日の産地の声の日付は3.11です。あれから丸2年の時が過ぎま
したが、未だ震災地の復興が、原発事故が解決されていません。テレビも新
聞もそんなことよりお笑いとTPPだの景気対策が先だ、と騒いでいるようにしか
思えないのは私達の思い込みなのでしょうか。
 大震災と原発事故は私達に大きな衝撃でした。人間の知識や科学といった
ものが自然の猛威、地球の動きに遠く及ばないものであること、人は家族や
域と共に生きてこそ暮らしが成り立っていることをあらためて教えられまし
た。
 昨晩のテレビで津波によって流された漂流物がアメリカ、カナダにたどり着
き、その漂流物である漁具を拾った人が「日本に届けて欲しい」との願いを
える日本の漁師さがしのドキュメンタリーを見ました。
 岩手、宮城、福島、茨城、千葉と歩き回ったドキュメンタリーでした。地震と
津波は家を根こそぎ奪い、流された船は2万隻を超すという。その上2万人
超す人が亡くなりました。一部復興の兆しはあるもののがれきの山、船の

骸がそのままで、復興というにはほど遠い現場の映像に見えました。
 昨夜は疲れて眠ってしまい、つけっぱなしの深夜番組を見始めたら目を
せず終わりまで見ていたのでした。2年経ってもまだ復活していない町、
漁港、
そしてそこに生きている人たち。まだまだ終わっていません。
 私達も複雑です。直接の震災被害はそれほどでもありませんが風評被害
いったことなのか、放射能が心配と言うことで千葉県の野菜が嫌われてい
るよ
うです。福島はもとより茨城も千葉の野菜もこだわる消費者は買わない、
関西
の野菜なら安全だ、といった傾向が続いているようです。
 当初は、東北や福島のことを考えたら自分たちの方が遙かに、自分の家はあ
るし仕事もできるのだからまだまし、できることの応援をしようと支援を
していた
りしていましたが、じわじわと影響が及んでいるように感じられます。
 社会に閉塞感が漂っていることにこの国の指導者は気づかないのか、気づ
うとしないのかわかりませんがともかく、ますます先が見えなくなってきてい
るこ
とは確かです。民主党であれ自民党であれ政治が茶番のように感じられ
てしま
うのです。そして政治もマスコミも専門家という人たちもみな責任をとら
ない。
 ともあれ人参の種を蒔き、ジャガイモを植え、田つくりの準備を始めていま
す。寒さを耐えた麦が3月の日差しを浴びて、緑豊かな畑にしています。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1079                     2013.3.4
 1月に作っておいた米麹がそのままで、いつかはやらねば、と思っていた味噌
つきを昨日やりました。いつものことですが前の日に大豆を水をつけておき、半
日かけて大豆を煮込みます。ドラム缶を半分に切ったものがカマドになります。
釜は直径52Cmの深さ40Cmの大釜です。この釜は、浸して膨らんだ大豆が1斗
5升入ります。
 煮炊きは、薪です。薪を用意して新聞紙で火をつけて煮込み開始です。研修生
の美穂さんが火の係で薪をくべ半日かけて煮込みました。その間私は山から切
り出したクヌギの丸太(直径30~40Cm)の薪割りです。最初は人力で斧を振り上
げて挑んだのですが、全く受け付けません。斧が跳ね返ってしまうのです。
 そうしたら、福島の鶴見さんが「俺に家に薪割り機があるよ!」という。それで借
りることになり、機械で薪割りです。電動の機械です。ところが木が堅くて機械が
止まってしまう。そんなところへ持ち主の鶴見さんが見えて、「最初は、端っこか
ら割った方がいいよ」と言うアドバイスをうけて何とか薪割りを終えることができま
した。まだ生なので次の煮炊きのための薪割りです。
 家を建てたりすると出る木っ端を日頃私は、ゴミなのだから燃してしまえ、と言っ
てるのですが、」連れ合いは何でもほしがり、大事にしまっています。よく言えば
「もったいない」精神なのです
 私は整理して綺麗にしようと燃すのが一番と考え、連れ合いはそんなものでも
取っておけば煮炊きに役に立つ、と考えるのです。そんな時はいつも2人の考え
が衝突します。で、煮炊きの時は「ねっ!役に立つでしょ」と言われます。
 考えてみれば日本人は長い間ご飯や味噌汁などはタキギでの暮らしが当たり
前だったし、遙かに長い時間そんな暮らしをしてきた。自然にあるものをいただき、
それを無駄にせず暮らしに生かしてきたのだった。
 杉や松、楢やクヌギの木は、毎日休まず太陽エネルギーを貯め込み成長して、
それを人間が伐採と称して木を切り燃料にして、調理や暖炉にと役に立ててきた。
しかも楢やクヌギは伐っても2.30年すれば元のように成長し、再び炭や薪となっ
てエネルギーの供給元ととして循環していたのです。
 山林はエネルギーだけでなく、生き物に必要な水や酸素も供給しています。地
球の自然循環・生命維持にとって山林は欠かせない存在です。そんなことを考え
た味噌作りでした。お米と大豆が各1斗5升、塩10kgで82kgの味噌でした。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1078                     2013.2.25
 その昔、といっても10年か15年位前か記憶に定かではないのですが、司馬
遼太郎の「この国のかたち」というのを読んだことがあります。今再び読んで
みたいと思ってもいるのですが、皆さんも一度は読まれたらいいと思います。
 日本がかって第二次世界大戦に突入したのは何故であったのか。司馬さん
は戦車隊に属していました。終戦近くなって本土決戦と言うときに、命をかけて
戦えと言われる。決戦となれば戦車隊のその地は道が狭くて一般の国民も非
難したりしなくてはならない。そこで上官に、逃げ惑う国民はどうしたらいいのか
問うたら、そういうのは踏みつぶしても戦え!と言うことだった。国民を踏みつぶ
してでも勝てばいい、そんな馬鹿な戦争を何でやってしまったんだろう。と言って
たように記憶しています。
 今度のTPPを見ていると武器は使わないけれど今度はかたちを変えて、お金を
求めての経済競争に勝つことだけしか考えていないように思えます。WTOも自
由化へと進めたシステムです。その結果、地方は疲弊し、山や畑は荒れ、限界
集落とよばれる地域が出現し、都市は非正規雇用者が3分の1を言われるほど
になってしまいました。WTOをさらに進めるのがTPPです。
 先週、強制避難されているTさんと一緒に双葉町へ行ってきたのですが、ゴー
ストタウンです。双葉郡に入り始めてからは持って行ったガイガーカウンターが
鳴りっぱなしです。Tさんの自宅を除くと家財道具は座敷一面に散らかっていて、
風の影響かとおもったら「違うよ、これはけものに入られて散らかったんだ」と。
よく見たら獣の足跡があり、ネズミにも入れられてかじられた跡があります。
 畑や田んぼも草が鬱そうと生えて、それが冬になり枯れ上がって人が入れな
い状態でした。1昨年4月に事故直後に入ったハウスがどうなっているか見てみ
ようと行ったのですが、草が絡まりドアがすぐには開きませんでした。以前はレタ
スや豆が植えられていたのですがそんなおもかげはありません。事故前のハウ
スは建てたばかりという立派なハウスで「さあこれから」と言うときに事故は起こっ
たのでした。
 「大震災と原発事故でもう2年になるけど国は何にもしてくれていないな」「逃げ
ろ、と言う指示だけは受けたけどな」「それも間接的にだけどね」「そのままでもし
ょうがないので自然農の仲間で東電に補償交渉はしているけど、、、」「国は推進
はするけどその責任は取らないんだよね」TPPもそうなのじゃないか。
                     おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1077                     2013.2.18
 有機農業をしている知り合いが、豚肉を届けてくれました。ブロックのロース
です。「髙柳さんはハムを作ると聞いてましたから持ってきました!」と届けて
くれたのでした。彼は、数頭の豚を飼い、野菜くず、残飯など自分の家でとれ
たものだけで豚を育てています。いわば効率主義の育て方ではない昔ながら
の人間と同じものを食べて育った自然豚です。
 となればわざわざ持ってきてくれたお肉ですからハムにしないわけにはいか
ないな、となって今熟成中です。あとはボイルと燻煙して仕上げます。どんな
ハムになるか楽しみです。新規就農のN子と黒こしょう、塩、ハーブを使って仕
込んだのです。
 私は市販のハムはほとんど食べません。スーパーなどで時々見るのですが、
裏表紙を見れば添加物のオンパレードです。とても食べる気になりません。子
どもにも食べさせませんでした。
 腐らない肉、腐らないパンなど大塚先生の話にありましたが、一度は自分で
作ってみたらいいと思います。自分で粉からパンを焼きどのくらい持つのか。自
分でハムを作り市販の物と比べたらわかるようになります。
 無着先生は、「腐るものは良いものだ」と言っていましたが、そう思います。ど
んなものでも生きている物は必ず時間が経てば腐ります。それを傷まないうちに
食べることが命をつなぐことであり、調理することなのだと思います。薬品で腐ら
ないようにして持たせると言うことは不自然です。人間も自然界の一員でありそ
の食物連鎖の系から逃れられない生き物ですから、工業製品(添加物などの)
とは相容れないと考えるのですが、どうでしょうか。
 とはいえ外食するときは気にしないようにしています。出た物を食べています。
我が家は、自宅調理率8.9割ですから毎日3食ご飯と味噌汁はつき物です。
長崎に原子爆弾が落とされ、そのとき患者の治療に関わった秋月振一郎医師
が書かれた「死の同心円」に、放射能の影響が同心円状に表れ次々と亡くなっ
ていった。だが秋月医師は自分の体験から、そこにあった玄米と味噌を白米に
せずに、玄米ご飯と味噌汁を濃いめにしてそこにあった海草と一緒に食べさせ
た。結果、食べさせた人たちは発病せずに済んだ、と言うことでした。
 我が家は、お米と味噌汁それに野菜とお魚が主体の食事スタイルです。久し
ぶりにハムが加わります。
                                    おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1076                     2013.2.11
 金ゴマの油絞りをしたら500gで240CCの油が摂れました。娘がクリーム
代わりにつけたいと言っていたので絞ったのですが、油の量に驚きました。
菜種だと同じ方法でせいぜい150cc位です。黒ごまより油量が多い感じ
です。
 成分的には50%を超える油成分があるとは聞いていたのですが、これほ
どとは思いませんでした。絞り方は圧搾生搾りです。生ですから香りがない
のですが、フライパンなどで炒めに使うとゴマ特有の香ばしい香りが漂って
きて、ああ、ゴマだなあと感じます。
 ついでに米ぬかを絞っています。これもクリーム代わりに使ったり場合に
よっては髪に使ったりしています。一見べとつくようですが、刷り込むとなじん
できて気にならない。薬品や添加物なしの純粋生搾りですから安心して使え
ると思っているんですが・・・
 先週、玄米ご飯の講習をしてもらいました。ふくしまのTさんのところでいた
だいた玄米ご飯が美味しかったのです。娘や連れ合いは玄米派ですが、私
と父は白米派で頑張っていたのですが、いただいた玄米ご飯は餅米のような
炊きあがりで玄米特有のぼそぼそ感がなくもちもちして美味しく食べられた
のです。
 昔タイ東北部へ行って食べた餅米ご飯を思い出しました。タイの餅米は手
づかみで丸めて食べていたのですが、これが意外と美味しい。日本での玄米
ご飯はそうはいきません。タイでは美味しく食べていたのですが、日本へ帰っ
たらすぐに白米へと食返り?してしまったのです。
 しかも、そうして炊いたご飯はジャーに入れて3.4日かけて食べると発酵し
て発酵玄米として食することができるという。早速購入し、以来食べ続けてい
るのですが、赤飯を食べているような感じです。炊きあげるときに小豆をコップ
半分位入れるのでまるで赤飯風です。もちもちしていて玄米のように思えない
食感。
 来るお客さんに食べてもらっているのですが人気上々です。講習してくれた
方は、炭素循環農法を推進している城雄二さん。城さんによれば「無農薬米と
無農薬の小豆でないとうまく発酵しないよ。」と。
 私の場合はどちらも自分ちにあるからいいけど、「誰にでも進められないね」
と連れ合いが言う。お薦めしたいけれど難しいものです。塩ゴマをかけるより鰹
節で醤油味のゴマの方が私には好みです。小豆の代わりに黒大豆も試してみ
ようと思っています。
                     おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1075                     2013.2.4
 とうとうというか、既定路線というか牛肉の規制緩和?が決められました。2月
1日から米国産牛肉の規制緩和です。20ヶ月齢以下の牛肉の輸入は許されて
いたのですが、30ヶ月齢以下まで輸入しても良い、ということになったのです。
 BSE(狂牛病)が日本で発表されたのが2001年9月10日。あの9.11テロの前
日の日でした。<ある意味ではアル・カイーダよりも震撼すべき不吉な風の上
陸・・・後になって人々は知ったのだが、それは人間が環境に対して行った操作
的な干渉に対して、自然がその平衡を回復するために開始した、長い報復の
第一歩が日本に立ち現れた日だったのである。>と福岡教授は言う。
 狂牛病の発生が日本で発生した為、食の安全性を巡る大問題に発展し、翌
月には食肉に供される全頭の牛に対して検査が行われることになったのです。
そして現在までそういう対策を取って来ました。
 その間、米国からは24万トン輸入してきたのが12万と減少。米国にとって規
制を緩和することがTPPの参加条件となる。つまり今の日本の全頭検査、20ヶ
月齢以下、という規制?がある内はTPPに参加させないよ!ということだった。
 テレビでは、大手のスーパーが規制緩和で米国産の牛肉の価格2割下げセ
ールを、牛丼チェーンも大歓迎という報道。そういう報道のされ方しかしないこ
とに、一体日本人は何を考えているのだろう?と思います。
 12年前にはあれだけ大騒ぎした食の安全の議論が全くなくなっています。な
ぜ20ヶ月齢以下、全頭検査をしてきたのか、そう決めた論拠は何だったのか。
日本人の食の安全のためではなかったのか。
 BSE(狂牛病)は、元はといえば羊のスクレイピー病(脳が犯される)が牛、人に
感染する病気。羊の病気が牛に感染することはなかった。それが感染するよう
になったのは、羊や牛も食べる肉以外の残渣物がでる。それの有効?利用がで
きないかと加工され、蛋白源をはじめとする餌として加工を始めたことによる。
 早い話が牛や羊の死体を蛋白源として餌にしたことがが始まりだった。しかも草
食動物に、です。牛や羊の食べ残った物を加工し再び牛に食べさせる、というい
わば牛にとって共食いの食物連鎖が強制されていた。自然に背く行為です。
 関心のある方は、福岡伸一著「もう牛を食べても安全か」(文春新書)がお薦め
です。科学の進歩、効率主義、人間のご都合主義、栄養学?といったことが人間
を滅ぼすかもしれない。そんな思いがする規制緩和事件?です。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1074                     2013.1.28
 一面真っ白な雪化粧の朝でした。積雪量は2週間前の雪より多く10センチは
積もっています。夕べ12過ぎに家に帰ったのですがその時は星も見えていた
のです。連れあいの話だと、降り始めに気がついたのが4時頃で朝方には降り
積もる雪の多さに戸惑った!と。
 今日の最初の仕事は、路肩のU字溝にはまってしまった仲間の軽トラックをあ
げることでした。ともかく雪が一面なのでトラクターしかないかと思い、ロープを
持って出荷場に行ったら、仲間達が3人いて「人間が一番いいのでは」と言うの
で、連れあいも連れて現場に行き、みんなで「よいしょ!」と持ち上げることがで
きました。
 登り坂のところでスリップしてしまい上がれないのでバックしたらコントロール
ができずに落ちてしまった、と言う次第。我が家の後ろを走る国道51号線も車
がほとんど動かず止まった状態です。パートさんも電話があり坂が上がれず回
り道をしているのですが11時現在まだ到着できていません。
 昨日は、イベントが重なり若手は,アースデイ千葉でマーケット参加、私は、有
機ネット千葉の種苗交換会、総会と午後の特別講演会元中学校長大塚貢さん
の「給食を変えて子どもが変わった、優秀校になった!」に参加しました。
 年に1回の総会は、種苗交換会をします。種苗会社の利益優先、種を制する
物は世界を制する,などといって憚らない種苗会社に対して「そんな馬鹿な話が
あるか、種は地球からの贈り物。みんなで共有するものではないか。種は、地球
が生み出したものであり人間が作れるものではない,と言う思いから有機農家
での自家採取を奨励して、みんなで分け合っているのです。
 講演会は、とても勉強になりました。中学校の校長先生として当時荒れた学校
を建て直してきた実践を語ってくれました。赴任した中学校は児童数1200人の
生徒だったが、不登校児が80人近くいて授業中の居眠り、教室を出てしまう子
もいる。校外ではオートバイを盗んだり、脅しで金品を奪ったりする子がいたりし
て,その始末をつけ家に帰るのが12時を過ぎるのが当たり前だった。
 そこで語られた話は書き尽くすことはできませんが、先生方の授業の改善、学
校環境の整備(花壇作り)、そして食べ物の改善をして,本来の姿にすることが
できた、と言うものでした。話を聞いた中で感じたことは、子ども達が問題では
なく,それを取り巻く親や学校社会という大人の無知や無責任が招いたのでは、
ということでした。             byおかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1073                     2013.1.21
 先週14日の産地の声を書いていた朝方は雨が降っていたのですが、その後雪に
変わって今冬最初の雪が降り積もりました。その雪はたちまち道路渋滞を引き起こ
しました。関東南部は雪対策が脆弱です。
 その日は娘が市内のイオンへ行ったのですがあまりに雪がひどく「帰れなくなった
ら大変だ!」と用を足さずに帰ってきてしまいました。小学生の孫娘の買い物だった
ようなのでスノータイヤをはいた車で連れて行ってやりました。
 市内までは約15kあり、途中はもうのろのろ運転が始まっていました。買い物がま
だ済まないとき事務所から電話があり、隣町から通勤している事務員さんが「途中
の坂道で動けなくなっている!」というので「30分もすれば行くから、」と返事してお
いたのですが、2時間近くかかってしまいました。
 自分の車はスタッドレスですから注意して運転すればどこでも動くのですが、道先
に動きがとれない車が1台でもいれば止まってしまいます。で、坂道にさしかかると
とたんに渋滞です。で、回り道しながらようやく事務員さんのところに到着したのです
が、ノーマルタイヤなのでつるつる滑って動きがとれません。
 連れ合いも一緒になって車を押して何とか路肩に寄せて、事務員さんを自宅まで
送り届けました。後で聞いたのですが直売所のパートさんも少し早く帰ったのです
が、「家に着くまで8時間もかかってしまって大変だった!」と。
 全くこのあたりは雪には弱いです。その雪は気象庁は5センチ位ということでした
が、実感では10センチ近い積雪です。 
 そんなわけで翌日の露地野菜は収穫が不能になってしまいました。雪が溶けない
ので収穫できません。特にキャベツやホウレン草は雪がかぶって、凍り付いたまま
です。天気が晴れても低温なため雪が溶けずに凍り付いたままなので仕事になりま
せん。
 あれから1週間経ち、一応今は収穫できるようになりましたが、あちこちで雪の残骸
が残っています。暦の上では昨日20日が大寒の日でしたが、季節のうちで一番寒い
時の雪ですからしようがないのかもしれませんが、それにしても今年はいつになく寒い
冬のような気がします。
 大根の地上部は完全に凍り付いたままで何日もすると痛みが進み、抜こうとすると
スポット首が取れてしまいます。上部はダメでも土の中の部分は食べられるので、連
れ合いが「切り干し大根にするんだ」と寒中干しを始めました。
                      おかげさま農場・高柳

(産地の声)vol.1072                     2013.1.14

 今日は久しぶりの雨です。冬の雨は冷たく寒い。今、当農場は研修性が一人
とウーハーというホームスティーさんが4名が滞在していますが、今日は晴耕
雨読ということで仕事はお休みにしました。
 研修性には、川島四郎さんの「食べ物さんありがとう」を、そして福岡伸一さん
の「もう牛を食べても安心か」を紹介しておきました。人間は地球にとっては害
虫のようなものだから、なるべく欲望を抑え生存基盤の損なわれないように生き
ることが大切なのだ、などと脅かしながらお茶を飲み笑いころげて?いました。
 ウーハーさんは香港から3人、隣の韓国から一人の青年達です。大学生です。
尖閣列島のことや竹島問題も、領土争いの様相をマスコミはあおり立てていま
すが、彼らは冷静です。今までは数十年と問題にならなかったのに何故今問題
にしているのか、が問題です。どうしたら地球市民が平和に、協力して生きられ
るかそういう方向への議論が大切だね、というところで一致してます。
 人間社会が進化するとすれば国家間の壁を取り払い、温暖化や地球環境の問
題解決のためにこそ、叡智を持ち寄り解決を図って行くことがより大切なことでし
ょう。尖閣や竹島の領土の何倍もある福島の地を人間が住めない場にしてしまい
ながらどういうことなのでしょうか、といった指摘もあります。
 人間以外の動物は、それぞれの関係の中で棲み分けたり、時には弱肉強食で
食ったり食われたりしていますが、地球環境を破壊したり必要以上の殺戮はしま
せん。今の世は競争一本主義で生き残りをかけている姿が異常なのであって、
競争もあるけれど共生もある、そういう姿にするかしないかが問われているので
はないか、などと、、、。
こんなことを書こうと思っていたわけではありませんが、お茶した時の話の流れ
を引きずっているようです。
 2013年も半月が経ってしまいました。季節は小寒からあと1週間で大寒にな
ります。暦の上では一年のうち最も寒い時です。畑の大根はそろそろ痛み始め
クレームがくるようになってしまいました。零下8度、10度の中で生き返れない
ほどの低温となり芯が凍り付いてしまっています。
 見かけは大根なんだけれど切ってみると、ピンク色や黒ずんだ色に変色し始
めているのです。畑で半分以上捨てているのですが、それでも見逃す物が出て
しまいます。ごめんなさいと謝りつつ収穫、出荷しています。
                        おかげさま農場・高柳
(産地の声)vol.1071                     2013.1.7
 新年が明けました。今年もよろしくお願いいたします。
 年賀状は、年内に書くつもりでしたがとうとう書けませんでした。風評被害に
見舞われ、畑仕事が少なくなっているというのに時間はあったはずなのです
が、どうした訳か余裕がありませんでした。
 いつものように年内は大掃除や、挨拶やら支払い、餅つきなど例年のように
こなして新年を迎えてしまいました。年賀状が届き「今年は素直に、おめでと
うと言えない気分があります。」というのが何通かありました。
 本来、暮れにはその年の厄を落とし、片をつけて新年を迎えるのが通例だっ
たのにそれも叶わないことが自分や身の回りにあったからかもしれません。
 大自然は雄大に、そして自らのつとめを果たし、全ての生き物と共生してい
ます。人間のように欲張ったり、物をほしがったりはしない。ただただ太陽の恵
みを体いっぱい受けて光合成をして蓄え成長しています。
 人間が人間の都合で殺虫剤や殺菌剤、除草剤で駆除しようとも一時はなくな
りますが、時間が経てば復活します。野菜につくやっかいな虫・アブラムシは
いったんは殺虫剤で全くいなくなるけれど耐性の子孫を必ず作ります。病原菌
も同じです。だからどんな新薬、強力な殺虫剤、殺菌剤を使ったとしてもいなく
なりません。その生命力には感心させられます。
 人間はといえば、法定伝染病やらはほぼ駆逐して来たようですが、近年のノ
ロウイルスやらインフルエンザなどの感染が心配されていますが、感染しない
人もいます。感染した人の原因を追及することも大事でしょうが、感染もせず
丈夫な人もいます。
 感染の原因だけでなく、一方の感染しない人の方も研究することが大事なの
ではないでしょうか。同じ条件・環境にいながら健康な人がいるのです。免疫力
だとか生命力をいわれる力をどうすれば身につけることができるのか、といった
書籍が並ぶようになりましたが、お米や野菜と同じで薬やお医者さんに頼らな
い生き方や環境作りが求められているように思うのですが、、、。。
 それは有機農業に通じる考え方のように思います。「農薬なしでは野菜は作
れない」が標準的農業技術の考えの世の中です。私たちの生存基盤は大自然
です。自然が上位の条件であって、人間はその次です。その原理は過去も未
来も変わりません。なぜなら地球が人間を生み出したのであってその逆では
ないのですから。
 本年もよろしくお願いいたします。合掌    byおかげさま農場・高柳

産地の声